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おはようございます。だいまんです。
2020年12月28日相場分析です。
年内の配信は、本日が最終となります。
来年は、1月4日から配信を開始させて頂きますが、より皆様のトレードに有効な情報をご提供できるようがんばりますので、よろしくご愛顧のほどお願い申し上げます。
来年も皆様の“グッド・トレード”を期待して、ご挨拶とさせて頂きます。
目次
昨日のマーケット
金曜日のアジア市場は、クリスマス休暇で世界的に市場が休場のため、相場の動きは限定された。ドル円は、103.69から103.50、ユーロドルは1.2172かあら1.2202、ポンドドルは1.3552から1.3578での推移に留まったが、それでも比較的ドルは堅調を維持した。
一方クロス円では、ユーロ円が126.03から126.38、ポンド円が140.38から140.76、オージー円は78.05から78.77、NZD円が73.48から73.67、カナダ円は80.49から80.70の推移となった。
12月28日の注目材料
- ウェリントン、シドニー、ロンドン、オタワ市場休場(ボクシングデー)
- 08:50 (日) 日銀金融政策決定会合における主な意見(12月17-18日開催分)
- 08:50 (日) 11月鉱工業生産・速報値 [前月比] (前回4.0% 予想1.4%)
- 08:50 (日) 11月鉱工業生産・速報値 [前年同月比] (前回-3.0% 予想-2.1%)
- 16:00 (ノルウェー) 11月小売売上高・除自動車 (前回1.2%)
- 21:00 (南ア) 11月貿易収支 (前回361億ランド)
- 00:30 (米) ダラス連銀製造業業況指数 (前回12)
- 03:00 (米) 2年物国債入札(580億ドル)、5年物国債入策(590億ドル)
- 円相場・スポット取引年内最終日
- アストロ=重要変化日
- 高島暦:「一方に片寄って動く日」
12月28日の相場見通し
一応クリスマスは終了しましたが、まだボクシングデーで、本日も海外の一部の市場が休場となります。NY市場はオープンしますが、総じてクリスマス・ムードが残っています。動意の薄い状況が続く可能性があることは留意しておきましょう。
経済指標としては、日銀金融政策決定会合における主な意見、日本の11月鉱工業生産・速報値、ダラス連銀製造業業況指数などが予定されています。引き続き経済指標に対する関心度が低下していますので、相場に影響はなさそうです。
一方本日の注意点が2つあります。
今週は、本日の2年債と5年債、明日の7年物と米国債の入札が実施されます。年末ぎりぎりで、投資家ニーズがどれだけあるのかわかりませんが、特に今回は31日の償還額1038億ドルに対して、入札額が合計で1760億ドルと722億ドルまで増額されています。財政出動での影響で、財政赤字を補う必要があるわけですが、こういった面では、米長期金利が上昇し易く、金利上昇がドルを支える可能性に注目しましょう。
また、本日は、円がらみの取引が、年内最終渡しとなります。低金利の円を買っている人にとっては、スワップ金利の支払いが年越しになることで、金利払いの負担が大きくなります。ドル円やクロス円などが、ショート・カバーされ易いこと、加えてスワップ金利取りの円売りも出て来ることは注目しておきましょう。(ただ、その面では年末年始に、円売りの巻き戻しが、急速に出る傾向があることは留意しておきましょう)
新興国通貨の今後の見通し
本日は、新興国通貨の今後の見通しをお届けします。
南アランド円
南アランド円は、新型コロナウイルスの拡大もあって、4月6日に5.61の歴史的な安値示現後は、堅調に上昇波動に入っています。特に相場のモメンタムを示す月足のスロー・ストキャスティクスも売られ過ぎ圏で反転上昇となっていること。また波動的には、13.10の高値からのエリオット波動5波の下落の位置にあって、それ以前の安値である2016年6月の16.40を上抜けていることなどから、下値つきの可能性が高く、今後も更に上値を拡大できるか注目となりそうです。
下値は、それ以前に上値を押さえていた6.50-60ゾーンが、今後も維持されると堅調が続きそうです。ただ維持できない場合は、6円を再度目指す動きとなる可能性がありますが、これも今年の安値5.61を守ることができれば、更に下落が拡大するとは考えていません。ただ、ファンダメンタルズ面では、直近新型コロナウイルスの変異種が、南アフリカから発生しており、この感染が、南アフリカ国内で、爆発的に拡大した場合、また現在3.50%である南アの政策金利が更に、ドラスティックに引き下げられるようなケースがあれば、この限りではなさそうです。
一方上値は、月足のチャートの示したように「A」の位置に長期のレジスタンスが控え、更に「B」の位置に6.40の安値からのファンラインが控えています。この2つの抵抗線が、今後半年以内に8円のちょっと下レベルで交差することを考えると当面この位置が上値を抑ええると考えることが無難となりそうです。あくまで7.83や8.36の戻り高値を越える動きが見えて9円方向がターゲットですが、更なる長期のレジスタンスの最終ラインが控えていて、9円前後は絶好の売り場となります。9.30を超えるまでは、本格的な上昇は難しいでしょう。
一応当面の予想レンジを、6.50~8.00とします。
中期的な戦略としては、上値追いは避けて、6円ミドル方向への調整を待って押し目買いですが、南アランドは、情報が少なく、何が起こるか不透明ですから、できれば6円方向への買い下がりの余裕を持って、ストップを5.61割れに置いて対応しましょう。ターゲットは、8円前後が上円を抑えることを確認しながら利食いが良いでしょう。またもし、8円36も超える動きがあった場合も上値は追わず、あくまで再度の押し目を待つようなスタンスを心がけましょう。
トルコリラ円
トルコリラ円は、それ以前からの政治や地政学リスクでの下落傾向に加えて、新型コロナウイルスの感染拡大で、6月7日に14.64の安値後も、トルコ中銀が政策金利を8.25%まで引き下げたことで、11月には12.02の歴史的な安値を示現しました。
ただ、11月に就任したアバール総裁(アーバルやアグバルと表記されることがある)が、インフレに断固とした対応を表明。政策金利を2会合連続で、17%まで引き上げたことで、現状は13円後半まで反発しています。12月の中銀の声明では、「引き締め策は長期的なインフレ率の低下が見られるまで断固として維持する」と示されています。今後もこういった中銀の姿勢が続くならトルコリラ相場にはプラスとなりそうです。
テクニカル面では、日足のサポートから13円前後が維持されると、モメンタムの反転もあって堅調が続きそうです。ただ、12.94と12.97の戻り安値を割れてしまうと、12.50前後までの下落リスクがあることは注意です。またもし12.02の安値を維持出来なかった場合、歴史的な安値圏にあって、底値が見えなくなることは大注意です。
上値は、まず14円の戻り高値を越えることが出来るか焦点ですが、超えると14.64-15.00ゾーンなどは、グッド・ターゲットとなりそうです。ただ売りが出易い位置で、15.28を超えても、月足のそれ以前の安値でダブル・ボトムを形成した15.46-16.15は、絶好の利食い場となりそうです。
一方ファンダメンタルズ面では、エルドアン大統領の対外的な強気姿勢が、地政学的なリスクを高めていることは注意です。トランプ米大統領とは、比較的良好な関係を維持していたようですが、新たに大統領となるバイデン氏の中東政策は、未だ不透明です。ロシアやシリアとの関係、ユーロ圏との軋轢もあって、今後もこういったリスクには注意しておきましょう。
加えて根拠は不透明ですが、常にエルドアン大統領が、中銀に利下げ圧力を加えていることが懸念です。ウイサル前総裁は、トルコ安を止められなかったことで、更迭されましたが、実際はエルドアン大統領自身が、トルコ安を招いていることは、ご存じなのかどうかわかりませんが、アバール新総裁が、強い中銀の独立姿勢を継続できるか、トルコリラ相場の将来を決定しそうです。恐らくトルコ中銀は更に利上げする可能性は低いですが、少なくとも利下げしなければ、トルコリラ相場を下支えしそうです。
当面の予想レンジは、12.50~15.00とします。
中期的な戦略としては、13円前後の下落から買いを狙いますが、何が起こるかわからないので、12.50前後まで買い下がりの余裕を持って、ストップは12円割れなどで対応しましょう。ターゲットは、まず14円を超えられないなら利食いながらの対応となりますが、しっかりと超えて来るなら15円を睨みながら、14.64-15.00ゾーンは、しっかりと利食っておいた方が安全そうです。