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FXで取引を開始する時は、証券会社に「注文」をすることで取引が始まります。
誰もが自然と行うこの注文という行為ですが、実はいくつか種類があることをご存知ですか?
例えば、「いますぐ取引を開始したい!」という時に利用するのが「成行注文」と呼ばれる方法で、一般的に取引を開始する場合は、この成行注文を指すことが多いですね。
しかし、FXでリスク管理を徹底する場合、その他の取引方法も知っておかないと、とても危険なケースがあるのです。
ということで、今回の記事では、FXでトレードをするなら絶対に覚えておいてもらいたい、ある2つの特殊な注文方法についてご紹介させていただきます。
目次
指値注文と逆指値注文の違い
冒頭でもお伝えしたように、FXでは、成行注文の他にも知っておくべき重要な注文方法が存在します。
それが「指値注文」「逆指値注文」です。
注文方法に種類があるということは、それぞれに違った使い方やメリットが存在するということです。
例えば先ほど紹介した「成行注文」であれば、最大のメリットは「いますぐエントリー注文ができる」という点で、現在のレートで取引を始めたい場合に選ぶべき注文方法になります。
それでは「指値注文」「逆指値注文」には、どのようなメリットがあるのでしょうか?
ここからは、この2つの注文方法について、どういった注文ができて、どんなメリットがあるのか、ご紹介していきます。
指値注文とは
まず指値注文は、簡単に言えば「自分で設定した価格に到達したらエントリー注文をする」というものです。
要するに、エントリー注文の予約です。
ですが、テレビ番組の録画予約や、美容院の予約とは違い、時間経過で発動する予約ではありません。
例えば、現在価格が100円の時に「105円まで上昇したら買いエントリーしたい!」と考えたとしましょう。
ここでいつものように成行注文を使ってしまうと、すぐに注文が発動するので、「現在価格の100円」でエントリーしてしまうことになりますよね?
これでは、「105円になったら買いエントリーする」という当初の目的に合いません。
そんな時に使えるのが「指値注文」というわけです。
指値注文ならば、「105円で買いエントリーをする」という注文設定ができるので、あとはその内容で注文を出すだけです。もちろん予約注文なので、即時に発動はしないのでご安心ください。※もちろん売りエントリーの予約もできます。
このように現在価格ではなく、「この価格になったらエントリーしたい!」という時にはこの「指値注文」を使うと良いでしょう。
また、この指値注文はエントリーだけでなく、決済として利用することもできます。
(わかりやすく区別するためにここでは「決済指値」と呼びます)
なお決済指値の使い方も基本的に指値注文と同様で、「この価格まで利益になったら決済」という予約の役割があり、自動で利益を確定させるための予約注文が可能となります。
逆指値注文とは
それでは次に、「逆指値注文」についてご紹介いたします。
この「逆指値注文」は、わかりやすく表現すると「損切り決済」のことだと考えてください。
冒頭でもお伝えしたリスク管理とは、まさにこの「逆指値注文」のことで、要するに「これだけの損失が出てしまったら、決済する」という、損失をそれ以上拡大させないための決済注文なんです。
例えば、あなたが下降するだろうと想定して、売りエントリーをしたとします。
ですがもしも、この「下降するだろう」という読みが外れて、上昇してしまったらどうでしょう。
そうするとドンドン、損失が増えていきますよね?
ですが、そんな時にあなたは運悪く用事ができてしまい、トレード画面を確認できる状態にないとします。
このままでは、気づかぬうちに損失がドンドン増えてしまい、やがて強制ロスカットなど、取り返しのつかないことにもなってしまう可能性があります。
そもそもFXは基本的に、チャートをずっと監視していないと、相場が自分の狙いと違った動きをし始めた時に、対応ができない投資です。
ですが、現実的に1日24時間、ずっとFXの相場を監視することなんて人間にはできません。
だからこそ、この「逆指値注文」という注文方法が重要になってきます。
エントリー後に「逆指値注文」さえちゃんと設定していれば、あなたが見ていない間に、相場が不利な方向に動いても、この「逆指値注文」の価格に到達したら自動で決済をしてくれます。
このひと手間が、あなたの資金を守る大切な防波堤になるので、FXでトレードする場合は必ず、この「逆指値注文」で損切り設定をすることをこころがけましょう。
指値注文と逆指値注文の注意点
さて、ここでは「指値注文」「逆指値注文」を利用する上での注意点についてご紹介します。
まず「指値注文」については、エントリーチャンスを逃してしまう、ということがあります。
例えば、逆張りのトレードを狙って、「ここまで下がったら次は上昇するだろうから、この価格になったら買いエントリーしよう」といったような注文をしたとします。
しかしこの場合、その価格に到達する前に相場が反転して、狙った方向に伸び始めてしまうと、せっかく予測が当たっていても、エントリーできずにチャンスを逃してしまう可能性もあり得ます。
また「逆指値注文」では、エントリー価格からあまりに近い位置に設定してしまうと、すぐに決済が発動して損切りになってしまうという点です。
もともと相場というのは、ジグザグと上下しながら動くもの。そのため買い想定でエントリーして、エントリー価格のすぐ下に「逆指値注文」を設定してしまうと、小さな反転でもすぐに決済されてしまい、その後、結局は狙っていた方向に伸びていく、なんていう事態も発生してしまうわけです。
これもまた、せっかくの利益のチャンスを自ら潰してしまうことになるので、「逆指値注文」の設定もまた、慎重に行うようにしましょう。
指値注文・逆指値注文の活用方法とは
それでは、ここからは指値注文と逆指値注文の具体的な活用方法をご紹介いたします。
指値注文を使ったトレンドフォロー
まず指値注文のシンプルな使い方としては、相場の勢いがついたらエントリーする、といったトレンドフォローとしての使い方です。
例えば、相場が上昇しそうに見える場面があったとして、でもまだ、ここから下降していくかもしれない・・・というような、エントリーを決めきれない場面に遭遇したとします。
そんな時は指値注文の出番です。
活用方法は簡単で、「ここまで価格が動いたら、トレンドが発生した!」とあなたが判断できる価格でエントリーが発動するように設定して注文するだけ。
そうすることで、放置状態でも、トレンドが発生した時に、そのままトレンドに乗るようなエントリーが可能になるわけです。
逆指値注文を使って利益を出す方法
それでは次に、逆指値注文です。ここまでの説明では、逆指値注文=損切り、というイメージがついてしまったかもしれませんが、実は逆指値注文の活用方法はそれだけではありません。
下の図のように、あなたのポジョンが上手くトレンドなどに乗って、大きく利益を伸ばしていたとしましょう。
ですが、いきなりトレンドが反転して、損切りに掛かってしまう・・・なんてことだって起きてしまうのがFX。
利益でウハウハしていたのが一転、損失で終わってしまう・・・そのような事態はできれば避けたいですよね?
そんな時には、逆指値注文を移動させてしまいましょう!
実は指値注文、逆指値注文は、注文した後でも設定価格を変更することが可能なんです。
その機能を利用すると、トレンドに乗って大きく利益が出ている時は、実は逆指値注文をエントリー価格以上に持ってくることも可能になるんです。
つまり、エントリー価格よりも上に逆指値注文を持ってきた時点で、そのポジションは必ず利益で終わることができるようになるわけです。
なぜなら、仮にトレンドが反転してしまっても、逆指値注文の価格になれば自動で決済がされるので、エントリー価格から逆指値注文までのプラスになった部分が利益として残るからですね。
ぜひ、トレンドに上手く乗れた時は、この逆指値注文の変更を活用して、利益を確実に残すトレードにチャレンジしてみてください!
指値と逆指値を間違える失敗例
ただ、一つ注意点としては、これら2つの注文に慣れていない時は、ヒューマンエラーが発生してしまう場合もよくあるということですね。
中でも事例として多くあるのが、指値注文と逆指値注文を間違えてしまうことです。
例えば現在価格が100円の時に、上昇トレンドの傾向があったので、110円で買いエントリーの指値注文を設定し、その時の損切りとして105円に逆指値注文を入れたいと考えました。
しかし、この105円の逆指値注文を誤って、「指値注文の売りエントリー」として注文してしまったら、どうなるでしょうか。
当然この注文は、相場が105円に上がった時点であっという間に発動し、せっかく相場が伸びて、絶好の買いエントリーのポジションだったのに、想定外の売りエントリーで損失を出してしまう、という結果になってしまうのです。
こういったヒューマンエラーは、注文に対する知識不足や経験不足が原因であることがほとんどです。
もしあなたがFX初心者で、慣れない複雑な注文をしたい場合は、まずはデモ口座などでしっかりと仕組みを理解してから利用するように心がけましょう。
その他の注文方法
また、この2つの注文方法以外にも、「OCO注文」という方法もあります。
この「OCO注文」は、2つの注文を同時に行い、どちらかが発動した場合、残り片方の注文は自動でキャンセルされるという注文方法です。
この注文方法を利用すると、例えば、100円で買いポジションを持っていた時に、110円になったら利益確定をさせる決済指値注文と、90円に下がったら損失を確定させる逆指値注文を、同時に出せるようになります。とは言え、その仕組みを作っているのはやはり指値注文、逆指値注文なので、これらのメカニズムを正しく理解できれば、OCO注文もカンタンに使いこなせることでしょう。
ということで、ここまでが指値注文、逆指値注文についてのご紹介となります。
少し難しい内容もありましたが、いかがでしたか?
基本的に専業トレーダーでもない限り、私たちは一日中相場に張りついていることはできません。
そのため、せっかく利益が伸びそうな場面でも、外出しなければいけなかったり、相場から離れなければいけなかったり、トレードできない状況になってしまって泣く泣く諦めてしまう、ということは誰にでも経験があるばすです。
ですがそんな時でも、この2つの注文方法を利用すれば、自分の狙ったポイントで自動的にトレードを行ってくれるので、チャートから目を離さなければならないタイミングでは、ぜひ活用していただき、さらにトレードの幅を広げてみてくださいね!