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FXにおいて、単純に買って売ってを繰り返すだけでは、いつかは限界を迎えてしまうかもしれません。
というのも、そのような運用では常にチャートに張り付かねばならず、トレードに充てる時間にも限度があるからです。
そこで本記事では、チャートを見なくても済むような手法として、「IFD」や「OCO」といった予約式の注文方法について解説していきたいと思います。
目次
IFD・OCO・IFO注文とは
FXでは、指値注文・逆指値注文といった予約制の注文を活用することで、チャートを監視せずともエントリーや決済を設定することができます。
本節ではそれらの応用編として、IFD注文・OCO注文・IFO注文について解説していきたいと思います。
IFD注文とは
IFD注文とは「IF DONE」の略であり、指定の条件を満たした場合に限り、次の注文を行う方式です。
IFD注文の活用事例：
1ドル＝120円になったらロングのエントリー、1ドル＝121円まで伸びたら利益確定の決済！
1ドル＝120円になったらロングのエントリー、1ドル＝119円まで下落すれば自動で損切り！
1つの注文でエントリー・決済まとめて設定できるという点が強みであり、一般的な自動売買サービス（トラリピ、トライオートFXなど）は、大抵このIFD注文を活用したものになります。
OCO注文とは
OCO注文とは、「One side done then Cancel the Order」の略であり、「一方が成立したら、もう一方はキャンセル」という意味です。
一見するとIFD注文に似た注文方式に思えますが、OCO注文では1つの注文で、利益と損切りのどちらにも備えることができます。
OCO注文の活用事例：
1ドル＝120円の時にロングのエントリー、その後121円まで伸びたら利確、一方119円まで下落すれば自動で損切り！
慣れない方からすればややこしく思えるかもしれませんが「エントリー」「利確」「損切り」これら三点を一括で設定できるのがOCO注文と覚えておきましょう。
IFO注文とは
IFO注文は、IFD注文とOCO注文を組み合わせた注文方式です。
「〇〇になったら△△して、〇〇になったらXXする」「逆に〇〇になった場合は〜する」というように、想定した投資シナリオに対して、1回の注文で設定できる大変便利な注文方法です。
IFO注文の活用事例：
1ドル＝119円になったらロングのエントリー、その後120円まで伸びたら利確、逆に1ドル＝118円まで下落すれば自動で損切りする！
IFD注文とOCO注文だけでも、十分に注文を予約することができるので、IFO注文については無理して覚える必要はありません。
ただ長時間チャートを見れない時には、このIFO注文をいくつか仕込んでおくことで、リスクを抑えた上で利益を狙うことができるでしょう。
IFD-OCO注文の活用で稼ぎやすくなる理由
IFD注文やOCO注文を活用することで、FXの勝率は飛躍的に上昇していくはずです。
ではなぜ、そのように断言できてしまうのか…本節ではその理由について語っていきたいと思います。
理由１：不足の事態に対応
FXトレーダー界隈で頻繁に耳にする、「おはぎゃー」という言葉をご存知でしょうか？
「おはよう」と「ぎゃー」を組み合わせた造語であり、寝ている間にチャートが大きく変動して、強制ロスカットや含み損を抱えた人たちの心の叫びが現れているというわけですね。
FXの相場は24時間動いているので、夜中に大きく上下することも珍しくなく、時には想定していないような大相場に発展します。
最近の例で言えば、トルコリラの為替介入措置が有名でしょうか。
トルコリラが「終わった」と言われる理由は？今後の見通しや最適な運用方法とは 一晩で、通貨の価値が20％近くも変動しており、資金の余裕が潤沢にない限りは強制ロスカットされてしまうでしょう。
そういった不足の事態に対応するためには、やはりIFD注文やOCO注文などを活用して、損切りを自動で行うことが最良の手段となります。
不足の事態に対応できる→負け額を減らせる→相対的に勝ち額が増えるといった流れで、よりFXで稼ぎやすくなるでしょう！
理由２：相場シナリオが立てやすい
OCO注文やIFO注文では、設定する際には今後相場がどのようになっていくのか、ある程度シナリオを立てることになります。
このシナリオを立てるというのがFXにおいては重要で、相場の環境認識が習慣化できるだけでなく、値頃感でのエントリーや、ポジポジ病の抑止にも繋がるでしょう。
大抵の人はエントリーばかりに注視しがちですが、どこでポジションを閉じるのか、出口戦略まで半ば強制してくれるOCO注文やIFO注文は、きっと皆さんの成長に寄与してくれるはずです！
理由３：損切りの徹底
「FXは損切りが重要」とは言われるものの、いざ実行するとなると中々難しいものがあります。
いつの間にか抱えてしまった想定外の含み損を見ると、つい躊躇してしまった…という経験は誰しもあるところでしょう。
そこで確実かつ迅速に損切りを決行する方法として、エントリー時点から損切りまでも設定するというのはいかがでしょうか。
IFD注文やOCO注文であれば、感情を介入させる間も無く、またチャートを見ていないタイミングにおいても的確に損切りを執行することができます。
まずはシステム的に損切りを行うことで、損切りがいかに有用で、また必要であるか、身をもって体験することができるでしょう。
IFD-OCO注文における注意点とは？
そもそもFXにおいては、100％注文が希望通りに成立するとは限りません。
IFD注文・OCO注文・IFO注文の有用性について解説してきましたが、本節では知っておくべき注意点について見ていきましょう。
スリッページ
スリッページとは、注文の成立時にずれが生じることであり、相場が混乱している最中において頻発します。
例としては、1ドル＝100.000円で買い注文を出すも、実際には1ドル＝100.002円とズレた位置で約定することがあり、これがスリッページです。
年間通して1000万通貨取引する方であれば、スリッページ：2銭（確率50％）の口座を使っていれば、10000円の損失になります。（1000万通貨 × 50％ × 2銭 ＝ 10000円）
取引量によっては、数万円単位をスリッページによって損失してしまうので、なるべく約定力の高いFX会社を選んでおきましょう。
窓開け
為替相場は、連続してたローソク足の間に大きく隙間ができることがあり、これを「窓開け」と呼びます。
窓埋めトレード検証！窓開け有効活用で早朝から利益ゲット！？ ここで注意したいのが、IFD注文やOCO注文などの指値が窓開けした区間に入っていた場合、約定するかどうかの取り扱いは、FX会社によって異なるということです。
損切りを自動で行うよう設定していたとしても、「窓開け」によって損切りが適正に行われず、レートが飛んだ地点で成立してしまうことも考えられます。
そのためIFD注文やOCO注文といった予約制の注文を扱う際は、「窓開け」の対応についてFX会社に確認しておくことを推奨します。
経済指標発表
経済指標が発表されたタイミングでは、為替相場が大きく乱高下することがあります。
稼ぎやすい時間帯を狙え！世界為替市場の特徴から学ぶ勝ちパターン 相場が大きく動くということは注文が殺到しているということであり、スリッページや、注文が正しく約定されないリスクが高まるということです。
せっかく損切り注文を設定していたとしても、相場の状況によっては間に合わず、強制ロスカットされてしまった…ということにもなりかねません。
IFD注文・OCO注文は、大変便利かつ有利に取引を進めることができる一方で、相場の状況によっては効力を発揮しないということを知っていただければと思います。
まとめ：IFD-OCO注文を習得してトレードを時短すべし！
本記事ではIFD注文・OCO注文について、以下のポイントを中心に解説しました。
- IFD・OCO・IFO注文の概要について
- IFD-OCO注文で稼ぎやすくなる理由
- IFD-OCO注文における注意点
当たり前ではありますが、24時間チャートを監視することは不可能です。
しかしFX相場は24時間動いており、自分が見ていない時に限って、稼ぎやすいチャンス相場が到来しています。
そんな時は記事中で紹介したように、IFDやOCOといった予約制の注文を活用して、より有利なエントリー狙ってみてはいかがでしょうか。
以上、参考にしていただければ幸いです。
