FXの確定申告の方法は?必要書類の書き方など気になる点を詳しく解説

FXの確定申告の方法は?必要書類の書き方など気になる点を詳しく解説

(確定申告って何だか難しそう…。)

(税金に詳しくないし、ものすごく時間がかかりそう…。)

確定申告について、上記のようなイメージを持っている方に朗報です!

本記事を読めば、FXの確定申告はもう安心!ポイントを押さえることによって、30分も掛からず済ませることができます。

確定申告の概要から揃えるべき書類一式、またそれらの書き方について、初心者向けに解説しておりますので是非参考にしてみてください。

FXの確定申告とは?

含み益・含み損の意味とは?初心者にもわかりやすく解説!

そもそも確定申告とは?

確定申告とは、個人事業主や法人が納税額を確定させる、一連の手続きのことです。

1月1日〜12月31日までの所得(収入-経費)を税務署へ申告し、払い過ぎた税金の還付や、不足した分の税金を納付するために行います。

 

基本的には、納税するための前準備として確定申告を行うことになるため、気の進まない作業に感じるかも知れません。

とはいえ、所得に応じて納税することは国民の義務であり、日本のルールです。

 

税金について放ったらかしにしておくと、最悪の場合、脱税に問われるリスクもありますので、確定申告に関する知識はしっかりと持っておきましょう。

FXにおける確定申告とは? FXの確定申告の概要

FXで稼いだ利益は雑所得に該当し、年間で20万円以上稼いだ場合は、確定申告を経て納税しなければなりません。

税率は一律で20.315%、その内訳は「所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%」となります。

 

「儲けの2割も税金で持っていかれてしまうの・・・?」と、不服に思うかも知れませんが、税率は一律固定なので、どれだけ稼いでも2割で済むと考えれば、特別高いというわけではありません。

また、FXで稼ぐために投じたお金は、経費として計上することができ、節税できるポイントも数多くあります。

 

その他FXと確定申告については、以下の記事でも紹介しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。

FXの確定申告はいくらから?お得な節税方法も合わせて解説! FXの確定申告はいくらから?お得な節税方法も合わせて解説!

FXで確定申告が必要・不要なパターン

FXで確定申告が必要か不必要か、以下の4パターンに分けられます。

 

絶対に覚えておく必要があるのは、パターン①の「利益20万円以上」の場合です。

その他のパターンは、確定申告するかどうかは任意であるものの、確定申告しておいた方が後々得することになるため、この機会に学んでいきましょう!

FXの確定申告が不要なパターン

FXの確定申告は、上表のパターン②・④に限って不要です。

 

まずパターン②についてですが、年間の利益が20万円未満の場合は、確定申告しなくてもよいとされています。

そのためトレーダーの中には、確定申告を避けるために利益が20万円未満になるよう、戦略的な損切りを行う動きも見られます。

FXの税率はどのくらい?節税方法・海外FXとの違いも合わせて解説!

 

続いてパターン④の場合、年間損益が微損にとどまる程度であれば、確定申告はしなくても良いでしょう。

本来であれば、FXの損失は後述する「繰越控除」によって節税に繋げることができますが、ほんの僅かな額しか節税できないのであれば、省いたところで何の問題もありません。

 

例えば、年間1000円のマイナスで着地した時、節税に寄与できる金額は200円程度。

お金の捉え方は人それぞれですが、それだけしか節税できないのであれば、新たに書類1枚作成する手間を省きたいと感じる人の方が多いのではないでしょうか。

FXの確定申告が必要なパターン

必ず確定申告をしなければならないのは、パターン①の場合です。

年間利益が20万円を超えた時点で、利益全てが課税対象となり、稼いだ分の2割相当を納税しなければなりません。

上でも紹介した通り、税率は一律20.315%なので、仮に100万円稼いだとすれば納める金額は20万円ほどになります。

 

また繰越控除(後述)を利用するために、一定額以上の損失分も申告しておくことをおすすめします。

FXに関する税金の知識は、知っているだけで数万円以上得することも珍しくなく、そういった有益な情報は自分で調べるしかありません。

確定申告は納税のための準備にあたりますので、あまり気が乗らないかもしれませんが、知識武装して少しでも得できるよう努めていきましょう。

FXで損失が出た場合

FXで損失を出してしまった場合、損益通算と繰越控除が利用できるため、損失分も積極的に申告しておきましょう。

 

損益通算とは、FX以外で損失が出てしまった場合に、FXの利益と合わせて課税金額を調整できる制度です。

税金

例えば、年間300万円の利益が取れたとして、先物取引で200万円の損失が出ていれば、課税対象をトータル収支のプラス100万円分まで抑えることができます。

ただし、FXの利益と損益通算できる金融商品は、ある程度限られるため注意が必要です。

 

また繰越控除とは、前年度以降の損失分を申告しておくことで、翌年度以降の利益と合算して節税できる制度です。

仮に昨年の損失分が100万円、本年の利益が300万円だった場合、繰越控除を利用することで、課税対象を合算した200万円にまで減らすことができます。

繰越控除は、有効期間が3年間と長めであるため、活用できる機会が多いのも有り難いところです。

FXの確定申告の必要書類

FXの確定申告では、メインとなる4種類の必要書類を記入・作成しなければなりません。

・申告書B(第一表、第二表)

・申告書第三表(分離課税用)

・先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書

・所得税の確定申告書付表(先物取引に係る繰越損失用)

これらの書類について、本節で簡単に解説していきたいと思います。

また書類の詳しい書き方については後述しておりますので、そちらを参考にしてみて下さい。

書類1:申告書B(第一表、第二表)

「申告書B(第一表・第二表)」は、納める税金全体を計算するための書類です。

確定申告のメインとなる書類でもあり、他の書類で計算した税金について、申告書Bにまとめて記載することになります。

申告書Bに記載していくのは、主に以下3つ。

・収入金額

・所得金額

・所得から差し引かれる金額

いずれも源泉徴収票があれば簡単に書き移せるため、慣れれば5分も掛からない作業です。

書類2:申告書第三表(分離課税用)

FX(株式も同様)で稼いだ所得は、事業所得や給与所得とは分けて納税額を計算しなければなりません。

この仕組みを分離課税といい、FXで得た収入、あるいは出した損失を記入するための書類が「申告書第三表」です。

分かりやすく言えば、上述した申告書BのFX版のようなもので、次節にて紹介する「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」さえ用意できれば、あとは転記するだけとなります。

書類3:先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書

「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」は、FXや株式投資等の利益、あるいは損失の明細を記したものです。

FXの利益を記入するだけであれば、埋めるべき項目はそこまで多くなく、基本的には上で紹介した「申告書第三表」と同じです。

FX会社のマイページから発行できる「年間損益報告書」を用意しておけば、すぐに記入が終えられるでしょう。

書類4:所得税の確定申告書付表(先物取引に係る繰越損失用)

所得税の確定申告書付表は、本年分のFXの利益と、繰越で計上した損失分を合算させるための書類です。

基本的には本年分の利益と、繰越で計上した損失を記入するだけであり、繰越控除を利用しないのであれば用意する必要はありません。

また最近では、「freee」や「弥生」など、クラウド会計サービスを活用することで、紹介してきた書類1〜4までを自動で作成してくれるツールもあるため、そちらを使ってみるのも一案です。

FXの確定申告の添付書類

添付書類1:源泉徴収票

所得税の計算のためには、事業所得の源泉徴収票が必要になります。

会社員の場合は、給料から天引きされることがほとんどであるため、基本的に納税の準備を行う必要はありません。

しかし個人で仕事を請け負う場合、納税に際して収入を示す必要があるため、必ずクライアントや取引先から発行を依頼しておきましょう。

添付書類2:年間損益報告書

年間損益報告書は、その年にどれだけ稼げたか、あるいは損失を出したのか、取引結果が明記された書類になります。

各FX会社のマイページから簡単に発行することができるため、事前に出力しておきましょう。

運用する口座ごとにそれぞれ年間損益報告書を作成し、それらを合算した金額まで出しておけば、よりスムーズに確定申告を進めるようになるはずです。

必要書類の作成手順・記載方法をわかりやすく解説

ここからは確定申告の必要書類について、具体的な作成手順を解説していきます。

より効率的に行うために、FXの確定申告は以下のステップで進めていきましょう。

漢字ばかりの書式が並んでいるので複雑そうに感じるかもしれませんが、ポイントさえ知っておけば何も難しいことはありません。

以下より紹介する各ステップに従えば、誰でも簡単にFXの確定申告を済ませることができるでしょう!

ステップ1:必要経費の計算

上でも少し紹介した通り、FXに係る出費は経費として計上することができます。

経費にできる項目例としては、以下の通り。

  • インターネット代などの通信費
  • 書籍、新聞、資料、参考書費用
  • 筆記用具、消耗品、プリンター、インク代
  • FXに関連するセミナーの参加費用
  • 交通費
  • 家賃や光熱費
  • FXに関係するソフト

大きいもので言えば、パソコンやセミナーの宿泊費など、かなりの金額を節税に繋げることができます。

 

ただし残念ながら、上記項目の全てが確実に経費として認められるわけではありません。

しかし少しでも多く経費として計上できるように、可能性がありそうなものは領収書を控えておきましょう。

ステップ2:年間損益報告書の作成

続いては、一年通してFXでどれくらい儲けたのか、年間損益報告書を作成していきましょう。

作成するといっても、何も身構える必要はありません。

最近ではどこのFX会社においても「マイページ」からボタン1つで発行することができます。

確定申告をする際には、メインの申請遺書のほかに、こちらの年間損益報告書や源泉徴収書の写しを揃えて提出しなければなりません。

 

日頃自分が利用しているFX会社のマイページを巡回し、年間損益報告書を見比べて、どれだけ稼ぐことができたのかチェックしてみましょう。

この時、年間利益が20万円未満であれば確定申告は原則不要となります。

ただマイナス収支であった場合は、翌年以降に繰越控除として利用できるため、きちんと確定申告しておくことをおすすめします。

ステップ3:申告書B(第一表、第二表)の作成

申告書B(入手先:国税庁ホームページ)では、FX以外の収入(事業所得など)について、基本事項を記入していきます。

記入していく内容は、以下の通りです。

①:住所・氏名

②:収入金額

③:所得金額(収入 – 経費)

④:所得から差し引かれる金額(所得控除額)

⑤:税金の計算

 

①~③については、各請求書や明細さえ揃っていれば記入することができるでしょう。

また④については、所得控除できるものとそうでないものがあるため、ある程度の知識が必要になります。

例えば個人事業主の場合、国民年金や国民健康保険などは納付額に応じて控除できるため、これを利用しない手はありません。

 

⑤は納税額を記入する箇所ですが、やはり税金を計算するための知識が必要になります。

そこで「freee」や「弥生」など、クラウド会計サービスを利用することで、正確な数値を自動的に算出してくれるため、これらを積極的に活用していきたいところです。

ステップ4:先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書

先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書は、FX会社からダウンロードした「年間損益報告書」をもとに記入していきます。

上の画像は、国税庁による見本になりますが、記入個所はそこまで多くありません。

 

FXに限って言えば、以下の赤枠の個所だけでOKです。

FXの利益は「雑所得」として扱われるため、用紙上部にある「雑所得用」に丸をつけておきましょう。

合わせて「取引の内容」の項目にある「種類」には「外国為替証拠金取引」、「決済の方法」には「仕切」と記入します。

その他の記入項目は、以下の5点。

・収入金額

・損失額

・損益合計額

・必要経費

・所得金額(損益合計額-必要経費)

事前に用意した「年間損益報告書」があれば、いずれもササっと書き終えられるでしょう。

ステップ5:所得税の確定申告書付表(先物取引に係る繰越損失用)

「所得税の確定申告書付表(先物取引に係る繰越損失用)」は、繰越控除を活用するための書類です。

そのため「①:本年の損失を翌年の控除分にしない」「②:前年の繰越控除を利用しない」これらの場合においては、この書類を用意する必要はありません。

上の画像は、とある年において「128,340円」の損失を計上したものです。

FXの損失だけであれば、6箇所に同じ金額を記入するだけでOK。

 

また以下の画像は、上の画像の翌年に作成した同じ書類です。

「1,011,801円」の利益から前年度に計上した「128,340円」を差し引いて、課税金額を「883,461円」まで引き下げています。

このように、トータル利益から前年度の損失分を控除できるという点が、繰越控除のメリットです。

 

仮に、3年以上継続してプラス収支で終えることができれば、繰越控除を利用する機会はありません。

しかし、特に経験の浅い初心者の方ほど、年間通じてマイナス収支で終わることが考えられます。

10万円分の損失を計上することで、翌年以降2万円分節税できる可能性があるとすれば、やはり繰越控除を利用しておくべきでしょう。

ステップ6:申告書第三表(分離課税用)

FXにおける所得や納税額をまとめた申告書第三表は、申告書BのFX版と考えて良いでしょう。

ステップ3・ステップ4・ステップ5を終えていれば、本ステップは転記するだけで終了です。

①の「先物取引」の項目に、「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書(ステップ4)」の総収入金額を記入。

②の「先物取引」の項目に、「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書(ステップ4)」の所得金額を記入。

 

③で記入する税金については、「freee」や「弥生」など、クラウド会計サービスを利用していれば自動で算出されますが、自分で記入しても問題ありません。

「総合課税の合計額」「所得から差し引かれる金額」(ステップ3)等を入力して、最終的な納税額を「税額」の下にある「合計」に記入しましょう。

 

④の「差し引く控除額」の項目では、繰越控除を利用する場合は、前年分の損失額(ステップ5)を記入、利用しない場合は空白でOKです。

 

以上までで、FXの確定申告に必要となるメイン4書式の作成は完了となります。

FXの確定申告の提出方法

方法1:e-Tax(電子申請)の利用

国税庁ホームページで作成した申告書等は、e-Taxにより送信できます

オンラインで提出できるというメリットもある一方で、申請にはマイナンバーカードが必要です。

新規で交付するには1ヶ月ほどの時間がかかるため、e-Taxを利用される方は、事前に準備しておきましょう。

方法2:税務署へ持参・提出

古典的なやり方ですが、税務署へ直接持参するというのも一案です。

移動が手間にはなるものの、窓口で質問することができ、またその場で納税まで済ませることも可能です。

ただ、確定申告の期限(毎年:3月15日)ギリギリになると大変混雑してしまい、待ち時間も長く、丁寧に対応してくれるかは分かりません。

税務署へ持参する利点を少しでも活かせるように、確定申告は余裕を持って進めていきましょう。

方法3:必要書類一式を郵送

確定申告の書類一式は、郵送によって提出することも可能です。

ただしその場合、申告書は「信書(特定の受取人に対し、差出人の意思表示、又は事実を通知する文書)」に当たることから、送付する場合には、「郵便物」又は「信書便物」とする必要があります。

また、郵送で提出した場合は、税務署の方のチェックが入るわけではありませんので、直接持参する場合と比べてミスする可能性が高くなります。

誤りがあった場合は、後日修正申告書の提出が求められるなど面倒ごとも考えられますので、郵送する際は、ノーミスで確定申告できる段階に限ってのみ利用するべきでしょう。

まとめ:確定申告は4つの書類を作成するだけ!

本記事では、FXの確定申告について、以下のポイントを中心に解説しました。

  • 確定申告の概要について
  • 確定申告が必要 or 不要なパターン
  • 確定申告に必要な4つの種類
  • 必要書類の作成手順
  • 確定申告の提出方法

難しいように感じる確定申告も、一度経験してしまえば大したことはありません。

記事中にもお伝えしたように、最近では確定申告に特化したツールやサービスが普及しているため、従来よりも簡単かつスピーディに済ませることができます。

税金を納めるための準備になりますが、一年通して自分がどれだけ稼げたのか、結果について振り返る良い機会にもなるはずです。

また、少しでも賢く節税するための方法は、記事本文や関連記事にて解説した通りになりますので、その知識も是非ご活用いただければと思います!

以上、参考にしていただけると幸いです。