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各国が定める政策金利は、為替相場に大きな影響を与えており、その中でも特にアメリカの政策金利は重要です。
政策金利のポイントや特徴を知ることで、より有利にトレードできるだけでなく、その国の経済状況までも見通せるようになるでしょう。
本記事では、アメリカの政策金利について知っておくべきポイントや、なぜ世界中のトレーダーが注目しているのか、その理由について解説していきたいと思います。
目次
FX相場とアメリカの政策金利の関係
アメリカの政策金利の動向は、世界中の投資家が注目しています。
政策金利が及ぼす為替相場への影響について、本節から学んでいきましょう!
アメリカの政策金利が注目される理由
アメリカの政策金利が注目される大きな理由として、「米ドルが世界の基軸通貨だから」というものが挙げられます。
FXだけでなく、貿易など国家間の支払いは全て米ドルを介して行われており、また米ドルであれば世界中どこへ行っても両替に困ることはありません。
そのため全通貨の中で最も取引量・流通量が多く、ドルストレートの通貨ペア(米ドルが絡んだ通貨ペア)は、基本的に堅調な値動きを見せます。
また米ドル(USD)の動向は、仮想通貨や先物市場など他の投資に応用が効く部分も多いので、チェックしておいて損はないでしょう。
FXにおける政策金利の影響
政策金利に関する指標発表は、為替相場に大きく影響を与えるものになりますが、その理由を皆さんはご存知でしょうか?
その理由については、「金利」という特性を理解することで、自ずと見えてくるはずです。
例えば日本円の金利が低く、銀行にお金を預けていたとしても、ほとんど増えることはありません。
一方、米ドルのような金利の高い通貨で資産を保有することで、日本円で資産を持つよりも、金利が付与される分得することになります。
そうなると投資家は、より有利な金利を求めるようになり、利上げが発表された場合は買われやすく、また利下げが発表された場合は売られやすくなるというわけです。
このように一般的には、各国の政策金利と為替レートには相関性があり、政策金利の変動は為替レートに影響を及ぼしています。
政策金利とFOMC
アメリカの政策金利は、FOMC(米国の金融政策を決定する会合)によって発表されます。
金利が発表される時間は、日本時間AM2:00〜3:00ごろが通例となっているため、夜中に大きく相場が動くことも珍しくありません。
直近の例(5/5 AM3:00)で言えば、アメリカの政策金利が0.5ポイント引き上げられることが発表され、たった1時間で150pips以上もの変動が起こりました。
とはいえ、FOMCの発表があるからといって毎回大きく変動するわけではなく、時には市場が「織り込み済み」となり無反応なこともあるため、扱いが難しいところです。
アメリカ政策金利の特徴について
政策金利が推移していく理由
2022年5月現在、アメリカの政策金利は「1.00%」となっています。
上のグラフを見て分かる通り、金利が一定に保たれている日本とは異なり、アメリカの政策金利は変動しています。
政策金利が変動する理由としては、「利上げ」や「利下げ」によって景気を調整するためです。
「利上げ」によって市場に流通する資金を減らすことで、景気を冷まそうとする作用があり、また「利下げ」によって冷え切った景気にテコ入れすることができます。
わかりやすい例を言えば、2008年のリーマンショック以降では、経済失速を防ぐため、各国が一斉に政策金利の引き下げを行いました。
利下げによって現金保有のメリットを少なくし、市場に出回る資金量を増やすことができるからです。
政策金利における日本とアメリカの違い
本格的にコロナ禍による不況が問題となった2020年ごろ、アメリカは利下げの方針を打ち出し、経済の活性化を図りました。
そして、ある程度活性化の目処が立った現在(2022年)では、今度は景気がヒートアップしすぎないよう利上げに踏み切っています。
一方日本では、情勢にかかわらず低金利を維持し続けており、政策金利による市場のコントロールを行ってはおりません。
そのため日本と世界各国の金利差は開く一方であり、また「指値オペ(日銀が利回りを指定して、国債を無制限に買い入れる措置)」も加わったことで、FX市場では円売りが加速しています。
状況に合わせて金利を変動させるアメリカと、頑なに低金利を維持する日本とでは、どちらの通貨に魅力を感じるかは言うまでもないでしょう。
さらに言えば、この性質はFXトレードにおいても大きく稼げるチャンスになるはずです。
政策金利を活かしたトレード戦略
アメリカの政策金利の特徴は、どのようにしてトレードに活かすことができるでしょうか?
本節では、政策金利の注目したトレード戦略について解説していきます。
戦略1:スワップポイント目的の長期保有
スワップポイントは、通貨ペアにおける金利差によって決まります。
利上げが発表される、もしくは利上げが予想される局面においては、積極的に買いポジションを積み増ししたいところです。
為替差益が狙えるだけでなく、毎日スワップポイントが受け取れるようになるため、不労所得を構築する際の一助となるでしょう。
また毎日受け取れる金額は微々たるものですが、レバレッジをかけることで、トレード以上に稼ぐことも難しくありません。
スワップポイントを目的としたトレード戦略は、以下の記事にて解説しておりますので、ぜひご一読ください。
FX初心者必見!スワップポイントの計算方法と注意点まとめ!戦略2:ドル高調整を見越した売りエントリー
アメリカが利上げすることによって、米ドルの需要は高まります。
米ドルは世界どこでも通用する通貨であるため、保有しておいても損することはありません。
しかし、将来的にどこかのタイミングで、その需要は必ず落ちることになるでしょう。
なぜなら極端な米ドル需要の偏りは、各国だけでなくアメリカにとっても好ましくない展開であり、そうならないよう調整されるからです。
そのため、そのタイミングを事前に見越して、米ドル円の売りポジションを抱えておく戦略もまた一案となります。
以下の記事で紹介しているオシレーター系のインジケーターを活用して、米ドル売りのタイミングを伺ってみてはいかがでしょうか。
FXおすすめインジケーターとは?注意点や取引ツールも紹介!まとめ:アメリカ政策金利の発表はトレードで大きく稼ぐチャンス!
本記事ではアメリカの政策金利について、以下のポイントを中心に解説しました。
- FX相場とアメリカの政策金利について
- アメリカの政策金利の特徴
- 政策金利に注目したトレード戦略
政策金利が高くなれば、金利が付与されることで通貨を保有するメリットは高くなります。
記事中でも示したように、利上げ・利下げ発表の瞬間はチャートが大きく変動しますので、チェックしておくことで差益を上手く取れるようになるかもしれません。
しかし政策金利が高いからといって、それが必ずしも健全とは限らないことに注意が必要です。
トルコのようにインフレ問題を抱えていることも多く、また金利が高くなければ投資してもらえないほど懸念点があると考えることもできます。
そのため金利目的で通貨を保有するのであれば、対象国の入念な下調べは必須といえるでしょう。