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リスクリバーサルという言葉をご存知でしょうか?
これは普段、オプション取引において使われる用語ですが、実はFXに当てはめても有用な考えとなります。
本記事ではリスクリバーサルの概要や、FXにおける活用方法等を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
リスクリバーサルとは?
リスクリバーサルとは、簡単に言えばコール(買いオプション)とプット(売りオプション)の価格差を意味します。
ただ、これだけの説明だといまいち理解が難しいですよね?
そこで本節では、順序立てて分かりやすく解説していきますので、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
オプション料金はエントリーの方向で異なる?
権利行使価格・満期日・デルタなど、諸々の条件が同じであれば、コールとプットの料金に差は生じません。
FXにおいても、買いと売りでスプレッドが異なるなんて状況はありませんよね。
上昇するか下落するか、あるタイミングから見ればそれらの確率は等しく(ランダムウォーク性)、確率が同じであればオプション料金も同じになるはずです。
しかし、相場の状況や市場参加者の心理などがオプション料金に反映されて、コールとプットのオプション料金に差が生じることがあります。
その価格差のことをリスクリバーサルと呼ぶわけですが、とりあえずは需要が高い方向性のオプション料金は割高になりやすい、という点だけ覚えておきましょう。
リスクリバーサルの活用方法
例えば、長らく上昇トレンドが続いている状況において、大衆の心理はどのように傾くことになるでしょうか?
試しに次のチャートをご覧になって、少し考えてみてください。
上昇トレンドが継続しているため、平常時であれば「そろそろ反転するかもしれない」といった考えが浮かぶのではないでしょうか。
こんな時こそ、リスクリバーサルを意識して、オプション料金の価格差をチェックしてみましょう!
基本的には、「オプション料金が割高=市場参加者の見ている方向性」ということになりますので、今自分が順張りなのか、逆張りなのか、瞬時に気づくことができます。
FXでは、大衆心理に合わせてエントリーすることで勝ちやすくなるため、方向性を掴む指標としてリスクリバーサルは大いに役立ってくれるでしょう!
大衆心理を掴めばFXは勝てる!知っておきたいトレード活用法まとめリスクリバーサルの注意点
注意点1:リスクリバーサルの確認方法
リスクリバーサルは、インジケーターのように数値的に表示されるものではありません。
では、どうやって確認するのかというと、基本的にはオプション取引画面からに限られます。
一例として、IG証券のノックアウト・オプションの取引画面をみてみましょう。
赤枠で囲った部分についてご覧いただくとわかりますが、「上昇」と「下落」それぞれにおいて、オプション価格が相違していることが分かります。
この場合だと、「上昇」のオプション価格の方が割高であり、市場参加者の心理的にはドル高に傾くと捉えている人が多いことを意味しています。
注意点2:長期的な分析には不向き
リスクリバーサルを用いた市場心理の読み解きは、短期チャートにおいてこそ有効であり、長期的な分析には不向きです。
オプション取引を経験された方ならご存知かと思いますが、オプション料金は瞬間的に上下しているため、安定した数値を見出しにくいことがあります。
そのため、デイトレードやスキャルピングなど短期的なトレードにおいて参考にできても、長期的なトレードにおいては殆ど意味を持ちません。
あくまでも、今この瞬間においての市場参加者の心理を測るためもの、といった程度の認識に留めておきましょう。
まとめ:市場心理の読み解きにリスクリバーサルは有用!
本記事では、リスクリバーサルの概要や注意点について解説しました。
FX専門の方からすれば、オプション取引から生まれたリスクリバーサルについては、あまり知る機会のない知識です。
しかし知っておくだけで、大まかな市場の方向性をチェックすることができ、エントリー根拠の1つとしても使えないわけではありません。
こうした小さな知識の積み重ねは、他のトレーダーと差をつけるポイントになりますので、ぜひお含みおきください。
以上、参考にしていただければ幸いです。