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「トルコリラは終わった…。」
「トルコリラはリスキーすぎる…。」
このように、巷では悲観ムードのトルコリラですが、果たして本当にトルコリラは終わってしまったのでしょうか?
本記事では、そのように捉えられるようになった理由や、トルコリラの運用におけるポイント・注意点について解説していきたいと思います!
目次
トルコリラが「終わった」と言われる理由
トルコリラが悲観視されている理由には、次の3つがあります。
仮にいずれか1つでも解決されるようであれば、トルコリラの情勢は大きく好転していくことでしょう!
理由1:長期間にわたって形成された右肩下がりのチャート
トルコリラは長年大きな下降トレンドを形成しており、短期的に反発することはあっても、トレンド転換には至っておりません。
為替レートが下落し続けるということは、需要が低いということであり、また通貨としての信用価値が低いことも意味します。
2021年12月現在も史上最安値を更新し、いよいよロングポジションのエントリーが難しくなってくる頃合いです。
こうして長年チャートの刻まれた下降の軌跡こそが、トルコリラを悲観視するようになった最も大きな要因と言えるでしょう。
理由2:通貨としての信用性
金利が高く設定してある通貨ほど、信用が低いと考えられています。
なぜなら、その信用性の低さを補填するために高金利に設定されているわけであり、金利が低ければ誰もその通貨を欲しがらないためです。
これは人間社会においても同じことが言えますが、一度失った信頼を取り戻すことは決して容易ではありません。
FX市場においても、トルコリラの不信感が次々と売り注文を誘発し、強力なレジスタンスラインとなって上昇を阻んでいるのです。
理由3:トルコ政府の経済政策
エルドアン大統領は、トルコのインフレを抑止するために、今後トルコリラの金利を段階的に引き下げていくと述べています。
それによって、トルコリラの人気を支えるスワップポイントも下がってしまうため、通貨ペアとしての需要も下がってしまうでしょう。
また、新たな金融政策(為替変動補填)にも注目したいところです。
為替変動補填とは
- トルコ国民が持つトルコリラ資産に対して、為替変動によって目減りした分をトルコ政府が補填するというもの
この補填措置によって、さらにトルコリラを刷ることになり、さらにインフレの加速が懸念されています。
供給が増えれば需要も減るので、さらにトルコリラ安が進むと考えられるのも、至極当然のことといえるでしょう。
トルコリラは本当に「終わった」のか? 今後の見通しについて
「トルコリラがは終わった…。」そう思われないためには、次の条件をクリアしなければなりません。
- 実質金利(政策金利 – インフレ率)のマイナス圏からの脱出
- 経済収支の改善
- カントリーリスクの縮小
そもそもトルコリラの抱えるリスクは、高いインフレ率や赤字体質の経済、そして隣国との関係性に起因します。
これらの取り組みによって、トルコリラの国債格付けを回復させ、国際的な信用回復を狙うべきであると考えます。
そして直近(2021年12月)の状況といえば、トルコリラは6円代前半を記録し、史上最安値を大幅に更新することとなりました。
その後大幅に反発し、現在は8~9円代の中で上下している状況です。
2018年8月に記録したトルコリラショックの底値は、2020年3月からのコロナショックまで一年半近く更新されていなかったことを考えると、2021年12月のトルコリラの安値も、少なくとも2022年中は更新されにくいのかもしれません。
スワップポイント水増しのためにポジション量を増やしたいのであれば、6円代からのエントリーを狙うことで、当面は含み損を抱えにくくなるのではないでしょうか。
トルコリラ運用のポイント
これからトルコリラの運用を検討されている方は、以下のポイントを覚えておきましょう!
強制ロスカットラインを把握する
レバレッジや資金管理を徹底するために重要となるのが、強制ロスカットラインを把握するということです。
例えば100万円の運用資金で、50Lot保有した時どこまでの下落に耐えられるのか…具体的なトルコリラ/円のレートを皆さんはご存知でしょうか。
把握していなければ、ある日突然、気づいたときには口座資金を失っていたという展開も考えられます。
また、強制ロスカットラインを把握するために活用したいのが、みんなのFXが提供する証拠金シミュレーションです。
良くも悪くも、トルコリラの運用はスワップポイントによって資金が上下するので、いつ暴落が訪れても耐えきれるように、定期的に強制ロスカットラインをチェックしておきましょう!
相場に振り回されない
相場に振り回されないことも重要です。言い換えると、ロングでスワップポイントを狙うのであれば、最初から最後までそれに徹しましょう。
トルコリラは長年下落し続けているため、時にはショートポジションを持ちたくなるかもしれませんが、そういった心理を狙い撃ちされるトレーダーは非常に多いです。
部分的にでもショートでエントリーしていたトレーダーは、レートが逆行すれば含み損を抱えるだけでなく、日々支払い続けなければならないマイナススワップが発生します。
多少の下落については、両建てによって損失を相殺するのではなく、むしろナンピンで買い増しするチャンスと捉えていれば、また日々のスワップポイントの水増しも可能になるでしょう!
トルコリラを扱う上での注意点
トルコリラを扱うのであれば、以下の注意点は必ず押さえておきましょう!
もし知らなければ、せっかく積み上げたスワップポイントも失うことになるかもしれません。
注意点1:スプレッドの広がり
国内FX口座において、トルコリラの一般的なスプレッドは1.5~6.0pips程度になります。
しかしトルコリラの流動性が低下したり、逆に注文が殺到する状況においては、スプレッドが大きく広がってしまうため注意が必要です、
上画像は2021年12月に発表された、上述したトルコ政府の為替変動補填が発表された直後のスプレッドで、その値はなんと30pip!
1万通貨取引するだけで、3000円も手数料を取られてしまうのです。
スプレッドの広がりはよくあることですが、トルコリラに関しては特に異常なほどの広がりを見せるため、そういった状況下においては取引を見送るようにしましょう。
注意点2:逆指値で損切注文
逆指値注文を設定して、強制ロスカットだけは免れるようにしておきましょう。
再度こちらの画像を見ていただければ分かりますが、高値と安値の約2.5円と、たった1日で20%以上も変動することが起こりえます。
これほどまでに大きな変動は、マイナーな仮想通貨ならともかく、一国の通貨としては考えられないほどのボラティリティです。
となれば当然リスクも大きくなり、退場を余儀なくされるトレーダーも増えてくるでしょう。
最悪の事態を避けるためにも、万が一の事態には備えておきたいところです。
注意点3:政策金利発表タイミングは要注意
トルコリラは、政策金利が発表されるタイミングにもっとも活発な動きを見せます。
政策金利はトルコ中央銀行(TCMB)によって年に8回制定され、世界中のスワップ投資家が注目する重要な経済指標です。
日本時間ではだいたい午後8時ごろの発表になることが多く、その時間帯はスプレッドが広がりやすくなるため、トレードは控えておくべきかもしれません。
ただ、ネガティブ・ポジティブな情報どちらにもすぐに対応できるよう、政策金利の発表タイミングは毎回押さえておくようにしましょう。
トルコリラ運用におけるおすすめ戦略2選
トルコリラ運用に有効な、おすすめの戦略を2つ紹介していきます。
やみくもに運用するよりも、以下の内容を踏まえていただくことで、より成功する可能性が高くなるのではないでしょうか。
プラ転するまで待つ
スワップ投資家の多くは、膨らみ続ける含み損に耐え切れず、スワップポイントという金の卵を手放してしまいます。
トルコリラは長期で見れば大きな下落トレンドを形成しているので、その選択も仕方のないことといえるでしょう。
しかしスワップポイントと含み損の合算値をシミュレーションしてみると、トータルプラス収支に転じる可能性は高いようです。(詳しくはこちらの記事参照)
では、なぜ多くの人が待てずに負けてしまうのかというと、やはり資金管理が疎かになっているからに他なりません。
強制ロスカットにおびえることなく運用するためには、やはり資金を多めに投入して、低レバレッジに抑えることが得策でしょう。
トルコリラには最初から手を出さない
買う・売るの他にも、最初から手を出さないというのも一案です。
そもそもトルコリラは、国債格付け機関の評価が良いとは言えません。
以下表のとおり、他の新興国通貨よりも劣っているのが現状です。
格付け会社 | トルコリラ | メキシコペソ | 南アフリカランド |
---|---|---|---|
ムーディーズ | B2 | Baa1 | Baa2 |
S&P | B+ | BBB | BBB+ |
フィッチ・ レーティングス | BB- | BBB- | BBB- |
評価について簡単に説明すると、トルコリラの信用格付けは「投資不適格」、一方メキシコペソや南アフリランドは「投資適格」となっております。
つまり考えなしにトルコリラを永久保持するよりも、他の通貨を運用したほうが儲かる見込みは高いということですね。
スワップポイントを狙う以外にも、FXでは自動売買やMT4のインジケーターなど、初心者からでも勝ちやすい手法はいくつも存在しておりますので、無理にトルコリラに固執する理由も無いかもしれません。
トルコリラ取引におすすめのFX会社3選
これからトルコリラの運用を検討されてる方は、以下のFX会社がおすすめです!
特にトルコリラのようなスワップポイントを狙った運用スタイルであれば、選ぶ口座がすべてと言っても過言ではありません!
LIGHT FX
LIGHT FXは、初心者にも扱いやすいシンプルな機能性が特徴です。
スワップポイントも業界最高水準をキープしており、トルコリラに限らず高金利通貨の運用に欠かせないFX口座といえるでしょう。
全体的な口座スペックも高く、1000通貨単位での取引も可能なので、これからFXを始めたいという人にこそおすすめです。
インヴァスト証券
自動売買を運用しつつ高いスワップポイントを受け取りたいのであれば、インヴァスト証券のトライオートFXがおすすめです。
トルコリラを筆頭に、高金利通貨のスワップポイントも優遇されており、優秀な自動売買を選ぶことで「為替差益+スワップ益」の両方を狙うこともできます。
初心者にも使いやすく、事前知識や勉強等を一切必要とせず始めることができるので、ぜひ口座開設を検討してみてください!
GMOクリック証券
トルコ情勢から判断して、これからはショートポジションを積極的に狙いたいという方は、GMOクリック証券がおすすめです。
通常、国内口座の多くはマイナススワップを高く提示しており、高金利通貨ともなれば中々思い切ってショートポジションを持つことができません。
しかしGMOクリック証券では、買いスワップと売りスワップが殆ど同じ水準で設定されており、ショートポジションに関しても躊躇せず保有することができるでしょう!
まとめ:悲観ムードだが、まだトルコリラで稼ぐことも可能!
本記事では、トルコリラが「終わった」といわれる理由について、以下のポイントを中心に解説しました。
- トルコリラが悲観される理由
- トルコリラの今後の見通し
- 運用にあたってのポイント
- トルコリラを扱う上での注意点
- トルコリラ運用におけるおすすめの戦略
巷では「終わった」と言われがちなトルコリラですが、戦略によってはプラス収支で終えることも十分に可能です。
そして勝つために重要なのは、スワップポイントを貯めこむための胆力、これに尽きるでしょう!
これからトルコリラの運用を検討している方は、資金管理の徹底、レバレッジに余裕を持たせることを意識して、取り組んでみてはいかがでしょうか。