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資産運用に興味がある方は、「外貨預金」を検討したことがあるのではないでしょうか?
銀行や証券会社の窓口で紹介されたのであれば、さぞ魅力的な商品に思えたことでしょう。
しかし実際問題、外貨預金は手放しにおすすめできるものではありません。
本記事では、外貨預金のメリット・デメリットを踏まえて、おすすめしない理由について解説していきたいと思います。
目次
そもそも外貨預金とは?
外貨預金とは、文字通り外貨で預金することです。
とはいえこの説明だけでは、何の目的やメリットがあって外貨預金するのか、よく分からないかと思われます。
そこで本節では、外貨預金の概要・仕組み、またFXの違いについて紹介していきましょう!
外貨預金の仕組みは?
外貨預金の目的は大きく分けて2つあり、それらについて知ることで大枠の仕組みが見えてくるでしょう。
目的の1つ目は、資産の分散化です。
私たちが使う日本円は、世界的に価値が安定しているため、資産の分散化と言われてもいまいちピンとこないかもしれません。
しかしインフレの激しい国や、情勢が安定しない国々では、自国通貨の価値が常に一定に保たれているとは限らないのです。
ある日突然、通貨の価値が下落して、今まで通り物品を購入できなくなってしまった…という事態を避けるために、安定した複数の国の通貨を保有して、資産維持に備えるわけですね!
もう1つの目的は、金利収入です。
日本では長らく政策金利がゼロに近いままなので、預金したとしても、付与される利子をあてにする人はいないでしょう。
しかし日本円の代わりに外貨で保有することで、その国の政策金利に従って、利子を受け取ることができるのです。
似た位置付けとしては、企業が発行する株式配当が挙げられますが、企業は倒産や減配のリスクが潜んでいます。
その点、外貨は発行元が国家そのものになるわけですから価値が保たれやすく、コンスタントに金利収入を受け取り続けることができるのです!
外貨預金とFXの違い
外貨預金とFXの違いは「レバレッジ」と呼ばれる仕組みにあります。
基本的に外貨預金では、日本円をそのまま外貨に両替して貯金する、といった認識で問題ありません。
つまり100万円あれば、100万円分の米ドルを保有することができます。
一方FXはレバレッジを活用することで、自資金の最大で25倍までの金額を運用が可能です。
レバレッジのおかげで資金効率が良くなるだけで無く、リスクとリターンが自由に調整できるという点が、外貨預金とFXの大きな違いと言えるでしょう。
外貨預金のメリット・デメリット
外貨預金のメリット・デメリットにはどういったものがあるでしょうか?
もし証券マンの営業や窓口の説明で、デメリットも含めて言及しているのであれば、多少は信頼してもいいのかもしれません。
外貨預金のメリット
外貨預金のメリットは、大きく分けて以下の3つです。
確実な金利収入
確実に受け取ることのできる金利収入は、外貨預金の魅力の1つです。
金利なのだから受け取れて当然…と思われるかもしれませんが、世間の金融商品を見渡せば金利や配当など、当初の思惑とはずれて受け取れないケースが往々にしてあります。
代表的なのは、株式配当の減配や、ソーシャルレンディングの貸し倒れが挙げられるでしょう。
一方で、外貨から生まれる金利は発行元が国家であるため、よほどのことがない限り途絶えることはありません。
政策金利の調整によって金利収入は上下するものの、銀行や証券会社の提示するコースによっては一定の金利を保証するタイプもありますので、確実性を求める方にとっては良い投資先になるでしょう。
初心者にも分かりやすい
続いてのメリットは、初心者にも分かりやすいという点です。
配当が受け取れる株式投資は、銘柄を選ぶためにはある程度の勉強と調査が必要になり、FXや仮想通貨ともなれば、さらに入念な準備が必要になるため、初心者には少しハードルが高いように思えます。
ただ外貨預金であれば仕組みも簡単で、通貨を選んであとは金利の発生を待つのみとなりますので、誰でも取っ付きやすく感じるのではないでしょうか。
ネットで調べたり理解するのが苦手という人は、銀行や証券会社の窓口にて直接訪ねることもできますので、その辺も初心者にとって安心できるポイントと言えるでしょう!
時間を取られない
最後に紹介するメリットは、運用に際して時間を取られないという点です。
要は手間が掛からないということですが、これは実際に他の資産運用を経験した方でなければ実感しにくいポイントになるかもしれません。
例えば株式投資やFXであれば、定期的に銘柄通貨ペアのチャートをチェックして、適宜利確・損切を行う必要があります。
スマホでボタンを押すだけなら数秒あれば済む作業ですが、その決断に至るまでの調査、葛藤、思案は人それぞれ時間を取られることになり、何よりストレスを抱えます。
外貨預金であれば、先ほども説明した通り金利の発生を待つのみとなりますので、時間も手間もそしてストレスを抱えない運用スタイルは、やはり知っておくべきメリットの1つでしょう。
外貨預金のデメリット
外貨預金のデメリットは、大きく分けて以下の3つです。
為替変動のリスク
金利が大きくなるほど、為替変動のリスクも大きくなると言われています。
例えば代表的な通貨として挙げられるのがトルコリラ。
政策金利が高く受け取れる金利収入も大きくなりますが、その通貨の価値自体は下落してしまい、日本円に両替した時に資産が目減りしている…というのはよくある話です。
逆に金利が低い通貨ほど価値が安定しており、私たちが日ごろ使う日本円は、その最たる例でしょう。
一見すると安定性抜群に思える外貨預金にも、多かれ少なかれリスクが潜んでいるということを覚えておきましょう。
手数料が高い
日本円から外貨に両替する際、相応の手数料を払わなければなりません。
現在は、ネット銀行を中心に比較的割安な手数料が提示されることもありますが、それでもまだまだ高いと思われます。
手数料の平均的な価格は1米ドルあたり2円、つまり100万円をそのまま米ドルに両替しようと思えば、2万円も支払わなければなりません。(1ドル=100円で計算)
一方FXであれば、外貨預金と同じくレバレッジ1倍で保有したとして、たったの数十~数百円で事足ります。
銀行や証券会社のサービスやサポート費用が含まれているとはいえ、いかに外貨預金の手数料が高く設定されているのか、お分かりいただけたのではないでしょうか。
投資スキルが身につかない
外貨預金は、運用投資先を選んだあとは、基本的に何もすることがありません。
手間が掛からないといえば聞こえは良いですが、それだけ自分の成長する機会が少ないと考えることもできます。
自分で考え、思案し、試行錯誤を繰り返すFXや株式投資と比べると、投資に関するスキルや知識に差がつくことは明らかでしょう。
投資スキルは、1度習得すれば生涯通じて役に立つため、出来る事ならなるべく早いうちから身につけておきたいところです。
外貨預金をおすすめしない理由
本記事のタイトルでも述べた通り、外貨預金はおすすめできるものではありませんが、その理由は以下を読んでいただくことで理解いただけるのではないでしょうか。
儲からない
外貨預金をおすすめしない理由としては、シンプルに儲からないからです。
もちろん、儲けを目的とするのではなく、リスクヘッジの意味合いをこめて外貨を持ちたいという人は問題ありません。
しかし儲けのために運用するのであれば、実際どれくらいのリターンが見込めるのか、一度調べてみる価値はあるでしょう。
例えば、みずほ銀行の「外貨定期預金の運用シミュレーション」では、簡単に収益を調べることができます。
画像のように、100万円を1年間米ドルに両替した場合、一体どれくらいの金利が受け取れるのでしょうか?
その計算結果は、なんとたったの0.86米ドル、日本円にして100円程度です。
日本の金利よりは多少マシですが、この結果から、儲け目的で外貨預金に手を出すべきではないということが、お分りいただけたのではないでしょうか。
資金拘束のリスク
外貨預金は、あらかじめ預金の期間を指定する「定期預金」がメインのコースになりますが、3~5年や10年といった具合にかなり長期間の運用になります。
しかしそれほど長期間になると、出金するタイミングによって資産価値が大きく変動していることも考えられ、金利収入以上に為替差益によってマイナス収支になりかねません。
また、いざ他の運用を試してみたくなった時、外貨預金の運用資金は動かせず、機会損失のリスクもあります。
(あのとき外貨預金ではなく、仮想通貨の運用を始めていれば良かった…。)
といったように、資金拘束は儲けのチャンスを減らすことになるということを覚えておきましょう。
金利収入も外貨で受け取る
外貨預金で受け取れる金利収入は、日本円ではなく、投資先の通貨になります。
一見すると特に問題ないように感じますが、それは私たちが日本円という世界的に安定した通貨に慣れ親しんでいるためです。
例えば、少し前までのアルゼンチンでは、たったの一年間で通貨の価値が半分にまで下落する事態に陥りました。
アルゼンチンペソで貯金していた人は、何もしなくとも資産価値がみるみる落ちていくのです。
当然ではありますが、価値が落ち続ける通貨は、誰からも欲しがられません。
しかし外貨預金は仕組み上、投資先の通貨で金利収入を受け取るため、極端に言えば、価値がゼロに等しくなる通貨が配られる可能性もあるわけです。
投資先の通貨を分散させることで多少のリスクは緩和できますが、金利収入の価値も絶対的なものではないということを知っていただければと思います。
外貨預金が向いていない人
ここまでを総括して、外貨預金が向いていない人の特徴は以下の通りです。
- 運用によって利益を出したい人
- なるべく少額資金から始めたい人
- 結果が見えるまで時間を掛けたくない人
つまり、お金を効率的に働かせたい人にとっては、適した投資先ではないということです。
一方で、日本円だけでなく様々な通貨に分散させてリスクヘッジしたい、または少しずつでも金利収入を受け取りたいという方には、投資する価値があるかもしれません。
ただ、わざわざ銀行や証券会社で外貨預金をしなくとも、FX口座でもほぼ同じ運用を実現でき、手数料もそちらのほうが割安です。
そういった意味では、外貨預金が持つ唯一無二のメリットも少ないので、敢えて運用する必要もないと言えるでしょう。
外貨預金に関する注意点
もしこれから外貨預金を始めるのであれば、以下の注意点を知っておくといいでしょう!
実は面倒だったり、思いがけないリスクがあったりするので、調べておくに越したことはありません。
課税方法の違い
課税方法の違いに注意しておきましょう。
というのも外貨預金の場合、金利収入は源泉分離課税になるので、基本的に申告は不要です。
しかし外貨預金を決済して為替差益が得られた場合、その利益は雑所得として、確定申告を行わなければなりません。
年間の利益が20万円以下であれば申告は不要ですが、もし申告する必要がある場合、最初は面倒な作業に感じるでしょう。
確定申告を失念してしまえば、最悪の場合脱税に問われかねないので、厳重に注意しておきたいところです。
ペイオフ制度が無い
日本円で預金していた場合、1つの金融機関あたり元本1000万円と、その利息分が保護される「ペイオフ制度」が適用されます。
しかし外貨預金の場合、ペイオフ制度は適用されず、万が一のことがあれば資金が戻ってこないことも考えられます。
そのため、一部の口座に外貨預金を集中させていてはリスクが高まると言えるでしょう。
万が一の事態を想定して、複数の金融機関、または口座を分散させておきたいところです。
初心者にもおすすめな資産運用方法は?
資産運用は、ある程度まとまった期間継続しなければ、その恩恵を味わうことはできません。
しかし多くの初心者は、以下の理由によって資産運用を辞める、もしくは鞍替えしてしまうのです。
初心者が資産運用を辞めてしまう理由:
- 始めるまで難しそう、大変そう
- 資産が増えたかどうか分からない
- 運用が退屈でつまらない
これらに当てはまっている人も多いのではないでしょうか?
そんな方におすすめしたいのが、FXを完全に自動化させた、通称FX自動売買です。
初心者にも分かりやすく、手間がかからず、それでいて安定的に稼げる運用手法となります。
そんなうまい話が本当にあり得るの?…と思われるかもしれませんが、FX自動売買はもはや市民権を得た、大人気のサービスと言ってもいいでしょう!
詳しくはこちらの記事でも紹介しておりますので、興味を持った方は、ぜひ運用を検討してみてください!
まとめ:リスクヘッジ目的なら外貨預金もアリ!
本記事では、外貨預金がおすすめできない理由として、以下のポイントを中心に解説しました。
- 外貨預金の仕組みと概要について
- 外貨預金のメリット・デメリット
- おすすめできない3つの理由
- 向いていない人の特徴と注意点
- 初心者におすすめな資産運用とは
リスクヘッジ目的としての外貨預金は問題ありませんが、がっつり稼ぎたい人にとっては、おすすめの投資対象とは言えません。
最近は金融商品も多様化しており、少額資金からでも稼げる環境を誰もが持てる時代です。
そんな中、外貨預金で運用するというのは若干勿体無いような気もしますので、より稼ぎやすい金融商品やサービスに注目してみてはいかがでしょうか?
以上、参考にしていただければ幸いです。