ドル円スワップポイントで生活は可能?必要資金や運用する上での注意点を解説!

「ドル円のスワップポイントで生活費を賄えないだろうか。」

米ドルの金利は大きく、また基軸通貨で大きな値崩れも起きにくいため、このように考える人も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、ドル円のスワップポイント生活の可能性や注意点、実現させるコツについて解説していきます。

ドル円に限らず、スワップポイント運用を試みる方はぜひ参考にしてみてください。

結論:ドル円スワップポイントで生活は可能!

結論からお伝えすると、ドル円のスワップポイントで生活費を賄うことは可能です。

今後の円安市場を考えると、今のうちから徐々に円をドルに換えておくことは、非常に賢い選択と言えるでしょう。

ドル円のスワップポイントのみで生計を立てるといえば、大抵の人にとってはリスキーに聞こえるかもしれません。

しかし、人口減少や高齢化によって日本経済の衰退が明らかである点を考えると、資産を「円」に偏らせておくこともまたリスキーと言わざるを得ないのです。

ドル円のスワップポイントで生活するためのステップ

ここからは、ドル円のスワップポイントで生活する、具体的な方法について解説していきます。

最初から実現させることは難しくても、今のうちから小さく取り組み始めれば、将来的には大きな収入源となってくれるでしょう。

ステップ1:ドル円スワップポイントを確認

ドル円のスワップポイントで生活するためには、自身の生活費と、毎月に受け取れるスワップポイントを把握しておかねばなりません。

2024年3月現在、FX口座で受け取れる1Lotあたりのドル円スワップポイントは、約220~250円です、

また、現在レート(=1ドル150円)で1Lot保有するためには、150万円が必要になります。

つまり150万円の運用資金があれば、仮にレバレッジ1倍だとしても、毎月6000~7000円ほどのスワップポイントが受け取れることになります。

ステップ2:月に30万円ドル円スワップポイント運用

ここでは、分かりやすい例として、生活費コストを30万円と設定して話を進めていきます。

先ほどの計算もとにすると、生活費30万円を賄うためには、以下の運用資金が必要になります。

30万円 ÷ 6000円(1Lotあたりのスワップポイント/月) = 50Lot

上記の計算から分かる通り、50Lot保有できれば毎月30万円分のスワップポイントを得られることになります。

ステップ3:レバレッジを考慮した必要資金の計算

ドル円を50Lot保有するために必要な資金は、以下の計算式の通りです。

150万円(1Lot保有に必要な資金) × 50(Lot) = 7500万円

とはいえ、7500万円という大金を用意するのは容易ではありません。

しかしレバレッジを効かせることにより、必要資金を大きく圧縮することができます。

レバレッジ1倍:7500万円

レバレッジ3倍:2500万円

レバレッジ5倍:1500万円

レバレッジ10倍:750万円

レバレッジ25倍:300万円

10倍以上のハイレバレッジになると反転した際のリスクも高まりますので、常に3倍以下に抑えることを意識しておきましょう。

最初から30万円のスワップポイントを狙うことは難しくても、月に数万円程度であれば、そこまで必要資金は大きくなりません。

できるだけ早くから運用を開始して、複利の恩恵を高めていきたいところです。

ドル円スワップポイントで生活できる3つの理由

「ドル円のスワップポイント生活は可能」として話を進めてきましたが、本節ではそのように結論付けられる理由について解説していきます。

理由1:米ドルは基軸通貨で値崩れしにくい

もっとも大きな理由として挙げられるのは、米ドルが基軸通貨であるという点です。

基軸通貨を簡単に説明すると、各国の通貨に両替するために経由される通貨です。

ゆえに米ドルの需要が急激に落ちることはなく、将来的にも一定の通貨価値をキープできると考えられるでしょう。

理由2:ドル円のスプレッドは狭くドル絡みの情報収集も容易

世界的に見ても、米国と日本の結びつきは密接です。

それゆえに情報収集が容易になり、取引量も多いためスプレッドが大きく広がることもありません。

年間の取引コストも安く済むため、生活費を圧迫することもないでしょう。

理由3:日本の政策金利の引き上げ → 円安に推移

世界的なインフレに後押しされ、日本でも約17年ぶりに利上げが発表されました。

これで少しは円高に傾くかと思いきや、発表後は円安に推移するという思いもよらない結果となっています。

日本の政策金利が引き上げられても、円安になるとは限らない。

今回明らかになったこの事実は、ドル円スワップポイント生活をより強固にする事象の1つと考えられるでしょう。

ドル円スワップポイント生活を実践する上での注意点

ドル円スワップポイント生活を実現するためには、いくつかの踏まえておくべき注意点があります。

いきなり大きな含み損を抱えないよう、以下の点は定期的に思い出しておきましょう。

注意点1:不定期で訪れる大規模変動・クラッシュ

以下に示すように、為替相場では不定期で大規模な変動が生じています。

2015年:スイスフランショック

2016年:ブレグジット

2019年:フラッシュクラッシュ

2020:コロナショック

一例として、2019年の日足チャートをご覧ください。

2019/01/03当時、ドル円はたった20分で300pipsの下落を観測しました。

ドル円のスワップポイント運用は、比較的ポジションを多く抱えることになりますので、上述したような展開になれば被害は甚大です。

強制ロスカットを免れるためには、そういった展開は起こり得るものとして、日頃からレバレッジに余裕を持たせておく必要があります。

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注意点2:スワップポイント額の調整・変動

ドル円のスワップポイントは、米国の政策金利や、FX会社の調整によって日々変動します。

スワップポイントが増える分には困りませんが、減るとすれば生活に影響を及ぼしてしまうかもしれません。

いきなり半減するということはありませんが、減らされても困らないよう、安値の価格帯で徐々にポジションを積み増ししていくと良いでしょう。

もちろん積み増す際には、含み損や証拠金を圧伏するリスクもありますので、入念なシミュレーションは必須です。

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ドル円スワップポイント生活を実現させるコツ

スワップポイント運用で重要なのは、リスクを抱えすぎないことです。

安定的に運用を継続するコツをお伝えしていきますので、ぜひ以下の内容をお含みおきください。

コツ1:分散エントリー

ドル円のスワップポイント運用を実施される際は、ポジションを特定の値幅帯に偏らせてはなりません。

例えば、1ドル=150円で10Lit保有するのではなく、1ドル=150円から始まり0.1円ごとに1Lot保有するなど、分散エントリーを心がけましょう。

そうすることで、仮にポジションとは逆方向にチャートが推移したとしても、含み損を緩和することができるからです。

FXにおいてナンピンは悪手とされていますが、戦略的なナンピンは非常に有効であると覚えておきましょう。

コツ2:指値の設定

どの時点でエントリーするのか、予め指値を設定しておきましょう。

指値の設定は、チャート監視の負担を減らすという意味もありますが、それだけではありません。

指値をどの値幅帯に仕込むか考える際、耐え切れる下落幅まで確認できるからです。

たとえば、150円から始まり130円まで指値を仕込むとすれば、その時点での含み損まで計算することになるでしょう。

スワップポイント運用は長期戦となりますが、含み損で潰されてしまわないよう、指値の本数と設定幅は把握しておくべきなのです。

まとめ:ドル円スワップポイントの運用で生活費は賄える!

本記事では、ドル円スワップポイント運用について解説しました。

最初から生活費を賄うことは難しくても、小規模で始めても月に数万円程度は稼げるでしょう。

積み上げることで最終的には、生活費を賄うことも十分に可能です。

ドル円は記事中でも紹介した数多くのメリットがありますので、ぜひスワップポイント運用に注力してみてください。

以上、参考にしていただければ幸いです。