ローソク足(はらみ線・抱き線)を活用したFXトレード方法

ローソク足(はらみ線・抱き線)を活用したFXトレード方法

チャートを形成する1つ1つのローソク足には、今後の値動きを予想するための数多くのヒントが隠されています。

ローソク足が確定するまでの、ピョコピョコとした伸び縮み、そこにはどんな意味が含まれているのか、皆さんはご存知でしょうか?

本記事で解説するのは、そんなローソク足が作るチャートパターンについてです。

ローソク足を見ただけで、トレンドの転換や起点が見分けやすくなりますので、ぜひ参考にしてみてください。

チャート分析の基本!ローソク足とは

ローソク足とは、「始値」「終値」「高値」「安値」から形成される、為替レートの値動きを表すものです。

「始値」と「終値」で囲った長方形をローソク足の実体、高値と安値を結んだ線をヒゲと呼び、チャート上には以下のように表示されます。

ローソク足を用いたチャート表示は、FXの世界に限らず、株式や仮想通貨においても同様であるため、ある程度の読み方については既に多くの方がご存じかと思います。

並び方・角度・ヒゲの位置・実体幅など、ローソク足1つ見ても考察できるポイントは様々。

特にFXはゼロサムゲームであるため、他の市場と比較してもトレンドの掴みは重要であり、そのために用いられるのが「抱き線」「はらみ線」と呼ばれる並び方です。

はらみ線・抱き線ってなに?

「抱き線」「はらみ線」と呼ばれるローソク足の並びは、トレンドの発生や転換点を掴む際に有効です。

それぞれの並び方が何を表しているのか、本節では図を用いながら詳しく解説していきます。

抱き線(包み線)

抱き線(包み線)とは、現在のローソク足の実体が、1つ前のローソク足全体を包むほど大きい状態であることを表します。

抱き線のパターンとしては、(1)陽線→陽線(2)陰線→陰線(3)陰線→陽線(4)陽線→陰線の4つです。

抱き線が表す意味としては、ローソク足が大きくなったということで、上昇もしくは下落圧力が高まっているということ。

特に陽線→陰線、陰線→陽線といったローソク足が切り替わるタイミングでは、トレンド発生の起点としてよく意識されているポイントです。

はらみ線

はらみ線とは、現在のローソク足全体が、1つ前のローソク足の実体に包まれた状態であることを表します。

こちらも抱き線と同様に、(1)陽線→陽線(2)陰線→陰線(3)陰線→陽線(4)陽線→陰線の4つが存在。

ローソク足全体が小さくなったということは、上昇・下落圧力も収縮傾向にあるということ。

すなわち値動きも小さくなるタイミングであり、トレンドの転換もしくはレンジ相場への移行として意識されているポイントです。

他にも知っておきたい関連ワード

抱き線・はらみ線について理解できましたら、今度はさらに応用編である「かぶせ線」「切り込み線」について学んでいきましょう。

両者を押さえておくことで、より精度高くトレンドの転換点を見極められるようになるはずです。

かぶせ線

かぶせ線とは、以下の条件を満たしたローソク足を意味します。

(1)1つ前のローソク足が、大きな陽線を出している

(2)現在のローソク足の終値が、1つ前のローソク足の中心を下回っている

1つ前の陽線を覆いかぶさるように垂れているという意味で、かぶせ線と呼ばれています。

 

かぶせ線は、下落トレンドが始める前兆として考えられており、実際のチャートでは以下のように出現します。

かぶせ線の後は上昇圧力が弱まり、下落トレンドが形成されていることが分かりますね。

 

次に紹介するのは、かぶせ線には至らなかったパターンです。

1つ前のローソク足の中心を下回っているものの、ローソク足自体が短く、単なるダマシの可能性も大いにあります。

現在のローソク足と、1つ前のローソク足それぞれの大きさまで確認して、かぶせ線を判断するようにしましょう。

切り込み線・差し込み線・入り首線

切り込み線とは、かぶせ線の逆バージョンであり、差し込み線入り首線とも呼ばれます。

また出現する条件としては、以下の通り。

(1)1つ前のローソク足が、大きな陰線を出している

(2)現在のローソク足の終値が、1つ前のローソク足の中心を上回っている

では実際のチャート上でどのように出現するのか、以下をご覧ください。

切り込み線は、下落圧力から上昇圧力が強まったタイミングに出現します。

下落トレンドの転換点や、上昇トレンドの起点として意識されるということを覚えておきましょう。

 

また、以下の場合は、切り込み線に含まれません。

陽線のヒゲは、1つ前の陰線の中心を上回っているものの、肝心となるローソク足の実体が上回っていないためです。

上述した条件が全て揃っていなければ、切り込み線として機能することはありませんので、しっかり注意しておきましょう。

まとめ:ローソク足からでも読み取れる情報は多い!

本記事では、ローソク足が形成するパターンについて、以下のポイントを中心に解説しました。

  • ローソク足の概要について
  • はらみ線・抱き線について
  • かぶせ線・切り込み線について

ローソク足が形成される際、チャート上では伸びたり縮んだりを繰り返しており、そこからでも読み取れる情報は多いです。

特に、今回紹介したパターンについては、知っておくだけでトレンドの転換や起点が見極めやすくなり、より有利な状況でエントリーできるようになるでしょう。

FX以外のチャートにおいても有用な知識になるので、ぜひ試してみてください!