【実例あり】トレンド転換はダウ理論で掴め!4パターンの転換シグナルとは

トレンド転換のタイミングを見極める方法としては様々な方法がありますが、中でも優れているのが「ダウ理論」です。

トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する

この考え方は、FXだけでなくあらゆる金融市場チャートにおいて有用であり、テクニカル分析の根源的な考え方です。

しかし多くの初心者の方にとっては、ここで指す「明確な転換シグナル」が具体的に何なのか、疑問に感じるのではないでしょうか。

そこで本記事では、ダウ理論におけるトレンド転換の明確なシグナルについて、実際のチャートや図を用いて解説していきたいと思います。

ダウ理論とは

ダウ理論には、6つの基本法則があります。

  1. 平均はすべての事象を織り込む
  2. トレンドには3種類ある
  3. 主要トレンドは3段階からなる
  4. 平均は相互に確認されなければならない
  5. トレンドは出来高でも確認されなければならない
  6. トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する

いずれも重要な考え方ではありますが、本記事でメインに取り上げるのは、「トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する」という考え方です。

次節より、「明確な転換シグナル」について図・チャートを用いて解説していきます。

ダウ理論 ダウ理論をマスターして相場を攻略しよう!

ダウ理論|上昇トレンドの継続シグナル

継続のシグナル

上昇トレンド継続のシグナルは、「安値を更新せずに高値を更新」です。

安値の切り上がりが連続して、明確なトレンドラインが引けるようであれば、その後においても上昇トレンドの継続が期待できます。

実際のチャート事例

以下のチャートは、米ドル円(USD/JPY)の4時間足です。

安値の切り上がりが連続して高値を次々に更新、誰がみても明確な上昇トレンドであることが分かります。

高値が更新された後に出現する押し目がエントリーの狙い目で、大きな陰線が出現してトレンドが転換するまでは、何度もエントリーの機会が見られたボーナス相場です。

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ダウ理論|下落トレンドの継続シグナル

継続のシグナル

下落トレンド継続のシグナルは、「高値を更新せずに安値を更新」です。

高値の切り下がりが連続して、明確なトレンドラインが引けるようであれば、その後においても下落トレンドの継続が期待できます。

実際のチャート事例

以下のチャートは、ニュージードル米ドル(NZD/USD)の4時間足です。

陽線(赤いローソク足)に注目してみてください。陽線によって高値が形成されるものの、その次に出現する陽線は前回の高値を更新できておりません。

結果として下落トレンドが形成されるため、陽線がトレンドラインに近づくタイミングが、戻り売りエントリーの狙い目となっています。

ダウ理論|上昇トレンドの転換シグナル

転換のシグナル

上昇トレンド転換のシグナルは、「高値を更新せずに直近安値を更新」です。

直近安値を割り込む前までは、まだ上昇トレンドの可能性も大きく残されているため、水平線ラインを引いてラインブレイクの有無をしっかりと確認しておく必要があります。

実際のチャート事例

上昇トレンドから下落トレンドに転換するシグナルを、実際のチャートから見てみましょう。

上のチャートを見て分かる通り、直近安値のラインをブレイクする瞬間には大きな陰線が出現しており、ここから一気に売り圧力が高まったことが分かります。

またここではダウ理論に頼らなくても、三尊とネックラインの存在に気付けば、より自信を持ってショートのエントリーを仕込めた局面です。

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ダウ理論|下落トレンドの転換シグナル

転換のシグナル

下落トレンド転換のシグナルは、「安値を更新せずに直近高値を更新」です。

このように直近高値をブレイクしてトレンド転換することを「フェイラースイング」と呼び、ブレイク後がエントリーの狙い目となります。

実際のチャート事例

下落トレンドから上昇トレンドに転換するシグナルを、実際のチャートから見てみましょう。

 

直近高値をブレイクする瞬間は陽線が連続して出現しており、買い圧力が高まっていることが読み取れます。

こういった局面では各種オシレーターも「買われ過ぎ」のシグナルを出すため、買い注文で挑むことに躊躇するかもしれません。

しかしオシレーターそれぞれよりのシグナルよりも、ダウ理論やトレンドラインの方が意識されやすく注目度も高いため、ここでは素直に買い注文でOKです。

ダウ理論でトレンド転換を探るポイント

ポイント1:なるべく上位足に注目

ダウ理論の効力は、上位足に移るにつれて強くなるということを覚えておきましょう。

そもそも上位足は下位足の集積であり、以下の図の通り、下位足の値動きは上位足に簡単に吸収されてしまうものだからです。

1分足や5分足といった下位足チャートでは、ダマシが入りやすくトレンド形成も安定しづらくなりますが、4時間足や日足といった上位足チャートにおいては、トレンドも安定しています。

そのためダウ理論を用いてトレンド転換を見極める際は、なるべく上位足チャートを意識するよう心がけてください。

ポイント2:トレンドは継続する

トレンドは一度発生したら基本的には継続する」という意識を常に持っておきましょう。

この考えが役立つのは、含み益を伸ばす時です。

含み益があれば、つい利確したくなってしまうものですが「例外的に転換シグナルが発生するまで含み益は伸ばせる」という意識の有無で、トータル収支に大きな差が生まれます。

チキン利確に悩んでいる方は、含み益を伸ばす勇気を持って、ダウ理論の転換シグナル発生を待ちましょう。

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ポイント3:トレンドは常にある

どんな時でも、トレンドは必ず出現しています。

例えば、5分足チャートでレンジ気味に推移していたとしても、1時間足においては上昇トレンドといったように、現在レートは、いずれかの時間足のトレンドに含まれています

つまり時間足を変えていけば、常にトレンドは見つかるため、ダウ理論の考え方もまた常に有効であるということです。

環境認識を行うにしても、ダウ理論が頭の中に入っているか否かでは見え方が違ってくるため、ぜひ初心者のうちからダウ理論を習得しておきましょう。

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まとめ:トレンドの継続・転換はダウ理論で見極めるべし!

本記事では、ダウ理論を用いたトレンドの継続・転換の見極め方について解説しました。

FXで手堅く勝つためにはトレンドに対する理解が不可欠ですが、その手助けとなるのがダウ理論です。

テクニカル分析の先駆けとなったダウ理論は、今後においても廃れることのない普遍的な理論であり、勝ち組トレーダーになるための必修科目と言えるでしょう。

今まで思うように勝ててないという方は、ぜひダウ理論の基本から習得されてみてはいかがでしょうか。