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毎日上下する為替レートを眺めている時、次のような疑問を感じた経験はないでしょうか?
(FXで長期保有ってどうなの?)
(プラ転するまで待ち続ければ、勝てるのでは?)
FXは、損失を確定させる(損切り)タイミングを自分で選ぶことができるため、考えようによっては、自分が損切りしない限り負けることもありません。
そこで本記事では、ポジションがプラ転するまで待ち続けることを前提とした、長期保有戦略について考察していきたいと思います。
目次
結論:FXの長期保有は稼ぎやすい
果たしてFXにおける長期保有は稼ぎやすいのか…。
その結論からお伝えすると、極めて「稼ぎやすい」と言えるでしょう。
理由としては大きく分けて2つあり、それが本節で解説する「レンジ相場」と「スワップポイント」です。
レンジ相場について
為替相場の値動きは、7割がレンジ相場(ボックス相場)と呼ばれる、一定の値幅を行き来する相場によって形成されています。
試しに何かしらのチャートを見てみると分かりますが、殆どの状況において一定の範囲内で値動きをしており、また仮にトレンドが発生したとしても、徐々にまた元の水準に戻ってくることが分かるでしょう。
この特性を上手に利用することで、FXでの負けは劇的に少なくすることができます。
具体的に、どういった理由で負けが少なくなるのかについては、次節より紹介するシミュレーションの結果よりお分かりいただけるでしょう!
スワップポイントについて
スワップポイントとは、通貨ペア間に生じる金利調整額のことです。
為替取引では、金利の低い通貨を売り、また金利の高い通貨を買うことで、ポジションを保有している間は金利差分額を受け取り続けることができます。
仮に含み損を抱えたとしても、スワップポイントで相殺できるまで長期で保有することができれば、そこまで大きく負けることはありません。
スワップポイント狙いで長期間保有した場合、為替差益を考慮した上で累計収支がプラスになるのかどうか、以下の記事にて詳しく解説しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
トルコリラは天国?地獄?トルコリラの魅力や今後の見通しについて長期保有するとどうなる?運用シミュレーション
実際のところ、ポジションを長期間保有するとどうなるのでしょうか?
本節では、ポジションがプラ転するまで気長に待ち続けるというシンプルな戦略で、バックテストを行ってみたいと思います。
長期保有&ナンピン戦略
以下のチャートは、直近10年間におけるカナダドル円の値動きになります。
10年間という超長期スパンにもかかわらず、為替レートは70〜100円の区間でキレイなレンジ相場を形成していることがわかります。
バックテストにあたり、以下のような売買ルールで運用することを考えていきましょう。
・70.0~85.0円においては指値の買い注文、86.0~100.0円においては指値の売り注文
・指値幅 0.10円
・1注文あたり 1000通貨
・含み益 1000円で利確
・損切りはせず、利確するまでポジションは保有
極めて単純なナンピン戦略になりますが、これを実際に取り入れいているのが「トラリピ」や「トライオートFX」といった自動売買サービスです。
気になるバックテストの結果は、以下の通り。
・累計利益:3,574,000円
・平均年利:13.52%
・最大含み損:-2,087,850円
・最大必要資金:2,643,150円
結果より、実現損益(累計利益+含み損益)は右肩上がりで、長期間安定して利益を出し続けていることが分かります。
仮に含み損を抱えたとしても、長期間継続することで累計利益>最大含み損を実現できているため、運用としては大成功と言えるでしょう。
スワップポイント狙いの長期保有
高金利通貨を長期間保有することで、大量のスワップポイントを受け取ることができます。
例えば、運用資金100万円を準備して、メキシコペソ円をロングで保有し続けるとどうなるでしょうか?
本節では、分かりやすく100ロット保有することを考えてみましょう!
メキシコペソ円( = 6.4円:2022年5月現在)100ロット保有に必要な証拠金↓(必要最低額)
必要証拠金:6.4 × 1000000(100ロット) ÷ 25 = 256,000円
本来であれば、メキシコペソ円( = 5.6円)を100ロット保有するためには6,400,000円必要です。
つまり、運用資金が100万円の場合は、レバレッジ6.4倍が適用されるということになります。
また、一日あたりで受け取れるスワップポイントは、LIGHT FXを参考に10ロットあたり131円を参考に考えていきましょう。
そうすると、1日あたりに受け取れるスワップポイントは、次のように計算することができます。
1日あたりのスワップポイント:131円/10ロット × 100ロット = 1310円
1日あたりのスワップポイントを踏まえると、1ヶ月あたりの総収入は、大体39,300円になることがわかります。
スワップポイントは、ポジションを保有するだけで受け取ることができるので、長期保有すればするほど得しやすい仕組みと言えるでしょう。
長期保有の要!レンジ相場が生まれやすい理由
長期保有によって稼ぎやすくなる理由は、レンジ相場によってポジションが救済される可能性が高いからです。
つまり資金管理さえ徹底しておけば、大抵の損切りは不要となるでしょう。
ではなぜ為替相場は、レンジ相場が生まれやすいのでしょうか?
各国政府による為替介入
通貨ペアの値動きは、需要と供給によって決まりますが、行き過ぎた偏りは当事国にとって好ましいものではありません。
例えば最近では急激に円安が加速していますが、これは世界市場において円の持つ価値が弱くなったということ。
輸入コストや、海外旅行先での支払い、その他諸々の状況において、日本人にとって不利になるということです。
また通貨の価値は、基本的に国力を反映しているため、いつまで経っても弱い立場に留まり続けるわけにはいきません。
そこで政府は、金利を調整して通貨に付加価値を与えたり、為替介入を行うことで、相場における通貨価値を取り戻そうと動くため、これがレンジ相場を生み出す源になるのです。
通貨価値観の不一致
変動性の通貨においては、万人が一致した価値解釈を持つことはありません。
ドル円やユーロドルのレートがいくらなのかと聞かれたら、ある程度の近い範囲で答えることはできるかもしれませんが、人それぞれの価値観は微妙に異なるでしょう。
また「ドル円は130円で天井をつける」や「150円くらいまで上昇トレンドだ」といった価値観の不一致は、偏ったエントリーを生み出さないことにも寄与しています。
注文が一方向に偏らないことによって、需要と供給が綱引きのように押し引きすることとなり、その結果としてレンジ相場が生まれやすくなってくるというわけなのです。
ポジションを長期保有するためには
長期保有することによって稼ぎやすくなるとはいえ、きちんとポイントを押さえておかないことには、中々真似できるものではありません。
そこで本節では、ポジションの長期保有の一助となる考え方、ポイント等を紹介していきます。
ポイント1:レバレッジの管理
ポジション長期保有する際は、時に大きく含み損を抱えることもあるでしょう。
そういった状況を考慮せず、日頃から大きくレバレッジを効かせていると、証拠金維持率が不足してしまい、強制ロスカットされかねません。
FX相場ではフラッシュクラッシュのような、短時間で数百pips以上変動する展開も不定期で訪れるため、レバレッジの管理は徹底しておきましょう。
おすすめとしては「レバレッジ〇〇倍以下に抑える」といった運用よりも、「〇〇円以上の下落に耐え切れる」といった具合に、強制ロスカットラインのラインを見極めておくことです。
リーマンショック・コロナショックあたりの変動値を参考にしておくことで、即日の退場は免れるのではないでしょうか。
ポイント2:プラススワップでエントリー
ポジションを長期保有する可能性がある際は、必ずスワップポイントがプラスになる方向でエントリーするよう心がけましょう。
仮にマイナススワップでエントリーしてしまうと、微々たる金額とはいえ毎日金利を支払うことになり、資産をジリジリと削る負債となります。
「何もせずともお金が取られてしまう…」というのは大きなストレスとなり、長期保有の妨げにもなりかねません。
またプラススワップでのエントリーであれば、抱えた含み損もスワップポイントによってある程度相殺することができますので、長期保有する際は、その利点を活かしたいところです。
ポイント3:メンタル
ポジションを長期保有する際、もっとも重要なのは強い「ポジション握力」です。
そして強いポジション握力の源は、長期保有によるメリットを信じ続ける自信、つまりメンタル的な問題です。
とはいえ、メンタル的な部分は一夜漬けで鍛えることもできず、慣れや経験によって徐々に培っていく他ありません。
また、どうしても裁量トレードで長期保有が難しいという方は、自動売買やシストレを試して、長期保有の成功体験を得るというプランもおすすめです。
まとめ:長期保有は勝ちやすい!レンジ相場とスワップポイントを活かすべし!
本記事ではFXにおける長期保有について、以下のポイントを中心に解説しました。
- 長期保有によって稼ぎやすくなる理由
- 長期保有による運用シミュレーション
- レンジ相場が生まれやすい理由
- ポジションを長期保有するためには
長期保有は、含み損の傷口を広げる可能性もあるため、必ずしも良い結果を招くとは限りません。
しかしバックテストの結果から考えてみると、抱えた含み損はいずれ回復する、あるいはスワップポイントで相殺できる可能性が高いです。
「耐え続けていれば、助かっていたかもしれない…」そんなトレードを少しでも減らせるように、ぜひ本記事の内容を参考に、長期保有を心がけてみてはいかがでしょうか。