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FXは、相場が上がるか、下がるかを予測する非常にシンプルな投資です。
ですが、上がる下がるを直感で決めてしまうのは、ただのギャンブルと同じで、投資とは言えません。
投資においてもっとも大切なことは「根拠を持って取引をする」ということです。
では、どのようにすれば根拠のある取引が可能になるのでしょうか?
実はFXの相場は「こうなったら上昇する」「この条件が揃うと下落しやすくなる」といった、過去の事象や、現在の世界の経済状況によって、ある程度予測することができるんです。
そこで今回の記事では、FXの相場の予測する2つの方法について解説していきます。
値動きを予想する術を身につければ、勝率はぐっと高くなりますし、獲得できる利益をどんどん伸ばせるようになるでしょう。
そして何よりも「次はこうなるだろう」という根拠を持って、取引を行うことが可能になります。
ぜひ記事を最後までご覧いただき、あなたにあった予測方法で稼いでいきましょう!
目次
FXの為替相場を予測する方法1
まず1つ目にご紹介するのは「ファンダメンタルズ分析」という予測方法です。
ファンダメンタルズ分析とは
ファンダメンタルズ分析は、各国の金融政策や経済状況の動向から、今後相場がどのように動くかを予測する分析方法のことです。
FX初心者の方には「難しそうだな・・・」と敬遠されがちな方法ですが、考え方は基本的にシンプルです。
例えば、Aという国があり、Aにとって良いニュースが報道されればAの通貨は価値が上がり、逆に、悪いニュースが流れればAの通貨の価値は下がってしまう。
価値が上がればA通貨は買い方向に上昇していきますし、価値が下がれば売り方向に動く。
ファンダメンタルズはこのように国の状況が「良い」「悪い」を見ることで、相場への影響を考える分析方法なんです。
では、ここからは具体的にどのように各国の「良い」「悪い」という状況を知ればいいのか説明していきます。
見るべき指標
ファンダメンタルズ分析には、各国の経済状況を知る必要があります。
とはいえ、どこからそういう情報を集めればいいのか、トレード初心者にはわかりませんよね?
なのでここでは、多くのトレーダーが意識しているファンダメンタルズ分析に最適な「見るべき指標」をいくつかご紹介させていただきます。
経済指標
経済指標とは、自国の経済状況を統計データとして発表するもので、発表直後に相場に大きな影響を与え、トレンド相場などが発生したりすることも多く、FXをする上では絶対に知っておくべき指標内容です。
しかし、経済指標と一言で言っても、世界中の国がこの経済指標を発表しているので、全てを把握するのは難しいです。
もちろん、自分が取引をしている通貨ペアに関係のある国の経済指標は気にかけた方がいいですが、それは細かく通貨ペアの動きを知りたい場合です。
もしも、FX全体の動きを把握したい場合は「アメリカ」の経済状況に注目しておけば、まず間違いありません。
というのも、アメリカの通貨「米ドル」は、「世界の基軸通貨」と呼ばれており、世界でもっとも流通し、利用されている通貨だからです。そのため、米ドルの価値が上下することで、あらゆる通貨に大きな影響を与えます。
では、経済指標はアメリカに注目するとして、アメリカの経済指標の中で、何を見ればいいのでしょうか?
その答えはひとつです。
それは毎月第1週の金曜日21時30分(冬時間の場合は22時30分)に発表される「米雇用統計」です。
米雇用統計は、トレーダーであれば誰もが知っている、もっともアメリカの経済状況を把握できる指標となります。
カンタンに内容を説明すると、アメリカ国内での雇用状況を統計した情報の発表で、この数値が悪いと「アメリカの経済状況が悪い」と判断され、米ドルの価値が下がり、逆に数値が良ければ「アメリカは景気が良い」と判断され、米ドルの価値が上がります。
その影響がFXの各通貨ペア全体に広がっていくのです。
米雇用統計については、過去のこちらの記事でもお伝えしているので、ぜひ一度ご確認ください!
金融政策
金融政策は、各国の「中央銀行」が、その国の経済を支えるために実施する金融面の政策の事です。
例えば、A国の景気が悪くなってしまったとします。
そんな時にA国の中央銀行は、なんとか国の景気を良くしなくてはいけないので、「政策金利」というのを行います。
政策金利には、2つの方法があります。
1つ目は金利引き下げです。
景気が悪ければ金利を引き下げ、企業や個人が資金調達をしやすくすることで、経済の活発化を図り、結果として景気が良い方向に向かいます。
そして2つ目は金利引き上げです。
景気が良い時は物価が高騰しやすくなってしまうので、金利を引き上げて、物価の高騰を抑えるようにして、あえて景気を抑え込み、調整します。
A国の場合は、景気が悪いので、政策金利は「金利引き下げ」となります。
ですが、この政策金利の情報を知ることが、FXとどう関係あるのでしょうか?
例えば、金利が引き上げられた国の通貨は、人気が出ます。というのも、金利が高ければ、その国の通貨を保有しておくだけで、高い利回りが期待できるからです。
このように人気の出た通貨は世界中で流通量が増えるため、価値が高まり、FXの相場にも影響が出ます。
なぜなら「価値が高まる=買われる」という意味なので、例えば、アメリカの金利が上昇すれば、米ドルの価値が高まり、FXの相場にも米ドル買いのトレンドが発生しやすくなります。
なので、各国の金融政策はファンダメンタルズ分析においても、知っておくべき内容になります。
また、金融政策で注目すべきは、アメリカの「米FOMC」と日本の「日銀金融政策決定会合」、それと欧州の「ECB理事会」となります。
この3つを意識しておくといいでしょう。
FXの為替相場を予測する方法2
さてここまでは、ファンダメンタルズ分析についてご紹介してきましたが、FXの相場分析の方法はもうひとつあります。
それが「テクニカル分析」です。
テクニカル分析とは
テクニカル分析は、過去の値動きから未来の相場の値動きを予測する分析方法です。
ファンダメンタルズ分析との違いは、世界の経済状況等の情報収集をする必要がなく、相場のチャートを直接見るだけで行える分析方法、という点。
さらに、ファンダメンタルズ分析では、これから上昇するだろう、これから下降するだろう、という方向感の予測になることが多いのですが、テクニカル分析では、明確に「ここまで伸びる」「ここから反転する」というタイミングがより直観的に分かるような分析が可能になります。
それでは、具体的にテクニカル分析はどのように行うのか、ご紹介していきます!
分析方法
テクニカル分析の方法には大きく分けて2種類あります。
それが「トレンド系」と「オシレーター系」の分析方法です。
トレンド系
トレンド系テクニカル分析は、その名の通り相場で起きる「トレンド」を見抜くための分析方法です。
次にいつトレンドが発生するのか?今はトレンド中なのか?トレンドの勢いは強いのか?そして、このトレンドはいつ終わるのか?
といったことを明確にする方法で、トレンド相場に特化したテクニカル分析になります。
トレンド相場は、FXでも大きな利益を狙える場面です。
だからこそ、このトレンド系テクニカル判断は、非常にメジャーで人気の分析方法です。
そして、このトレンド系は非常に多岐に渡る分析方法が存在します。
もっとも有名なのが「移動平均線」です。
移動平均線は、ある一定期間の値動きを平均化して、ラインとして表示するテクニカル指標です。
この移動平均線の傾きを見るだけでも、相場が現在上昇傾向にあるのか、下降傾向にあるのか、トレンドが出ているのか、ということが分かります。
さらに移動平均線の設定が違う物を2本使えば、トレンドの開始ポイント、終了ポイントを明確に示すことも可能になります。
オシレーター系
次に紹介するのがオシレーター系テクニカル分析です。
オシレーターは、一般的に「売られ過ぎ」「買われ過ぎ」というものを確認するために用いられる分析方法です。
「売られ過ぎ」「買われ過ぎ」というのは、相場が一方向に強い勢いが出ている状況を意味する言葉で、この状況はずっと続くことはありません。
強い勢いはいずれ収束し、そのポイントでトレンドなどが反転することが多いです。
そもそも相場の性質上、永遠に「売られ続ける(下降が続く)」「買われ続ける(上昇が続く)」という現象は起きません。
それがあり得るのであれば、以下の画像のような、右肩上がり、右肩下がりのずっとナナメの相場が存在することになります。
こんな相場見たことありませんよね?
相場は、上に行って、下に行ってとジグザグに続くものです。
これが相場の本質なのですが、それと当てはめて「売られ過ぎ」「買われ過ぎ」を考えると、「売られ過ぎの後は、買い方向に転じる」「買われ過ぎの後は、売り方向に転じる」という考え方ができるようになります。
オシレーターはこのように「売られ過ぎ」「買われ過ぎ」の相場の勢いを知ることで、次の相場の方向感を見つけることに役立ちます。
代表的なオシレーター系テクニカル判断は、RSIというものがあります。
RSIは、70のライン以上であれば「買われ過ぎ」となり、30のライン以下であれば「売られ過ぎ」という相場判断が可能になります。
この目安を使うことで「相場が買われ過ぎだから、そろそろ売り方向に動くかな?」といった予測ができるようになるのです。
FXの為替相場を予測するのに役立つ情報ツール
ここでは、ファンダメンタルズ分析に役立つ情報サイトなどをご紹介していきます。
ここに挙げたサイトをご覧いただければ、ファンダメンタルズ分析に必要な情報はほとんど手に入りますので、「どこで情報収集をしたらいいのか分からない」といった方は、ぜひ参考にしていただければと思います。
経済指標カレンダー
各国の経済指標を調べたい時に利用するのが、「経済指標カレンダー」です。
経済指標カレンダーは、証券会社や様々な情報サイトで公開されています。
このカレンダーを見ることで、世界中で行われる経済指標の「発表日・発表時間・注目度・前回の結果・今回の予想値・結果」といった情報が、ひと目で確認できます。
このカレンダーを確認する上で重要なのは、予想と結果です。
結果が予想を上回る良いものであれば、その国の通貨は価値が上がり、逆に予想を下回る悪い結果になってしまえば、通貨の価値が下がる。
予想通りの結果であれば、通貨の価値は特に変わらない、といった具合に、予想と結果を比べることで、どの通貨を買いエントリーすべきか売りエントリーすべきか、あるいは狙わない方がいいのかなどが予測可能です。
参考サイト
通貨の強弱が分かるサイト
FXでは2つの国の通貨を組み合わせた「通貨ペア」というものを選んでトレードすることになるのですが、どの通貨ペアを狙うべきかは初心者の内はなかなか決められません。
何の根拠もなく、なんとなくで通貨ペアを選べば、それはギャンブルと何も変わりません。
ではどのように選ぶべきか?
そんな時に役立つのが、この「通貨の強弱が分かるサイト」です。
通貨ペアは、ドル円、であれば「米ドル」と「円」の2つの通貨の組み合わせになります。
そしてFXのチャートというのは、この2つの通貨の力関係によって上昇するか、下降するかが決まります。
通貨ペアの左側が基軸通貨となり、そちらの通貨の価値が高い、つまり強い状態であれば、相場上昇し、逆に弱ければ相場は下降します。
分かりやすく説明すると、ドル円であれば、左側の通貨は「(米)ドル」です。
つまり米ドルが、右側の通貨、円よりも強ければ、ドル円のチャートは上昇しますし、逆に米ドルが、円よりも弱ければ、ドル円のチャートは下降します。
この通貨の強弱の性質を利用すれば、強い通貨と弱い通貨の組み合わせを狙ってトレードすればいいことになります。
そこでこの「通貨の強弱が分かるサイト」の出番です。
このサイトを見れば、ひと目で各通貨の強さ・弱さが分かります。
オススメの使い方としては、「最強の通貨」と「最弱の通貨」を探すことです。
上図の場合、CAD(カナダドル)が最強で、CHF(スイスフラン)が最弱となっています。
なので、CADCHFであれば、買いエントリーを狙っていも良いという予測ができます。
実際、CADCHFでは以下のように上昇している最中でした!
このように通貨の強弱を知ることは、通貨ペア選びの判断に役立つだけでなく、エントリー方向まで分かるようになるのです。
通貨ペア選びに迷ったら、まずはこの通貨の強弱を意識してみてください。
政策金利一覧
ファンダメンタルズ分析の項目でもご紹介した「政策金利」について、各国の金利の状態が一目で確認できるサイトも非常に役に立ちます。
金利の高い国は買われる傾向にあり、金利の安い国は売られる傾向がある、ということは、先ほどもお伝しました。
そこでもう一つ、金利差を利用した「スワップポイント」というものについても、カンタンにご紹介させていただきます。
このスワップポイントで利益を出すためには「金利が高い国の通貨を買って、金利が低い国の通貨を売る」必要があります。
なので、このサイトを利用することで、その金利差に注目して通貨ペアを選ぶことができるようになります。
例えば上図の3月の「米国」「日本」の金利差で考えてみましょう。
米国の金利は「+0.25%」、日本の金利は「-0.10%」です。
その場合、ドル円(米ドルを買い、円を売り)でトレードすると、
0.25%(米ドル) - 0.1%(円) = +0.15%(金利差)
ということで「+0.15%」のスワップポイントが利益になるわけです。
詳しいスワップポイントについての記事は以下となりますので、興味のある方は、ぜひご覧ください。
FXの様々な情報が確認できるサイト
とはいえ、様々なサイトをいったりきたりしていると、なかなか情報収集にも時間が掛かってしまいます。
情報を集めても、そこからさらに分析をしないといけないとなると、ファンダメンタルズ分析にしろテクニカル分析にしろ、やはり大変です。
そこで役に立つのが、この「エフテン」「羊飼いのFXブログ」「みんかぶFX」といった総合情報サイトです。
特に「エフテン」「羊飼いのFXブログ」では、現役トレーダーによる「相場解説コラム」があり、相場分析が苦手な方でも、このコラムを読むだけで、プロと同じ目線でトレードをすることも可能になります。
どうやってトレードしていけばいいのか分からない、そんな方はまずはこういったサイトで相場の読み解き方を覚えていくのはいかがでしょうか?
それでは最後に、今週2021年3月29日(月)~4月2日(金)までのエフテンの最新相場解説をカンタンにですが、ご紹介させていただきます!
最新FXの為替相場予測!
ここでは市場心理を優先した内容についてご紹介いたします。
先週のドル円は「110円(赤いライン)」を目指して上昇を続けていましたが、その手前のレジスタンスライン(黄色のライン)で抑えられる形で終了しました。
今週の相場では、この「110円」に到達するかどうかですが、恐らく手前のレジスタンスラインでしばらく揉み合い相場、レンジが続くのではないかと予測がされています。
また、今週4月2日(金)21時30分からは、「米雇用統計」の発表となりますので、この結果が良ければ、一気に「110円」のラインをブレイクして上昇するかもしれません。
ただし、結果が悪ければ、レンジが続くか、下降に転向する可能性もあります。
この指標発表前後は注意深く相場を確認していきましょう。
さらに詳細な相場解説については、以下のページにて公開していますので、さらに詳しく知りたい方は、ぜひご覧ください!
【為替相場予測_ウィークリーレポート【2021年3月29日週】】
いかがだったでしょうか。
為替相場の予測には様々な方法がありますが、どんな分析方法でも大切なのは「根拠」です。
「なんとなくこうなりそう」
といった勘でトレードするのではなく、相場を見ている人たちがどんなことを考えてトレードをしているのか、これを意識しないといけません。
「〇〇だから、上昇するかもしれない」
という「〇〇だから」という風に、しっかりと理由付けをしながら考えるクセをつけていくといいでしょう。
最初は的外れでも全然構いませんので、まずは、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析を使って、自分なりに理由を見つけながらトレードしてみてください。
それを繰り返していくことで「この情報は重要」「この考え方は不要」といった具合に、自分の中での情報の取捨選択もできるようになるので、より根拠の強いトレードが行えるようになるはずです。
そうやって自身の中で確立された根拠を見つれられるようになれば、一人前のトレーダーへと成長していけます。
また、分析が苦手、という方も、先ほどご紹介したように、当エフテンで相場分析を日々更新していますので、ぜひそちらもご活用ください。
それでは、根拠の高いトレードを実践して、より充実したトレードライフを送っていきましょう!