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こんにちはYEN蔵です。
今週の為替相場予測です。
目次
今週(8月16日週)の振り返り
FOMC議事要旨をきっかけにリスク回避の流れに
18日に発表されたFOMC議事要旨ではテーパリングの時期に関しては明確なヒントは出ませんでした。内容をまとめると現時点ではテーパリングの条件は満たされていないが年内に達成される見通しという判断でした。経済は目標に向けて進展しているとしました。
特段タカ派的ともハト派的とも判断しかねる内容でしたが、債券市場と株式市場では反応が異なり、米10年債利回りは発表前に1.3%まで上昇しドル円も110.07まで上昇しましたが発表後は1.26%まで低下し109.80付近まで下落しました。
株式市場はダウは380ドル安、SP500は1.07%ナスダックは0.89%下落し、日経平均先物も200円ほど下落しました。
通常テーパリングが近づくのであれば米国の債券利回りは上昇するはずですが、事実議事要旨発表前にはそれを期待して上昇していました。しかし発表後は低下してしまいました。一方で株価は下落しました。
今週の動きを見るとFOMC議事要旨はきっかけに過ぎなかったのではないかと思います。今週に入り世界的に株価が下落しているのはコロナウイルスの感染拡大によって経済の再開が遅れること、半導体不足など原材料の価格上昇もあり品不足によって生産が需要に追いつかないことなどが影響しています。様々な材料が株価の下落材料になり、リスク回避の流れとなりドル高、円高の流れになっています。
テーパリングは織り込み済み
来週はジャクソンホールの経済シンポジウムが行われます。市場はここでなにかヒントが出るのではないかと注目しています。気の早い人は9月21~22日に行われるFOMCでテーパリングの決定があるのではないかと期待し、そうであればジャクソンホールシンポジウムで何らかのサインが出る可能性が高いと注目しています。
しかし筆者はFOMCはそこまでタカ派になっていることはなく、市場も大勢は11月か12月のFOMCでテーパリングを決定して開始は来年からではないかと予想します。
株価の下落がどこで止まるのか
方向性としてFOMCはテーパリングを遅かれ早かれ始めますからドル高の流れは残ると思います。ただ円高はやはり株安によるリスク回避の影響を受けているものと思われます。
しかし株価の下落は今日も続いています。欧米市場が夏休みで機関投資家の動きが鈍いことも株安の原因かもしれません。
来週もジャクソンホール会合に向けては神経質な展開が続きドル高、円高の流れは継続するのではないかと思われます。
引き続きニュージーランドドルに注目
ニュージーランドドルの下値の目途は
先週の当コラムでもニュージーランドドルについて書きました。その時点では18日のニュージーランド準備銀行の会合では利上げが100%織り込まれており、ニュージーランドドルはドル高にもかかわらず堅調に推移するのではないかと書きました。
しかしニュージーランドではコロナウイルスの感染者が出たことで17日に全土がロックダウンとなりました。
この決定を受けてニュージーランドドルはサポートされていた0.7300を下抜けして0.7250まで下落しました。そして翌18日にニュージーランド準備銀行が利上げを見送たことで下落が加速しました。
そしてリスク回避のドル高、円高が続く中でニュージーランドドルは0.7110付近まで下落しています。
ニュージーランドドルは昨年3月の安値0.5510~今年2月の高値0.8010の38.2%戻しが0.7050付近です。このレベルと節目の0.7付近が短期的なサポートとになる可能性があります。ここが維持できれば0.7~0.73のレンジを予想します。
0.7付近を下抜けした場合は50%戻しの0.6750付近をターゲットとします。