市場に何か大きな変化があったのか?【YEN蔵のFX相場分析】

市場に何か大きな変化があったのか?【YEN蔵のFX相場分析】

こんにちは。YEN蔵です。

今週の為替相場振り返りです。

今週(7月5日週)の振り返り

111円台前半でスタートしたドル円は8日に一時109.60円付近まで下落しました。8日に市場は突然リスク回避の動きが加速しました。しかし今週は週初から市場には不穏な動きが出ていました。

独立記念日の休日から帰ってきた米国勢は6日に突然米国債の買い戻しに向かいました。米国債の10年物の金利は1.4%を下抜けして8日には一時1.25%まで低下しました。日経平均は7日に28,500円を下抜けしてその後には下落を続けて9日には一時27,419円まで下落しました。

8日にはリスク回避の動きが加速し円とスイスフランが買われて円高、スイスフラン高となりました。クロス円の下落が目立ちユーロ円は週初の131.80円付近から129.60,ポンド円は154円から150.70へ、豪ドル円は84円から81.50まで大きく下落しました。

9日の東京市場ではいったん底をつけて日経平均は先物ベースで28,000円台、ドル円も110円台を回復して終了しています。

なぜ市場は突然下落し始めたのか

先ほど書いたように8日9日と市場は大きく下落しリスク回避の動きが加速しましたが米国の債券市場は6日から金利が低下=債券価格が上昇し不思議な動きを始めました。通常は景気が良くなって、米国の中央銀行であるFRBが緩和をやめる方向に向かうのであれば金利が上昇して債券価格は下落します。しかし今週はそれとは逆の動きになりました。

もしかしたら市場が景気はそれほどよくはないよということを感じ始めたのかもしれません。もちろん今の米国の景気をはじめ各国の景気はワクチン接種が拡大して回復の方向に向かっています。かなり良いペースで回復していたのですが、さすがに市場の期待が高すぎて景気回復も一服ではないかとの思惑が少しずつ広がり始めました。

このことを最初に感じたのが債券市場、そして株式市場が下落して為替市場も円高に向かっていったのではないかと思います。

中国経済に異変か?

7日に中国国務院は預金準備率引き下げを含む金融政策手段を用いて実体経済を支援するという声明を発表しました。景気回復が続いていた中国が金融緩和にかじを切るということは、それだけ中国経済の減速が懸念されると市場が感じたこともリスク回避の動きの原因だったのかもしれません。

リスク回避の原因は不明

結局ここまでリスク回避の動きが加速した明確な材料は今回は見当たりません。ただ米国株式市場はまだ高値圏で推移しています。本丸の米国株が崩れなければリスク回避の流れが長引くことはないでしょう。

来週もいくつか材料があります。13日は米国の金融政策に影響を与える消費者物価指数、14日はニュージーランド中銀の金融政策発表、英国の消費者物価指数、カナダ中銀政策金利発表、15日は中国のGDP、鉱工業生産、16日は米国小売売上高などです。

いずれも今のマーケットに影響を与えそうな材料です。

もしかしたら緩和縮小に向かうかもしれないとの思惑がくすぶるニュージーランドと、カナダ中央銀行の金融政策は注目しておいてください。

注目通貨はドル円

金融政策を控えるニュージーランドとカナダも注目なのですが、ドル円が大きく動き出していますからドル円に注目したいと思います。

ドル円は111.65付近の高値から昨晩の109.55付近までほぼ5日間連続で下落しました。

一時サポートされていた110.30~40が下抜けしたことで下落が加速しました。株価下落などのリスク回避の動きもドル円、クロス円の下落を加速させました。

109.40付近に75日移動平均線、一目均衡表の雲の上限、109.15付近に一目均衡表の雲の下限が位置し、ここが短期的には重要なサポートになっています。

市場に何か大きな変化があったのか?【YEN蔵のFX相場分析】

一方で110.40~50には25日移動平均線と一目均衡表の基準線が位置しています。

このレベルが上抜けできなければ109~110.50のレンジを予想します。

110.50を上抜けできれば111円に向かう動き、109円を下抜けした場合は108円付近への下落を予想します。

オシレータ系の指標を見るとRSIは29%ぐらいまで低下し40%付近まで戻っていますが、まだ十分底値圏と確信が持てるレベルではありません。

チャートはドル円 日足、25、75,250日移動平均線、RSI、MACD、スローストキャスティックス、DMIです。