メキシコペソ大量保有は危険?スワップポイント狙いのリスクについて

メキシコペソは金利が10.00%と非常に高く、スワップポイントを目的として多くのトレーダーが関心を寄せているのではないでしょうか。

しかし一般的には高金利通貨ほど安定性の欠けており、リスクを理解して運用していかなければ、口座資金があっという間に溶けてしまうでしょう。

そこで本記事では、スワップポイントを目的としたメキシコペソの運用は推奨できるものなのか、リスクに注目して深堀していきたいと思います。

これからスワップポイント運用を始めようと考えているFX初心者の方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

メキシコペソにリスクはある?なぜ人気通貨なのか

メキシコペソは国債格付け評価も「B」ランクであり、先進国通貨と比べるとリスク的であると考えられます。

しかしそれでもなお世界中のトレーダーから人気を得ているのは、以下に記す大きなメリットがあるからです。

高いスワップポイント

スワップポイントとは、通貨ペアを構成する二カ国間における金利差のことです。

分かりやすくイメージしていただくために、以下の図をご覧ください。

 

2022年11月現在、メキシコの政策金利は「10.00%」、日本の政策金利は「-0.1%」となっており、その差は「10.01%」です。

仮に100万円をメキシコペソに両替したとすると、金利10.01%が付与され、何もしなくとも10.01万円が受け取れるようになります

またレバレッジを調整することによって、受け取れるスワップポイントについても増減させることができます。

スワップポイントだけで生活も可能

頻繁にトレードせずとも、スワップポイントだけで安定して稼げるようになります。

例えばLIGHT FXのメキシコペソ円スワップポイントは10ロットにつき「181円」です。

約150〜200ロットを保有することで、1日あたりのスワップポイントは3000円を超えるようになるため、それだけで月収が10万円増えることになります。

もちろんスワップポイントは日々変動し、また為替変動によって含み損益が変動するリスクもありますが、メキシコの将来的な見通しは悪くありません。

メキシコペソの価値が急落することも考えづらいため、仮に含み損を抱えたとしても、スワップポイント収入がそれを上回る期待が持てます。

スワップポイントで生活は可能?月30万円稼ぐための必要資金は? スワップポイントで生活は可能?月30万円稼ぐための必要資金は?

メキシコペソ円の見通し

メキシコ経済は長らく厳しい状況が続いていましたが、「半導体不足の解消」「コロナワクチン接種率の上昇」などにより、徐々に好転の兆しが見え始めています。

とはいえインフレは依然として激しく、2022年11月現在は8.41%、政策金利は10.00%であるため、実質金利は1.59%です。

また米国とも結びつきが強く、他の高金利通貨国と比べて、立地的にも恵まれているといえるでしょう。

現在は人口ボーナス(後述)の真っ只中にあり、経済成長の余地も大きく残されているため、メキシコペソ円のスワップポイント運用に期待しているトレーダーも増え始めているようです。

メキシコペソのリスクについて

今後大きく期待が持てるメキシコペソのスワップポイント運用ですが、リスクが全くないわけではありません。

勢いづいて多くの資金を投入する前に、必ず以下のリスクを理解しておいてください。

リスク1:為替チャートの下落

高金利通貨はインフレ率も高く、市場に日々大量の通貨が供給されることになるため、基本的に通貨の価値は下落し続けます

そのためメキシコペソのような高金利通貨で利益を出すためには、為替差損よりスワップポイントでの収入が上回らなければなりません。

また為替相場ではフラッシュクラッシュのような大規模な変動が不定期で起こされるため、大量のポジションを保有していると、そこで強制ロスカットされる可能性も高いです。

スワップポイント目的でポジションを積み上げる前に、どこまでのチャート下落に耐え切れるのか、あらかじめ入念に検討しておきましょう。

リスク2:ポジション高値掴み&大量保有

できるだけ多くのスワップポイントを確保するために、一気に取引量を増やすのは悪手です。

特に最近は、円安の流れもありクロス円チャートが軒並み上昇しているため「安いうちにポジションを保有しなければ」と駆り立てられる人も多いでしょう。

しかしチャートを見て分かる通り、チャートは継続的に上昇しているわけではなく、押し目を経て段階的に上昇しています。

直近高値で大量にポジションを保有してしまうと、その後にやってくる押し目のタイミングで慌てて狼狽売りすることにもなりかねません

そのため新規にポジションを保有する際は、ドルコスト平均法を意識して定期&定量で積み増しすることをおすすめします。

リスク3:米国経済の低迷

メキシコは米国と結びつきが強く、輸出の8割を米国が占めています

得意先である米国経済が盛り上がりを見せれば、メキシコ経済もその恩恵を受けることになるのです。

ただ最近では米国経済の低迷が懸念され始め、米国株チャートも下落トレンドが続いています。

最強の経済大国である米国が破綻するということは流石に考えられませんが、昨今のような一時的な低迷は頻繁に起こりえます

そのため、そういったタイミングで含み損が大きくなりすぎないよう、日頃からポジションとレバレッジの管理を徹底しておかなければなりません。

リスク4:資源価格の変動

メキシコは世界有数の資源国であり、輸出の大半を資源に関連した産業が占めています。

ただご存知の通り、2022年はロシア・ウクライナ情勢の悪化の余波を受け、資源価格が不安定です。

メキシコペソは資源の価格をめぐって為替が変動するのも特徴の1つであるため、トレードする際には、銀や原油の価格も同時にチェックしておくと良いでしょう。

リスク5:人口ボーナスの行方

メキシコは現在人口ボーナス期を迎えており、生産年齢人口(15歳以上65歳未満)が、その他の人口の2倍以上を占めている状態です。

ただ人口の50%近くが貧困層であることが問題視されており、経済的な格差の広がりについて、早急に手を打つ必要があります。

爆発的な人口増加が経済成長の妨げになるということは、アフリカの発展途上国を見れば分かる通りです。

経済成長によって得た恩恵をどのように国民に分配できるか、その仕組みが出来上がるかどうかが、メキシコが順調に発展する鍵とも言えるでしょう。

メキシコペソ運用におすすめなFX口座3選

メキシコペソの運用を検討されている方は、できるだけ多くのスワップポイントが受け取れるよう、以下のFX口座から選んでみることをおすすめします。

LIGHT FX

引用元:LIGHT FX

記事内でも取り上げたLIGHT FXは、業界No.1と言ってもいいほどスワップポイント付与が魅力です。

トレーダーのアンケート調査においても、同社はスワップ部門で3年連続で1位を樹立!

そのシンプル性や利便性にも定評があり、初心者に適した口座と言えるでしょう。

ヒロセ通商

引用元:ヒロセ通商

ヒロセ通商(LION FX)はスキャルピングに特化したFX会社ですが、スワップポイントが高いことでも知られています。

業界の付与スワップランキングは常に変動しておりましが、ヒロセ通商は常にTOP3に入る実力です。

専業のスワップ投資家からも選ばれるFX会社なので、メキシコペソのスワップポイントを少しでも多く受け取りたい方は、ここを選ぶべきでしょう!

マネーパートナーズ

 

 

マネーパートナーズもメキシコペソに注力しているFX会社の1つです。

注目すべきは、他社と比較して圧倒的に狭いスプレッドで、メキシコペソにおいてはなんとスプレッドが「0.0銭」!

24時間以内に決済するという制限付きではあるものの、平常時におけるスプレッドも「0.2銭」と、普通に優秀です。

その他にも「連続予約注文」と呼ばれる自動売買サービスが注目を集めています。

100通貨からトレード可能となっているため、少ない元手から自動売買を挑戦したいという方にもおすすめの口座です。

まとめ:メキシコペソにリスクはあるものの将来性は大きい

本記事ではメキシコペソのリスクについて、以下のポイントを中心に解説しました。

  • メキシコペソの概要について
  • メキシコペソのリスク5選
  • メキシコペソ運用におすすめの口座

日々コツコツと貯まり続けるスワップポイントは、皆さんの生活を支える新たな副収入となってくれるでしょう。

しかし運用を継続する以上、リスクにも目を向けておかねば、いずれ来る崩壊を免れることはできません

思考停止で運用できるのもスワップポイント投資のメリットと言えますが、時にはメキシコの経済情勢に目を通し、リスクを取りすぎていないか振り返ってみてはいかがでしょうか

以上、参考にしていただければ幸いです。