【FX基礎】両建てとは?ロングとショートを同時に保有する?

あなたは両建てというトレード手法をご存知でしょうか?

初めて聞いたという方のために簡単に説明すると、両建てとは、同じ通貨ペアロングとショート、つまり「買い」と「売り」両方のポジションを同時に持つことをいいます。

どちらのポジションも持つと、利益と損失が相殺されるため、一見意味のないように思われるでしょう。

しかし、この両建てを戦略的に使うことで、損を最小限に抑えながら利益を狙えるという、ほぼ無敵のトレードが可能になります。

そこでこの記事では、FX初心者でも今日から使える、両建てを使ったテクニックを2つご紹介していきます。

ぜひ、最後まで記事をご覧いただいて、今後のトレードにお役立てください。

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両建てを使った2つのテクニック

テクニック1:トレンド相場の性質を利用する

まず、両建ての基本的なテクニックとして、トレンド相場を利用したテクニックがあります。

相場が上昇傾向にあるのを「上昇トレンド」、下降傾向にあるのを「下降トレンド」と呼ぶことはご存じかと思います。

ただ、このトレンド相場というものは、どちらも常に直線的に進んでいるわけではなく、一時的に上がったり、下がったりを繰り返しながら波のように動いているのです。

そして、両建てを使ったテクニックでは、このトレンド相場の性質を利用します。

まず、上の画像のように「買い」のポジションと「売り」のポジションの両方を保有します。

少し静観していると、相場が上昇してきたので、相場の動きに合わせて、伸びていない「売り」のポジションを早めに決済してしまいます。

そして、残った「買い」ポジションはそのまま保有しつつ、合計の損益がプラスになったところで決済すれば完了です。

このように、うまくポジションをコントロールしながら保有し続ければ、相場がどちらに動いたとしても、「買い」と「売り」の両方で損失を抑えながら、利益だけを狙うことができるのです。

これが、トレンド相場の性質を利用した両建てのテクニックになります。

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テクニック2:指標発表のタイミングを狙う

続いては、経済指標の発表前を狙った両建てのテクニックです。

そもそも経済指標の発表後というのは、相場が大きく変動しますよね。

そして大きく相場が動くということは、利益を獲得するチャンスでもありますが、逆に予想が外れてしまえば、その分の損失を出す可能性もあります。

そのため、大きな指標発表前には、多くのトレーダーが自身の持っているポジションを決済して、相場の急変動に備えるのです。

しかし、両建てのテクニックを駆使すれば、こうした指標発表前の相場が上がるか下がるかわからないという時でも、決済のタイミング次第で大きく利益を出すことができます。

予想がつかない指標発表時の両建て手順は、具体的には以下のようなイメージです。

  1. 指標発表前に、「買い」と「売り」両方のポジションを保有
  2. 指標が発表され、相場が動いた時点で、損失が出ているポジションを決済
  3. もう一つの含み益が出ているポジションは、2.の時点で発生した損失よりも、利益がプラスになったタイミングで決済

どうでしょうか。

このテクニックを使えば、指標発表により相場がどちらの方向に動いたとしても、少ないリスクで利益を狙うことができます。

本来、指標発表時はトレードを控える方が多いですが、このように両建てのテクニックを用いれば、リスクを格段に減らしながらトレードすることが可能なのです。

ただし、ここで1つ覚えておいて欲しいのですが、この指標発表を狙ったテクニックは「相場が急激に動いた場合のみ有効 」ということです。

予想よりも相場の変動が少なかった場合には、このテクニックは効果的ではないため、大きく相場が動くと予想される指標を狙うなど、使う相場はきちんと見極めてくださいね。

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FXの両建て:まとめ

今回は「両建て」についてご紹介しましたが、いかがでしたか。

両建ては「買い」と「売り」、両方のポジションを持つことで損失を抑えたり、新たな利益を生みだしたりと、リスクヘッジに役立つ手法になります。

また、両建てを戦略的に使えば、トレンドの性質を利用したり、指標発表時の相場が乱高下するタイミングでも、大きな利益を狙えます。

ただ最後にこれだけは覚えておいてほしいのですが、両建ては2つのポジションを抱えるため、トレードにかかる手数料も2倍になります。

なので、決済のタイミングがずれてしまうと、単に証券会社に手数料を渡しただけという悲劇的な事態になってしまうので、ご注意ください。

ぜひ、この点を意識しながら、今回ご紹介した2つのテクニックを参考に、あなたのトレードに両建てを取り入れてみてくださいね。

出典:OANDA|FXの両建てとは?言葉の意味や取引手法、メリット・デメリットを紹介