FXのスワップポイント運用は本当に稼げる?「複利」×「利確幅」のリアル検証【第1週目】

FXのスワップポイント運用は本当に稼げる?「複利」×「利確幅」のリアル検証【第1週目】

「FXのスワップポイントって、本当に稼げるの?」

「スワップポイントは複利運用と相性が良さそうだけど、実際どうなの?」

このような疑問を抱いたことはないでしょうか。

毎日コツコツ貯まるスワップ益は魅力的ですが、実際に運用してみると含み損に耐える日々や、利確のタイミングに悩む場面も少なくありません。

本連載では、実際の資金を使ってFXスワップ運用を複利戦略で検証していきます。

再現性の高いシンプルなルールで運用していくため、FX初心者の方はぜひ参考にしてみてください。

この連載のコンセプト<FXスワップポイント運用は稼げる?>

FXのスワップポイント投資は、一見すると「毎日わずかな利息が貯まるだけの地味な運用」に見えます。

しかし、実際にはそのスワップ益を複利で再投資していくことで、大きな利益につながる可能性も秘めています。

そこで本連載では、実際の資金を使いFXスワップ運用を「複利×利確幅」という視点からリアルに検証していきます。

なぜスワップ運用で検証するのか?

FXには短期売買、スイング、スキャルピングなど様々な運用手法が存在します。

しかし、どれも日々のチャート監視や高い分析力が求められるものが多く、初心者にとってはハードルが高く感じられるでしょう。

一方でスワップ運用は、通貨を保有しているだけで日々スワップポイント(利息相当の収益)が積み上がる仕組みです。

特に高金利通貨ペアを選べば、放置型の運用でも少しずつ利益が貯まっていきます。

今回の検証は、そうした「放置型×低リスク志向」をベースにしつつ、複利で効率を高め、利確幅の調整によってどこまで安定して稼げるのかを探っていくものです。

投資初心者でも再現しやすいのが最大の特徴と言えるでしょう。。

検証テーマについて

この連載の最大のテーマは、「FXスワップ運用は本当に勝てるのか?」という点です。

特に気になるのは、

  • 短期的な為替の上下動に振り回されないのか?
  • 利確するならどのタイミングがベストなのか?
  • 複利運用は実際どこまで威力を発揮するのか?

という部分でしょう。

そのため、本連載では「複利運用によるポジションの拡大」「利確タイミングの最適化」を組み合わせ、実戦形式で日々の結果を追っていきます。

理論や机上のシミュレーションだけでなく、実際の運用で得られたリアルな数字をもとに検証していくことを目的としています。

FXスワップ運用の初期設定と運用ルール

ここからは、実際に今回の検証で用いる運用ルールを具体的に紹介します。

シンプルで再現性の高いルール設定を行い、運用中の利益やリスク管理の実態をリアルに検証していきます。

運用ルール

再現性に特化するために、運用ルールは非常にシンプルかつ分かりやすく設計しています。

  •  通貨ペア:メキシコペソ円・南アフリカランド円
  •  取引単位:各ポジション3万通貨固定
  •  新規買い増しルール:0.1円下落するごとに新規ポジションを追加(ロング)
  •  利確幅:1ポジションにつき含み益が3000円に達したら決済
  • レバレッジは5倍以下に抑える

短期売買は行わず、為替の下落に応じて少しずつポジションを積み上げていきます。

スワップ運用で重要なのは「耐久力」

スワップポイント狙いの運用で特に重要になるのが、下落局面でロスカットされないための「耐久力」です。

例えばメキシコペソ円のスワップ運用だと、5.00円付近までの下落に耐えきれるレバレッジ管理が必要になるでしょう。

 

一方で、以下表を見て分かるように、0.1円ごとに30,000通貨買い増ししていくと含み損は雪だるま式に増えていきます。

そのため、運用ルール通りに買い増ししていくには、相応の資金が必要になります。

 
レート保有ポジション数(累計)平均建値含み損(概算)
9.0円30,000通貨9.00円±0円
8.5円180,000通貨8.75円-45,000円
8.0円330,000通貨8.50円-165,000円
7.5円480,000通貨8.25円-360,000円
7.0円630,000通貨8.00円-630,000円
6.5円780,000通貨7.75円-975,000円
6.0円930,000通貨7.50円-1,395,000円
5.5円1,080,000通貨7.25円-1,890,000円
5.0円1,230,000通貨7.00円-2,460,000円

積み重なったスワップポイントや決済利益である程度相殺できるとはいえ、それでも含み損の大きさについては考慮しておかねばなりません。

初期資金と必要資金

初期資金は100,000円でスタートです。

運用口座は、最小ロットが低めかつ安定的に高スワップを付与の特徴がある「LightFX」もしくは「みんなのFX」をおすすめします。

早速、ポジションを保有してみました。

メキシコペソ円と南アフリカランド円をそれぞれ3Lotずつロングです。

なお、上述のルールにもあるように、レバレッジは常時5倍以下に抑えます。

追加でポジションを保有する際は、含み損に耐えきれるよう都度入金が必要になります。

上表で示したように、大規模な下落を耐えるには各通貨ペアごとに約250万円が必要になりますが、最初からその金額が必要になるわけではありません。

まずは少額でも運用をスタートさせ、時間経過で積みあがるスワップポイントや決済利益を口座資金に上乗せ(=複利運用)し、徐々に運用規模を大きくしていこうというコンセプトです。

このFXスワップ運用記事が向いている人

FXには様々な運用スタイルがありますが、全ての人が短期売買に向いているわけではありません。

この連載では、「チャートを見る時間が取れない」「短期売買は苦手」「堅実に資産を増やしたい」と考えている方に向けて、スワップポイントを活用した再現性の高いFX運用方法をリアルに検証していきます。

複利や利確幅の調整による収益の変化も含めて公開します。

チャートを見られない人・時間がない人

多くのFXトレードは、チャートの監視が欠かせません。エントリータイミングや利確ポイントを探し続けるのは、時間も神経も消耗します。

一方、スワップポイント運用は「保有して待つだけ」のスタイルが基本。ポジションを持っている限り、毎日スワップ益が自動的に積み重なっていきます。

もちろん為替の変動リスクはありますが、短期的な値動きに翻弄される必要がない点は大きなメリットです。

忙しいビジネスパーソンや家事育児に追われる方でも、「時間を使わずに運用を続けたい」というニーズに応えられるのが、このスワップ運用の大きな強みと言えるでしょう。

FXで結果が出ないと感じている人

FXに挑戦してみたものの、短期売買ではなかなか利益を安定させられず、挫折してしまった経験のある方も多いのではないでしょうか。

特に短期トレードでは、テクニカル分析や相場の急変への対応力が求められます。

瞬時の判断が苦手だったり、予想が外れて損失が膨らんでしまった経験がある方にとっては、精神的な負担も大きくなりがちです。

そこで注目したいのが「堅実にコツコツ積み上げるスワップポイント運用」です。

スワップポイントを中心に据えた運用なら、少しずつ利益を蓄えながら、複利効果も活用できます。

本連載では、こうした「短期勝負ではない新しいFXの形」を実際に試し、誰でも再現できる方法を探っていきます。

FXスワップ運用を「複利」で回す目的

スワップポイント投資の最大の魅力は、「毎日コツコツ積み上がる利息収入」にあります。

ここでさらに注目したいのが「複利運用」です。スワップ益として積み上がった利益を新たなポジション追加に活用すれば、保有ポジション数が増え、次第にスワップ益の発生ペースも加速していきます。

これが、いわゆる「雪だるま式」に資産を増やす仕組みであり、最初はわずかな額でも、ポジションが積み上がることで次第に大きな収益インパクトへと成長していくでしょう。

もちろん為替相場の急変や含み損拡大といったリスクは伴いますが、複利運用によって少しずつ運用効率が高まり、相場が反転した際の利確チャンスも増えます。

本連載では、この複利運用の効果が「どのくらい現実的に収益に寄与するのか」を検証の重要なテーマとし、定期的に資産推移を公開していきます。

今後の公開内容と検証テーマ

今後の更新では、定期的に実際の運用結果を公開していきます。

公開する主なデータは以下の通りです。

  • 含み益・含み損の推移
  • スワップポイントの累積益
  • 利確回数と利確額
  • 保有ポジション数の変化

さらに、利確幅の設定によってどのように収益効率が変わるのかも重点的に検証します。

また、「複利運用がどの程度効果を発揮するのか?」「利確幅はどこが最適なのか?」その過程をリアルタイムで検証し、読者の皆さんと一緒に検証を進めていく予定です。

参考にしていただければ幸いです。