ボリンジャーバンドとは?見方や使い方を徹底解説!

ボリンジャーバンド

FXには複数のテクニカル指標が存在していますが、その中でも愛用されているインジケーター「ボリンジャーバンド (Bollinger band)」について今回はご紹介します!

このインジケーターはFXのテクニカル指標の中でも、「定番」といわれているテクニカル指標のひとつとなります。

「ボリバン」と略されて呼ばれることもあるインジケーターなので、FXの学習を進めているなら知っている方も多いテクニカル指標ではないでしょうか(^^)

今回はFXのインジケーター記事として、ポピュラーなテクニカル指標の「ボリンジャーバンド」について解説していきたいと思います。

多くのトレーダーが使用しているインジケーターですので、すなわち、多くのトレーダーがこの指標を意識しています。

そのため、このインジケーターをテクニカル分析のひとつに取り入れて、高勝率のFXのトレードを狙えるんです!

多くのトレーダーが使うインジケーター「ボリンジャーバンド」。あなたも使いこなせるようにぜひ、参考にしてみてください!

ボリンジャーバンドとは?

ボリンジャーバンドは1980年頃にジョン・ボリンジャーにより、移動平均線(MA)に統計学を加えて考案されたトレンド分析手法です。

移動平均線について知りたい方は、エフテンで取り上げている「移動平均線」の記事をご覧ください(^^)

移動平均線 すぐに使える!FX初心者のための移動平均線実践講座!

「ボリンジャーバンド」というのは、統計学の標準偏差正規分布の考えに基づいたテクニカル指標です。

標準偏差とは、ある期間の価格が平均値からどれくらいばらついているのか、分散しているのかを求めたものです。

一般的に標準偏差のことを「σ(シグマ)」と呼びます。

±1σや±2σという言い方をするのですが、人によっては馴染みがあるかもしれませんね(^^)

また、正規分布とは、統計の基本となる最も重要な確率分布のことです。

統計学の正規分布の理論では、

  • 平均値±1σに収まる確率は68.26%
  • 平均値±2σに収まる確率は95.44%
  • 平均値±3σに収まる確率は99.73%

と、一般的にはいわれています。

正規分布

平均値「正規分布」と聞くと難しいものだと感じるかもしれませんね……。

分かりやすく「正規分布」を言い換えると、高校や大学の受験の偏差値です!

上の画像を高校や大学受験の偏差値に置き換えて考えてみると……

  • ±3σ:偏差値が約80
  • ±2σ:偏差値が約70
  • ±1σ:偏差値が約60

偏差値が80(±3σ)くらいですと、東京大学くらいの偏差値があることになります。

このように受験の偏差値で考えてみると±2σと±3σに達するのは、統計学的にかなり珍しいケースだと考えられますね(^^)

つまり!正規分布の考え方に基づくと、「ボリンジャーバンドの±2σを越える確率はおよそ4%に過ぎない。

いずれ平均値のほうに戻ってくるだろう」と予想できます!

そんな「ボリンジャーバンド」というインジケーターの概要を学んだところで、さらに使用するにあたって、注目すべき2つのポイントも押さえておきましょう。

  1. レートがボリンジャーバンドに対して、どの位置に存在しているのか
  2. ボリンジャーバンドの広がり方

これが基本的な考え方となります。

次の項目では「ボリンジャーバンド」の使い方について解説していきますね!

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ボリンジャーバンドはどのように使うの?

一般的に「ボリンジャーバンド」というインジケーターは、逆張りの手法として用いられるテクニカル指標となります。

※逆張りとは……トレンドとは反対方向へ「売り」「買い」を行う取引です

値動きはボリンジャーバンドの±2σ内にほぼ収まるという事が考えられるため、「逆張り」による投資のタイミングを計るための、王道的なテクニカル指標だと考えられています。

しかし、考案者のジョン・ボリンジャーは、「順張り」による投資を行うためのテクニカル指標だとしています。

現在のトレーダーは「逆張り」として使用している方が多いようです(^^)

ボリンジャーバンドは移動平均線を軸とし、上下に値動きの幅を示す線を加えた指標となります。

ボリンジャーバンドを表示したチャート

※今回は21日移動平均線を表示しております

  • 赤いライン:21日移動平均線
  • 水色のライン:±3σ(上が+3σ、下が-3σ)
  • 白いライン:±2σ(上が+2σ、下が-2σ)
  • 黄色いライン:±1σ(上が+1σ、下が-1σ)

MT4のチャート画面に±3σ、±2σ、±1σすべてを表示してしまいますと、チャートが少し見にくくなってしまいますね(^▽^;)

多くのトレーダーはMT4にすべて表示するのではなく、±2σのみ表示している方が多く、±2σを一つの目安としてトレードに活用しているようです(^^)

まずは「順張り」でのFXのトレード方法をご紹介しましょう!

順張り編

順張りのボリンジャーバンドの使い方の基本としては、「エクスパンション(拡大)」「バンドウォーク」を使用した使い方が基本となります。

  • エクスパンション(拡大)……バンドの両端が大きく開いた状態
  • バンドウォーク……ボリンジャーバンドの縁に沿ってレートが推移する状態

順張りでのエントリーは、±2σを抜けたタイミングでエントリーというルールが一般的です。

下の図では、-2σを下に抜けたローソク足で「売り」エントリーします。

バンドウォーク

※±2σのみ表示しています

強いトレンドが発生する時は、ローソク足の実体が±3σを超える場合がありますので、±2σではなく、±3σを超えた時点でエントリーしてもOKです!

しかし、99.73%は±3σの中で収まる可能性が高いので、±3σを超えて確定する時はほとんどないといわれています。

そのため、±2σでエントリー判断をするのが一般的な使い方のようです(^^)

逆張り編

逆張りでのFXのトレードはバンド内で、価格が収まる可能性を使った取引方法となります。

ボリンジャーバンドの逆張り

※±2σのみ表示しています

ボリンジャーバンドで逆張りを行うタイミングは、ボリンジャーバンド±2σ内に価格の推移が収まる可能性が95.5%あるため、逆に±2σを突破した価格は売られ過ぎや買われ過ぎの状態なので、ボリンジャーバンド内に再び収束すると考えることから行います!

逆張りでのFXのトレードでは、ボリンジャーバンドが「エクスパンション(拡大)」していないという条件を付け加えると、精度が上がるようです。

つまり、レンジ相場の動きの中で逆張りを行います。

また、必ず相場が反転したのを確認してから行うというのが非常に大切なポイントとなります!

次は「ボリンジャーバンド」の基本的な3つの動きについてご紹介しましょう!

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ボリンジャーバンドの基本的な3つの動き

「ボリンジャーバンド」には特徴的な動きが3つあります。

【ボリンジャーバンドはどのように使うの?】でも少し解説しておりますが、「スクイーズ」、「エクスパンション」、「バンドウォーク」という3つの動きが「ボリンジャーバンド」の基本となっています。

1.スクイーズ

スクイーズというのは英語で搾る・押しつぶすといった意味を持っており、ボリンジャーバンドがギュッと搾られたチャートの状態を表しています。

スクイーズの状態だと、レートの動きが非常に小さくなるため、トレードには不向きな局面と捉えられます。

ボリンジャーバンド スクイーズ

※±2σと移動平均線のみ表示しています

±2σ同士の距離感が近くなっており、ボラティリティが狭くなっているのが確認できます。

エントリーは避けた方がいいFXの相場とはなりますが、スクイーズの状態が長く続けば続くほど次へのエネルギーを溜めることになるため、その後一気にトレンドが発生するきっかけとなります。

2.エクスパンション

エクスパンションはスクイーズの後によく見られる状態です。

バンドの両端が大きく開くことを意味しています。

エクスパンションは相場のトレンドに勢いが出たときに見られる形状で、レートは一気に上昇・下落するためトレードチャンスとなる状態です。

値動きと逆側のバンドも同時に開くのがエクスパンションの状態で値動き側が開いただけではエクスパンションとは見なさないので注意が必要です!

ボリンジャーバンド エクスパンション

両側のバンドが開いたエクスパンションの状態では、一方向に勢いよくレートが推移する強いトレンドとなりますが、値動き側だけが開いた状態ではその方向にレートは推移しても値が上下しやすくなります。

値動きと逆側のバンドの開きの有無がポイントとなります!

3.バンドウォーク

バンドウォークとは、エクスパンションの後、開いたボリンジャーバンドの縁に沿ってレートが推移する状態のことを指しています。

ボリンジャーバンド バンドウォーク

上位足でこのようなバンドウォークの状態のとき、その下位足でトレードしやすい状況になっている場合が多いです。

また、エクスパンションしていない状態で、レートがダラダラと一方向に推移するバンドウォークも存在します。

このようなバンドウォークの場合は、その方向に進みながらも上下の動きが大きくなりがちで一般的に少し難しいトレードとなります。

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ボリンジャーバンドの欠点?

ボリンジャーバンドに限ったことではないですが、FXのインジケーターには欠点が存在しています。

例えば・・・

  • 異常相場でボリンジャーバンドは使用できない
  • はっきりとした動向が分かるまでトレードができない
  • レンジ相場は損する確率が高い
  • 一回のトレードで大きな利益を出しにくい

などです。

注意すべきボリンジャーバンド

このような急落を見つけて「ボリンジャーバンドの2σを超えたから」といって下落する最中に逆張りで取引を行ってしまうと、一時的に大きな損を出してしまうかもしれません。

上でも説明していますが、ボリンジャーバンドの±2σ以内に相場が収まる確率は95.5%です。

つまり!±2σを超える場合には売られすぎ・買われすぎを示しますが、言い換えると相場全体の4.5%しかない異常相場を示しているともいえます。

このような異常相場には、○○ショックと呼ばれるような、数年に1度しかない非常に大きな値動きを見せる相場も含れるので、過去の値動きの統計から導き出されたボリンジャーバンドでは、異常相場が起こった場合には全く役に立ちません。

そのため、このような急激な下落や上昇しているFXの相場には、注意をする必要があります。

さらに、順張りでのトレードにおいても欠点は存在しています。

順張りでトレードする場合に気をつけるべきは、売買ポイントが遅いということです。

ボリンジャーバンドのみで初動を捉えるのは難しいと思いますので、この欠点を補うインジケーターと併用して使用するのがいいかと思います(^^)

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ボリンジャーバンド:まとめ

いかがでしたでしょうか?

ボリンジャーバンドのポイントをまとめましたので、確認してくださいね!

  • ボリンジャーバンドは統計学の標準偏差と正規分布の考えに基づいたテクニカル指標
  • 一般的には逆張りのトレードに使われている
  • ±1σに収まる確率は68.26%、±2σなら確率は95.44%、±3σなら確率は99.73%
  • 多くのトレーダーは±2σを使用している
  • 基本的な動きは「スクイーズ」、「エクスパンション」、「バンドウォーク」
  • バンド幅が狭い場合には相場がレンジ状態にある事を示唆している
  • 順張りでの取引に使う際は「エクスパンション」と「バンドウォーク」を確認する
  • 逆張りでの取引を行う際は「必ず相場が反転したのを確認してから」行う
  • ボリンジャーバンドにも欠点は存在する

今回、ご紹介したインジケーター「ボリンジャーバンド」は、順張り、逆張りなど色々な手法に用いられていることが多いインジケーターです。

しかし、ボリンジャーバンドにも欠点は存在しますので、欠点を補ってくれるインジケーターと合わせて使用するように心がけるといいでしょう(^^)

ボリンジャーバンドは世界中の多くのトレーダーが使用しているインジケーターのひとつですので、まだ使ったことのない人もぜひ一度、使用してみてください!

出典:OANDA|ボリンジャーバンドの基本的な見方、使い方、トレーディングアイデアを紹介