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おはようございます。大塚亮です。
2021年12月23日の相場分析です。
目次
概況
豪ドル円の12月22日終値は82.329円、前日比0.724円高と続伸した。取引レンジは82.469円から81.265円。
12月21日の前日比0.821円高からの続伸で、21日と22日はともに当日の安値から高値まで1円を超える上昇規模の大陽線の連続となった。
先週末から週明けへ大幅下落していたNYダウが20日深夜から反騰入りして21日、22日と連騰、原油も株高に同調して上昇、為替市場全般がリスク選好型でドルストレートでのドル安、クロス円の全面高となり、豪ドル円は豪ドル米ドルの上昇とドル円の22日深夜にかけての上昇が重なっての連騰となった。
注目情勢 NYダウとNY原油が連騰
12月22日のNYダウは前日比261.19ドル高となり21日の前日比560.54ドル高からの連騰となった。12月20日安値で34665.50ドルまで下げたところから切り返しに入っており、22日高値35764.67ドルまで千ドルを超える上昇幅となった。株高に同調してNY原油期近も12月21日の2.89ドル高から22日も1.64ドル高と大幅続伸となったが、12月20日安値66.04ドルから22日高値73.16ドルまで7ドルを超える急騰ぶりとなっている。
11月26日に感染力の高いオミクロン株発生報道から金融市場全般が動揺して悲観売り優勢となったが、その後は重症化率が低いとの見方から楽観がぶり返し、欧米での感染急増から再び悲観に変わり、12月20日深夜からはまた楽観優勢の流れとなっている。情勢は悲観と楽観を繰り返しているためにまだ定まっていないが、株式市場は景気後退に陥るほどの影響はないとみて楽観優勢の動きを採り始めている印象だ。
株高が原油高を招き、22日は白金や金も上昇しており、ドル建て国際商品の上昇感が強まって資源通貨としての豪ドルへの買い意欲も増している印象だ。
テクニカルポイント、12月16日高値を超える
豪ドル円は12月16日高値をわずかに超えてきたため、12月3日安値78.787円を起点とした上昇が二段上げ型に発展しつつある。まだわずかな高値更新にとどまっているため60分足レベルでのダブルトップ、日足レベルでは毛抜き天井に終わる可能性も残るが、83円台へ到達するところまで戻せば二段目の上昇期入りとして先高感も強まるのではないかと思われる。また現状からいったん下げても81円台序盤までで確りできれば押し目形成からの上昇再開で高値更新へ進む可能性も考えられる。
オーストラリアの新規感染者数が5千人を超えていること、市場心理も数日で悲観と楽観を繰り返していることからまだ紆余曲折のあり得るところと注意しつつ、短期的な調整を消化しながら高値切り上げへ進みやすい状況と考える。
短期テクニカル分析
豪ドル円の60分足チャートにおいては概ね3日から5日周期での騰落リズムがみられる。
12月16日夜高値を起点とした下落が12月20日夕安値を底として反騰入りしているとして21日午前時点では21日夜から23日夜にかけての間への上昇を想定した。
12月23日未明へ一段高したところから上げ渋っているため、目先はいったん調整に入りやすいところと注意し、82円以上での推移中は上昇余地ありとするが82円割れからは調整安に入るとみて23日午後から27日夕にかけての間への下落を想定する。
60分足の一目均衡表では12月21日夜の上昇で遅行スパンが好転、21日深夜には先行スパンも突破し、その後も両スパン揃っての好転を維持している。このため遅行スパン好転中は高値試し優先とするが、遅行スパンが悪化するところからはいったん下げに入るとみて安値試し優先とし、先行スパンの上限を試す流れと考える。
60分足の相対力指数は12月22日深夜に80ポイントに到達してから60ポイント台へ失速しているので目先のピークを付けて調整安に入っている印象だ。75ポイント超えへ切り返す場合は上昇継続とするが、60ポイント割れからは40ポイント台への低下へ向かうとみる。
12月23日の売買戦略
12月16日夜高値を超えたため先行きはさらに一段高へ進みやすい状況に入ったとみるが、短期的には連騰一服での調整安に入りやすいところとし、安値の落ち着き処を見定めて押し目買いの場をとらえたいところだ。
82円以上での推移中は82円台後半への上昇余地ありとするが、82円割れからは81円台中盤(81.70円から81.30円)を試す下落を想定する。81.50円以下は押し目買いされやすいところとみる。
12月23日の主な予定
- ドイツ
ー16:00 11月 輸入物価指数 前月比 (10月 3.8%、予想 1.1%)
ー16:00 11月 輸入物価指数 前年同月比 (10月 21.7%、予想 22.3%)
- 米国
ー22:30 新規失業保険申請件数 (前週 20.6万件、予想 20.5万人)
ー22:30 11月 個人所得 前月比 (10月 0.5%、予想 0.4%)
ー22:30 11月 個人消費支出(PCE) 前月比 (10月 1.3%、予想 0.6%)
ー22:30 11月 PCEデフレーター 前年同月比 (10月 5.0%、予想 5.7%)
ー22:30 11月 PCEコアデフレーター 前月比 (10月 0.4%、予想 0.4%)
ー22:30 11月 PCEコアデフレーター 前年同月比 (10月 4.1%、予想 4.5%)
ー22:30 11月 耐久財受注 前月比 (10月 -0.5%、予想 1.6%)
ー22:30 11月 耐久財受注・輸送用機器除く 前月比 (10月 0.5%、予想 0.6%)
ー24:00 12月 ミシガン大学消費者信頼感指数確報値 (速報 70.4、予想 70.4)
ー24:00 11月 新築住宅販売件数・年率換算件数 (10月 74.5万件、予想 77.0万件)