【シミュレーションあり】FXにおける効率的な複利運用とは?

複利運用が投資において爆発的な威力を持つことは、既に皆さんもご存知なのではないでしょうか。

ただFXにおいて、複利を効かすためにはどのように運用すべきか、また具体的にどれくらいの効果があるのか、これらについてはあまり知られてはいないようです。

そこで本記事では、FXにおいて最大限複利を活かす運用方法について、簡単なシミュレーション結果を提示しながら紹介していきたいと思います!

福利運用とは?

複利運用とは、得た利益をそのまま再投資することであり、その効力はアイシュタインによって「人類最大の発明」とも評されています。

手っ取り早く複利運用の効果が見たいのであれば、金融庁が公開する「資産運用シミュレーション」を活用してみてください。

例えば、毎月5万円の積み立てで、年利3%の運用を10年間継続したらどうなるのか、その結果を一瞬にして確認することができます。

ただ、いくら複利運用が効率的とはいっても、「年利」という概念が適用される以上は、あまり複利効果を享受することはできません。

最大限まで複利を活かしたいのであれば、FXのように「月利」ベースで計算される世界へ飛び込むことです。

FXにおける福利の活かし方

さてここからは、FXにおける効率的な複利運用を紹介していきます。

時間経過によってどれくらい資産が増えるのか、グラフ表示も載せておきますので、ぜひ参考にしてみてください。

方法1:スワップポイントの再投資

スワップポイントとは、保有ポジションに付与される金利のことであり、トレードをしなくても毎日受け取ることができます。

スワップポイント スワップポイントの計算方法は?その仕組みと注意点を解説

毎日受け取れるというのがスワップポイントの強みでもあり、複利運用と最も相性が良いポイントと言えるでしょう。

 

例えば、運用資金100万円を準備して、メキシコペソ円のスワップ投資を複利運用するとどうなるでしょうか?

ここでは、分かりやすく100ロット保有することを考えてみましょう!

メキシコペソ円( = 5.6円)100ロット保有に必要な証拠金↓

必要証拠金:5.6 × 1000000(100ロット) ÷ 25 = 224,000円

本来であれば、メキシコペソ円( = 5.6円)を100ロット保有するためには5,600,000円必要です。

つまり、運用資金が100万円の場合は、レバレッジ5.6倍が適用されるということになります。

また一日あたりで受け取れるスワップポイントは、LIGHT FXを参考に10ロットあたり81円を参考に計算を進めてみましょう。

そうすると、1日あたりに受け取れるスワップポイントは、次のように計算することができます。

1日あたりのスワップポイント:8.1円/ロット × 100ロット = 810円

ということは、スワップポイントから生まれる1ヶ月あたりの総収入は、大体25,000円になることがわかります。

 

ここまでをまとめると、運用資金100万円あれば、月利2.5%が実現できることが明らかになりました。

これを複利で運用するとどうなるか、シミュレーション結果が以下のグラフになります。

簡単に説明すると、複利運用を100ヶ月継続した場合、最初の100万円が1200万円以上になるということです。

8年と少しで資産が12倍になると考えたら、投資として大成功と言えるでしょう!

資産が1000万円の大台を超えた頃には、運用益が20万円を超えるので、それだけで生計を立てることもできそうです。

方法2:FX自動売買

EA(自動売買プログラム)を用いて、高いパフォーマンスを実現させるのも一案です。

例えば投資コンテンツを販売するゴゴジャンでは、数多くの優秀なEAが揃っており、今回は一例として、ランキング上位に位置する「マネーツリー」を対象に考察を進めていきます。

バックテストも公開されており、多少のドローダウンはありつつも、順調に資産を増やせていることが分かります。

また、バックテストから算出された期待年利も相当高く、レバレッジ25倍までの口座であれば57%!

推奨証拠金が80万円と、やや高額ではありますが、この辺の数値に関しては調整も可能!

ここまでをまとめると、運用資金80万円と年利57%が実現できることが明らかになりました。

これを複利で運用するとどうなるか、シミュレーション結果が以下のグラフになります。

10年で約1億円に届くほどの、驚異的な伸びを見せています。

もちろん年利は確定的なものではなく、多少は結果が上下することもあるでしょう。

しかしそれでも、複利運用の継続によって、尋常では無いスピードで資産が増えることについて、よくお分かり頂けたかと思います。

方法3:裁量トレード

日頃から裁量トレードを行なっている人は、意識せずとも自然に複利運用になっているはずです。

というのも、FXで毎月10万円稼げたとして、そのまま10万円使い切る人はいないでしょう。

おそらく利益の一部を残して、そのままトレードを継続するはずです。

ただ裁量トレードの難点は、毎月安定した利益が見込めるのかという点。

もちろん、他の運用にも同じことが言えますが、上述した2つと異なるのは、完全に個人の腕次第だということです。

既にFXに経験がそれなりにあって、順調に資産を増やせている人は特に問題ありません。

しかし思ったように稼げず、複利運用どころではない方は、試しに上述した方法いずれかで運用してみてはいかがでしょうか。

福利運用の注意点

ここまでは、複利運用の素晴らしさについて、具体的な数値を用いて解説してきました。

しかし複利運用は、ただ継続すれば良いというわけではなく、一定のリスクを伴います。

運用を行う際は、くれぐれも以下の注意点を念頭に置いておきましょう。

強制ロスカットで一発アウト

複利運用は、言い換えればロットを上げていく倍々ゲームです。

ベットする量が多くなれば、当然負うダメージも大きくなるということであり、今まで積み上げてきた利益も、1回の強制ロスカットで吹き飛びかねません。

そこでおすすめしたいのが、単純に利益を全て再投資するのではなく、段々と持たせる余裕を大きくしていく運用です。

例えば、10万円の利益が取れれば、その10万円をそのまま再投資するのはアリでしょう。

しかし100万円の利益が取れるようなる頃には、100万円全てを再投資するのではなく、50万円を福利に回し、残り50万円は余裕を持たせる、もしくは出金して別保管する、といった具合です。

複利運用は効率的に資金を増やすことができますが、取引量の増加に伴い精神的な負担も大きくなるため、頃合いを見て売買ゲームに歯止めをかけるようにしておきましょう。

毎月安定して勝てるとは限らない

福利運用を継続するためには、毎月利益の再投資が重要になりますが、そもそも毎月安定して勝てるとは限りません。

これはFXに限らず、あらゆる投資において共通して言えることです。

勝てる前提で運用する人もいないとは思いますが、福利運用を継続していく中で負けることも想定して、常に全力の運用は控えるようにしておきましょう。

例えばスワップポイント投資であれば、付与されるスワップ以上に、為替差益で負けることもあるわけです。

そのため1つの運用に固執するのではなく、ある程度運用先を分散させることでリスクヘッジを図ることが肝要となるでしょう。

利益を使えない

多くの人が稼ぐことを夢見てFXに参入するわけですが、福利運用を継続する以上、中々稼いだお金を使うことはできません。

既に説明した通り、福利運用は利益を再投資する戦略です。

言い換えるなら、お金を使って運用規模を広げるということであり、出金して存分に使う余地は残されていません。

お金を稼ぐのが好きでたまらないという人には問題ありませんが、運用のモチベーションを持続させるためにも、時折複利を休めて自分のために使う必要もあるでしょう。

FX版!福利運用の失敗例

複利運用を活かして、FXの大成功から大失敗どちらも経験したトレーダーを紹介しましょう。

10万円の証拠金をたった3ヵ月程度で6億円にした、GFF氏と呼ばれるトレーダーをご存知でしょうか。

10万円→6億円を達成したトレーダー

GFF氏のトレード歴は、以下の通りです。

  • 2008年:FXを開始
  • 2010年5月:トータルで-400万円の損失
  • 2010年5月:~元手10万円 ここから勝ちはじめる
  • 2010年6月:資産4000万円
  • 2010年6月26日:資産が2億4000万円に
  • 2010年7月2日:+8800万円
  • 2010年7月9日:+1億2500万円
  • 資産3億2800万円(含み益6億円達成)
  • 2010年7月14日:-3億400万円
  • 2010年9月:1億円

一時は資産6億円を達成し、その後は負けが続いたものの、それでも1億円で着地しています。

たった10万円という資金からスタートしても、得た利益を全て証拠金に回し、さらに勝ちを積もらせるという複利運用の大成功例です。

しかし、その後さらに連敗してしまい、最終的には30万円になったところで引退に至りました。

複利運用の落とし穴

FXで稼いだ利益については、翌年納税することも忘れてはなりません。

2010年GFF氏は、トータルプラス数千万円のプラスで終わったと考えられており、その利益は当然課税対象です。

仮に5千万円プラスであれば、次年度1000万円も納税せねばならず、GFF氏はその時30万円しか残されていなかったわけなので、その後は工場で働くようになったと言われています。

この事例から分かるように、複利運用はFXの夢を大きくする素晴らしいものですが、その分税金の負担が大きくなることを忘れてはなりません。

当然のことではありますが、稼いだ利益が残っているのであれば、何も問題はないでしょう。

しかし複利運用を継続する以上、保有資金全てで運用することになるので、一度の失敗で無くならないとも限りません。

利確と損切りが同年内であれば課税されることはありませんが、年を跨いでいればアウトです。

税金分は確保した上で運用する等、リスクヘッジを忘れないようにしておきましょう。

まとめ:FXにおいて複利運用を意識すべし!

本記事では、FXにおける複利運用について、以下のポイントを中心に解説しました。

  • 複利とは
  • FXにおける複利の活かし方
  • 複利運用の注意点
  • 複利運用の失敗例

複利運用の爆発力については、記事中のグラフからお分かり頂けたのではないでしょうか。

最初は微々たる利益でも、利益が新たな利益を生み出し、資産は雪だるま式に増えていきます。

たった10万円からでも、億という資産を目指せるのがFXの世界です。

ぜひとも複利運用を意識して、最大限まで運用パフォーマンスを高めていきましょう!

以上、参考にして頂けたら幸いです。