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FXで含み損が出た時、「損切りをいつまで待てばよいのか」「いくらの損失で切ればよいのか」悩む方は多いでしょう。
FXの損切りタイミングは、含み損が出てから考えるのではなく、エントリー前に決めた撤退条件に達した時です。
事前に逆指値注文を入れておけば、自動で損切りでき、感情による判断ミスを防ぎやすくなります。
一般社団法人金融先物取引業協会の調査によると、FX取引で損をした原因は、「損切りができなかったから」が 56.5%で最も多く「損切りのタイミングが早すぎたから」は28.5%と多くのトレーダーが損切りで失敗していることが分かります。
切った直後に価格が戻ると「損切りするから負けるのか」「損切りしなければ勝てるのか」と考えてしまいますが、損切りしないで待てば損失が拡大する可能性もあります。
本記事を読むと、損失を最小限に抑える損切りの設定方法と、取引資金の何パーセントで切るかの目安、損切りを自動化する注文方法10pipsでの損切りは適切か、などがわかります。
適切な損切りで資金を守りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
FXの損切りが原因で損をしたトレーダーは、複数回答で85%に上る
一般社団法人金融先物取引業協会「外国為替証拠金取引の取引顧客における金融リテラシーに関する実態調査」によると、FXの取引を行った際に損失を出してしまった原因は、「損切りができなかったから」が 56.5%で最も多く、「損切りのタイミングが早すぎたから」は28.5%です。
複数回答ではありますが、合計85%のトレーダーが損切りを原因に損をしているという実態があります。

「外国為替証拠金取引の取引顧客における金融リテラシーに関する実態調査」一般社団法人金融先物取引業協会のデータを元に筆者作成
同調査ではFXの取引経験年数について「5年以上」が44.9%に上り、3年以上は合計60%です。ベテラントレーダーであっても、損切りのタイミングは難しいことが浮き彫りになっています。
FXの損切りタイミングはトレーダーが決めた撤退条件に達した時

FXの損切りタイミングは、トレーダー自身がエントリー前に決めた撤退条件に達した時です。
判断基準として「値幅(pips)」「許容損失額」「売買の根拠が崩れる価格」の3つが挙げられます。
例えば、米ドル/円を150.00円で買う場合、「20pips逆行した149.80円で決済する」「損失を取引資金の1%以内に抑える」「買いの根拠となるサポートラインを下抜けたら撤退する」といったルールを、自身の資金量や取引方針に合わせて決めます。
含み損が出てから判断するのではなく、エントリー前に損切り条件を明確にし、新規注文と同時に逆指値などであらかじめ損切りを設定しておくことが重要です。
あらかじめ設定しておくことで機械的な損切りが可能となり「もう少し待てば戻るかもしれない」という感情による判断の遅れを防ぎやすくなります。
具体的な判断例は以下の通りです。
| 判断基準 | 損切りするタイミングの例 |
| 値幅(pips) | 米ドル/円を150.00円で買い、20pips逆行した149.80円で決済する |
| 損失額・割合 | 取引資金50万円の2%を上限とし、損失10,000円に相当する価格で決済する |
| テクニカル分析の根拠 | 反発を期待して買ったサポートラインを下抜け、買いの根拠が崩れたら撤退する |
具体的な手順は、①撤退価格を決め、②損失が許容額の範囲内におさまるよう取引数量を調整し、③逆指値注文を入れます。
続いては、損切りの設定方法、何パーセントを目安にするか、損切りの注意点を具体的にお伝えしていきます。
FXの損切り設定方法を3ステップで解説

1.エントリーの根拠から撤退価格を決める
まず、価格がどのくらい想定と逆に進んだら、「予想が外れた」と判断するかを決めていきましょう。
例えば、米ドル/円を150.00円で買い、149.85円付近のサポートライン(下落を支えると考えられる価格帯)で下げ止まると予想した場合、そのラインを下抜けた149.80円前後が損切り価格の候補です。
ただし、常に5pipsの余裕を持たせればよいわけではありません。
反対に、上昇を抑える価格帯をレジスタンスラインと呼びます。
売りでエントリーする場合は、レジスタンスや直近高値を上抜けた価格などを撤退の候補ラインにします。
ライン付近では、一時的に突破してから戻る「だまし」もあります。ラインぎりぎりではなく、直近の変動幅やスプレッドを踏まえて損切り価格を考えましょう。
💡 あわせて読みたい(動画解説付き)
損切りラインの基準となる「サポートライン・レジスタンスライン」の正しい引き方は?プロが実践する「ダウ理論を用いたトレンド転換の捉え方」と「効く水平線の引き方」を動画で詳しく解説しています。ぜひ目を通してみてください!
2.許容損失額に合わせて取引数量を決める

撤退価格が決まったら、損切りした場合の損失額を計算します。
米ドル/円を150.00円で買い、149.80円で決済する場合、価格差は0.20円、つまり20pipsです。
取引数量により損失額が異なりますので、注意しましょう。
| 取引数量 | 20pips逆行した場合の損失 |
| 1,000通貨 | 200円 |
| 1万通貨 | 2,000円 |
| 5万通貨 | 1万円 |
※約定価格の差による損失であり、スワップや別途の手数料などは含みません。
例えば許容損失が1万円の場合は、計算上の数量は5万通貨です。
ただし、実際にはスリッページなどで損失が増える場合があるため、余裕を持たせておくことをおすすめします。
損失額が多すぎる際には、損切り価格を無理に近づけるのではなく、取引数量を減らすことを検討しましょう。
3.逆指値注文を入れて受付状況を確認する
撤退価格と数量が決まったら、損切り用の逆指値注文を設定します。
- 買いポジション:現在価格より下に、決済の売り逆指値を置く
- 売りポジション:現在価格より上に、決済の買い逆指値を置く
逆指値の注文方法はFX業者・ツールによって異なりますが、一般的には保有ポジションの決済画面などで「逆指値」を選び、価格・数量・有効期限を入力します。
操作方法や注文条件はFX会社・ツールによって異なりますので、利用するサービスの説明を事前に確認しましょう。
発注後は、注文一覧で価格と数量が正しいか、有効期限が切れていないか、確認します。

FXの損切りは何パーセントが目安?

損切りの割合は、為替レートが何%動いたかではなく「取引資金の何%を失うか」で考えると資金管理がしやすくなります。
1回の損失を取引資金の2%以内にする「2%ルール」がある
例えば、1回の許容損失を取引資金の2%以内にするルール(2%ルール)を設ける方法があります。
2%ルールは多くのプロトレーダーが実践する資金管理手法です。
取引資金が10万円・50万円・100万円で、2%ルールを用いる場合の損失許容額は以下の通りです。
| 取引資金 | 2%の損失 |
| 10万円 | 2,000円 |
| 50万円 | 1万円 |
| 100万円 | 2万円 |
割合を計算する際にはFXのために確保した余剰資金(向こう5年以上使う予定のないお金)を基準にしましょう。生活費をFXに使うことはおすすめしません。
資金が減った場合は許容損失額も再び計算します。
多くのトレーダーが2%ルールを利用していますが、全てのトレーダーに適した正解という訳ではありません。
自身の取引資金や取引頻度・スタイルなどを踏まえて決める必要があります。
FXの損切りはいつにする?設定後に迷わないためのルール2つ
損切りを実行するのは、事前に決めた撤退条件に達した時です。
設定後の注意点として「ラインを突破したとみなす条件」と「損失上限」を曖昧にしないことです。
チャートで判断する時は、細かく撤退の条件を決めておく
例えば「サポートラインを下抜けたら撤退する」と決めても、一瞬ローソク足の下ヒゲが出たら撤退するのか、ローソク足実体の確定を待つのかで結果は変わります。

Aのようにローソク足の下ヒゲが一瞬触れて撤退すると、一時的な下げでも損失確定となりますが多額の損失は回避できるでしょう。
一方、Bのローソク足実体の確定を待つ場合、一時的な変動を見分けられることもありますが、待っている間に損失が拡大する可能性もあります。
細かな撤退の条件は、使用する時間足や戦略に合わせて条件を検証し、最終的には許容損失額を超えないための逆指値をあらかじめ設定しておくことをおすすめします。
含み損が出てから撤退条件を変更しない
「あと少し待てば戻りそう」と逆指値を遠ざけると、最初に決めた損失上限を守れなくなってしまう恐れがあります。
「含み損を確定したくないから」という理由で損切りを躊躇うトレーダーは多いです。しかし、本記事冒頭のデータでは「損切りができなかったから」という理由で56.5%のトレーダーが損をしているという実態があります。
ルールの見直しは、原則として取引を終えた後に記録を確認しながら行いましょう。
FXの損切りを自動にする注文方法と注意点
損切りを自動化する基本は逆指値注文です。
利益確定や新規注文もまとめて設定したい場合は、次の複合注文を使えます。
| 注文方法 | 使い道 |
| OCO注文 | 保有ポジションの利益確定と損切りを同時に設定する |
| IFD注文 | 新規注文と、約定後の決済注文をセットにする |
| IFDOCO・IFO注文 | 新規注文・利益確定・損切りをまとめて設定する |
注文名称や対応状況はFX会社によって異なります。仕事中や就寝中など、相場を見張れない時の対策として、上記の複合注文を活用しましょう。
なお、逆指値は指定価格での約定を保証するものではありません。
相場急変時などには、指定価格と実際の約定価格がずれる「スリッページ」が発生し、予定より大きな損失になる可能性があります。
FXの損切り10pipsは適切?損切り貧乏を防ぐコツ
SNSの投稿やYoutube、トレーダーのブログなどで「FXの損切りは10pips」という文言を見かけます。
損切りの値幅(pips)は、通貨ペア・時間帯・保有期間・戦略によって異なりますので、「一律10pips」と決める行為はリスクが高いと言えるでしょう。
スキャルピングなど短時間の取引では適切な場合もありますが、スイングトレードで数日間保有する場合、通常の変動だけで到達することもあるのです。
小さな損切りが重なり、損失を抱える「損切り貧乏」を防ぐには、以下の点に注意しましょう。
- 損切りが近すぎないか
- サポートやレジスタンスのすぐ近くに置いていないか
- エントリーが遅く、反転しやすい位置で入っていないか
- スプレッドなどの取引コストを考慮しているか
例えば、売買の根拠から30pips前後の損切り幅が必要にもかかわらず、損失を少なくするための10pipsに縮めると、予想が崩れる前に決済される可能性があります。
損切りの値幅を改善するときは、エントリー位置や数量も見直しましょう。
取引記録に「入った理由」「撤退価格」「決済後の動き」を残すと、共通の課題を見つけやすくなります。
「FXは損切りするから負ける」「しなければ勝てる」は本当?
損切り直後に価格が戻れば「切らなければ勝てた」と感じることはあります。
しかし、1回の結果だけでは、損切りルールの良し悪しは判断できません。
損切りの目的は、損失を最小限に留めることです。
「損切りしないで待つ」という方法には、価格が戻らないリスクがあります。戻ったとしても、証拠金維持率が低下して追証(追加証拠金の請求)・強制ロスカットの可能性があります。
また、「FXで損切りしないで億を稼いだ」といったネット上の体験談だけでは、安全性は判断できません。
取引資金の額、取引の詳細や手法が分からないことが理由です。
損切りをやめる前に、勝率・平均利益・平均損失・コストを確認してください。問題が損切りではなく、エントリーや取引数量にある場合もあります。
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まとめ
FXの損切りタイミングは、トレーダー自身が事前に決めた値幅・損失額・チャート上の撤退条件に達した時です。
まず撤退価格を決め、許容損失に収まる数量に調整してから逆指値を設定しましょう。割合で管理する場合は取引資金に対する損失率で計算します。
FXの損切りは、トレーダーとして長く取引を続けるために損失を最小限に留めることが目的です。
よって「戻るまで待つ」ではなく、決めた条件で撤退する仕組みを整えることが、感情に左右されない資金管理につながります。
決めたルールは、取引記録を確認しながら見直していきましょう。
余剰資金の範囲で、逆指値やOCO注文に対応しているFX会社を選んで口座を開設し、まずはFXを始めてみましょう。
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