FXのマージンコールとは?発生例や対処法をわかりやすく解説!

FXのマージンコールとは?発生例や対処法をわかりやすく解説!

FXにおいてもっとも避けたい事態とは、強制ロスカットに他なりません。

しかし十分に資金を投入していたとしても、相場の動き次第では、そのリスクもゼロにはできないでしょう。

そこでおすすめしたいのが、マージンコールの活用です。

本記事では、マージンコールの仕組みや目的について詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしていただければと思います!

マージンコールとは?

マージンコールとは、強制ロスカットになる寸前に出されるイエローカードのようなもので、別名ロスカットアラートとも呼ばれます。

仕組みとしては、ポジションを保有するために必要な証拠金が不足した際に発動し、マージンコールを受け取ったトレーダーは、証拠金維持率が回復するよう措置(後述)を取らなければなりません。

またマージンコールを活用する際は、各FX会社によって異なる証拠金維持率の基準や、そもそもマージンコールに対応しているかどうか確認しておく必要があります。

マージンコールをそのまま放置していればロスカットされてしまう可能性が高いため、状況に応じて迅速に証拠金維持率を回復するよう何らかの手を打ちましょう。

マージンコールの例

マージンコールが発生する事例について、具体的な数値を用いて解説しましょう。

状況としては、以下のパターンを想定します。

  • マージンコールの発生基準:証拠金維持率80%以下
  • 口座入金額:10万円
  • 保有ポジション:米ドル円 1万通貨
  • 現在レート:1米ドル=110円

この時、証拠金維持率は、以下の手順と計算式によって算出されます。

(1)1万通貨保有に必要な証拠金 = 110円 × 10000 ÷ 25 = 44000円

(2)証拠金維持率 = 10万円 ÷ 44000円 × 100 = 227%

このまま米ドル円のレートが変動しなければ、証拠金維持率は227%ということになります。

 

さて、ではこの証拠金維持率が、227→80%まで減少するとき、米ドル円のレートはどうなっているのでしょうか?

(1) 証拠金維持率 80% = (10万円 + 含み損益) ÷ 44000円 × 100 (含み損益 = – 64800円)

(2)含み損益 – 64800円 = 下落幅 × 10000 (下落幅 = 6.48円)

つまり、110円で保有したロングポジションは、そこから6.48円下落した瞬間に証拠金維持率が80%まで到達し、マージンコールが発生することになります。

また今回は、計算の手順を1つずつ確認していきましたが、実際は自動で計算され、トレーダーが確認すべきは証拠金維持率の数値のみとなりますので、その点はご安心ください。

マージンコールがかかった場合の対処

対処法1:口座に資金を追加する

もっとも手堅い方法としては、とにかく口座に資金を追加することです。

マージンコールが出たということは、証拠金維持率が低下しており、レバレッジが過度に効いている状態。

つまり資金を多くして、レバレッジを緩和することこそが真っ当な対応であり、またネット銀行を経由すれば24時間いつでもスピーディーに入金することができます。

とはいえ、追加する余裕資金が手元にない…という人もいるでしょう。

そのような方が取るべき対処法として、次の方法を検討してみてください。

対処法2:保有ポジションを減らす

すでにポジション保有のために拘束された証拠金を開放するために、裁量で保有ポジションを決済し、レバレッジを緩めてあげましょう。

クロス円通貨の場合、1Lot(10000通貨)ポジションを減らすだけでも、数万円分の証拠金が自由になります。

含み損益が微少のポジションがあれば、どんどん損切・利確して証拠金を取り戻してみてください。

ただ相場の混乱していたり、FX会社の約定力が強くない場合は、裁量での決済注文が通りにくくなりますので、事前に指値・逆指値を仕込んでおく方が良いかも知れません。

対処法3:両建てエントリー

追加する資金もない、損切もしたくない、となればもう最後の手段「両建て」エントリーです。

両建ては経済合理性を欠く行為であるため、あまり推奨はできませんが、ここぞという場面であれば使う価値があります。

なぜなら同量のポジションを両建することで、含み損が今以上に膨らむことを防ぐことができ、また大抵のFX会社において、両建てする際は証拠金が不要です。(両建てMAX方式)

ただ両建ては、あくまでも一時しのぎ的な措置として使うべきであり、根本的な解決策にはなっておりません。

そのため入金の目途や、相場回復の見込みがある場合に限ってのみ、活用するべきといえるでしょう。

マージンコールが発生する前のリスクコントロールが重要

マージンコールが発生する前のリスクコントロールとしては、どのようなものが考えられるでしょうか。

本節では、確認しておくべきポイントについて3点ほど紹介していきます。

マージンコールの有無

そもそもの話、マージンコールを備えていないFX会社も数多く存在します。

一方でデフォルトでマージンコールが設定されている口座もあるため、そちらに慣れてしまうと、マージンコールの有無についての確認を怠ってしまうことも考えられるでしょう。

気づいたらいつの間にかロスカットされていた…という事態を避けるためにも、必ずマージンコールの有無については確認しておきましょう。

逆指値注文の設定

マージンコールの通知を受け取った後から損切しようと思っても、もうすでに手遅れの状況かもしれません。

というのも、マージンコールが出される状況というのは大抵相場に大きな変動が起きたタイミングであり、そのような状況下ではFX会社のサーバーに負担がかかり、裁量の決済注文が通りにくくなっているからです。

また逆指値注文を設定することは、損切ラインを決めることと同義でもあり、自分が許容できるラインを事前に把握することにも繋がります。

理想を言えばマージンコールが出されないよう管理することであり、逆指値注文を浅めに入れて、含み損で資金が圧迫されないようにしておきましょう!

マージンコールの発生基準

マージンコールが発生する基準は、各FX会社ごとに異なります。

つまり、ある特定の口座のマージンコールが体に染みついていた場合、いざ他の口座を使った瞬間に、証拠金維持率がどの程度まで下がっているのか掴みにくくなるかも知れません。

また、マージンコールは一般的にメールによって送信されます。

日頃プッシュ通知に頼っていたり、メールを確認する習慣がない人にとってはマージンコールを見逃すことになりかねませんので注意が必要です。

マージンコールに対応しているFX会社3選

実際のところ、マージンコールが備わっているFX会社の数はそこまで多くありません。

そこでマージンコールを活用して、少しでも強制ロスカットを避けたい…という方のために、マージンコールに対応したおすすめのFX会社について紹介していきたいと思います。

インヴァスト証券

トライオートFX・ETFで有名なインヴァスト証券は、証拠金維持率が120%以下の場合、マージンコールの通知するメール送信が送信されます。

その他インヴァスト証券の特徴としては、以下の通り。

  • 初心者でも始めやすい自動売買『トライオート』システム
  • シミュレーション機能によって自動売買のパフォーマンスが評価できる
  • 手数料無料&高いスワップポイント

利用者の多くが初心者から始めつつも、安定して利益を手にしていますので、新たな収入源が欲しい人におすすめしたいFX会社といえるでしょう。

JFX株式会社

引用元:JFX株式会社

高い約定力を誇り、スキャルピングに注力しているJFX株式会社は、証拠金維持率が200%以下の場合、マージンコールの通知するメール送信が送信されます。

その他JFX株式会社の特徴としては、以下の通り。

  • 取引量に応じて、豪華景品と交換できるポイントを付与
  • 高い約定力を持ち、相場状況にかかわらず安定して発注・決済できる
  • MT4が利用できるため、テクニカル分析の環境も万全

スキャルピングで効率的に資金を増やしたい方、MT4を活用して、勝率高くトレードしたい方におすすめのFX会社です。

セントラル短資

高いスワップポイントに魅力を持つセントラル短資は、証拠金維持率が125%以下の場合、マージンコールの通知するメール送信が送信されます。

JFX株式会社のその他の特徴としては、以下の通り。

  • 高金利通貨のスワップポイントがトップクラス
  • ドル円スプレッド&メキシコペソ円スプレッドが業界最狭水準
  • 早朝はスプレッドが広がりやすいため注意が必要

スワップポイントがもっとも受け取れる口座は、日々順位が変動するため一概に決めることはできませんが、セントラル短資は常に上位3指に入る実力を持っています。

またスワップ投資だけでなく、スプレッドの狭さにも定評があるので、メイン口座サブ口座問わず、ぜひセントラル短資の口座は開設しておきたいところです。

まとめ:マージンコールを受け取った際はしかるべき対応を!

本記事では、FXにおけるマージンコールについて、以下のポイントを中心に解説しました。

  • マージンコールの仕組みについて
  • マージンコールが発生する具体例
  • マージンコールを受けた際に取るべき対処法
  • マージンコールにおけるリスクコントロールについて
  • マージンコールに対応したおすすめFX会社

マージンコールについて把握しておくことで、強制ロスカット寸前のところで気づくことができます。

今まで積み上げた利益を無駄にしないためにも、緊急時の対応は心得ておきましょう。

資金を多め目に入金する・ポジションを減らす・両建てで凌ぐ、これらを踏まえておくことで、皆さんの大切な資金を守ることができるかもしれませんよ!