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おはようございます。大塚亮です。
2021年10月1日の相場分析です。
目次
概況
豪ドル円の9月30日終値は80.398円、前日比0.051円高と小幅上昇した。取引レンジは80.898円から80.261円。
米長期債利回りの上昇と共にドル円が連騰に入ったことで9月22日安値78.837円を起点として上昇、9月28日には81.307円まで高値を伸ばしたが、ドル全面高による豪ドル米ドルの下落で28日夜に反落となり、29日夜には80.166円まで下げたが80円割れを回避して持ち直した。30日夜はドル高一幅により豪ドル米ドルが上昇したことで深夜高値で80.898円まで戻したが、9月29日夕高値80.923円には届かず、深夜にかけてはドル円の急落に圧されて80.296円まで失速した。
80円割れを回避しつつ下げ渋りの状況にあるが、10月1日午前は豪ドル米ドルの反発も一服、ドル円の下落継続に圧されており、80円台を維持できるかどうか、29日夜安値割れへの懸念もあるところだ。
注目材料 9月30日と10月1日午前の豪経済指標はまちまち
豪中銀が9月30日に発表した8月の住宅融資残は前月比0.6%増、前年比は6.2%増となり2018年2月以来の増加率となった。また豪不動産コンサルティング会社コアロジックによる住宅価格は前年比18.4%上昇となり1989年7月以来の上昇率となった。
オーストラリア統計局がが30日午前に発表した8月の住宅着工許可件数は前月比6.8%増の1万8716件となり前年同月比は31.2%増と高い伸びを示した。
10月1日午前発表の8月新規住宅ローン件数は前月比6.6%減となり7月の0.4%減から悪化した。投資用の住宅ローン件数は1.5%増で7月の1.8%増から若干低下した。
10月1日午前に発表されたAiGの9月製造業PMIは51.2となり8月の51.6から若干低下したが、感染拡大の影響により6月及び7月の水準からは低下したものの強弱分岐点の50を上回った。マークイットによる9月PMIは56.8となり8月の52.0から大幅上昇した。
注目材料 オーストラリアの感染拡大収まらず
オーストラリアの9月30日における新型コロナウイルスの新規感染者は2408人となり9月11日に記録した過去最高の2043人に迫った。29日に1810人、28日が1887人と高水準にある。メルボルンのあるビクトリア州では30日の新規感染者が1438人となったが、ホームパーティーによるクラスター発生という。オーストラリアはワクチン普及率によりウィズ・コロナによる規制緩和する方針を示しているが、感染拡大が続くようだとロックダウン解除にも手間取ることとなり年後半への景気の鈍化も懸念される。
短期テクニカル分析
60分足チャートにおいては概ね3日から5日周期での騰落リズムがみられる。
豪ドル円は9月28日午後高値をピークとして下落に転じたが、29日夜安値で下げ止まり30日夜へ戻した。ひとまず29日夜安値で目先の底を付けたが、30日夜高値からは失速して安値更新への余裕が乏しいため、既に30日夜高値を起点として新たな下落期に入っている可能性がある。29日夜安値割れを回避するうちは上昇再開の可能性も残るが、29日夜安値割れからは下落期入りとして10月4日夜から6日夜にかけての間への下落を想定する。
60分足の一目均衡表では30日夜の上昇では先行スパンを突破しきれずに1日未明への反落で先行スパンから転落している。10月1日午前時点では遅行スパンも悪化しつつあるため、遅行スパン悪化中は安値試し優先とする。先行スパンを上抜き返すところからは上昇再開とみて30日夜高値試しとし、高値更新からは上昇継続とみて遅行スパン好転中の高値試し優先へ切り替える。
60分足の相対力指数は50ポイントを挟んでの揉み合いだが30日夜の上昇では70ポイントに届かずに失速しているので上値の重い印象だ。40ポイント割れからは下げ再開とみるが29日夜安値を割り込む場合は20ポイント台へ向かいやすいとみる。
10月1日の売買戦略
9月29日夜安値からの戻りもすでに一巡して一段安を伺う位置取りとみて、戻り売り有利の状況と考える。80.50円から80.70円にかけては戻り売りにつかまりやすい水準とし、29日夜安値割れからは80.00円、79.75円を順次試すとみる。80.50円以下で週を終える場合は週明けも安値試しを続けやすいとみる。
10月1日の注目指標
・休場 香港(国慶節) 中国(国慶節 10/7まで)
・ドイツ
・16:55 9月 製造業PMI改定値 (速報 58.5)
・ユーロ圏
・17:00 9月 製造業PMI改定値 (速報 58.7)
・18:00 9月 消費者物価指数速報値 前年同月比 (8月 3.3%)
・18:00 9月 消費者物価コア指数速報値 前年同月比 (8月 1.9%)
・24:30 シュナーベルECB理事、講演
・英国
・17:30 9月 製造業PMI改定値 (速報 56.3)
・米国
・21:30 8月 個人消費支出(PCE) 前月比 (7月 0.3%、予想 0.6%)
・21:30 8月 PCEデフレーター 前年同月比 (7月 4.2%)
・21:30 8月 PCEコア・デフレーター 前月比 (7月 0.3%、予想 0.2%)
・21:30 8月 PCEコア・デフレーター 前年同月比 (7月 3.6%、予想 3.8%)
・21:30 8月 個人所得 前月比 (7月 1.1%、予想 0.3%)
・22:45 9月 マークイット製造業PMI改定値 (速報 60.5)
・23:00 9月 ミシガン大学消費者信頼感指数確報値 (速報 71.0、予想 71.0)
・23:00 9月 ISM製造業景況指数 (8月 59.9、予想 59.5)
・23:00 8月 建設支出 前月比 (7月 0.3%、予想 0.3%)