ドルインデックスとは？チャートの活用方法や注意点を解説

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FXにおいて、基軸通貨であるドルの動向を把握しておくことは非常に重要です。

果たして、現在はドル高なのかドル安なのか、それを簡単に判別するための指標が、本記事で紹介するドルインデックスとなります。

トレード戦略を練る上で、ドルインデックスの活用について知っておくことで、より負けにくい立ち回りができるようになりますので、ぜひ参考にしてみてください。

ドルインデックスとは？

ドルインデックスとは、円やユーロなど、各国の主要通貨に対して、ドルがどれくらいの価値を有しているのか数値化したものです。

例えば、ドル円の為替レートが上昇した時「ドル高円安に傾いた」と考えることができますが、ドルの価値が上がったのか円の価値が下がったのか、一目に判断することはできません。

そこで活用するのが、このドルインデックスという指標であり、為替レートの変動要因がどちらの通貨にあるのか確認することができます。

続いては、実際のチャートをTradingviewより確認してみましょう。

上のチャートは、直近5年のドルインデックスになりますが、こうして見るとドルの価値にも波があることが分かります。

基本的にドルインデックスについては、上昇局面ではドルの需要が高まり、下落局面では売られる傾向にある、ということさえ覚えておけばOKです。

またドルインデックスは、金（ゴールド）や米国株価指数と逆相関を持つことも知られているため、扱い慣れておくと他の市場においても、より有利に立ち回れるようになるでしょう。

ドルインデックスを確認すると、明らかになるポイントが2つあり、それが本節で紹介する「有利な通貨ペア」と「環境認識」です。

それぞれ勝率を高めるために重要な要素となりますので、しっかりと押さえておきましょう！

FXにおいて最もメジャーなドルインデックスの活用方法は、より有利な通貨ペアを選択するというものです。

例えば、GBP/USDの上昇トレンドとEUR/USDの上昇トレンド、これからエントリーするとしたら、どちらを選ぶべきでしょうか。

ただ普通は、これらの情報だけでは判断材料に欠けるため、どちらが良い選択なのか判別が難しいかと思われます。

ここで活用するのが、先程から紹介しているドルインデックス。

ドルインデックスが下落していれば、ドルが弱わっているためにGBP/USDとEUR/USDが相対的に上昇した、ということが明らかになります。

一方で、ドルインデックスに大きな変動が見られない時、GBPやEURといった通貨の需要が高まっていることがわかり、これらの通貨をショートするといった逆張りを、選択肢から省くことができるでしょう。

環境認識とは、相場が今どのような状況にあるのかを確認することであり、FXにおいて極めて重要な作業です。

そして上位足のドルインデックスを確認もまた、環境認識の1つとなります。

上のチャートは、直近20年のドルインデックスの週足です。

こうしてみると、ドルの強弱には大きく分けて3つのフェーズがあることが確認できるかと思います。

例えば2000年代前半は、ドルの価値が強く、有事の際もドル買いに動く傾向がありました。

リーマンショックを迎えた直後には、さらにドルの価値が弱くなっていったことも読み取れます。

このようにドルインデックスを通じた環境認識は、市場にある資金がどこへ流入しやすいのか、また歴史的な大相場においてどれくらい影響を受けたのか、それらについて知ることができます。

特にFXでは、不定期に◯◯ショックと呼ばれる大きな変動が訪れるので、そういった有事の際は基軸通貨のドルが買われるのか、それ以外の通貨なのか、事前に把握しておいた方が良いでしょう。

ドルインデックスの数値は、公表する機関によって若干異なるという点で注意が必要です。

というのも、インターコンチネンタル取引所 (ICE) 、アメリカ連邦準備制度理事会 (FRB) 、国際決済銀行 (BIS) 、それぞれ独自の方針に則って算出しているからです。

主な違いとしては、構成する通貨の種類や割合などになります。

例えば、インターコンチネンタル取引所 (ICE) のドルインデックスは6通貨で構成されてますが、アメリカ連邦準備制度理事会 (FRB)では26通貨で構成されています。

ただ、数値が異なるからといって、ドルインデックスの用途に違いはありません。

自分にとって基準とすべく期間を1つ選択したら、以降はそこを参考にトレードに活かすべきでしょう！

避けるべくは、毎回ドルインデックスの参照元を取っ替え引っ替えすることなのです。

本記事では、FXにおけるドルインデックスについて、以下のポイントを中心に解説しました。

FXで勝つ上において、ドルインデックスの知識は必ずしも必須というわけではありません。

とはいえ、ドルの状態を知ることは、より有利なトレードへと繋がります。

エントリーや決済を判断する上で、根拠の1つとして活用してみてはいかがでしょうか？

以上、参考にしていただければ幸いです。