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あなたは「為替(かわせ)」という言葉の意味について、どの程度まで知っていますか?
FXに興味がある方や、すでにFXをやっている方は、その意味を何となく知っていると思いますが、改めて聞かれると実はそこまでよく分かっていないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、FXトレーダーならぜひ知っておきたい「為替の基礎知識」について詳しく解説していきます!
目次
そもそも「為替」とは?
為替市場、郵便為替など、様々な場面で「為替」という言葉を耳にしますが、FXに関わっている方だと為替レートを連想する方が多いと思います。
「1ドル=120円」のように為替レートのことを考えてトレードするのがFXなのですが、為替の本来の意味は少し違うんです。
為替の読み方と意味
改めてですが、為替の読み方は「かわせ」です。
そして、その意味は「現金を使用せずに決済をすること」。
つまり、手形や小切手、クレジットカードを使って支払いを済ませることも為替の一種なんです。
例えば、公共料金を銀行口座から引き落としで支払っている人も多いですが、これも現金を使わずに決済をしているので、為替取引の一種ということになります。
ニュース番組などで「今日の為替相場は~」など報じられるのを耳にすることも多いので、為替と聞くと投資の専門用語のように感じていたかもしれませんが、実は私たちの日常生活に為替は深く根付いているんですね。
このように、私たちが日常的に行っている国内の為替取引は『内国為替取引』と呼ばれています。
その一方で、国を超えて異なる通貨同士で行われる為替取引のことを『外国為替取引』と呼びます。
食料品や車などの様々な商品を輸出したり輸入する貿易、外国証券や海外不動産への投資などのほとんどは外国為替を利用して、金銭のやり取りを行うのです。
そんな外国為替の最大の特徴は、どの通貨で金銭を受け取ったり支払ったりするかという決済通貨を決めて、その決済通貨が自国の通貨ではなかった場合、『通貨の交換』を行うという点でしょう。
ちなみに、通貨を交換するための市場を『外国為替市場』、通貨の交換比率のことを『為替レート』と呼びます。このあたりは、FXにも馴染み深い言葉ですね。
それでは次に、為替の由来と歴史について解説していきたいと思います。
為替の由来・歴史
為替という言葉は、現金と手形を交換することから「交わす(かわす)」という動詞が名詞になったものです。
ちなみに中世では「かわし(かはし)」と呼ばれ、江戸時代に「かわせ(かはせ)」と呼ばれるようになったと言われています。
為替の歴史を振り返ってみると、日本では江戸時代にかなり発展したと言われているんですね。
江戸時代は今よりも治安が悪かったので、商人同士が直接現金のやり取りをすると、盗難に遭う危険性が高かったのです。
そこで江戸の商人が考えたのが「為替手形」。両替商に代金を渡して、為替手形という支払いを依頼した証書を発行してもらい、その手形を受け取った別地方の商人が両替商に持っていきます。
すると、そこの両替商で手形と引き換えに現金を受け取れる、という流れが普及していきました。
現金を直接やり取りしなくてもお金のやり取りを行えるという点では、今の為替とほとんど変わらないので、今の為替の仕組みが発展したのは、江戸時代と言えるわけですね。
FXの為替相場の予想方法は?役立つ知識や分析手法をご紹介外国為替とは
それでは続いて、外国為替について解説していきます。
先ほども少し触れましたが、外国為替とは国と国の間で行われる為替取引のことです。
例えば、日本からアメリカに旅行に行ったとして、アメリカで商品を買うのに日本円で支払おうとすると現地の人は困ってしまいますよね。
一部の例外を除いて、現地で買い物をするためには、その現地で通用しているお金で支払いをしないといけないので、通貨の交換が必要になります。
この通貨の交換が外国為替取引です。
では実際に通貨の交換をするとなると、「100円でこれだけのドルと交換できる」という通貨を交換する際の比率が存在します。
これが先ほど少し解説した『為替レート』ですね。為替レートは様々な通貨に対して、常に価格が形成されています。
米ドル円、ユーロ円、ポンド円など、クロス円と呼ばれる対円で表されるものもあれば、米ドルユーロ、ポンド米ドル、米ドル豪ドルなど、クロス円ではないものもあります。
世界中には様々な通貨が存在し、それらは常に交換を繰り返しているので、為替レートも常に変動しているわけです。
為替レートの解説もしたので、次は為替相場について具体的に説明していきますね。
通貨ペアとは?正しい選択で投資で成功するために!為替相場について
為替相場は、世界中の様々な出来事の影響を受けて、常に変化しています。
例えば、日本人の投資家がアメリカの株を買う際には、円を米ドルに交換する必要があります。
このような動きをする日本人が増えれば、米ドルの需要は高くなるので、円安が進むことになるんですね。逆に、多くのアメリカ人が日本の株を買う動きをすれば、円高が進みます。
この円高と円安は、為替相場の変化に強く関係しているので、次で解説していきますね。
円高とは
円高とは、その名の通り日本円が高くなったことを意味します。
例えば、「1ドル=100円」から「1ドル=50円」に変化したケースを考えてみましょう。
ある時点では、100円を出せば1ドルと交換できたのですが、それが半分の50円を出せば1ドルと交換できるようになったとします。
少し考えていただきたいのですが、この場合、円高と円安のどちらに動いたと言えるでしょうか?
やってしまいがちなのが、「100円から50円まで安くなったんだから円安!」という考え方ですね。
たしかにそう思ってしまう気持ちも分かりますが、このケースは円高です。
よく考えてみると1ドル=50円ということは、100円出せば2ドルも受け取れることになるので、円の価値が高くなっていると言えます。
円高を考えるときは、円の“価値”がどう変化しているのかに注目するようにしましょう。
円安とは
円安についても、考え方は円高と同じです。
「1ドル=100円」から「1ドル=150円」に変化したとします。
このケースでは、100円を出せば1ドルと交換できていた状態から、150円出さないと1ドルと交換できなくなっていますよね。
単純に数字の変化だけを見ると、100円→150円なので円高と言いたくなりますが、注目すべきは“価値”の変化です。
価値がどう変化したかで考えると、1ドルを手に入れるのに100円で済んでいたのにプラス50円上乗せしないと交換できないというのが分かります。
そのため、1ドル=100円から1ドル=150円に変わった際は、円安と言えるわけです。
為替チャートの見方
それでは最後に、為替チャートの見方について解説していきます。
為替チャートを読み解く際に基本となるのが、『ローソク足』と『移動平均線』です。
何も知らない状態でいきなり為替チャートを見ると、「何これ?難しそうだな…」と感じる人がほとんどでしょう。
しかし、ローソク足と移動平均線を理解するだけで、為替チャートは一気に見やすくなるのでぜひ参考にしてくださいね。
ローソク足の見方
具体的な見方に入る前に、ローソク足がどういうものなのかを簡単に説明していきます。
ローソク足とはその名の通り、「ローソクの形に似ている」ことから付けられ、英語でも「キャンドルスティック」と呼ばれ、世界中で使われています。
もともとは、江戸時代に米商人をしていた本間 宗久(ほんま そうきゅう)という人物が生み出したと言われているんですね。
そんな日本で生まれたローソク足が世界中で今も使われているのは、非常に優れた点があるから。
実は、たった1本のローソク足をパッと見るだけで「重要な4つの価格情報」と「相場の現状」が、誰でも簡単に分かってしまうんです。
それでは、そんな優れたローソク足の具体的な見方を解説していきます。
上記の画像は、ローソク足の見取り図のようなイメージですね。
先ほどお伝えした「重要な4つの価格情報」は、以下の通りです。
- 始値(はじめね): ローソク足形成開始時の値段
- 終値(おわりね): ローソク足形成終了時の値段
- 安値(やすね) : ローソク足形成中の最安値
- 高値(たかね) : ローソク足形成中の最高値
例えば、5分足チャートでローソク足を使用する場合、5分でローソク足が1本形成され、5分ごとの始値、終値、安値、高値の情報がすべて1本に集約されるわけです。
世界中のトレーダーがリアルタイムで売ったり買ったりした結果、価格がどう動いたのかを簡潔にまとめてくれているので、様々なトレード戦略を立てるのに非常に役立ちます。
また、「陰線」とは始値よりも低い価格で終値がついた時のローソク足のことで、「陽線」は始値よりも高い価格で終値がついた時のローソク足のことです。
以上が、ローソク足の基本的な見方になります。
移動平均線の見方
それでは続いて、移動平均線について解説していきます。
移動平均線とは、一定期間の終値の平均値をつなぎ合わせて線にしたものです。
移動平均線をチャートに表示すると、ローソク足だけで見るよりも相場の流れがわかりやすくなります。
例えば、移動平均線の期間設定を20にすると、現在のローソク足から見た過去20本分のローソク足の終値の平均を表示してくれます。
そして、過去20本分のローソク足の線が表示され線が繋がっていくので、それを参考に、今の相場の流れが上昇なのか、下降なのか判断しやすくなります。
基本的に期間の数値はローソク足の本数になるので、5分足で「期間20」というと、ローソク足20本分、つまり過去100分の平均を表示してくれるわけですね。
ちなみに、上記の画像は期間を20で設定していますが、期間を長く設定するほど長期の平均を見ることができます。
逆に、期間を短く設定すれば、短期の平均を見ることができます。
このようにローソク足と移動平均線を理解すれば、為替チャートは一気に見やすくなるでしょう。
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