週末もあってリスク回避が続きそう【2021年7月9日】

週末もあってリスク回避が続きそう【2021年7月9日】

おはようございます。だいまんです。

2021年7月9日相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、緊急事態宣言を受けた日経平均株価の下落からスタートした欧米の株価の反落や米週間新規失業保険申請件数が、予想を下回ったことでリスク回避の動きが強まった。ただ、大きく下げてスタートした米株価3指数が、一旦下げ止まりを見せたことで、更なる展開とはなっていない。

ドル円は、米10年物国債利回りが、1.24%台まで低下したこともあって109.53まで下落、ユーロドルは、ECBの金融政策の戦略見直し発表し、「インフレ目標を2%に引き上げ、中期で対称的な2%のインフレ目標を採用する」そたが、すでに報じられており相場への影響は限定されたが、ラガルド総裁が記者会見で、「インフレ目標2%は上限ではない」と述べたことで、1.1868まで買い戻された。

また、ポンドドルは、対ユーロでの売りが上値を押さえ、1.3742から1.3798の上下で揉み合いに終始した。

一方クロス円は、売りが優勢となり、ユーロ円が129.63、ポンド円が150.67、オージー円は83.11、NZD円は75.98、カナダ円は87.11まで一時下落した。

7月9日の注目材料

  • 08:50 (日) 6月マネーストックM2 [前年同月比] (前回7.9% 予想6.0%)
  • 10:30 (中) 6月消費者物価指数 [前月比] (前回-0.2%)
  • 10:30 (中) 6月消費者物価指数 [前年同月比] (前回1.3% 予想1.3%)
  • 10:30 (中) 6月生産者物価指数 [前年同月比] (前回9.0% 予想8.7%)
  • 15:00 (英) 5月月次GDP [前月比] (前回2.3% 予想1.5%)
  • 15:00 (英) 5月鉱工業生産指数 [前月比] (前回-1.3% 予想1.5%)
  • 15:00 (英) 5月鉱工業生産指数 [前年同月比] (前回27.5% 予想21.6%)
  • 15:00 (英) 5月製造業生産指数 [前月比] (前回-0.3% 予想1.0%)
  • 15:00 (英) 5月商品貿易収支 (前回-109.58億ポンド 予想-110.50億ポンド)
  • 15:00 (英) 5月貿易収支 (前回-9.35億ポンド 予想-12.50億ポンド)
  • 15:45 (仏) 5月鉱工業生産指数 [前月比] (前回-0.1% 予想0.9%)
  • 19:00 (英欧) ベイリー英中銀総裁、ラガルドECB総裁・パネル討論会参加
  • 21:30 (加) 6月新規雇用者数 (前回-6.80万人 予想19.50万人)
  • 21:30 (加) 6月パートタイム雇用者数・季調値 (前回-5.42万人)
  • 21:30 (加) 6月フルタイム雇用者数・季調値 (前回-1.38万人)
  • 21:30 (加) 6月労働参加率 (前回64.6%)
  • 21:30 (加) 6月失業率 (前回8.2% 予想7.6%)
  • 23:00 (米) 5月卸売在庫 [前月比] (前回0.8% 予想1.1%)
  • 23:00 (米) 5月卸売売上高 [前月比] (前回0.8%)
  • 日経平均オプションSQ
  • G20財務相・中央銀行総裁会議(ベネチア)

7月9日の相場見通し

昨日は、株価の急落を受けて、大きくリスク回避の動きが広がりました。

ワクチンの普及にも、世界的に変異株の感染者が増加しています。こういった面が、景気への懸念につながっているようです。加えてワクチンの効果にも不透明感が漂っています。当面、株価中心に、リスク回避の動きが続く可能性に留意しておきましょう。

本日の経済指標としては、中国の6月消費者・生産者物価指数、英5月月次GDP、5月鉱工業・製造業生産指数と貿易収支、仏5月鉱工業生産指数、加6月雇用統計、米5月卸売在庫・売上高などが発表されます。

注目としては、6月消費者・生産者物価指数は、弱い結果が中国の景気減速を意識させるとリスクオフの動きにつながり易く、英GDPは、結果次第ですが、英国では、規制が全て解除される予定ですが、5月は変異株の拡大もあって、弱い結果の可能性もあることは注意しておきましょう。一方北米では米5月卸売在庫・売上高の影響は少ないですが、加6月雇用統計は、カナダは、順調に経済が回復しているようで、強い結果が、カナダドルの買い戻しにつながるのか注目しましょう。

株価面では、日本では、日経平均オプションのSQを迎えます。荒れた動きとなりそうですが、まだまだ底値入りの可能性が低そうです。一方欧米では、史上高値を更新する株価に、高値警戒感が見えているようです。当面戻ってもやれやれの売りが出易そうです。また、週末もあって、本日も株価の調整が続く可能性に、留意して対応しましょう。

その他G20財務相・中央銀行総裁会議は、最低法人税などが話し合われる予定ですが、既に織り込まれていることで、影響は少なそうです。

7月9日のデイ・トレード戦略

本日のトレード戦略です。

ポンドドル

  • 予想レンジ:1.3710~1.3880
  • 基本戦略: 戻り売り
  • 予想時間:06:56 予想時レート:1.3785

高値を1.4251まで拡大も、この位置をトップとして、調整が日足のサポートや雲を割り込む形。現状は更に大きく下値を拡大する動きとなっていないが、反発ではやれやれの売りが出易い状況が続きそうだ。

上値は、1.3842の戻り高値が抑えると弱い。1.3899の戻り高値を越えて、1.3940-87の雲の下限、90日移動平均や基準線と絡む位置が視野となるが抑えると弱い。1.4002-10の戻り高値を超えても、1.4097に雲の上限、1.4134の戻り高値にレジスタンスが位置しており、売りが出易い。1.4186-1.4203の戻り高値圏や1.4251を越えて、1.43のサイコロジカル、2016年のブレグジット決定後の戻り高値となる1.4377が視野となるが、この位置までほとんど目立ったポイントがなくなることで、1.4250,1.4300や1.4350のサイコロジカルが上値を抑えるか注目したい。

一方下値は、1.3728-42の戻り安値が維持されると良いが、維持出来ずに1.3716や1.3669の戻り安値まで割れると、調整が深まり1.3567の戻り安値、1.3503-20の下ヒゲ圏、1.3430-51の下ヒゲ圏がターゲットとなるが、維持では良いが、維持出来ないケースからは1.3304-50の戻り安値まで視野となる。この最大のリスクは、1.3188や1.3135の下ヒゲを割れるケースで、その場合相場は崩れ気味となり1.30のサイコロジカル、1.2906-33の戻り安値圏までの調整の可能性が高まりそう。ただ、一旦下支える可能性はあるが、1.2855まで割れると1.2806-1.2845ゾーン、1.2752までターゲットとなり、更に1.2676や1.2645の戻り安値を割れるケースからは、1.2438-1.2520ゾーンの戻り安値圏、1.2360まで視野となり、1.2252の戻り安値まで割れると1.2162などがターゲットとなるが、最大のリスクは1.2073の戻り安値割れで、その場合1.20のサイコロジカルがターゲットとなる。従ってデイの戦略としては、若干揉み合い気味で、逆張りも基本は、大きめの戻りでは、売りを狙いたい。上値は、1.3899をストップに、1.3820-80ゾーンで売場を探して、ターゲットは、1.3728-42の戻り安値の維持では買い戻しで、割れても一旦1.37前後のサイコロジカルの維持では、利食いを優先したい。またこういった位置の買いは、1.3669をストップとして対応となるが、反発が1.37ミドルから1.38が抑えると利食い優先が安全となる。

週末もあってリスク回避が続きそう【2021年7月9日】

カナダドル円

  • 予想レンジ:87.00(87.30)~88.40
  • 基本戦略:戻り売り
  • 予想時間:07:05 予想時レート: 87.60

上昇が、月足の雲の上限を超えて91.19まで拡大もトピッシュとなり、調整が日足の雲を割り込み、87.11まで拡大。既に日足のサポートも割り込んでおり、今後反発があっても戻り売りが出易い。

上値は、雲の下限となる88.31、転換線の88.65,基準線の89.12、89.50-60の日足の窓の上限が抑えると弱い。超えて、90.11-19,90.22-41の戻り高値圏が視野となるが、雲の上限が絡み、更に90.80-91.00が再Capすると上値は追えない。あくまで91.19を超えて月足の91.58-91.64の戻り高値圏などが視野となる。ただ、既に上昇が3段階となっており、危険水準、またこういった位置は月足の106.52の高値をトップとしたショルダーの上限で上値を押さえ易いことは、留意しておきたい。

一方下値は、87.11の昨日の安値を割れると87.14-56、86.01-35の戻り安値圏などが視野となるが、維持すると更に突っ込み売りは出来ないが、85.44の戻り安値を割れると調整が深まる可能性となり、84.11-45ゾーン、83.52-59の戻り安値、83.04-20の戻り安値圏、81.97-82.35ゾーン、81.88の戻り安値、81.16-58順次視野となるが、過去の高値圏からは買いが入り易い。ただし、80.99を割れると80.38-57の戻り安値、80.15の戻り安値を割れると下落拡大リスクが高まり、79.82-94の戻り安値、また79.24の戻り安値まで割れると78.72、78.08-23まで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ないが、77.93や77.63を割れると調整が76-77円ゾーンまで視野となる。このリスクは、75.58、74.77、73.77の安値を順次割れるケースとなる。

従ってデイの戦略としては、上値は、87.75が抑えると弱い形が続くが、突っ込み売りは避けたいところ。売っても超えるなら一旦止めて、更に超える動きから、88.50、88円後半まで売り場を探して、ストップは89.13越え。ターゲットは、サイコロジカルな87円を前に下げ渋るなら利食い優先で、割れても86.50を前に下げ渋りではしっかりと利食いたい。

週末もあってリスク回避が続きそう【2021年7月9日】