FXのストップロス、テイクプロフィットとは?意味と目安、設定方法を解説

FXのストップロス(SL)とは、損失を限定する自動決済注文で、テイクプロフィット(TP)は利益確保をするための予約注文です。
「損切りができずに大損してしまった」「利益を伸ばそうと欲張って結局マイナスになった」という経験をしたトレーダーは少なくありません。ストップロスとテイクプロフィットを事前に設定しておくことで、感情に左右されない計画的な損切りと利益確保が可能になります。

本記事では、ストップロスとテイクプロフィットの基本的な意味と目安、具体的な設定方法まで、表や実際の取引画面を用いて初心者にもわかりやすく解説します。
FX取引のリスク管理の基礎を身につけ、トレードの成功率を高めましょう。SLとTPについて、FX初心者が知りたいよくある質問にも回答していきますのでぜひ最後までご覧ください。

ストップロス(SL)とテイクプロフィット(TP)の意味と役割、目的

ストップロス(SL)とテイクプロフィット(TP)の名称と意味、役割・目的は以下の通りです。

略称名称意味役割・目的
SLStop Loss損失限定損切り。損失が大きくなる前に逃げる
TPTake Profit利益確保利益確定。確実に利益を手に入れる

 

ストップロス(SL)とは、損失を限定するためにトレーダーが自身で設定する自動決済注文です。
例えば、相場が予想と逆方向に動いた場合に備えあらかじめ「××円まで下がったら損切りする」という価格を設定し、到達すると自動的に決済され損失が確定します。

1 158.10円でエントリーしたポジションを②158.00円で売りの逆指値(指定した価格以上または以下に到達した時に、売るもしくは買う)を設定すると、自動的に損切り(ストップロス)ができます。

テイクプロフィット(TP)は、損失ではなく「利益」を確保するための自動決済注文のシステムです。
「○○円まで上がったら利益確定する」という目標の価格を事前に設定することで、自動的に決済されます。
下図は、①157.80円でエントリーし、②の158.00円の売り指値注文で利益を確定させる(テイクプロフィット)画面です。

いずれも逆指値/指値で注文することで、利益・損失の範囲を限定できるという意味のFX用語です。ストップロスに関しては「ストップロス買い」という用語もあります。

「ストップロス買い」とは?どうなる?

FX用語の「ストップロス買い」とは、売りポジションを保有するトレーダーが損失を限定するために「△△円まで上がったら自動で買い戻す」と逆指値で事前に決済注文をしておくことを意味します。

上図で解説すると、①157.90円で売りポジションを持っている場合、上がれば損失、下がれば利益となりますので、158.10円まで上がったら買い戻し(ストップロスの買い)損失を限定させるのです。
「買い」という言葉で混乱してしまう方もいると思われますが、「売り」は「下がれば利益が出る」ため、ストップロスで損失を限定させるために「買い」ます。

ストップロス(SL)の目安とは?

ストップロスの目安は「自分が許容できる損失額」を基準としながら、以下の要素を参考に決定しましょう。

1.リスクリワード比率(損失と利益の比率)

リスクリワードは、取引の想定利益と予想される損失の値のバランスを示す指標で、「期待利益:期待損失」です。今までのトレードで負け(損失)が計10万円、勝ち(利益)が10万円であれば、リスクリワード比率は1:1です。
一般的に1:2~1:3程度が理想的と言われており、初心者はまず「1:2」を目安にすることをおすすめします。
「1:2」は、損切りの予想額が1万円で予測利益は 2万円です。この場合、ストップロス(≒損切り)は1万円以内に設定し、テイクプロフィット(≒利益確定)は2万円に設定します。

2.口座資金の1%〜2%ルール

口座資金の1%〜2%ルールは、1回のトレードによる損失をFX口座資金の1%~2%以内におさえるもので初心者が資産を守るための基本的な決まりです。

例えば口座資金が100万円であれば、1回の許容損失額は1万円〜2万円ですのでストップロスも1~2万円に設定します。
1のリスクリワード比率が1:2の場合、予想利益の上限は2万円~4万円でテイクプロフィットの設定額もおのずと決まります。

口座資金の1%~2%ルールを守ることで、トレードで連敗しても資金が枯渇しづらいというメリットがあります。

3.テクニカル指標を活用

テクニカル指標を活用し、ストップロスの目安を設定する方法もあります。

  1. トレンドが崩れた時
  2. 「買われすぎ」「売られすぎ」からの反転
  3. 複数の指標が重なる節目の「少し外側」に置く

1つ目は「トレンドが崩れた時」で、移動平均線・ボリンジャーバンド(±2σなど)が明らかに割り込んだ場合に備え、ストップロスの設定をします。

オシレーター系指標は「買われすぎ・売られすぎ」を測る指標で、RSIなどが知られています。RSIで買いポジションを持っている際に、オシレーターが「買われすぎ」ゾーンから急低下し始めた時、価格上昇中に指標だけ下落する「逆行現象」が出た際には、転換を警戒して決済(損切り)する判断材料となります。

RSIの具体的な見方については、以下の記事で詳しく図解しています。

RSI FXのインジケーター「RSI」ってなに?使い方は?そんな疑問にお答えします!

テクニカル分析は、複数の指標が重なる節目の「少し外側」に置くという方法もあります。この方法で、テクニカル指標の予想とは逆に動く「ダマシ」による損切りを回避しやすくなります。

ストップロスの目安は、自分が許容できる損失額を基準に初心者は口座資金の1%〜2%ルールを守り、リスクリワード比率とテクニカル指標を参考にしながら総合的に判断することをおすすめします。

ストップロス設定の注意点

ストップロスの基準として「〇〇pips下がったら」と「値幅(pips)」で決める際には、注意が必要です。

円ドルは1 pips = 0.01円(1銭)で、FX会社によっては0.001円(0.1銭)のところもあります。よって円ドルの場合トレードの損益は以下の計算式で計算します。

獲得pips×取引数量×0.01=取引の損益

例えば100pipsを損切り設定にすると、1,000通貨なら1,000円の損で済みますが、10万通貨だと10万円の損失になってしまいます。取引数量(ロット数)が大きい場合、わずかな値幅でも大きな損失額になってしまうのです。

ただし、トレードツールによっては自動的に損益の額が表示されるものがあります。
「表示されないツールを使っているが、値幅(pip数)で決めたい」という方は、上記の計算式で損益から逆算してpip数を決めましょう。

ストップロスのやり方、設定方法

具体的なストップロスのやり方と設定方法を、トレードツールの実際の取引画面を参考にしながらお伝えしていきます。
ストップロスとテイクプロフィットには、①逆指値注文、②IFO注文の2つの設定方法があります。

逆指値注文でストップロス(SL)&テイクプロフィット(TP)

注文画面を開きます。今回はリアルタイムで提示されているレートをその場でクリックし、注文するストリーミング注文を利用します。

注文画面を開くと、決済注文の設定もできます。

1 赤の利益の部分は200pipsにすると自動的に見込利益2万円が表示されます。②の損失幅はリスクリワード比率1:2で、100pips、見込損失1万円に設定します。

「買」のボタンを押すと、その場で注文ができます。

IFO注文でストップロス(SL)&テイクプロフィット(TP)

IFO注文は、新規注文と2つの決済注文を同時に注文できる方法です。1度の注文で、新規注文に加え、約定した後の利益確定の範囲と損失の範囲を自動的に定めることができますので感情を排した機械的なトレードが可能となります。
注文方法は、まず注文画面でIFO注文を選びます。

逆指値注文と同様に、見込利益2万円、見込損失1万円で設定します。

新規の売買を指値で注文する際、数量を10,000、1,000などキリの良い数字にすると、上の場合SLは指値の価格+1円、TPは指値の価格+2円となりますので計算が楽です。

FXのストップロス(SL)&テイクプロフィット(TP)についてよくある質問


FXのSL・TPとは何ですか?

SL(ストップロス)は損失を限定させる(損切り)、TP(テイクプロフィット)は利益確定のための自動決済注文です。

ストップロス売りとは何ですか?

買いポジションを保有している際に、価格が下落して損失が拡大する前に自動で売却(決済)する注文です。

ストップロス買いとは何ですか?

売りポジションを保有している際に、価格が上昇し損失が増える前に自動で買い戻す(決済)注文です。

FXでストップロスを設定する方法は?

損切りしたい価格を指定して発注する逆指値注文、エントリー時に利益確定(TP)と損切り(SL)を同時に設定するIFO注文の2つがあります。

FXのストップロス狩りとは?

ストップロス狩りとは、ヘッジファンド・機関投資家などが個人トレーダーのストップロス注文の価格を見越して意図的に相場を動かす注文を行い、利益を得る手法です。

まとめ

ストップロス(SL)とテイクプロフィット(TP)は、FX取引において資金を守り、利益を確実に手に入れるための重要なツールです。FX取引で長期的に成功するためには、感情的な判断ではなく事前に決めたルールに基づいた機械的なトレードがポイントとなります。

まずはストップロスとテイクプロフィットの目安を決め、デモトレードから始めていきましょう。
デモトレードではSLとTPを自身が考えたシナリオに合わせて設定し、機械的に実行することを心がけましょう。そして実際のトレードでは、小さなロット数で練習を重ね、自分に合った目安や設定方法を見つけていくことをおすすめします。