自分のポジション状況は、客観的にみて有利なのだろうか、それとも不利なのだろうか?
それを判断するためのツールが、本記事で紹介する「クソポジチェッカー」と呼ばれるものです。
一見ふざけたネーミングのように思えますが、これが実に有用で、自分の置かれている状況を即座に判断できる優れものなのです!
具体的な使い方、またトレードにおける活用法など詳しく解説していきますので、ぜひ本記事をきっかけに興味を持っていただければと思います。
目次
クソポジチェッカーとは?
クソポジチェッカーとは、各FX会社が公開している顧客の注文・ポジション状況のことであり、正式にはオーダーブックと呼びます。
読み取れる情報は多岐にわたるため、クソポジチェッカーが手元にあるのとそうでないのとでは、明確な差が出てくるでしょう。
・ポジション量の偏り状況
・大衆の心理状況
・指値や逆指値の注文状況から相場の転換ポイント
・サポートとレジスタンス帯の強さ
・大口の仕掛けるタイミング
基本的には無料で利用できるトレードツールであるため、ぜひとも手持ちカードの1つとして、正しい使い方を知っておきたいところです。
クソポジチェッカーの使い方・見方について
クソポジチェッカーの使い方
クソポジチェッカーは様々な種類がありますが、OANDAが公開しているオーダーブックがもっともおすすめです。
使う際に口座開設を済ませる必要もなく、ページにアクセスするだけで誰でも簡単に使えるようになります。
また口座開設を行なった場合は、オーダーブックの更新頻度がアップするため、本格的にクソポジチェッカーを取り入れたい方は済ませておくべきでしょう。
クソポジチェッカーの見方について
オープンオーダー:指値の注文状況 オープンポジション:保有中のポジション状況
- 売り指値:利益確定のため売りたい
- 買い逆指値:損切りのために買いたい
- 売り逆指値:損切りのために売りたい
- 買い指値:利益確定のために買いたい
- 含み益のある売りポジション
- 含み損のある買いポジション
- 含み損のある売りポジション
- 含み益のある買いポジション
今更になりますが、クソポジとは含み損を抱えたポジションのことです。
つまり⑥&⑦の状況に追い込まれたトレーダーのことになりますが、初心者の方からすれば、これらの情報が分かったところで何の意味があるの、と思われるかも知れません。
情報は使ってこそ価値を発揮しますので、是非とも正しい活用法もあわせて習得しておきたいところです。
クソポジチェッカーの活用法について
ここからは、クソポジチェッカーをどのようにトレードに活かすのか、具体的なやり方についてお伝えしていきましょう。
ポイント1:オープンポジションをチェック
まずはオープンポジションに注目して、ポジションがどちらに偏っているのかを確認してみましょう。
上の画像で言えば、⑧のエリアに大きな偏りが見られ、含み益を抱えているトレーダーが多いということがわかります。
そしてこの後は、その含み益を決済する流れが起こりますので、相場には買いポジションの決済として多くの売り注文が入ることが予想されます。
ポイント2:実際のチャートをチェック
実際のチャートと比較して、オーダーブックの有用性を見てみましょう。
赤丸で囲った部分は、上で紹介したオープンポジションと同タイミングのローソク足です。
チャートを見て分かる通り、赤丸で囲った部分以降から徐々に下落トレンドが起きていることが分かります。
上述したように、大量の買いポジションが決済され、相場において売り圧力が高まったことが理由として挙げられるでしょう。
また、下落トレンドが始まる前段階においては、大きな値動きが見られないレンジ相場です。
為替レートがレンジ相場から逸脱する際は、溜まったポジションが大量に決済されることによって、かなりの確率で大きなトレンドが発生しますので、よりクソポジチェッカーの信頼度も高くなるでしょう。
ポイント3:損切りラインにも注目!
オープンオーダーからは、トレーダーがどのポイントに損切りラインを設置しているのか、ある程度把握することができます。
赤枠で囲った部分のように、いくつか突出したエリアがあることにお気づきでしょうか?
このポイントには多くの損切り設定(逆指値)が集結しており、117.000円のようにキリの良いレート帯に集まる傾向があります。
大口は、この損切りラインを把握してストップ狩りを狙ってきますので、免れられるようオープンオーダーの確認は定期的に行なっていきたいところです。

クソポジチェッカーの注意点
クソポジチェッカーは大変便利なトレードツールですが、いくつかの注意点もありますので、扱い際には以下の点に留意しておきましょう。
注意点1:大口のデータは反映されていない
クソポジチェッカーで公開されている情報は、個人投資家のみとなります。
相場を大きく動かせる大口・機関投資家の注文、ポジション状況等は織り込まれておりませんので注意が必要です。
とはいえ、個人投資家の注文総量は十分大口に対抗できる圧力を秘めておりますので、クソポジチェッカーが無用になるかと言えばそうとは言い切れません。
個人投資家が作るトレンドに、そのまま大口が乗っかることもありますので、エントリー前には必ずチェックしておきたいところです。
注意点2:売買シグナルにはならない
クソポジチェッカーを用いることで、より有利に立ち回れることは確かですが、これだけで勝てるほどFXは簡単ではありません。
クソポジチェッカーは、あくまでもポジションや注文状況を示すデータです。
市場参加者の動きを読むものであって、売買シグナルとして活用できるものではなく、エントリー時には必ずインジケーターを用いて根拠を万全に整えておきましょう。
まとめ:クソポジチェッカーを活用してより有利な立ち回りを!
本記事では、クソポジチェッカーの概要や、見方・活用法・注意点について解説しました。
個人投資家のポジションや注文状況を見通すための取引ツールですが、これを活用することで、相場をより俯瞰して見れるようになるはずです。
ただし、資金量の多い大口や機関投資家の注文とポジションは含まれません。
クソポジチェッカーだけでは読み取れない相場の流れも時には発生しますので、ストップ狩りを仕掛けられて泣き寝入り…なんて展開にならないよう注意したいところです。