豪ドル円 豪ドル米ドルは9月以降の最安値更新、豪ドル円は円安で支え切れず

2021年9月30日 為替相場予想

おはようございます。大塚亮です。

2021年9月30日の相場分析です。

概況

豪ドル円の9月29日終値は80.347円、前日比0.403円安と続落した。取引レンジは80.923円から80.166円。

米連銀による年内テーパリング開始の姿勢及び利上げ想定時期の前倒しを受けて米長期債利回りが9月23日から連騰に入ったことでドル全面高の様相となってきたが、中国恒大集団のデフォルト懸念や英国の燃料パニック等も重なってリスク回避的なドル高が加速、9月29日もドル全面高が続いて豪ドル米ドルが9月3日高値以降の安値を更新したことで豪ドル円も続落となた。ドル全面高の中でドル円が大幅続伸していることは下支えではあるが原市場の豪ドル米ドルの下落感が強まれば豪ドル円も円安では支えきれなくなる。

テクニカルポイント 豪ドル米ドルの下げ渋り持ち合いからの下放れ警戒

豪ドル米ドルは9月3日と9月7日の両高値をダブルトップとして戻り一巡となり下落してきたが、9月20日安値0.72197ドルの後は新たな安値更新を回避して下げ渋りの持ち合いとなっていた。しかし9月24日午前高値0.73160ドルと28日午後高値0.73111ドルで戻り売りに圧されていたところ、29日夜のドル全面高による売り圧力で9月20日安値を割り込む一段安となった。下げ渋りによる7日間の持ち合いからの下放れにより、チャート上の下値支持線は8月20日安値0.71060ドルまで切り下がった。

9月29日はユーロドルが年初来安値を更新、ポンドドルも6月1日以降の安値を更新しており、既に8月20日安値を割り込んでの一段安に入っているため、豪ドル米ドルもそれらの後を追いかけて底割れを目指す可能性があると注意したい。

注目材料 中国恒大集団のデフォルト懸念

中国不動産デベロッパー大手の中国恒大集団のデフォルト懸念とその金融市場全般への波及が心配されている。

同社は9月23日(3350万ドル)と29日(4750万ドル)に期日を迎えたドル建て社債の利払いができなかったと報じられている。期日から30日の猶予期間を経て実行できなければデフォルト認定される。

恒大は子会社が保有する地方銀行の株式売却等を発表しているが、国内の債権者への利払いないし代物返済を優先しており、外債については利払いできない状況が繰り返されている。総額では1兆9700億元(凡そ34兆円)規模の負債があるとされる。

この問題について、格付け大手フィッチ・レーティングスは恒大集団の外貨建て長期発行体格付けを「CC」から「C」に引き下げた。フィッチによる「C」格付けは「デフォルトが近い状態」とされる。

中国人民銀行(中銀)は29日夜に「市場経済の原則に基づいた不動産業界の健全な発展を国内の主要銀行に求めた」と発表した。市場原理を強調したことで公的な救済延命を図ることには消極姿勢にあり、市場原理に基づく金融機関による救済ないしは破綻処理へ進む可能性が高まった。

中国はオーストラリアにとっては最大の輸出先だが、最近では石炭不足による電力不足の問題も報じられており、金融市場不安及び製造業の景気回復鈍化への懸念は他人事ではないものとして注目しておく必要がある。

短期テクニカル分析

60分足チャートにおいては概ね3日から5日周期での騰落リズムがみられる。

豪ドル円は9月28日午後高値をピークとして下落に転じている。9月28日高値へ一段高する前の9月24日夜安値を基準とすれば安値形成期は9月29日夜から10月1日夜にかけての間と想定されるので既に反騰注意期にあり、29日夜安値で80円割れを回避して下げ渋っているので目先の底を付けた可能性もあるが、29日夕高値(80.923円)を超えないうちはもう一段安へ進む可能性が残る。また29日夜安値を起点として戻しているとすれば、次に底割れするところからは10月4日から6日夜にかけての間へと安値形成期が長引く可能性も考えられる。

60分足の一目均衡表では9月29日夜に先行スパンから転落した。29日夜安値からはややジリ高のために遅行スパンは好転しやすい位置にあるが、先行スパンを上抜き返せないうちは遅行スパンが一時的に好転してもその後に悪化するところからは下げ再開とし、強気転換は先行スパン突破からとする。

60分足の相対力指数は28日夜から29日夜への一段安に際しては指数のボトムが切り下がっており強気逆行がみられないので40ポイント割れからは下げ再開とみるが、60ポイントに到達してその後も50ポイント以上を維持する場合はいったん戻しに入るとみる。

9月30日の売買戦略

当面は9月28日午後高値でピークを付けて22日午前安値からの上昇一巡による下落期として戻り売り有利の状況と考える。強気転換は29日夕高値80.923円超えからとし、超えないうちは一段安余地ありとし、29日夜安値80.166円割れからは79.75円、79.50円、79.25円を段階的に試してゆく流れとみる。

9月30日の注目指標

  • 米国会計年度末、10月1日以降の政府機関閉鎖回避への暫定予算案可決期限
  • 英国
  • 15:00 4-6月期 GDP改定値 前期比 (速報 4.8%、予想 4.8%)
  • 15:00 4-6月期 GDP改定値 前年同期比 (速報 22.2%、予想 22.2%)
  • 15:00 4-6月期 経常収支 (1-3月 -128億ポンド、予想 -157億ポンド)
  • ドイツ
  • 16:55 9月 失業者数 前月比 (8月 -5.30万人、予想 -3.30万人)
  • 16:55 9月 失業率 (8月 5.5%、予想 5.4%)
  • 21:00 9月 消費者物価指数速報値 前月比 (8月 0.0%、予想 0.1%)
  • 21:00 9月 消費者物価指数速報値 前年同月比 (8月 3.9%、予想 4.2%)
  • ユーロ圏
  • 18:00 8月 失業率 (7月 7.6%、予想 7.5%)
  • 米国
  • 21:30 新規失業保険申請件数 (前週 35.1万件、予想 33.5万件)
  • 21:30 失業保険継続受給者数 (前週 284.5万人、予想 280.0万人)
  • 21:30 4-6月期 GDP確定値 前期比年率 (改定値 6.6%、予想 6.6%)
  • 21:30 4-6月期 GDP個人消費確定値 前期比年率 (改定値 11.9%、予想 11.9%)
  • 21:30 4-6月期 コアPCE確定値 前期比年率 (改定値 6.1%、予想 6.1%)
  • 22:45 9月 シカゴ購買部協会景況指数 (8月 66.8、予想 65.0)
  • 23:00 米下院、FRBと財務省の新型コロナに関する公聴会