為替レートが動く仕組みを知るべし!FX相場がもっとも動く時間帯とは?

為替レートが動く仕組みを知るべし!FX相場がもっとも動く時間帯とは?

pipsを稼ぐためには、値動きの大きくなる時間帯を知る必要があります。

よく知られているのは、ニューヨーク市場やロンドン市場ですが、覚えておくべきポイントはそれだけではありません。

そこで本記事では、24時間止まることのないFX相場においてどの時間帯に取引するのが効率的なのか、注意点も含めて解説していきたいと思います。

為替が動く仕組み

FX相場がどのようにして動くのか、その仕組みをきちんと理解されていますでしょうか?

よくありがちな考えとしては、買い注文が集まる=チャート上昇売り注文が集まる=チャート下落、このような認識を持つ人が大勢います。

しかしそれは大きな間違いであり、注文が殺到しているから価格が変動しているのではなく、重要なのは需要と供給のマッチングなのです。

需要と供給のマッチングとは

需要と供給のマッチングについて理解するためには、OANDAのオープンポジションを覗くと分かりやすいです。

ポジションの保有状況が視覚的に読み取れ、ロングとショート双方の横棒グラフが大きいレート帯ほど激しい値動きが期待できます

逆に言えば、ポジションがどれだけ溜まっていても、それとマッチするポジションがなければ値動きは起こり得ません。

マイナー通貨や市場参加者の少ないタイミングでは、マッチングが起こりにくくなるため、値動きも重くなるということなのです。

レンジ相場ブレイク後は要注目

レンジ相場を抜けた後は、大きな値動きが起こりやすくなります。

その理由を掴むためにも、一度レンジ相場の特徴に注目してみましょう。

赤枠で囲った部分のレンジ相場において、トレーダーの心理を考察すると以下の通りです。

含み損を抱えているトレーダーは、レンジ相場圏内は含み損を解消できる可能性が高いはず、このように考えて保有ポジションを持ち続ける傾向にあります。

一方含み益を抱えているトレーダーは、含み益が思うように伸びず、レンジの上辺で利確できるようチャンスを伺っていることでしょう。

つまり、どちらのパターンにおいても決済されず、ポジションが蓄積されていくことになります。

そこで、レンジを抜けた瞬間に利確&損切りのマッチングが多発し、大きな値動き→トレンドの形成という流れになるわけなのです。

注文の成立数=出来高

ロングとショートがどれくらいマッチングしたかについては、「出来高」から読み取ることができます。

MT4TradingView等のチャートツールでは、インジケーター「Volume」を適用させることで、チャート下部に出来高の棒グラフを表示することができます。

出来高の棒グラフが、平常時よりも高く連なっているときは、取引が活発に行われた証拠です。

出来高を確認しておくことで、相場全体の大きな流れや、トレンドの初動・転換点を把握できるようになるでしょう!

FX市場がもっとも動く時間帯とは

日本時間21:00以降がねらい目!

大きな値動きを捉えるためには、ニューヨーク市場ロンドン市場が重なるPM21:00のトレードがおすすめです。

市場の参加者も増え、1日の中でもっとも取引量が多くなるタイミングと言えるでしょう。

また値動きが活発になる点以外にも、インジケーターや各種ラインが機能しやすくなる点についても大きなメリットです。

インジケーターは、利用者や意識する人が多くなるほど強力になっていくため、テクニカル分析を主軸とするのでれば、この時間帯をメインのトレード時間とすべきでしょう。

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世界の市場について

為替がよく動く時間帯は、上述したニューヨーク市場とロンドン市場が重なるPM21:00以降となりますが、それらの市場以外の特徴も押さえておくことをおすすめします。

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トレードすべき時間帯を知ることは重要ですが、避けるべき時間帯を知ることもまた同じくらい重要です。

不利なタイミング、あるいはリスクの高い時間帯でトレードしないよう、オセアニア・日本・ニューヨーク・ロンドンといった世界4大市場については最低限押さえておきましょう。

経済指標発表のタイミング

重要な経済指標が発表されると、値動きが急に大きくなることがあります。

大きく稼げるチャンスとも言えますが、こういったタイミングでは基本的にトレードを見送ることをおすすめします

そもそも先が読めない展開が多く、また経済指標が発表されたからといって必ずしも値動きが大きくなるとは限りません。

ギャンブル的なトレードに陥る可能性が高く、仮に運良く勝てたとしても、運に頼るようでは相場で長生きできないでしょう。

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活発に動く時間帯における注意点

ワンテンポ置いた参入を!

上述したように、活発に動く時間帯は21:00からですが、この時間帯からいきなりトレードすることはおすすめできません。

というのも、ニューヨーク市場が始まるこの時間帯からは、米国のトレーダーが一気に押し寄せるタイミングでもあり、窓が開くことも懸念されます。

そのため、相場の混乱に巻き込まれるリスクを下げるためにも、参入をワンテンポ遅らせたPM10:00ごろが頃合いと言えるでしょう。

またロンドンフィックスニューヨークオプションカット等、世界中のトレーダーがしのぎを削り合うタイミングについても不用意なトレードは避けるべきです。

値動きが激しくなり相場の展開も読みにくくなることから、いつも以上にリスクが高くなることが懸念されます。

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スプレッドの広がりに注意

値動きが大きい=取引量が大きいタイミングでは、スプレッドが平常時以上に広がる傾向にあります。

FX会社内では、買い注文と売り注文の処理に追いつかず、適正なレートで提供できなくなってしまうのです。

スプレッドが広がる大きさについてはFX会社によって異なりますが、約定力の強い取引所(ヒロセ通商LIGHT FXなど)を選んでおくことで、そのリスクは低減できるでしょう。

有事の際にログインできない可能性も?

チャートが大きく動く際は、トレーダーからの注文が一気にFX会社に押し寄せるため、サーバーに負荷を掛けすぎてしまうことがあります。

限度を超えてしまうと取引できなくなるだけでなく、最悪の場合ログインすらまともに受け付けてもらえません

有事の際にログインできないとなれば、損切りや追加入金など延命処置も施せませんので、完全に為す術なしの状態です。

チャートが動く時間帯・タイミングについて把握しておくことは重要ですが、それ以上に、大きく変動しても耐えられるよう日頃から資金管理を徹底すべきでしょう。

まとめ:必ずしも「よく動く=稼ぎやすい」ではない!

本記事では為替が動く仕組みや、値動きが活発になるタイミングについて、以下のポイントを中心に解説しました。

  • 為替が動く仕組みについて
  • FX市場が最も動く時間帯について
  • 活発に動く時間帯における注意点

値動きが大きくなることで、稼ぐ金額も相応に大きくなります。

ただ、よく動くからといって勝率が高まるかと言われれば、必ずしもそうではありません。

取引量が多くなればインジケーターを活かしやすくもなりますが、経済指標の発表など、テクニカルが機能しない局面も多々あります

乱高下する中で大勝ちを狙うのではなく、平均的な値動きの中で淡々と利益を取れる人こそが、長きにわたってFXで活躍できるトレーダーと言えるでしょう。