FOMCの結果を再吟味する展開【2021年11月4日】

FOMCの結果を再吟味する展開【2021年11月4日】

おはようございます。だいまんです。

2021年11月4日の相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、米10月ADP全米雇用報告やISM非製造業指数が、強い結果となり、一時ドル買いが見えるも、注目のFOMCの結果を受けて、ドルに売り戻しが優勢となった。FOMCの声明では、テーパリングを11月から開始、想定通り月間150億ドルペースで、買い入れ額を削減することを発表したが、想定の範囲に留まった。ただ、パウエルFRB議長が記者会見で、「インフレは一過性とみられる要因で上昇」、「まだ利上げのタイミングではない」、「FRBは利上げに関して忍耐強くいることができる」と発言したことで、ドルの売り戻しとなった。ただ、米10年物国債利回りは、米財務省が3年、10年、30年物国債の発行規模の縮小を発表したが、高止まりが続き、1.607%まで上昇した。またNY株価3指数は、4日連続で最高値を更新した。

ドル円は、113.72から114.22まで一時上昇もこのレンジで上下、ユーロドルは1.1616、ポンドドルは、1.3693まで一時反発した。

一方クロス円では、ユーロ円は131.76を安値に132.41、ポンド円は154.97から156.08まで反発、オージー円は84.59から84.99、NZD円が81.78、カナダ円は、OPECプラス会合を前に原油価格が大幅下落に下落するも、92.06まで買い戻された。

11月4日の注目材料

  • シンガーポール市場休場(ディーパバリ)、インド市場休場(ディワリ)、モスクワ市場休場(民族統一の日)
  • 09:30 (豪) 9月貿易収支 (前回150.77億豪ドル 予想122.25億豪ドル)
  • 09:30 (豪) 9月貿易収支・輸入 (前回-1%)
  • 09:30 (豪) 9月貿易収支・輸出 (前回4%)
  • 09:30 (豪) 第3四半期小売売上高 (前回0.8%)
  • 15:45 (スイス) 10月SECO消費者信頼感指数 (前回7.8 予想7.0)
  • 16:00 (独) 9月製造業新規受注 [前月比] (前回-7.7% 予想1.9%)
  • 16:00 (独) 9月製造業新規受注 [前年同月比] (前回11.7% 予想11.5%)
  • 17:15 (ユーロ圏) ホルツマン・オーストリア中銀総裁講演
  • 17:50 (仏) 10月サービス業PMI・改定値 (前回56.6 予想56.6)
  • 17:55 (独) 10月サービス業PMI・改定値 (前回52.4 予想52.4)
  • 18:00 (ユーロ圏) 10月サービス業PMI・改定値 (前回54.7 予想54.7)
  • 18:00 (ノルウェー) ノルゲバンク・政策金利公表 (現行0.25%)
  • 18:30 (英) 10月建設業PMI (前回52.6 予想52.0)
  • 19:00 (ユーロ圏) 9月卸売物価指数 [前月比] (前回1.1% 予想2.3%)
  • 19:00 (ユーロ圏) 9月卸売物価指数 [前年同月比] (前回13.4% 予想15.4%)
  • 20:30 (米) 10月チャレンジャー人員削減予定数 [前年比] (前回-84.9%)
  • 21:00 (英) 英中銀・政策金利公表 (現行0.10% 予想0.25%)
  • 21:00 (英) 英中銀資産買取プログラム規模 (前回8950億ポンド 予想8950億ポンド)
  • 21:00 (英) 英中銀金融政策委員会・議事録公表
  • 21:30 (加) 9月貿易収支 (前回19.4億加ドル 予想16.0億加ドル)
  • 21:30 (加) 9月貿易収支・輸入 (前回525.1億加ドル)
  • 21:30 (加) 9月貿易収支・輸出 (前回544.4億加ドル)
  • 21:30 (米) 9月貿易収支 (前回-733億ドル 予想-799億ドル)
  • 21:30 (米) 週間新規失業保険申請件数 (前回28.1万件 予想27.5万件)
  • 21:30 (米) 週間失業保険継続受給者数 (前回224.3万人 予想213.6万人)
  • 21:30 (米) 第3四半期非農業部門労働生産性・速報値 [前期比] (前回2.1% 予想-3.1%)
  • 21:30 (米) 第3四半期単位労働コスト・速報値 [前期比年率] (前回1.3% 予想6.9%)
  • 21:45 (ユーロ圏) シュナーベルECB専務理事講演
  • 22:00 (ユーロ圏) ラガルドECB総裁講演
  • 01:50 (英) カンリフ英中銀副総裁講演
  • OPECプラス・閣僚級会合

11月4日の相場見通し

昨晩は、FOMCの結果が織り込みとなっており、直近買われていたドルに売り戻しが優勢で引けました。ただ、米長期金利が、高止まりしていることなどを考えると、米株の4日連続の高値更新も、調整リスクが残り、ドル売りも限界がありそうです。FOMCの結果を再吟味しながら、巻き戻しの展開に注意して対応しましょう。

金融政策としては、ノルゲバンクや英中銀が政策金利を公表します。ノルゲバンクに関しては、金利を引き上げる可能性がありそうですが、総じて相場に対する影響は少ないでしょう。一方英中銀では、市場は利上げを想定しています。利上げは、一定の織り込みとしても、更に連続的に利上げ示唆するのかが大きな焦点となりそうです。タカ派的な声明や議事録が見えた場合、当然ポンド買いがなり易いですが、ただ、引き続きハト派的なスタンスを維持する可能性も残っています。結果次第で、ポンド相場が荒れる可能性に注目しましょう。

経済指標としては、豪9月貿易収支と第3四半期小売売上高、スイス10月SECO消費者信頼感指数、独9月製造業新規受注、ユーロ圏各国の10月サービス業PMI・改定値と9月卸売物価指数、英10月建設業PMI、加9月貿易収支、米国では、9月貿易収支と週間新規失業保険申請件数、第3四半期非農業部門労働生産性と単位労働コスト・速報値などが発表されます。

注目としては、豪州の指標は結果次第、ユーロ圏の指標は弱い結果がリスク、米国では、週末の雇用統計に向けて、週間新規失業保険申請件数や非農業部門労働生産性・単位労働コストなどが強い結果となった場合、米長期金利を押し上げ、ドルの買い戻しにつながるか注目しましょう。

その他要人発言の機会も多いですが、サプライズが無ければ、影響は無さそうです。また、OPECプラスの閣僚級会合では、直近上昇が続いている原油価格に関して、増産などが示された場合、原油価格の急落のリスクも残っています。その場合、特に資源国通貨に売りが強まることで、注目して対応しましょう。

11月4日のデイ・トレード戦略

本日のデイトレード戦略です。

豪ドルドル

  • 予想レンジ:0.7425~0.7505
  • 基本戦略: 戻り売り
  • 予想時間:09:18 予想時レート: 0.7467

下値を0.7106や0.7170で維持して、日足の雲を超える上昇となっているが、ただ、現状は0.7556で上値を抑えられて、スロー・ストキャスティクスも反転下落気味。0.7479と0.7556がダブル・トップ気味に意識されると、上値追いは厳しい。

上値は、転換線の0.7484から0.7500のサイコロジカル、0.7532-37の戻り高値が抑えると弱い。0.7556の直近高値を超えて、0.7600の戻り高値が視野となるが、日足の長期のレジスタンスが控えており、売りが出易い。0.7617の戻り高値を超えて0.7644-75、0.771-26の戻り高値圏、更に超えても0.7776-0.7815の戻り高値圏では、やれやれの売りが出易い。0.7845―57や0.7892の戻り高値を越えて、0.7900や0.7950のサイコロジカルが視野となるが、上抜けは不透明で、あくまで0.8008の直近高値を超えて0.8068や0.8337の2018年の戻り高値が視野となるが、こういった位置の上抜けは現状不透明となる。

一方下値は、0.7406-10の戻り安値圏の維持では良いが、割れると0.7427-79の基準線と絡む位置、更に0.7265-0.7324の雲の絡む位置、0.7193-0.7226の戻り安値圏が視野となるが、維持では良いが、0.7171を割れると0.7120-57の窓の下限まで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ないが、0.7106の直近安値を割れると0.7029-50まで視野となる。また0.6992―0.7006の安値まで割れると下落が加速する可能性となり、0.6878-73ゾーン、0.6810-33ゾーンまでターゲットとなる。この維持では更に突っ込み売りは出来ないが、0.6778の戻り安値まで割れと過去のレンジゾーンとなる0.6255-0.6571までターゲットとなる。

デイの戦略としては、突っ込み売りは出来ないが、反発では売場探し。0.7480-90,0.7505-25への戻りで売り上がって、ストップは0.7556越え。ターゲットは、0.7425-40の維持では利食いを優先しておきたい。 
FOMCの結果を再吟味する展開【2021年11月4日】

ポンド円

  • 予想レンジ:155.30~157.00
  • 基本戦略: 押し目買いから戻り売り
  • 予想時間:09:28 予想時レート: 156.10

下値を148.46や148.96を維持して、月足の雲の上限を超えて、上昇が158.22まで大きく反発も、現状は上値を抑えられる形。スロー・ストキャスティクスも買われ過ぎから反転下落気味で、戻りではやれやれの売りが出易い状況は続きそうだ。

上値は、156.50-157.28の戻り高値圏が押さえるとレジスタンスが有効となる。超えても157.67-00の戻り高値圏の上抜けは不透明。あくまで158.22の高値を越えるとポイントが薄くなり、月足の戻り高値からは、160.65-163.89などが視野となるが、この位置は、195.89の高値を基準とした月足のH&Sのショルダーのトップ圏であり、195.89から124.85への下落のフィボナッチ・リトレースメントの50%=160.37と重なる位置で、上値は抑えられ易い。ただ、しっかりと超えると175.01-177.35、186.34-188.80、195.27などが順次ターゲットとなるが、195.89の2015年6月の高値を前に、上抜けは不透明となる。

一方下値は、154.97の戻り安値を前に、下げ止まりを見せれば良いが、154.67の戻り安値を割れると153.69-154.59の基準線と絡む位置、152.76-95の窓の下限、151.90-152.17の戻り安値圏、150.18-151.04の戻り安値圏が視野となるが、雲やサポートが控えており、買いが入り易い。ただし、149.23や148.96の戻り安値を維持出来ずに、148.46の直近安値を割れると相場が崩れ、148.12、147.29-41まで割れると146.36-56,145.22の戻り安値を割れると144.04-50、142.85、142.20まで視野となるが、維持は不透明も維持できない場合141.08-29、140.76、140.35-37などが視野となる。また139.48-52を割れると138.00-33の戻り安値圏、136.80-97の下ヒゲまで割れると相場は崩れ、134.88-135.72の戻り安値圏までターゲットとなる。ただこの下方ブレイクが、一気に実現するかは不透明も134.41まで割れると133.62-84の戻り安値圏、133.05や132.95の戻り安値割れると相場は更に崩れ気味となり、132円のサイコロジカル、131.78の安値まで割れると130円までターゲットとなる。
従ってデイの戦略としては、一旦下値も形感じがあり、突っ込み売りは出来ず、早期は押し目買いから戻りを待って売り戦略。

下値は155.30-50ゾーン方向への調整を買って、ストップは154.67割れ。ターゲットは、156.50前後がCapされると利食いで、超えても157円を前に、上げ渋りでは利食い優先で、またこういった位置からの売り狙いのストップは157.11越え、または更に売り上がっても、157.78越えとして、ターゲットは、こういった上昇からは、155.50-80ゾーンの維持では利食いとなる。

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