テンプレート付き!トレード日記の書き方を解説!簡易版も

「トレード日記って何を書けばいいの?」「どうやって記録すれば勝率が上がるの?」
FXで定期的に利益を出すためには、「負けパターン」を脱し、「勝ちパターン」を直感では無く理論的に導くことが重要です。

トレード日記は、継続することで自分の勝ちパターンと負けパターンを可視化し再現性を高めるためのツールとなります。

しかし、初心者の方は何をどう書けばいいのか分からないでしょう。
今回は、初心者から上級者まで使える「効果的なトレード日記の書き方」を、テンプレート付きで解説します。

トレード日記を書く方法である、手書き、スマホアプリ、Excel、ノートアプリ(Notion/Evernote)などのメリット・デメリット、向いている人もお伝えしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

FXトレード日記の具体的な書き方とテンプレート

FXのトレード日記は、勝率を上げるために重要なツールの1つです。単なる記録ではなく、「自分の癖」「ケース別の相場の動き方」などを認識し、「再現性」を高める構成にする必要があります。

再現性を高めるために、大きく分けて「基本データ」「エントリーの根拠」「結果」「振り返り」の4つのパートを書きましょう。

すぐに実践できるよう、初心者から上級者まで使える「トレード日記のテンプレート」を作成しました。
以下のリンクからダウンロードいただけます。

トレードノートテンプレート (PDF) はこちら

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トレードの記録表の例を見ていきましょう。

トレード日記には、大きく分けて「基本データ」「シナリオ(根拠)」「結果」「振り返り」の4つのパートを記します。

1. 基本データ:日時や通貨ペア、ロット数など

まずは、客観的な数字情報を記しておきましょう。

日時        : エントリー日時、決済日時
通貨ペア : USD/JPY, EUR/USD など
売買区分 : ロング(買い) or ショート(売り)
ロット数 : 取引量
保有時間 : スキャルピング、デイトレ、スイングなど

2. エントリーの根拠

なぜそこで入ったのか?」を記録します。「勘で入った」など言語化が難しい例もあるかもしれませんが、再現性を高めるためにできるだけ詳しい状況を記録しておきましょう。

  • エントリーの根拠
    使用したインジケーター(MA、ボリンジャーバンドなど)の状態、意識したチャートパターン(ダブルボトムなど)、水平線やトレンドラインへの反応
  • トレードのプランがある場合
    損切り予定位置: どこを割ったら想定外とするか
    利確目標: どこまで伸びると想定しているか
    リスクリワード: リスク(損失幅)に対してリターン(利益幅)は見合っているか

3. 決済・結果

決済理由や方法、損益額など結果を記録します。

獲得pips+92pips
損益額+92,000円
決済理由含み益の状態で利確(利益を確定)したくなり、目標額に到達する前に利確した
決済方法自動/手動
手動で利確した

4. メンタル・心理状態

トレード中、前後の自身の感情も記録しておきましょう。

エントリー前 : 焦りはなかったか?「取り返したい」気持ちはなかったか?
保有中 : 含み損でドキドキしたか?含み益で「もっと伸びろ」と欲張らなかったか?
ルール遵守  : 決めたルールを守れたか?

上図の例ではトレード中に含み益が出たことで、「利益を確定したい」という焦りに耐えられず微益になってしまいました。
焦りや不安は、トレード失敗の原因になることがあります。正直に書き出しましょう。

5. チャート画像(視覚情報)

文字だけでは思い出すのは難しいため、可能であればスクリーンショットを貼っておきましょう。

【簡易版】忙しい時のトレード日記の書き方

時間が無い時は、以下の「最低限の項目」を記録しましょう。できる限り継続することが重要です。

  • 日時・通貨・売買方向
  • 損益結果
  • 「なぜ入ったか」
    例:サポートラインまで落ちてきたので押し目買い
  • 次回への一言メモ
    例:飛び乗り気味だった。他の指標も参考に。

【簡易版】トレードノートテンプレート (PDF) はこちら

トレード日記や記録をつける3つのメリット

FXで利益を得たい方は、トレード記録もしくは相場日誌をつけることをおすすめします。
「負けたトレードなんて思い出したくもない」という方は多いですが、記録を残すことで得られるメリットが3つあります。

1.改善ポイントが見えて勝率の上昇が期待できる

トレード記録の最大のメリットは、自分が改善すべきポイントを整理できることです。
特に、勝ったトレードではなく負けたトレードに注目しましょう。

中には「損切りラインを設定していなかった」「経済指標発表直後にエントリーして逆行した」など具体的な失敗パターンが浮かび上がるトレードもあるでしょう。

また、トレード中は冷静に判断していたつもりでも振り返ると「なぜ入ったのだろう?」と思うこともあるでしょう。

記録があれば、自分の行動を客観的に見直し次は同じ失敗を繰り返さないよう意識できるようになります。

負けパターンの客観的な把握は、勝率を上げるためのチャンスなのです。

2.相場を見通す力が身に付き、ギャンブルから脱却できる

2つ目のメリットは、相場を見通す力が身に付くことです。
相場日誌を書くことで、日々の相場動向を自分の言葉でまとめる習慣が身に付きます。

「今日はドル円が上昇した。米国の雇用統計が予想を上回ったからだ」など、相場の動きを言語化することで、体感だけではなく言語や理屈で相場観を理解できるようになります。

3.メンタルが強化されコントロールも可能になる

毎日コツコツ継続してトレード記録や相場日誌を書けば、1年経った頃には沢山の記録が残るでしょう。トレードの経験が培われると同時に、自信と継続力も身に付きます。

また過去の記録を振り返ることで、失敗したトレード、成功したトレードの経験則が分かることもあります。

記録を付けることで「今日は調子が悪いから休もう」「連勝しているけど、過去のデータを見ると調子に乗った後は必ず大損している。一旦休憩しよう」といったセルフコントロールもできるようになるでしょう。

感情的なトレードを避け、機械的にルールを守ることは、FXで勝ち続けるために重要なことの1つです。

トレード日記の書き方:手書き・アプリ・Excel、どれが良い?

トレード日記を始めようと思っても、「どの方法で記録すればいいのか分からない」という方は多いでしょう。

手書きノート、スマホアプリ、ノートアプリ、Excelなど、それぞれにメリット・デメリットがあります。
4つの方法のメリット・デメリットと特徴、どのような人に向いているのかを解説します。

1.手書きノート

市販のノートやルーズリーフに、手書きで記録します。

手を動かして書くことで、記憶に残りやすく自由度が高いというメリットがある一方で、検索・集計ができない、データ分析が困難で手動の計算が必要というデメリットがあります。

アナログな手法が性に合っている、手書きのノートを作ることでモチベーションが上がる人は手書きが適しているでしょう。

2.スマホアプリ(トレード日記専用)

トレードを記録する専用アプリをスマートフォンにダウンロードして使います。

外出先でも即座に記録でき、休憩時間に手軽に入力が可能です。フォーム形式のアプリは入力が簡単で、項目を埋めていくだけです。
自動集計・グラフ化も可能で、データ集計が手書きより容易になります。

デメリットは、アプリの選択肢が限られ、カスタマイズ性が低い点です。
サービスが終了してしまうリスクもあります。

スマートフォンでサクッと記録したい、自動集計・グラフ化機能が欲しい人、手軽に始めたい初心者はアプリが合っているかもしれません。

3.ノートアプリ(Notion・Evernote・OneNoteなど)

NotionやEvernoteなどのデジタルノートアプリを使います。
1つのトレードごとにページを作成し、データベース機能を使ってトレード記録をテーブル形式で管理できます。

また、チャート画像、エントリー根拠、反省点などを自由に記載できますのでカスタマイズ性が高いです。
テンプレートを作ることで毎回の入力も楽になるでしょう。

また、スマートフォン、タブレット、PCで同期できるため、複数のデバイスからでもアクセス・編集できます。

一方で、テンプレートを作成しなければならない、ノートアプリによっては自動計算機能が無いというデメリットもあります。

多機能ですが、使いこなすまでに時間がかかる場合があり機械に弱い人は不向きでしょう。
複数のデバイスで記録・確認したい、NotionやEvernoteを既に使っており、慣れている人にはおすすめです。

4.Excel、Googleスプレッドシート

ExcelやGoogleスプレッドシートで表を作成し、トレード記録を入力します。
グラフ化が簡単にでき、データ分析に強い点がメリットです。
関数を利用して勝率、平均損益など、さまざまな統計を自動計算できます。

また、GoogleスプレッドシートはGoogleアカウントの作成は必要ですが、Excelとは異なり無料で利用可能です。

一方で、画像を貼り付けると重くなるため、別フォルダで管理する必要があります。
そして、スマートフォンでの入力はPCほどスムーズではありません。

統計やグラフで客観的に自分のトレードを評価したい、Excelの操作ができ関数の知識がある人におすすめです。また、通貨ペアごとのデータ比較をしたい人にも良いツールです。

記録方法は、それぞれメリットとデメリットがありますが、最も重要なのは「継続すること」です。
まずは1つ選んで今日から始めてみることをおすすめします。使った結果、合わなければ、途中で変更しても大丈夫です。

まとめ

トレード日記はFXの勝率を高めるために成長できるツールであり、継続することで勝ちパターンを再現するための武器の1つとなるでしょう。
まずは「1カ月継続すること」を目標にしましょう。時間が無い時には簡易版がおすすめです。

トレードを記録し、「勝ちパターン」と「負けパターン」を体感ではなく数値やデータで把握・再現することでFXがギャンブルではなく「投資」に変わっていきます。