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欲をかいてレバレッジを大きく上げたとしても、それで勝てるのは技量ある一部のトレーダーに限られます。
またレバレッジ管理を疎かにしてしまうと、並のトレーダーでは、どこかのタイミングで強制ロスカットされるでしょう。
ではFX初心者においては、どれくらいのレバレッジに留めておくべきでしょうか?
本記事では、FX初心者向けに適切なレバレッジ管理について解説していきます。
目次
FX初心者が扱うべきレバレッジの目安について
FX初心者が扱う適正レバレッジについては、トレードスタイルによって異なるため一概に結論づけることはできません。
そこで本節では、トレードスタイル別に扱うべきレバレッジ目安について解説していきます。
スキャルピング
高ロット・高回転でトレードするスキャルピングは、そもそもFX初心者には推奨できない運用です。
しかしそれでも果敢に挑戦されるというのであれば、レバレッジを5~10倍程度に抑えておくことをおすすめします。
「外為どっとコム総研『外為白書2016-17(第8号)」の調査によれば、スキャルピングにおける平均的な実行レバレッジは10倍程度。
ハイリスク・ハイリターンな取引になり、加減を間違えればあっという間に大きな含み損を抱えるリスクを伴います。
デイトレード
デイトレードでは、数十秒〜数分間というトレードから数時間〜半日に及んだりと、比較的時間のブレが大きくなることが考えられます。
そのためどれくらいの変動になるか、あらかじめOANDAのサイトツール等を活用して、一日あたりにおけるボラティリティを確認しておくことをおすすめします。
通貨ペアごとの値幅をチェックしておくことで、抱え得る含み損の範囲も想定できるため、効かせるレバレッジの上限についても逆算することができるでしょう。
スイングトレード
ポジションを長期的に保有することになるスイングトレードにおいては、大きな値動きにも耐え切れるようレバレッジも控えめにしなければなりません。
なぜなら保有したポジションが数百pips以上も逆行することは珍しくなく、また時間をかければかけるほど、変動しうる範囲は大きくなるからです。
スイングトレードにおいては、たとえ含み損を抱えたとしても、保有し続ければ助かっていたというケースも多く、そこまで耐え切るためには、やはり資金とレバレッジに余裕が必要です。
1つの案としてはリーマンショックやフラッシュクラッシュ等、大きな変動が起きても耐え切れるよう、2〜3倍のレバレッジに留めることをおすすめします。
レバレッジを上げるリスクについて
レバレッジを上げすぎた場合、どういったリスクが伴うのでしょうか。
FX初心者の方は緊急時の対応に不慣れであることが考えられますので、ハイレバレッジ取引には以下のリスクがあることを覚えておきましょう。
強制ロスカット
FX初心者の方は、まず強制ロスカットの条件から覚えてきましょう。
強制ロスカットの条件:必要証拠金 > 口座内資金 + 含み損益
口座内にある資金が必要証拠金を下回ってしまえば、レバレッジ25倍を超過したということであり、全てのポジションが強制的にロスカットされてしまいます。
1つのミスで口座内資金の全てを溶かすこともありますので、ぜひ以下の関連記事を読み込んで、強制ロスカットに対する警戒心を高めておきたいところです。
【強制ロスカット】FX初心者の9割が稼げない?よくある失敗例6選追証
強制ロスカットは、投資家の損失を広げないための措置であり、そのおかげで運用資金以上の損失が出ないよう保たれています。
しかし急変時においては強制ロスカットが間に合わず、口座内の資金がマイナスになるタイミングが生じ、不足した証拠金については一定期間内に入金しなければなりません。
この制度を追証と呼び、巷によくある「FXで借金を負った」というエピソードは、全て追証によるものです。
追証によるダメージはレバレッジの大きさに比例しますので、一発逆転を狙ったハイレバは極めて危険であるということを知っておいてください。
教訓とすべきFX断末魔コピペ計20選!失敗・大損する人の共通点とは?レバレッジ管理のよくある失敗例!
含み損の影響によるレバレッジ超過
「適用レバレッジは5倍まで!」と一定の水準を設けたとしても、相場の状況によっては瞬く間に超過するリスクがあるので注意が必要です。
例えば2019年1月のフラッシュクラッシュにおいては、米ドル円やユーロ円など、クロス円通貨は軒並み下落することになりました。
特に豪ドル円の下落幅は大きく、76→71円まで急降下です。
この時、仮に10万通貨の買いポジションを保有していれば、一気に50万円の含み損を抱えることになります。
100万円の資金で運用していたとすれば、必要証拠金は「304,000円」、また強制ロスカットのラインは「68.750」。
エントリー時の実行レバレッジは約8倍程度であるものの、下落のピーク時には20倍に達する寸前になります。
ポジションを保有した瞬間の実行レバレッジは、含み損を抱えることによって、意図せず大きく負担がかかることを忘れてはならないのです。
フラッシュクラッシュとは?過去事例から分かる原因と対策について両建てによる一時しのぎ
レバレッジを上げずにポジションを保有する方法として、両建てがあります。
両建てによって、相場が上がっても下がっても利益が取れるようになりますが、恩恵以上にデメリットが多い手法です。
「買い」「売り」それぞれのポジションを保有して含み損益を相殺することも可能ですが、両建ては経済合理性に欠く行為であり、根本的な解決になっておりません。
両建てで延命を試みたところで、一時凌ぎはできても、いずれは残された含み損を対処しなければならないからです。
また両建て期間中においてもマイナススワップで資金を削られることになるため、出口戦力が明確でない限りは、両建ては控えておきましょう。
まとめ:トレードスタイルに応じてレバレッジを徹底管理!
本記事ではFX初心者のレバレッジ目安について、以下のポイントを中心に解説しました。
- 初心者が扱うべきレバレッジの目安について
- レバレッジを上げるリスクについて
- レバレッジ管理のよくある失敗例
レバレッジを活用して大きなポジションを扱うことで、取れる利益は多くなる一方、失うリスクも増大します。
特に初心者であるうちは、「レバレッジを上げるリスク」について深くまで理解されていないことが考えられます。
トレードスタイルにもよりますが、まずは1~5倍以下での運用を心がけ、少しずつ自身の適切なレバレッジ許容度を探してみてください。
以上、参考にしていただければ幸いです。