FXのエントリーポイントとは?意味や重要性は?見つけ方も解説!

FX エントリーポイント

この記事ではFXエントリーポイントの重要性と、エントリーポイントの探し方について解説していきます。

FXに限らず、投資の基本的な考え方として重要なポイントなので、ぜひここでしっかり押さえておきましょう。

また記事の後半では、取引の判断が上手になる具体的な練習方法やテクニックもご紹介しているので、どうぞ最後まで読み進めてくださいね。

FXのエントリーポイントとは?重要とされる理由は?

FX エントリーポイント

エントリーポイントとは、FXの取引において、新規で買い注文または売り注文を入れたポイントを指します。

他のブログやサイトによっては「買う/売る」「ポジションを持つ」「入る」などと表現されることもありますが、どれも同じ意味の言葉として覚えておきましょう。

もともとFXの仕組みは、「買った時の価格よりも高くなった時に売れば利益」「売った時の価格よりも安い時に買い戻せば利益」と、小学生でもわかるくらい非常にシンプル。

その簡単さが故に、「どこで売買を仕掛けるのか」というポイントが重要になってきます。

ただ闇雲に売買を仕掛けたところで勝てるはずはありませんし、含み損が増え続ければ、最終的には強制ロスカットにもなってしまいます。

したがって、”いつ、どこで売買したらすぐに利益になりやすいか”を考えることが、FXで稼ぐためには必要です。

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エントリーポイントを見つけるには?

エントリーポイント 見つけ方


それでは、具体的にエントリーポイントを見つける方法をご紹介します。

今回はメジャーな方法を5つ厳選したので、ぜひあなたに合った方法を実践してみてくださいね。

押し目、戻り

はじめに紹介するのは、「押し目」「戻り」と呼ばれるポイント。

こちらは多くのトレーダーが狙う、一番オーソドックスなエントリーポイントですね。

この「押し目」と「戻り」については、具体的な解説を進める前に、まず前提として為替相場自体の特徴を理解しておく必要があるので、そちらから解説していきます。

そもそも為替相場の値動きとは、下記の図のように、価格が小さく上がったり下がったりを繰り返しながら動いています。

チャート 波形

このように値動きが上下することを、波の動きに似ていることから「波形」と呼びます。

そしてこの波形が一方向に発生し続けて、継続的に価格が上昇または下落することを「トレンド」と呼びます。

トレンドのさらに詳しい定義や考え方については、こちらの記事をぜひご覧くださいね。

そして今回ご紹介する「押し目」と「戻り」は、このトレンドの中で、波形の頂点にあたる部分をエントリーポイントとして狙っていくことを指します。

より具体的には、上昇トレンドで下に波形が伸びている時に買いエントリーすることを「押し目買い」、逆に下落トレンドで波形が上に伸びている時に売りエントリーすることを「戻り売り」と呼ぶので、こちらも覚えておきましょう。

※トレードの上級者の中には、「戻り」のことも「押し目」と呼ぶ人もいます

押し目買い 戻り売り

この「押し目買い」と「戻り売り」は、トレンドの継続性を狙ってエントリーするポイントなので、勝率が非常に高いという特徴があります。

そのためFXを始めたばかりという方は、まずはこの「押し目」と「戻り」を狙った、「トレンドフォロー(順張り)」というトレード戦略がオススメです。

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ブレイクアウト

次に紹介するのは「ブレイクアウト」という手法

「ブレイクアウト」は、先程のトレンドとは反対に、一定の価格帯を上がったり下がったりする「レンジ」と呼ばれる相場で有効な手法です。

もともと為替相場ではトレンドとレンジが交代で発生していますが、「ブレイクアウト」が狙うのは、このレンジからトレンドに切り替わる瞬間です。

買いと売りが拮抗するレンジから、価格が一方向に継続して動き続けるトレンドに切り替わるタイミングを狙うことで、価格も一気に動きやすくなり、大きな利益が期待できるのです。

ブレイクアウト 手法

そんなポイントを狙う「ブレイクアウト」は、短時間で一気に大きな利益を狙いやすいということで、上級者からも人気のエントリーポイント。

初心者にはやや難易度が高いですが、慣れれば一撃でドカンと稼ぐ快感を得られますし、一度体験したら病みつきになることは間違いないでしょう。

三角持ち合い 投資初心者が勝てる”ブレイクアウトロジック”

ゴールデンクロス、デッドクロス

続いては「ゴールデンクロス」、「デッドクロス」です。

これはインジケーターと呼ばれる、過去の値動きから算出した指標を画面に出現させるツールを活用する方法で、「押し目」や「戻り」よりも視覚的にわかりやすく、FX初心者でもすぐに取り入れやすい特徴があります。

例えば、一定期間の値動きの平均がわかる「移動平均線」を使った場合を見てみましょう。

ゴールデンクロスとデッドクロスは、短期間の平均をとった移動平均線(短期の移動平均線)と、長期間の平均をとった移動平均線(長期の移動平均線)、これら2本の移動平均線を使うことで見つけることができます。

この下の画像のように、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上にクロスしたタイミングが「ゴールデンクロス」(買いエントリーのタイミング)。

また反対に、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下にクロスしたタイミングを「デッドクロス」(売りエントリーのタイミング)と言います。

ゴールデンクロス デッドクロス


※緑の線が短期の移動平均線、黄色の線が長期の移動平均線

これらのクロスは、一定期間を平均して価格が上昇し続けている(もしくは下落し続けている)=継続したトレンドが発生していると判断する材料の1つとして有効です。

また、クロスを確認するだけなら視覚的にも判断しやすいため、FXを始めたばかりの初心者の方や、トレードをシンプルにしたい方にオススメのエントリーポイントです。

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チャートパターン

次に「チャートパターン」について解説していきます。

「チャートパターン」とは、値動きの波形の形そのものからエントリーポイントを見つける方法で、押し目や戻りのようなシンプルさはあるものの、リアルタイムの相場で見つけるのが難しい上級者向けのテクニックです。

この「チャートパターン」というのも有効なものがいくつか存在していて、有名なところだと三尊、逆三尊(またの名をヘッドアンドショルダートップ、ヘッドアンドショルダーボトム)などが挙げられます。

三尊

三尊、逆三尊の詳細はこちらの記事をご覧ください。

この「チャートパターン」は難易度が高く、初心者の方には扱いにくい印象がありますが、レンジからトレンドに移行するタイミングや、トレンドが反対方向に切り替わるタイミングなどに出現しやすいため、一撃で大きな利益を獲得しやすい特徴があります。

ただ、FXを始めたばかりの状態でまっさらな画面から「チャートパターン」を見つけるのは難しいので、まずは他のエントリーポイントを見つけられるようになってから、最後に取り組むと良いでしょう。

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シストレツール

そして最後にご紹介するのが、「シストレツール」を用いてエントリーポイントを見つける方法です。

「シストレツール」とは、複数のインジケーターの組み合わせから特定の条件が揃ったタイミングで、機械的にエントリーポイントを表示してくれるシステムトレードツールのことです。一部では「サインツール」とも呼ばれているものですね。

例えばこの図のように、買いのエントリーポイントで上矢印、売りのエントリーポイントで下矢印が表示されるので、視覚的にも非常にわかりやすいですよね。

シストレツール

このシストレツールを使う主なメリットは、条件が揃った時にアラートやメールでサインが表示されたことを教えてくれるので、パソコンが見られないタイミングでもエントリーポイントがすぐにわかるという点です。

そのため、外出先でもスマホでサインを受け取ってエントリーができるので、平日は働きに出ているという方にオススメです。

また、シストレツールは無料で配布されているものも多いので、まだFXに慣れていないという方は、ぜひ一度取り入れてみてはいかがでしょうか?

エントリーポイントをつかむためのステップ

エントリーポイント ステップ


ここまでエントリーポイントの見つけ方について解説してきましたが、これだけですぐに稼げるようになるわけではありません。

事実、エントリーポイントをどうやって探したらいいか、頭ではわかっていても、実際の相場になるとなかなか見つけられない、という悩みを抱えている人が多いんですね。

そこでここからは、エントリーポイントを見つけやすくするための練習方法を3つのステップに分けて解説していきます。

FX エントリーポイント FXのエントリーポイントとは?意味や重要性は?見つけ方も解説!

ステップ1:エントリーのルールを決める

まずは、どのような条件が揃ったらエントリーするのか、というルールを決めましょう。

このようなトレードのルールのことを「ロジック」と言います。

ポイントとしては、

  • 「何が」(例:移動平均線が)
  • 「どうなったら」(例:ゴールデンクロスしたら)
  • 「どうする」(例:買いでエントリーする)

このようにトレードのロジックを明確にすることで、いつでも同じ条件でエントリーポイントを見つけられるでしょう。

ステップ2:過去検証をする

エントリーのルールが決まったら、次にそのロジックで有効性を検証していきましょう。

ロジックの有効性を確かめる方法としてオススメなのが「過去検証」です。

「過去検証」とは、チャートを過去に遡って、エントリーの条件が揃ったポイントからその後の相場がどう動いたかを確認して、ロジックの有効性を確認する検証方法です。

「エントリーしても勝てない」「チャンスが少ない」「獲得できる利益が小さい」などの課題がこの検証で見つかれば、再度ステップ1に戻り、ロジックを改善していきましょう。

ステップ3:デモトレードで練習する

そして過去検証でロジックの有効性を確認できたら、いよいよリアルタイムの相場で実際にエントリーしてロジックを使ってみましょう。

そこでオススメなのが「デモトレード」です。

デモトレードとは、架空の資金を使ってリアルタイムの相場で取引が体験できるサービスで、どの証券会社でも無料で利用することができます。

過去検証とは違い、リアルタイムで動く相場に臨機応変に対応する力、瞬時に判断する力が身につくデモトレードに取り組むことで、本物の資金を使ったリアルトレードに移っても冷静にエントリーポイントを見つけられるでしょう。

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エントリーポイントで勝率を高めるためのコツ

エントリーポイント コツ


続いて、勝率の高いエントリーポイントを見つけるコツを解説していきます。

今回紹介する勝率を高めるコツを複数取り入れ、エントリーポイントを厳選することで、あなたの勝率もグッと良くなるでしょう。

トレンドの方向を見る

まずは今、トレンドの方向が上なのか下なのかをチェックしましょう。

特に押し目買いや戻り売りのように、トレンドを狙ったエントリーポイントを見つけたい時は、トレンドの向きに沿うことで勝率が高くなります。

トレンド

そしてトレンドの方向性を見る時は、移動平均線や一目均衡表といったトレンド系のインジケーターを用いることで、視覚的に把握しやすくなります。

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マルチタイムフレーム分析を取り入れる

続いて、プロのトレーダーは必ず取り入れていると言っても過言ではない「マルチタイムフレーム」を使って、トレンドの継続性を確認しましょう。

マルチタイムフレーム(通称「MTF」)とは、簡単に説明すると複数の時間足を確認し、現在の相場環境を把握してから、エントリーポイントを割り出す分析のことです。

マルチタイムフレーム

これは相場の特徴として、大きな時間足でトレンドが発生していると、小さな時間足でも同じ方向に相場が伸びやすい、という傾向を活用したものです。

この分析を取り入れることで、トレンドがどこまで続くか、また相場全体がどちらに動こうとしているかを把握しやすくなるので、より勝率の高いエントリーポイントを見つけやすくなるでしょう。

マルチタイムフレームのさらに詳しい解説については、ぜひこちらの記事を参考にしてくださいね。

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複数のインジケーターを取り入れる

また、複数のインジケーターを取り入れることもオススメです。

先ほどの「トレンドの方向を見る」でも解説したように、いくつかのインジケーターを取り入れることで、別の切り口からもエントリーポイントの有効性を判断できるので、より勝率の高いエントリーポイントを絞りやすくなります。

特に、トレンド系のインジケーターとオシレーター系のインジケーターの両方を組み合わせる手法であれば、その有効性はさらに向上するでしょう。

なおトレンド系とオシレーター系のインジケーターの違いについては、こちらの記事を参照くださいね。

FXおすすめインジケーターとは?注意点や取引ツールも紹介! FXおすすめインジケーターとは?注意点や取引ツールも紹介!

エントリーポイントに関する注意点

エントリーポイント 注意点


最後に、エントリーポイントを探す際の注意点をご紹介します。

こちらはテクニックよりも考え方の注意点にはなりますが、FXで稼いでいくためには重要なポイントなので、しっかり押さえていきましょう。

勘でトレードしない

まず1つ目は、「勘でトレードしない」ということ。

先ほどの「エントリーのルールを決める」でも、まずはトレードのルール(ロジック)を決めましょうとお伝えしたとおり、エントリーポイントを探す時は必ずロジックを使う癖をつけましょう。

これはとても簡単なことのようにも思えますが、実際にFXで稼げていない多くの人がロジックを守らない、もしくはロジックを使わず勘でトレードしている傾向があります。

誰でもできるくらい簡単なことだからこそ、ロジックを使うことは必ず徹底していきましょう。

毎日稼ごうとしない

続いて2つ目は、「毎日稼ごうとしない」ということです。

FXは「手軽に稼げる」「すぐに利益になる」というイメージがありますが、これまでお伝えしてきた勝率の高いエントリーポイントを探す方法を使うと、本当に勝率が高いエントリーポイントというのは必然的に、1日数回とか3日に1回ほどまで回数が絞られていきます。

そのため、「今日、エントリーポイントがきたら良いな」くらいの気構えで、じっくりとチャンスを待つ心の余裕を持ちましょう。

負けることも割り切る

そして最後の3つ目は、「負けることも割り切る」ということです。

FXに限らず投資の世界に絶対は存在しないので、どんな手法を使っても必ず負けることがあります。

その瞬間に落ち込んだり、躍起になったりせず、冷静に次のエントリーポイントを探せるように、負けを割り切ることが大切です。

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まとめ

FX エントリーポイント まとめ


いかがだったでしょうか。

今回の記事ではエントリーポイントの見つけ方について詳しく解説してきました。

当エフテンでは、エントリーポイントに限らず、基礎用語の解説、勝率を上げる方法、獲得利益を伸ばす方法など、FXにまつわる様々な記事を取り扱っています。

ぜひ、この記事以外もあなたのトレードに役立ててくださいね!

出典:OANDA|移動平均線とボリンジャーバンドを組み合わせた分析方法

よくある質問

スキャルピングの時にエントリーで注意するポイントはありますか?

スキャルピングやスイングなど、トレードスタイルに関係なく、本記事でお伝えしているエントリーポイントは有効活用いただけます。またスキャルピングでトレードする場合は、スプレッドが負担になりがちですので、スプレッドも計算した上でトレードしましょう。

エントリーポイントが少ないので悩んでいます。どうしたらいいでしょうか。

FXでは「エントリーポイントが少ない=利益が少ない」ではありません。優位性の高いポイントに絞ってトレードすると、必然的にエントリーポイントも減ってきます。利益が出せていれば問題ないので、エントリーポイントが少ないことは気にしないで問題ないでしょう。

エントリーポイントがわからないです。

本記事で推奨しているエントリーポイントの中でも、ゴールデンクロス、デッドクロスを見てトレード判断する方法は簡単です。2つの線がクロスするタイミングを見つけるだけなので、まずはこちらから実践してみましょう。