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「FXも、人工知能を使えばもっと勝てるようになるのでは?」
将来的に、あらゆる仕事が人工知能に取って代わられることが予測されており、トレードにおいてもそれは例外ではありません。
実際、大口と呼ばれる機関投資家の8割が、AIを駆使したトレードによって利益を上げています。
そこで本記事では、FXとAIの結びつきや、AIに刈り取られないよう個人トレーダーが知っておくべきポイントなど、まとめて解説していきたいと思います。
目次
FXとAIについて
大口やマーケットメーカーなど、相場に大きく影響を与える機関投資家は、その多くがトレードにAIを導入しています。
では、どういったポイントや状況において、AIの力を頼りとしているのでしょうか?
AIに引けを取らないトレーダーであり続けるためにも、AIの特性について知っておきましょう!
アルゴリズム取引
アルゴリズム取引とは、「一定の条件を元に、自動的にトレードを行うこと」を意味します。
簡単な例で言えば、「ゴールデンクロスが現れたら、買い注文でエントリーする」「インジケーターが〇〇以上の数値になったら、〇〇ロットの売り仕掛けを行う」などです。
一見すると、これはテクニカル分析を軸とする個人トレーダーと、何ら遜色ないように思えるかも知れません。
しかし人工知能は、人間には不可能と思われる、次の2つの強みを持っています。
・24時間、不眠不休で相場を監視できる点
・意思や感情に左右されず、半永久的にアルゴリズムを遵守できる点
特に2つ目の「アルゴリズムを遵守できる点」こそが人工知能の強みであり、機関投資家が独自開発した複雑なアルゴリズムは、とても人間では再現できないでしょう。
また、個人トレーダーがアルゴリズム取引を行うためには、MT4やTradingview等のツールが必要であり、自動売買の環境を構築しなければなりません。
しかしそういったツールを用いたとしても、再現できるアルゴリズムは所詮個人レベルのものであり、やはり機関投資家が要するAIには到底敵わないでしょう。
HFT取引(超高速取引)
HFTとは「High Frequency Trading」の略であり、短い時間の中で超高速にトレードを繰り返すことです。
その速さは、たった1秒間に数千回以上ものトレードを可能としており、間違いなく人力では実現不可能なレベルでしょう。
では、一体なぜ、ここまで驚異的な速さでトレードを行うのでしょうか?
その理由は、わずかな値動きに対しても大きく利益を稼ぐためです。
ローソク足を眺めていると、1秒という短い時間の中にも、レートが小刻みに変動していることにお気づきでしょうか。
実際は、目で見える範囲よりもさらに小さくレートが変動しており、たとえ1トレードあたりで僅かな値幅しか取れなくとも、超高速トレードによって大きく稼ぐことを可能としています。
言うなればFXにおける薄利多売、個人投資家には真似できない「数」の圧力を、人工知能によって生み出しているわけです。
ディープラーニング(機械学習)
最後に紹介するディープランニング(機械学習)は、最近とても注目されている技術であり、皆さんもどこかで聞き覚えがあるのではないでしょうか。
ディープランニング(機械学習)とは、過去のデータや経験を参考に能力を強化するという技術であり、近年では車の自動運転や、将棋ソフト等に活用されています。
このディープランニング(機械学習)の技術とFXは非常に相性が良く、なぜならチャートが示すあらゆる情報を駆使することで、相場予測の精度を高めることができるからです。
有用となるデータが膨大に用意されていたとしても、人間レベルではそれらを瞬時に処理することができません。
しかしそれを、いとも簡単に実現させてしまうのが、ディープランニング(機械学習)を持った人工知能というわけです。
AIを搭載した自動売買サービス
大口等の機関投資家の間で主流になっているAIですが、個人においてもトレードで利用することは可能です。
最近では、少ないながらもAIを取り入れた自動売買サービスがリリースされており、個人トレーダーの関心が高まっています。
本節では、現状リリースされているサービスの中で、とりわけ知名度の高い「AIを搭載した自動売買サービス」について解説していきましょう!
マイメイト(インヴァスト証券)
インヴァスト証券が提供する「マイメイト」は、ユーザーの手によって「誕生」「育成」「学習」が繰り返される、新時代の自動売買サービスです。
従来までの自動売買サービスと一味違うのは、優秀なものが生き残り、弱いものは淘汰されていくという点でしょう。
マイメイトでは常に新しい「エージェント(自動売買プログラム)」がユーザーによって作られ、継続して学習を進めますが、その先に待っているのはユーザーの取捨選択です。
勝てるエージェントは多くの人に選ばれ、またそれを参考にした優秀な個体が次世代へと引き継がれていく…マイメイトは、まさに投資戦略の生態系とも呼べるプラットフォームになるでしょう。
テキストマイニングAI(トレイダーズ証券)
FXに限らずあらゆる投資において、情報の新鮮さは非常に重要です。
つまり情報に対するアプローチは、早ければ早いほど良い!
ただ誰もがそれを可能とするわけではなく、実社会で生活する以上、つねに情報のアンテナを張り続けるわけにもいきません。
そこでAIの力を駆使して「情報をいち早くキャッチして有利にトレードにしよう」という試みで始まったのが、トレイダーズ証券が提供する「テキストマイニングAI」。
ファンダメンタル分析に必要な情報をAIが読み取り、それを元に自動売買を行うサービスですが、上述したディープランニング(機械学習)を備えており、独自でアップデートも可能!
指標発表や経済ニュースなど、どういった内容であれば相場により影響を与えるのか、テキストマイニングAIの発達によって解き明かされることが期待されています。
「AI × FX自動売買サービス」をおすすめしない理由
さて先ほどより、個人トレーダーが利用できる「AIを搭載した自動売買サービス」についてお伝えしてきましたが、残念ながら、まだまだ実用レベルには至っておりません。
現状では、上述したサービスに頼るよりも、やはり「トラリピ」や「トライオートFX」といったシンプルな自動売買サービスの方が、安定して稼げるようになるでしょう。
本節では、そのように判断できる理由や、「AIを搭載した自動売買サービス」の欠点について解説していきますので、是非お含みおきください。
口コミ・評判は良くない
「AIを搭載した自動売買サービス」は、インパクトある字面で魅力的な運用に思えますが、その評判はあまり良くありません。
Twitterや2ch等で口コミを見てみると、期待とは裏腹に、思わしくない結果が続いているようです。
人工知能では勝ちきれない…
人工知能は欠点が多すぎて、全然勝ちきれない。
結局裁量トレードが最強で、人間の脳ってほんと優秀なんだなと改めて思った。投資でカネ儲けるんだったら努力して自分のトレードのウデを磨くしか無いよ。
個人トレーダーでも十分勝ち越せる
最近に限った話ではなく、トレードの世界には昔からAIが参入してますよ。
その状態で人間のトレーダーが勝てるってことは、トレードに関していえばAIが進化しても職業として残ると思います。
勝てる奴もいれば負ける奴もいる
相手がAIだろうが人間だろうが、勝てる奴もいれば負ける奴もいる。それだけのこと。
完全無敵のAIなんて居たら、世界中の資金がそこに集まって取引が成立しなくなる。
勝つAIと負けるAIに分かれるなら、俺達は勝つAIの後ろを付いていくだけ。
運用成績も右肩下がりが多い
「AIを搭載した自動売買サービス」は、まだリリースされてから日が浅く、運用成績の詳細まで公開されているものは少ないです。
一応、トレイダーズ証券の「テキストマイニングAI」では、運用成績を確認することができますが、それを見ればあまり期待できない代物であることが分かります。
「みんなのシストレ」では、複数のテキストマイニングAIが用意されていますが、いずれも収支はマイナスとなっています。
AIを用いた自動売買は魅力的ですが、今の所はマイナス収支になる可能性が高いため、他の手法で運用する方が得策といえるでしょう。
まとめ:AIは、人間にできないトレードを実現する!
本記事では、FXとAIの関係性について、以下のポイントを中心に解説しました。
- FXとAIの結びつきについて
- AIを搭載した自動売買サービス
- 「AI × FX自動売買サービス」をおすすめしない理由
AIを導入したトレードは大きな可能性を秘めているものの、残念ながら、個人トレーダーが利用できるサービスにおいては、実用段階に至っておりません。
また大口にも引けを取らないAIが、今後個人トレーダーに普及するようなことがあったとしても、結局それを使いこなすためには、ある程度のトレードスキルが不可欠です。
AIに負けないためにも、また将来的にAIを活かせるトレーダーになるためにも、日々の分析・検証を徹底していきましょう!
以上、参考にしていただければ幸いです。