休み明けの米長期金利の動向が焦点【2021年10月12日】

休み明けの米長期金利の動向が焦点【2021年10月12日】

おはようございます。だいまんです。

2021年10月12日の相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、主だった経済指標の発表がなく、米債券市場がコロンバスデーで、休場での中、米国株相場が上昇してスタート、海外時間の日経平均先物の上昇を背景に、円売りが優勢となった。ただ、薄商いの中、米株価3指数が、「習近平主席が、中国の銀行に厳しい姿勢を取っている」との報道もあって、揃って3日続落となったことで、円は下げ渋った。

ドル円が113.41まで上昇、ユーロドルは。1.1552から1.1583で上下、ポンドドルは、1.360まで売りに押された。

一方クロス円は全面高となり、ユーロ円が131.23、ポンド円が154.52、オージー円が83.57、NZD円が78.92、カナダ円は82.04まで一時上昇した。

10月12日の注目材料

・ブラジル市場休場(聖母の日)
・07:00 (米) エバンズ・シカゴ連銀総裁講演
・08:00 (韓) 韓国中銀・政策金利公表 (現行0.75% 予想0.75%)
・08:01 (英) 9月BRC小売売上高調査 [前年同月比] (前回1.5%)
・08:50 (日) 9月国内企業物価指数 [前月比] (前回0.0% 予想0.2%)
・08:50 (日) 9月国内企業物価指数 [前年同月比] (前回5.5% 予想5.8%)
・09:30 (豪) 9月NAB企業景況感指数 (前回14)
・09:30 (豪) 9月NAB企業信頼感指数 (前回-5)
・15:00 (英) 9月失業保険申請件数 (前回-5.86万件)
・15:00 (英) 8月就業者数増減 (前回183千人)
・15:00 (英) 8月平均賃金・除ボーナス (前回6.8%)
・15:00 (英) 8月3ヵ月ベース週間平均賃金 [前年比] (前回8.3%)
・15:00 (英) 9月失業率 (前回5.4%)
・15:00 (英) 6-8月ILO方式失業率 (前回4.6% 予想4.5%)
・18:00 (独) 10月ZEW景況感調査・期待指数 (前回26.5 予想24.0)
・18:00 (独) 10月ZEW景況感調査・現況指数 (前回31.9)
・18:00 (ユーロ圏) 10月ZEW景況感調査 (前回31.1)
・19:00 (米) 9月NFIB中小企業楽観度指数 (前回100.1)
・20:00 (加) 9月景気先行指数 [前月比] (前回0.03%)
・20:00 (南ア) 8月製造業生産 [前年比] (前回-4.1%)
・20:00 (南ア) 8月製造業生産 [前月比] (前回-8%)
・20:45 (ユーロ圏) ビルロワドガロー仏中銀総裁講演
・21:30 (ユーロ圏) レーンECB理事講演
・22:00 (ユーロ圏) エルデルソンECB理事講演
・23:00 (米) 8月JOLTS求人件数 (前回10.934百万 人)
・00:30 (米) 米財務省・3年物国債入札(580億ドル)
・01:30 (米) ボスティック・アトランタ連銀総裁講演
・02:00 (米) 米財務省・10年物国債入札(380億ドル)
・IMF世界経済見通し公表
・G20緊急首脳会議

10月12日の相場見通し

昨日も円売りが続きました。一応株価の反発が、その要因として指摘されていますが、NY株価は、結局マイナス圏に沈んで終了しています。本日株価が、調整を強めるなら、やはり追いかけて円を売るのは厳しいでしょう。一方米国の債券市場が休場で、米長期金利の高止まりも、ドル円の下値を支えているようですが、本日から市場が再開すること。また、米3-10年物国債の入札が実施されます。米長期金利の動向次第ですが、低下が見えた場合もドル円の上値を抑える可能性に留意しておきましょう。

経済指標としては、英9月BRC小売売上高調査、日本の9月国内企業物価指数、豪9月NAB企業景況感・信頼感指数、英9月雇用統計、独ユーロ圏10月ZEW景況感調査、加9月景気先行指数、米国では、9月NFIB中小企業楽観度指数と8月JOLS求人件数などが発表されます。

注目としては、英9月雇用統計は、結果の強弱次第ですが、ポンド相場が一定の動きを示しそうです。一応英国では、感染が一服しており、強い結果が期待値ですが、ただ総じて揉み合い気味のポンド相場を変えるまでのことは無さそうです。また、ユーロ圏では、独ユーロ圏10月ZEW景況感調査が、弱い結果となるなら、ユーロ相場の圧迫要因となることで、特に良好な英雇用統計との差異が、ユーロポンド相場の売り圧力とある可能性に、注目しておきましょう。

一方米国のNFIB中小企業楽観度指数とJOLS求人件数は、普段はあまり注目されることのない指標です。ただ、先週末の米9月非農業部門雇用者数が、大幅に弱い結果に留まっています。もし、求人件数が強い結果となった場合、非農業部門雇用者数の弱い結果は、就業希望者の減少が要因として判断される可能性がありそうです。そうなるとやはり、11月のテーパリング発表が確実視され、更に12月開始の思惑にもつながるかもしれません。反応が見えるかは不透明ですが、発表後の米長期金利の動向にも注目しておきましょう。

その他、本日もユーロ圏の要人発言が続きます。影響は強く見ていませんが、ハト派的な発言が、少なくともユーロ相場を買いづらくしているかもしれません。また、IMFが世界経済見通しを公表しますが、既に前回から下方修正されることが示されています。加えてG20緊急首脳会議が開催されるようですが、議題はアフガン危機対応ですので、両方とも市場に影響はなさそうです。

10月12日のデイ・トレード戦略

本日のデイトレード戦略です。

ポンドドル

・予想レンジ:1.3510~1.3660
・基本戦略: 戻り売り
・予想時間:07:18 予想時レート: 1.3594

高値を1.4251でCapされて、下落が直近戻り安値となる1.3572や1.3603を割り込み、1.3412まで下値を拡大も現状はこれを維持する形。若干サポートを割れたが、売られ過ぎからスロー・ストキャスティクスが、反転上昇となっており、当面底突っ込み売りは推奨できない。ただし、月足のスロー・ストキャスティクスは、デッドクロス入りしており、戻りでは売りが出易い状況は続きそうだ。

上値は、基準線と絡む1.3674が抑えると弱い。超えて1.3718-37の戻り高値圏、1.3751の戻り高値を越えて、1.38前後の雲の捻じれる位置で、日足のレジスタンスが重なる位置が視野となるが、抑えると上値追い出来ない。また超えると1.3813-54まで視野となるが、90日移動平均が控えており、売りが出易い。1.3914の戻り高値を越えて一定の上昇期待となるが、1.3934-58の戻り高値圏、1.3984や1.4009-1.4035の窓を超えて1.4134の戻り高値、1.4186-1.4203の戻り高値圏が視野となるが、上抜けは不透明で、あくまで1.4251の高値を越えて、1.43のサイコロジカル、2016年のブレグジット決定後の戻り高値となる1.4377が視野となるが、この位置までほとんど目立ったポイントがなくなることで、1.4250,1.4300や1.4350のサイコロジカルが上値を抑えるか注目したい。

一方下値は、1.3434-1.3544の戻り安値圏の維持ではサポート形成から良いが、1.3412を割れると1.3304-50の戻り安値まで視野となる。この最大のリスクは、1.3188や1.3135の下ヒゲを割れるケースで、その場合相場は崩れ気味となり1.30のサイコロジカル、1.2906-33の戻り安値圏までの調整の可能性が高まりそう。ただ、一旦下支える可能性はあるが、1.2855まで割れると1.2806-1.2845ゾーン、1.2752までターゲットとなり、更に1.2676や1.2645の戻り安値を割れるケースからは、1.2438-1.2520ゾーンの戻り安値圏、1.2360まで視野となり、1.2252の戻り安値まで割れると1.2162などがターゲットとなるが、最大のリスクは1.2073の戻り安値割れで、その場合1.20のサイコロジカルがターゲットとなる。

デイの戦略としては、突っ込み売りは避けたいが、反発では売り狙い。上値は1.3675をストップ、1.3650方向への上昇で売って、ターゲットは、1.3580-90の動向次第。維持では買い戻しも、割れると1.3550-70での利食いとなる。またこの位置の買いは、維持が確認できればだが、ストップは1.3544割れ。さもなくも、1.35方向への調整を待って買い下がりで、この買いのストップは1.3412割れとして、1.34ミドルまでの買い下がり。この買いのターゲットは、1.3540-90ゾーンが抑えると利食い優先が安全となる。
休み明けの米長期金利の動向が焦点【2021年10月12日】

ユーロ円

・予想レンジ:130.00~131.50
・基本戦略: 押し目買い
・予想時間:07:26 予想時レート:131.01

上値を134.13でCapされて下落も、下値は127.94-93でダブル・ボトムを形成して反発的。特に直近130.75-48のダブル・トップや日足の雲の上抜けており、更に上昇が継続するか注目となる。ただ、未だ日足のスロー・ストキャスティクスは、不安定で上値追いする状況ではなく、月足のスロー・ストキャスティクスは、デッドクロス入りが近く、戻りではやれやれの売りが出易そう。 

上値は、昨日の高値131.23を越えて、131.86-132.24の戻り高値が視野となるが、売りが出易い。132.43-70-88の戻り高値圏を超えて、133.58-70や134円のサイコロジカルが視野となるが、抑えると上値追い出来ない。あくまで134.13の高値を越えて、134.50のサイコロジカル、更に強い135円がターゲットとなるが、一旦利食いが出易そうだ。ただ、この位置も超えると、136円や137円のサイコロジカル、更に137.50の高値まで視野となるが不透明となる。 
一方下値は、128.58-88の基準線や転換線、128.63-91のサポート圏の維持では強いが、128.28-33の戻り安値を維持出来ずに、127.93-94を割れてしまうと127.50-77の戻り安値、126.98-127.32ゾーンが視野となるが、過去の高値圏と絡む位置で、維持では更に突っ込み売りは出来ないが、維持出来ない場合126.17-70、125.60-126.10の戻り安値圏まで視野となる。こちらも維持では更に突っ込み売りは出来ないが、125.09-31やサイコロジカルな125円をしっかりと割れると調整が深まり、124.30-38、123.90や123.64を割れると123.01-03、122.85を割れると122.66、121.82-122.23ゾーンの戻り安値圏まで視野となる。このリスクは121.62や121.48の戻り安値割れで、その場合120.81や120.27、サイコロジカルな120円までターゲットとなるが、こういった下落では、長期的に買い狙いが検討される。このリスクは119.31の安値割れとなる。

従ってデイの戦略としては、直ぐに上値を追いは出来ず、あくまで押し目を待っての買い狙いとなるが、早期は昨日の高値131.23がCapされると売り目線から、ターゲットは、130.50-70、130円の維持では利食い優先。もし、超えても132.24をストップに、132円方向への上昇は売り直しとなる。また買いは、130円前後から検討する形で、129.50まで買い下がって、ストップは129.08割れまたは、更に買い下がるなら128.34割れ。ただ、こういった買いのターゲットは、130.50-70が逆にレジスタンスとなるなら利食い優先となる。 

休み明けの米長期金利の動向が焦点【2021年10月12日】