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(物の値段は上がっているのに、国民の所得は増えていない…。)
これは、今の日本が抱える最も大きな問題の1つといってもいいでしょう。
これからの日本においても、値段は上がり続け、格差は開いていくばかりです。
では今の私たちは、どんな対策や準備をしておくべきなのでしょうか。
そのためには、本記事で紹介するインフレ・デフレの特徴について押さえておく必要があるでしょう。
目次
インフレってなに?
インフレ(インフレーション)とは、物価が上昇することを意味します。
日本は物価上昇率が緩やかなので、日頃インフレの影響を感じる機会は少ないかもしれません。
とはいえジワジワと物価が上昇しているのも事実で、例えば20年近く前は60円で買えたマックのハンバーガーが、今では100円以上という値段設定です。
世界全体を見てもインフレは加速しており、直近で言えば、ベネズエラやジンバブエといった発展途上国は、ハイパーインフレ(後述)の波に飲み込まれる事態となりました。
物価が上がると聞くと、あまりいい気分ではないと思いますが、悪い面ばかりというわけではありません。
以下より、インフレのメリット・デメリットについて学んでいきましょう。
インフレとデフレの違い
インフレとは反対に、物価が落ち続ける現象をデフレ(デフレーション)と呼びます。
「デフレだとモノが安く買えて嬉しいのでは?」と思うかもしれませんが、状況はむしろその逆といえるでしょう。
値段を落とす時というのは、基本的にモノが売れなくなった時であり、国民の懐が潤っていない状態です。
またモノの売り手の収入も減ってしまうため、企業の業績も悪くなり、どんどん不景気の悪循環に陥ってしまうことになります。(デフレスパイラル)
バブルがはじけ、日本全体がデフレと不景気に悩まされてた就職氷河期世代の人であれば、その深刻さがイメージしやすいのではないでしょうか。
インフレのメリット
金利が上がりやすい
インフレによって物価が上昇すると、相対的にお金の価値が下がります。
そうなるとFX市場にも大きく影響を与え、クロス円のロングポジションを保有している人にとっては、勝ちやすい局面になるでしょう。
また、お金の価値と物価の乖離を是正するために、金利が上昇する動きを見せます。
日本では長い間ゼロ金利政策であるため、金利を意識する機会が少ない状況にありますが、国債等のデリバティブを運用されている方は、パフォーマンス向上が見込めるでしょう。
好景気になりやすい
お金の価値が下がるということは、FX的に言えば「円が弱くなる」ということです。
つまり海外から見れば「円が弱くなる⇄外貨が強くなる」ということであり、日本の商品やサービスを割安で買い叩けるようになります。
物が売れれば経済が潤うため、好景気になりやすく、給料UPや企業の発展など、恩恵を受ける方も多いでしょう。
とはいえ日本円の価値が弱いままでは将来的に困るため、景気を抑えるよう、金利調整等の施策が入るのが通例です。
インフレのデメリット
購買力の低下
今まで100円で購入できていた品々が200円に値上がりした場合、購買力が低下して円の価値は半分になったということを意味します。
他にも、輸入品の価格が上がってしまい、また海外旅行では通常時以上にコストが掛かるようになるでしょう。
現金保有していた人の資産価値も目減りしてしまうことになるので、インフレの影響を緩和できるよう、各個人の対策も必要です。
資産価値を減らさないための具体的な対策としては、記事後半で紹介しておりますので、ぜひそちらを参考にしてみてください。
経済格差の拡大
インフレによって、世間の経済格差はより広がっていくと考えられています。
わかりやすい例で言えば、経営者と従業員の関係。
インフレによって物価が上昇すると、企業側の利益も当然上がっていくことになります。
その一方で、従業員側の給料は対して上がらず、物価上昇に伴い、段々と生活が苦しくなっていくでしょう。
経済格差が広がると貧しい環境にある人は、ますますその状況から抜け出しにくくなりますので、あらゆる面で可能性が閉ざされてしまうかもしれません。
インフレが進むと?ハイパーインフレの事例
極めて強いインフレ状態のことをハイパーインフレと呼びます。
国際会計基準の定めでは「3年間で累積100%以上の物価上昇」をハイパーインフレと定義しており、実は国を滅ぼすほどの強力なパワーを秘めています。
皆さんも想像してみてください。
お給料の使い道を考えていたら、毎日毎日、世間の物価は急上昇しており、欲しかったものがまともに買えなくなってしまった…。
みたいな状況が、ハイパーインフレ時には普通に起こり得るのです。
こんな状況であれば、お金そのものが信用できなくなり、お金に価値がないので真面目に働く意欲も失せるというものでしょう。
実際、少し前のアルゼンチンでは、給料を受け取ったその瞬間から米ドルに両替する、というムーブメントが起きていました。
また、真面目な労働者が減ってしまえば、ルールや規律も緩んでしまうため、治安も景気も悪くなるという悪循環に入ります。
つまり一度ハイパーインフレに陥ってしまえば、そこから抜け出すのは極めて困難となり、国力を大幅に低下させてしまう要因となるです。
インフレ対策としてできることはある?
インフレによって円の価値が下落すると、現金保有している人の資産価値は目減りしてしまうことになります。
では、どうすればインフレの影響を受けなくて済むのか・・・?
その対策として、従来まで挙げられていたのが、金(ゴールド)の保有です。
なぜなら金は有限の貴金属であり、地球上に金は50メートルプール2杯分しか含有していないため、大昔より資産としての安定性が担保されていると考えられていたからです。
また現在では、ビットコインのような暗号資産への換金も検討される傾向にあります。
ご存じのとおりビットコインの発行枚数も上限があり、刷りすぎて通貨の価値が損なうリスクも少ないと言えます。
一方、暗号資産に気乗りしないという方は、FXや外貨預金を通じて、他の先進国通貨を保有することも一案です。
外貨預金をおすすめしない理由とは?外貨預金の特徴やリスクを解説例えば、ムーディーズやフィッチのような格付け機関から、最高評価(AAA)を受けているカナダ、オーストラリアあたりの通貨は、日本のインフレ対策として十分な換金先といえるでしょう。
まとめ:インフレに気付けないと、資産価値は減ってしまう!
本記事では、インフレの概要について、以下のポイントを中心に解説しました。
- インフレの概要について
- インフレの持つメリット・デメリット
- ハイパーインフレについて
- 個人が行うべきインフレ対策
インフレはメリット・デメリットがあるものの、最も理想の状態としては「緩やかなインフレ」と言われており、各国の政府もその状態を目指して調整を行っています。
政府がインフレを目指している以上、国民である私たちが何も対策をせず気付かないままでいると、いつの間にか資産価値が減ってしまうかもしれません。
記事中に少し紹介した資産価値の高い商品 (金・暗号資産など)の保有や、また運用によって自分で稼げる力を養うなど、将来に向けた対策を講じていきましょう!
以上、参考にしていただければ幸いです。