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「副業で始めたFXで今では本業よりも多くの収入を得ている」といった話を耳にすると、FXの収入で脱サラを目指したいと考える人もいるのではないでしょうか。
しかし、安定した収入を得られる仕事を捨てて、FXで生計を立てていくことを決断するためには、相当な覚悟と入念な計画が必要でしょう。
そこで本記事では、そもそもFXで脱サラは可能なのか、FXで脱サラする上で知っておくべきポイントなどについて解説します。
目次
FXで脱サラは可能か?
実際に元の仕事を辞めて、FXの収入だけで生計を立てている人の例は、枚挙に暇がありません。
仮に読者に皆さんが、以下のような状況に置かれていたとしても、正しいステップを踏まえることでFXでの脱サラは可能です。
- FXに関する知識や経験がない
- 十分な資金がない
- 自分にはFXや投資のセンスがないと思っている
- 以前にFXで大負けしたことがある
- トレードスキルを磨くために何をすればいいのか分からない
今の仕事を辞めて新しい仕事を始めようとする場合、事前に入念に計画を立てて数週間~数ヵ月かけて次のステップに進む人が多いのではないでしょうか。
FXでの脱サラも同様に、無計画に行って成功するほど甘いものではないでしょう。
FXでの脱サラを成功させるためには、きちんと計画立てた行動が必要だということを、認識しておく必要があります。
FXで脱サラするまでの流れ・体験談
次節より、FXで脱サラするための方法やコツについて紹介していきますが、その前に1つ筆者の体験談を共有させていただきます。
FXで脱サラするまでの流れや、脱サラまでどれくらいの期間を要するかなど、参考にしていただければと思います。
脱サラを決意して実現するまでの流れ
あくまで一例にすぎませんが、FXで脱サラをするまでの流れは以下の通りです。
- サラリーマン時代:仕事に嫌気がさし、自分の力で稼ぐことを決意する
- FX初心者時代:様々な書籍や動画をインプットし、自分のトレードスタイルを(半年ほど)模索し始める
- FX副業時代:毎月3~5万円程度で利益が安定し始める(運用資金100万円ほど)
- トレーダー成長期:年間150万利益を3年連続で達成
- 脱サラ一歩前:運用資金を拡大させ、利益の一部で生活費が賄えるようになる
- 脱サラ後:FXの収入をメインとして、様々な事業に取り組み自由に稼げるようになる
筆者の場合、上記の流れで脱サラまで4年かかりました。
ご自身の家庭環境や、運用資金によって要する時間は異なりますが、兎にも角にも運用を始めないことには実現しえません。
どれだけスムーズに事が進んだとしても、年単位の時間を要することを覚えておきましょう。
FXで脱サラするために必要なもの
FXで脱サラするにあたり、必要なものは次の3点です。
- FXの経験
- 運用資金
- マインド
時間に関しては、前節で紹介した通り、諸々の準備を含めて年単位を要することになります。
また特に重要なのは、FXの経験です。
できるだけ長い期間、相場の流れを体験して、生き残ってきた実績を積み上げると良いでしょう。
最後はマインドです。
(FXで脱サラできるには、才能に恵まれた一部だけ…)
と、簡単に諦めるべきではありません。
トレードのスキル・センスは諦めず磨き続けた先にしか得られない、ということを心に刻んでおきましょう。
FXはゼロサムゲームだから勝てない?生き残るだけで勝てる理由とは?FXで脱サラするために必要なステップ・コツ
FXで脱サラするためには、必要なことをひとつずつ進めていくことが重要です。
FXでの脱サラを成功させるために必要なステップやコツを、以下で説明していきましょう。
ステップ1:生活必要資金を算出
FXでの脱サラを「成功」というためには、生活水準を今よりも落とすわけにはいきません。
そこで、今の生活を維持するためには毎月どれくらいの資金が必要なのか、細かく算出しましょう。
ザックリとですが、固定費で15万円、変動費で10万円の支出が毎月あり、多少貯金もしたいとするならば、毎月の生活に必要な資金はおおよそ30万円ということになります。
貯金の有無や多寡にもよりますが、算出した金額に近い金額をFXのトレードで平均的に稼げるようにならなければ、FXでの脱サラの入り口にも立てていないことを自覚しなければなりません。
経験・スキル不問!サラリーマンがFXでセミリタイアする具体的なステップとはステップ2:トレードスタイルを決める
安定的に稼ぎ続けるためには、トレードスタイルの確立が不可欠です。
FXにおける主なトレードスタイルとしては、以下の3点が挙げられます。
上記のトレードスタイルの中から、自分の性格やライフスタイルなどを考慮して選ぶとよいでしょう。
また、重要な点としては、脱サラ前後でトレードスタイルを変えないことです。
副業としてのFXと、専業としてのFXは難易度や心構えも大きく異なるため、脱サラ後の数年間は、手の内を広げず1つのトレードスタイルにコミットすべきでしょう。
ステップ3:過去チャートの検証
為替相場では、数年に一度の頻度で歴史的な大変動が起きており、それらに巻き込まれて退場する人は少なくありません。
そのため、そういった状況下ではどれくらい変動して、どのような人が生き残るのか、あらかじめインプットしておくことが重要になります。
例えば直近では、ドル円がたった1ヶ月で1,800pipsも下落する事態に陥りました。
この時、自分だったらどの時点で損切りしているか、トレンド転換に対応できているか、過去チャートを参考に深堀しておくとよいでしょう、
事前にシミュレーションができていれば、いざその事態に陥った際、被害は最小限で抑えられ、その後も専業とレーダーとしての活動を継続できるはずです。
ステップ4:デモトレードで実践
生活必要資金が把握できたら、デモトレードでかまわないのでその金額を稼げるかどうか、実践してみましょう。
おそらく、大半の人が実現できないという結果になると思います。
しっかりと勉強をしたり知識を吸収したりしている人の中には、デモトレードで理想的な成績を残せる人もいるでしょう。
しかし、それを「実際のお金で」かつ「専業で生活を懸けて」となった場合に、デモトレードと同じような成績を残せるとは限りません。
少なくともデモトレードでは生活必要資金を安定的に稼げるような状態を、まずは目指しましょう。
デモトレードを最大限活かす!おすすめFX口座・練習法を徹底解説!ステップ5:メイン口座を3つ用意する
FXのトレード手法には、その都度自分自身の判断でトレードを行う「裁量トレード」もあれば、あらかじめ定めておいたルールに沿って自動的にトレードを行ってくれる「自動売買」もあります。
人によっては、2ヵ国の金利差によって発生するスワップポイントを目的としたトレードを行うこともあると思いますが、これらにはいずれもメリット・デメリットがあります。
FX1本で生計を立てる場合、「裁量トレード」のみでの実現は非常に難しいので、自動売買やスワップポイントも並行して運用することで収入とメンタルの安定につながるでしょう。
それぞれのトレードで利用する口座は分けておいたほうがよいため、メイン口座を3つ用意して運用するのがおすすめです。
各トレードでの収入比は人それぞれだと思いますが、最初は「4:4:2」の割合にするなど「裁量トレード」の割合をなるべく減らしておくと尚よいでしょう。
【STEP3】FXを始めるためには何が必要?口座選びで失敗しないポイントとはステップ6:レバレッジは5倍以下に抑える
FXでの脱サラが成功して生活が安定し始めると、「もう少し収入を増やしたい」と考えるようになるのも自然な流れです。
FXにはレバレッジというシステムがあるので、うまく活用すれば実際に動かす資産を大きく変えることなく、収入をより増やすことが望めます。
ただし、レバレッジを上げることは諸刃の剣でもあり、強制ロスカットになる可能性が高くなるため、資産を一気に減らしてしまう危険性も否定できません。
レバレッジを5倍以下に抑えておけば、緊急事態でも入金・損切り等の対策が間に合うので、最悪の事態は避けられるでしょう。
ある程度安定的な形での運用を継続したいのであれば、高レバレッジでのトレードは十分慎重に判断する必要があります。
FXトレードスタイル別!意識するべき証拠金維持率の目安とは?脱サラに向けてFXでどのように利益を得るべきか
自動売買、スワップポイント、裁量トレードは、それぞれ利益を得るためのポイントやコツが異なります。
それぞれのトレードで意識すべきポイントなどを、以下で説明していきましょう。
FX自動売買
収入を安定させたい場合は、FX自動売買が向いています。
事前に決めておいたルールに従って自動的にトレードを行ってくれるので、ずっとチャートに貼りついて売買のタイミングを見計らう必要もありません。
ルールに関しては自分で決められますが、FX会社やトレーダーが用意してくれた設定を利用することもできるので、スタートしたばかりのころは後者を活用するのもおすすめです。
FX自動売買で月10万円の利益を挙げられるようになったら、スワップポイントや裁量トレードも含めて安定した収入を得られるようになるでしょう。
FX自動売買で生活は可能?必要資金・注意点・失敗例もまとめて解説!スワップポイント
スワップポイントは、2ヵ国の金利差によって発生する利息のことで、トレードする通貨ペアや利用するFX会社によって得られるポイントが変わります。
通貨を保有しているだけで毎日ポイントを受け取れるので、安定した収入を得たい場合に大いに役立つでしょう。
スワップポイントは2ヵ国の金利差によって決まるので、トレードする通貨ペアによってリターンやリスクを調整しやすいのも、メリットです。
利用するFX会社によって得られるポイントには差があるので、スワップポイントを目的としたトレードは、より多くのスワップポイントを得られるFX会社の口座を利用するのがおすすめです。
自動売買と同じく、まずは月10万円程度の利益を目指してみましょう。
スワップポイントで生活は可能?月30万円稼ぐための必要資金は?裁量トレード
裁量トレードは、トレーダーの腕が成績を大きく左右するトレード手法です。
適切なタイミングでトレードを行うには、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析に対する深い理解や、継続的に利益を挙げるためのルール作りが求められます。
また、チキン利確をしたりコツコツドカンに陥ったりしないための、強いメンタルも重要です。
そのため裁量トレードは、自動売買およびスワップポイントを目的としたトレードで、安定した利益を確保できるようになってから取り組むのがおすすめです。
トレーダーの腕がものをいうトレードだけに、FXでの収入を一気に増やすことも夢ではありません。
ちまちま稼ぐのが実は最強!地道な収益で成功するためのFXトレード術とはFXで脱サラする上で知っておくべきポイント
FXでの脱サラを目指すにあたって、予備知識や準備の有無は成功可能性に大きく影響します。
FXで脱サラする上で知っておくべきポイントを、以下で詳しく説明していきましょう。
失業保険の受け取りは可能
脱サラした後にFXで収入を得ていると、失業保険を受け取れないのではないかと不安に思われる人もいるかもしれません。
実は、退職後にFXで収入を得ていたとしても失業保険の受け取りは可能で、受け取れないのは給与所得等の安定した収入がある状況に限ります。
そのため、生活を安定させるためにも、脱サラ後は失業保険を受け取るための手続きをしておいたほうがよいでしょう。
失業保険の給付期間である3ヵ月で結果が出せなければ、再就職を検討するのもひとつの選択肢です。
脱サラの準備に時間をかける
脱サラの準備には、できるだけ時間をかけることを意識すべきです。
デモトレードを繰り返す時間はどれだけたくさんあってもいいですし、FXのトレード成績を安定させるためには、分析手法に対する習熟度を高めたり主要な経済指標の内容を理解したりする時間も必要です。
また、脱サラした後ではクレジットカードの新規発行や各種ローンを組むことなどが、難しいことも多いです。
勤め先があって審査に通りやすいうちに、そういった手続きも済ませてしまうとよいでしょう。
最低半年分の生活資金を確保する
仕事ではうまくいかないことがあっても、勤務時間中きちんと働いていれば、決まった給料を得られます。
しかしFXの場合、トレードがうまくいかなければ費やした資金がどんどん減っていってしまいます。
人によっては資産が減っていくことで、この先の生活に不安を感じてメンタルが不安定になることもありますが、メンタルが安定していなければFXで利益を挙げることは難しいです。
メンタルを安定させてトレードでよい成績を残すためにも、最低半年分程度の生活資金を確保した上で脱サラすることを目指しましょう。
FXでの脱サラ失敗を避けるために注意すべきポイント
専業トレーダーになるために脱サラすると、FXの取引がうまくいかずに再就職を目指そうと思っても、なかなか厳しいのが現実です。
そのため、脱サラが失敗してしまう可能性は限りなく低くしておかなければなりません。
FXでの脱サラ失敗を避けるために注意すべきポイントを、以下で説明しましょう。
取引の成績に一喜一憂しない
FXで収益を挙げるには何らかの取引を行う必要があり、その結果がうまくいくこともあれば、損失につながってしまうこともあります。
ただ、そのたびに「よっしゃ爆勝ち!」「うわぁめっちゃ下げた…損切りやん…」といったように一喜一憂していては、メンタルが持ちません。
取引の結果を踏まえて、「なぜうまくいったかorうまくいかなかったか」を振り返ることは重要ですが、成績そのものに一喜一憂することは避けましょう。
他人の話に影響を受けすぎない
SNSを見ていると、専業・兼業に関わらずFXの取引で大きな利益を挙げた話が、たくさん目に飛び込んできます。
人によっては、SNSだけでなく直接つながりのある友人知人からも、そのような話を聞くことがあるかもしれません。
しかし、FXの取引手法や投下できる資金量は人によって千差万別なので、その人たちの話を羨んでみても仕方ありません。
他人の話に影響を受けすぎずに、自分が信じた取引手法を突き詰めることを意識しましょう。
生活環境を大きく変えない
FXの調子がよい期間が少し続くと、今よりも家賃が高いところに引っ越したり、毎日の食事のグレードを少し上げたりと、生活環境を変えたくなるものです。
しかし、今挙げている収益を今後もそのまま挙げられる保証はどこにもありませんし、世界経済の動向は日々めまぐるしく変化しています。
一度上げた生活のグレードを落とすことは困難ですが、我々を取り巻く環境はそのようなことを考慮してくれません。
会社で働いているときとは収入の重みが違うことをきちんと念頭に置いたうえで、身の丈に合った生活をすることを心がけましょう。
FXから離れる時間を定期的に確保する
FXでは市場が閉まっている間以外は常に取引を行うことが可能で、深夜でも早朝でもタイミングを逃さずにエントリーできるのが、メリットではあります。
ただ、常にFXと向き合い続けているとメンタルが疲弊してきて、正常な判断を行えなくなってしまうかもしれません。
経済指標の発表タイミングや市場の動向を踏まえて、あまり大きな値動きがなさそうなタイミングを選び、FXから離れてリフレッシュする時間を定期的に確保しましょう。
自分で「休日」を作ることを意識しなければ、十何年や何十年といった長い期間、FXの取引を行い続けるのは難しいです
まとめ:FXで脱サラするには準備と戦略が必要
FXを本業にして脱サラすることは決して不可能ではありませんが、思い付きや勢いでできるようなことではなく、しっかりとした準備が求められます。
FXには、「自動売買」「スワップポイントを目的としたトレード」「裁量トレード」といった大きく3つのトレード手法があるので、それぞれからバランスよく利益を挙げられる状態が理想です。
FXで継続的に収入を得るためには、安定したメンタルを維持することが欠かせません。
トレードの成績が悪い期間が多少続いてもメンタルに悪影響を及ぼさないように、ある程度の生活資金を確保する、クレジットカードやローンの契約は事前に済ませておくことなどを意識して、脱サラへのステップを進めていきましょう。