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(この手法を今まで10年続けていたとしたら、いくら稼げていたのだろう?)
この疑問を解決してくれるのが、過去の為替データを用いた検証、すなわちバックテストです。
ただその有効性を知りつつも、過去検証(バックテスト)の詳しいやり方を知る人は少なく、もしかしたら皆さんも敷居が高く感じているのかもしれません。
そこで本記事では、誰でも簡単にできるよう、ステップ形式で過去検証(バックテスト)のやり方について解説していきたいと思います。
目次
過去検証(バックテスト)のメリットについて
過去検証(バックテスト)とは、過去の為替データを用いて、特定の手法が有効であるかを検証することです。
過去検証(バックテスト)を行うためには、MT4や各種データ、またいくつか知っておかねばならないポイントもあるため、初心者からすれば敷居が高い作業に感じるでしょう。
しかし習得することで得られるメリットは大きく、具体的には以下の三点が挙げられます。
・手法有用性の確認
・ブレないメンタルの確立
・運用パフォーマンスの向上
本節ではこれらのメリットについて、さらに深掘りしていきたいと思います。
メリット1:手法有用性の確認
もっとも大きなメリットは、今用いている運用手法が「過去の相場環境において有効なのか」を知れるという点です。
例えば過去チャートにおいて、ゴールデンクロス・デッドクロスを用いたトレードはどの程度のパフォーマンスを発揮できたのか、これを人力で検証した場合は多大な労力を要します。
一方MT4のような検証ツールがあれば、数十年という超長期なチャートにおいても、サクっとシミュレート出来てしまうわけです。
過去相場において高勝率なトレード手法は、今後の相場環境においても有効である可能性が高く、他者よりも有利に立ち回れることになります。
メリット2:ブレないメンタルの確立
FXにおいて、メンタル管理の重要性は今更言うまでもありません。
例えば経営者や起業家の人たちが、比較的短い経験年数にもかかわらずFXで稼げているのは、強いメンタルに起因するところがあります。
しかし、どれだけ強いメンタルを持っていたとしても、相場環境によってはいとも簡単に揺らいでしまうものなのです。
ここでエントリーすれば勝率は高いと分かってはいても、負けが続いていたり、証拠金維持率がギリギリの状態では自分を信じ切れるものではありません。
しかし過去検証(バックテスト)をあらかじめ行なっておくことで、運用手法の有用性を疑うことなく、淡々とトレードを続けられるようになります。
「強いメンタルは入念な検証によって養われていく」ということを覚えておきましょう!
メリット3:運用パフォーマンスの向上
過去検証(バックテスト)から分かるのは、勝率だけではありません。
必要資金・最大含み損・総利益・プロフィットファクターなどなど、簡単に言えば運用パフォーマンス全体が分かるということです。
手法の一部を変えた場合の影響や、また改善するためには何が必要なのか数値的に捉えられるため、手法の最適化にも寄与します。
過去検証(バックテスト)のやり方を知らなければ、身銭を切って試行錯誤をしていくしかありませんので、それが無料で行えるとなれば使わない手はありません。
デモトレードに匹敵、あるいはそれ以上の分析ができる環境となりますので、以下より紹介するステップを理解して、ぜひとも習得に臨んでみてください!
過去検証(バックテスト)のやり方
ここからは過去検証(バックテスト)のやり方について、具体的なステップを解説していきます。
前提としてMT4が起動できる環境が必要となりますので、まだ導入されていない方は、以下の記事を参考にMT4の環境を整えておきましょう。
MT4の使い方とは?ダウンロードから注文まで徹底解説!ステップ1:ヒストリカルデータの入手
ヒストリカルデータとは、過去の為替レートが記録されたデータのことです。
「MT4を起動」→「ツールを選択」→「ヒストリーセンター」といった流れで、MT4の操作からヒストリカルデータを入手することができますが、あまりおすすめできる方法ではありません。
なぜなら、MT4上で入手できるヒストリカルデータは期間が1年弱と短く、検証においてあまり有用ではないからです。
短期間において有効な手法よりも、できるだけ長期間で有用な手法を用いる方が、今後の相場においても貢献度は高いと考えられます。
そのため以下のサイトを活用して、できるだけ5年〜10年単位で長期的なヒストリカルデータを集めましょう。
・FXDD
・Pacific Exchange Rate Service
リーマンショック、チャイナショック、コロナショックなど、〇〇ショックといった局面を多く乗り越えておくことで、より強固な手法が完成していくでしょう。
フラッシュクラッシュとは?過去事例から分かる原因と対策についてステップ2:ヒストリカルデータのインポート
入手したヒストリカルデータは、ただ保存するだけではMT4に反映されません。
MT4のデータフォルダを開いて、指定の場所にヒストリカルデータの「.hst」ファイルを保存しましょう。
データフォルダを開くと、中に「history」というフォルダが格納されているので、そこが「.hst」ファイルの保存場所となります。
ただこの時注意点があり、それは1つの通貨ペアに対して複数の「.hst」ファイルを置かないということです。
例えば米ドル円のヒストリカルデータ「USDJPY.hst」を既に所有しており、新しく米ドル円のヒストリカルデータを保存する際は、既存のファイルを削除しておかねばなりません。
ステップ3:オフラインチャートの起動
ヒストリカルデータを追加した後は、反映させるためにMT4を再起動させましょう。
過去検証(バックテスト)を行う際は、基本的に現在開かれているチャートで行われるため、検証させたい過去チャートをあらかじめ開いておかねばなりません。
ステップ4:ストラテジーテスターの起動
ここからが過去検証(バックテスト)の本題、さっそくストラテジーテスターを起動させましょう。
ストラテジーテスターについて詳しくない人に向けて説明すると、要はEA(自動売買プログラム)を稼働させて過去検証(バックテスト)を行うための機能のことです。
今回は、サンプルとしてMT4に最初から搭載されているEA「Moving Average」を例に解説を進めます。
「Moving Average」の売買ロジックは、以下の通りです。
・買い注文:移動平均線が上向きかつ、MACDがマイナス値&ゴールデンクロス
・売り注文:移動平均線が下向きかつ、MACDがプラス値&デッドクロス
・買い決済:MACDがプラス値でデッドクロス、またはトレール注文にひっかかったとき
・売り決済:MACDがマイナス値でゴールデンクロス、またはトレール注文にひっかかったとき
手法としてはシンプルですが、これを長期間裁量トレードで徹底できる人はそう多くないでしょう。
移動平均線やゴールデンクロス・デッドクロスは、あらゆる相場において重宝される指標であり、今回の検証結果次第でどれほどの有効性を持っているのか確認できます。
ストラテジーテスターはメニューバーにある「表示」より起動させ、以下の画面から基本設定を行います。
「使用するEA」「通貨ペア」「時間足」「期間」などの設定が終えた後は、右下にある「スタート」をクリックすることで過去検証(バックテスト)が始まります。
過去検証(バックテスト)が終了するまでの時間は、「時間足」や「期間」にもよりますが、大体数分~数十分ほど掛かります。
ステップ5:運用成績の確認
運用成績は「グラフ」「結果」「レポート」より確認できます。
まずは「グラフ」から見ていきましょう。
横軸は取引回数、縦軸は資金量を表しています。
ご覧の通り、始点と終点はほぼ同水準にプロットされているため、収支はトントンだっだことが分かります。
続いては「結果」です。
ここでは、取引したタイミングや損益について確認することができます。
実際のチャート画面と照らし合わせることで、どういったタイミングで取引すべきなのか、相場における立ち回り等を参考にできます。
最後は「レポート」です。
ここでは純利益や最大ドローダウン、トレード回数や勝率など、運用の最終結果を確認できます。
手法が有用であるかどうかは、このレポート画面より概ね評価できるため、それぞれのEAのレポートはスクショして保管しておくことをおすすめします。
過去検証(バックテスト)の注意点
注意点1:オリジナル手法の検証は専門スキルが必要
過去検証(バックテスト)を行うことで、手法の有用性を確認できるようになりますが、あくまでもそれはEAの中に落とし込まれた手法に限ります。
自分が考案したオリジナルな手法を検証したい場合は、それをEAとしてコーディングするための専門的なスキルが必要です。
ただ現在は膨大な数のEAがネット上で公開されており、一部有料のEAにおいては、非常に優秀な売買ロジックを搭載しています。
わざわざ自分の手法をEAとして一から構築するよりも、実績ある優秀なEAの手法を模倣、あるいは自動売買として運用を任せた方が手っ取り早く稼げるかもしれません。
注意点2:利益が多い=優秀なEAとは限らない
利益グラフが右肩上がり=優秀なEAである、とは限りません。
なぜなら、莫大な資金を投入した上でのナンピンマーチンや、ごく限られた期間において良く見せているだけ、という可能性も考えられるからです。
そういったイマイチなEAを排除して、真に優秀なEAを見つけるためには、以下のポイントに注意しておかねばなりません。
・長期間安定して右肩上がり
・最大ドローダウンが小さい
・取引回数が多く勝率も高い
本当にそんな理想的なEAが見つかるの?と思われるかもしれませんが、「ゴゴジャン」や「テラス」といったWEBサイトでは、数多く見つかります。
売買ロジックや上述した「結果」「グラフ」「レポート」についても細かく確認できますので、EA選びの参考にしたいところです。
注意点3:完璧な手法を求めない
時間をかけてEAを探し回ったり、プログラムを少しずつ修正して、完璧な手法を構築しようと意気込むトレーダーがいます。
しかしFXの手法において「完璧」と呼べるものは存在せず、重要なのは相場に合わせた定期的な調整を行うことです。
一度の検証で満足せず、1ヶ月ごとにバックテストを行うなど、繰り返し見直していきましょう。
地味な作業に思われるかもしれませんが、そういった日頃の積み重ねを続けていかなければ、長いFX人生を乗り切ることはできないのです!
まとめ:FXで勝つために過去検証(バックテスト)は必須!必ず習得すべし!
本記事では、FXにおける過去検証(バックテスト)について、以下のポイントを中心に解説しました。
- 過去検証(バックテスト)のメリットについて
- 過去検証(バックテスト)のやり方について
投資において必勝法は存在しませんが、必勝法に近づける方法は存在します。
過去検証(バックテスト)を入念に行うことで、手法の有効性や再現性、そしてルールを遵守する強いマインドが手に入るでしょう。
また、1つの手法で永久的に稼ぐことは不可能であり、時流に合わせて日々調整していかねばなりません。
そのためにも過去検証(バックテスト)のノウハウは不可欠であり、相場で生き残るためにも、できるだけ早いうちから慣れておくことが望ましいです。
稼げる手法を探すためにも、また手法をよりブラッシュアップしていくためにも、本記事の内容を参考にしていただけますと幸いです。