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「窓開け」もしくは「窓埋め」は、FXの学習を進めている方なら聞いたことがある単語ではないでしょうか?
ただ、その現象がどうして起こるのか、というところまで説明できる人は多くないかもしれません。
「用語としては聞いたことがあるよ」
「なんとなく見たことがある」
そんなFX初心者の方は、実は損をしているかもしれません。この記事では、オイシイ「窓開け」「窓埋め」に関する情報をふんだんにお届けします。
目次
FXチャートに突如出現!?「窓開け」とは
まずは基本に立ち返って、「窓開け」の意味から確認してみることにしましょう。
「窓開け」とは、チャート上に「窓」が開くようにポッカリと空間ができている現象のことを指します。
普段からトレードしている人でも、あまり見かけないという方もいるかもしれません。そんな方は短期足で過去チャートを振り返ってみてください。
あるところで、大きく空間ができてしまっている場面に遭遇できると思います。
説明だけではわかりにくいと思いますので、実際のチャート画面を見てみましょう。
こちらはドル円の15分足チャートで、2018年6月8日(土)~6月11日(月)の間に窓が開いているのを確認できました。
この窓開けという現象は、このチャート画面がたまたま乱れてしまったわけでも、証券会社で問題が発生したわけでもありません。
もしも今まで、窓開けの現場に出くわしたことがない方がいるとしたら、そのトレーダーは普段、長期足を見てトレードしているか、「ある特定の時間帯」にはトレードしたことがない人なのかもしれませんね。
……そう、この窓開けというのは決まった時間帯に見られるものなんです。
窓開けが発生する理由
さて、気になるのは「どこで、どうして窓が発生するのか」ですよね?
一言で説明してしまえば、この窓開けという現象は「週末」に起きています。
より正確に説明するならば、土曜日の早朝に市場が閉まってから月曜日の朝に市場が開くまでの間に、なんらかの事情でレートが変わってしまって、その変動幅が「窓」として発生するんですね。
しかし、不思議に感じる人もいるのではないでしょうか。
FXといえば土曜日や日曜日には市場が閉まっているためトレードが不可能なのに、どうしてこのようにレートが動いてしまうのでしょうか?
ここにひとつのカラクリが隠れています。
土日というのは、全世界の為替市場が一斉に完全停止しているわけではないんですよね。
日本や欧米諸国の市場が土日を休日として、市場を止めていたとしても、たとえば中東諸国では土日を休日としていない国があるため、その国のトレーダーはその間に取引をすることができてしまうんです!
多数のトレーダーが休んでいる期間であるため、それほど大胆な動きは見せないことが多いのですが、それでもこの間に取引が行われてしまっている以上、休み明けに「窓開け」というかたちでレートの変動が発生してしまうということなんです。
ちなみに、先ほど確認した画像のように大きな窓開けが必ず起きるとは限りません。
上記でも説明したように、欧米諸国のトレーダーは休んでいる期間ですから、あまり目立った窓が見られることは決して多くはないのです。
それでも窓開けが起きる理由としては、週末の間に大きなニュースが出たり、要人発言があったりした場合に相場への影響が見られる場合がありますね。
為替とは?読み方や意味は?知っておきたい為替の基礎知識窓開けの種類~ギャップアップ・ギャップダウン~
この窓開けという現象は、さらに2種類に分けて呼ばれることがあります。
それぞれ「ギャップアップ」「ギャップダウン」と呼ばれています。
ちなみに「ギャップ」というのは、日本で「窓」と読んでいる部分を指す言葉になります。
その説明だけでも、それぞれの言葉が指す意味が想像できてしまうかもしれませんね。
ギャップアップ
ギャップアップとは上図のように、窓開けが起こる直前のローソク足よりも高い価格で、市場が開いた後のローソク足が始まっているものを指します。
これはつまり、土日の間に市場で取引している人達の影響で買いの勢いが強くなったために、月曜日の朝には高い位置にローソク足が見られたということですね。
もしもこの週末のタイミングで売りエントリーをしていたなら、月曜日の朝に突如利益が減ってしまった状態でトレードすることにありますね。そのため、ポジションの持ち越しは注意しておかなければなりません。
ギャップダウン
そしてギャップダウンは逆に、上図で見てもわかるように、窓開けが起こる直前のローソク足よりも低い価格で、市場が開いた後のローソク足が始まっているものを指します。
先ほどのギャップアップと対比して考えると、土日の間に市場で取引していた人たちが売りに傾いた結果、月曜日の朝には週末よりも低い位置でローソク足が見られたということになりますね。
こちらも同様に、買いエントリーをしたまま週末を迎えてしまったら、月曜日の朝に損をした状態でトレードが続くことになってしまいます。
このように窓開けが起きそうだと思われる週末にはポジションを保有し続けないで、一度決済してしまうほうが良いことも覚えておきましょう。
開けっ放しにならない!?「窓埋め」とは
さて、ここまで「窓開け」について深掘りしてお話してきましたが、続いては冒頭にも出てきた「窓埋め」についても触れていきましょう。
実は窓開けが発生すると、その後に「窓埋め」という現象が起きることがよくあるんです。これも読んで字のごとく、一度開いた窓を閉めるかのように、レートが再びもとの位置に戻ろうとする現象のことを指します。
これもまた言葉だけで説明するよりも実際のチャートを見たほうがわかりやすいと思いますので、下記の画像で確認してみることにしましょう。
こちらは最初に確認したのと同じ場面、ドル円の15分足チャートの2018年6月8日(土)~6月11日(月)の窓開けです。
注目したいのは窓開けの後!
月曜日の早朝に窓を開けた相場が、しばらくして埋めるようにもとのレートに戻ってきていますね。
これが窓埋めと呼ばれるものです。
このように窓開けが発生した場合、その窓は埋まることが多いんです。
そして、窓はいつか埋められると理解していれば、トレードに活用することも可能ですよね!
実際にトレードしてみた画像がコチラです。
こちらはドル円の5分足チャートです。
大きく開いた窓ですが、エントリー後も相場は順調に上昇し続け、無事に窓を埋めてくれました。
その結果、約30pipsを獲得することができました。
窓開け・窓埋め理論:まとめ
今回は「窓開け」「窓埋め」について解説してみました。
なかなか月曜日の早朝から相場状況を確認する機会がないという方もいるかもしれませんが、チャンスがあったらぜひ覗いてみてください。
そこに意外なトレードチャンスが潜んでいるかもしれません。
週明け相場に注目!
◯窓開けは、土日の間に相場が変動することで発生する!
- ギャップアップ……週末のローソク足よりも市場開始時のローソク足のほうが高値
- ギャップダウン……週末のローソク足よりも市場開始時のローソク足のほうが安値
◯窓埋めは、開いた窓を閉めるように相場が戻ってくる場合が多い!
「窓開け」「窓埋め」の要点としては上記の通りです。
ぜひ今回の内容をおさらいして、よりよいトレードを実施してくださいね。