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こんにちはYEN蔵です。
今週の為替相場振り返りです。
目次
今週(12月6日週)の振り返り
カナダ中銀は金融政策を据え置き
カナダ中銀は8日に政策金利の翌日物金利を0.25%に据え置きました。
声明では11月の集中豪雨による洪水の被害やオミクロン株の影響で経済が減速する可能性を指摘しました。また供給網の混乱なども経済成長の阻害要因と指摘しました。
一方でデータでは求人数や賃金の伸びの加速がありカナダ経済は勢いが加速していると分析。物価上昇圧力は一過性という表現はやめ、インフレは来年の前半でも継続し、後半にはいってから初めて目標に戻るという見解を示しました。
カナダ中銀は物価上昇が加速する材料を指摘するとともに、豪雨やオミクロン株による経済の減速材料に関しても指摘し両方の要因に関して指摘しました。
この声明に対してカナダ中銀の姿勢がややハト派的と市場が判断したことで、政策金利発表直後のドルカナダは1.26台前半から後半に上昇しドル高、カナダ安の流れとなりました。
声明はややハト派的だったが来年の利上げ期待
市場は今回の声明はややハト派的との判断を下しましたが、1月の会合では据え置きがあるかもしれないが4月の会合では利上げが開始されるのではないかとの予想がでています。
9日グラベル・カナダ中銀副総裁はサプライチェーンの問題などで、物価上昇が想定より長引く可能性があり、より長期のインフレの可能性に警戒していると述べました。
物価高が想定より長引くことに特に警戒を示しています。インフレ予想の上昇が賃金の上昇圧力につながりスパイラルな物価上昇をもたらす可能性に言及して警戒を示しました。
カナダの物価は長期間目標を上回る
10月のカナダの物価上昇率は4.7%となっており18年ぶりの高い上昇率になっています。
カナダ中銀が目標とする金利のレベルは1~3%のレンジですが、現状のインフレ率は7か月連続でこの1~3%のインフレターゲットを超えています。
グラベル・カナダ中銀総裁は物価の上昇に関しては来年も高止まりが続くが、年後半になると中銀の目標である1~3%のレンジに収斂していくとの見通しを述べました。
カナダドルの上値は限定的か
チャートはドルカナダの日足です。
10月21日に1.2289の安値まで下落した後は12月3日に1.2855まで上昇しました。1.29~1.3のゾーンは7月以降レジスタンスになっている長期的な抵抗レベルです。
FOMCのタカ派的な姿勢が出てきておりドルが堅調に推移する中でドルカナダも上昇していました。しかしカナダ中銀が来年の利上げのスタンスを維持しており、カナダ中銀のタカ派的な姿勢がドルカナダの上値を抑えています。
来週のFOMCでよりタカ派的なスタンスを示した場合は、この1.29~1.3付近を再度試しに行くかもしれませんが、ここが上抜けしなければ1.25~1.3のレンジは継続すると予想します。
短期的には一目均衡表の雲の上限、75日が位置する1.26付近がサポートとして機能しています。ここが維持できれば短期的には1.26~1.29のレンジを予想します。
チャートはドルカナダの日足、一目均衡表、月間ピボット、RSI、スローストキャスティックス、DMI、MACD、%Rです。