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おはようございます。大塚亮です。
2021年10月6日の相場分析です。
目次
概況
ポンド円の10月5日終値は151.878円、前日比0.939円高と大幅上昇した。取引レンジは152.058円から150.746円。
日足は10月1日から3日連続の陽線=赤三兵で上昇、10月4日の前日比0.518円高からの続伸で高値では152円台に到達した。
ドル円が10月4日深夜に110.817円まで下落したところから持ち直しに入り111.50円を超えるところへ上昇したことに加え、ポンドドルが9月29日深夜安値1.34120ドル以降の戻り高値を切り上げて5日深夜には1.36467ドルへ上昇したため、ポンド円は円安とポンド高の両面から押し上げられた。
10月6日午前はややドル高感が優勢となっており、ドル円は続伸しているもののポンドドルが5日深夜高値以降をややジリ安推移となっているためにポンド円は高値を152.157円まで切り上げてからは上値が重くなっている印象だ。
英10年債利回り上昇で米10年債利回り上昇でもポンドドルは確り
英10年債利回りは10月5日に1.097%まで上昇して8月4日の0.48%以降の高値を更新した。すでに先々週の時点で5月のピーク時に付けた0.92%を超えているが、2019年6月以来の2年3か月ぶりの高水準に達しており、パンデミック発生による2020年8月に0.06%まで低下したところからの切り返しを継続している。
米連銀の利上げ想定時期前倒しにより米長期債利回りも9月28日に1.56%台へ上昇してからいったん反落したものの10月4日から持ち直して5日には1.55%台へ上昇している。米英の10年債を比較すれば絶対水準では米10年債利回りが大幅に上回っている状況ではあるが、上昇の勢いとしては英10年債の上昇が勝っているため、米長期債利回り上昇によるドル高圧力に負けずにポンドドルも上昇しうるところを見せている。英中銀が年内の利上げ可能性を示唆する状況と原油相場の高騰による物価上昇率を追いかける長期債利回り上昇の流れが続いている印象だ。
中勢のテクニカルポイント、高値切り下がりからの脱却を試す
ポンド円は10月1日安値149.233円から3連騰で上昇しており9月28日高値152.569円に迫っている。
10月1日安値への反落では9月21日安値148.947円割れを回避しているが、5月27日天井156.061円以降は6月23日高値155.148円、7月29日高値153.434円と8月10日高値153.319円のダブルトップ、9月14日高値の152.845円と戻り高値が切り下がり下降トレンドを形成してきた。一方で今年3月以降は150円を割り込む水準は買い戻しが繰り返されてきたが、9月21日安値では7月20日安値148.458円割れを回避している。
日足で見れば7月20日以降は高値がやや切り下がり気味の持ち合い相場で騰落を繰り返している状況にあるわけだが、9月28日高値及び9月14日高値を上抜く上昇へと発展すれば、5月27日天井からの下落基調から抜け出すこともできるのではないかと思われる。まだ第一関門の9月28日高値を超えていないため、高値切り上げに失敗して150.50円を割り込む反落が発生する場合は持ち合い下放れへ転落する可能性も残る。10月8日の米雇用統計反応から流れも決まってくるのではないかと思う。
短期テクニカル分析
ポンド円の60分足レベルでは概ね3日から5日周期での底打ちとピークアウトを繰り返すリズムがある。
9月28日午後高値152.569円を起点とした下落は10月1日夕安値149.233円で一巡となり、その後は切り返しが続いて徐々に9月28日午後高値に迫ってきている。152円に到達したので151.50円以上での推移中は6日午後から7日にかけては上昇を継続する可能性があると思われるが、9月28日高値手前でダブルトップを形成して反落に入る可能性もあると注意し、151.50円割れからはいったん下げに入るとみて6日午後から8日夕にかけての間への下落を想定する。
60分足の一目均衡表では10月1日夕安値からの反発で遅行スパンが好転、先行スパンからも上抜けてその後も両スパン揃っての好転を維持しているので、遅行スパン好転中は高値試し優先とするが、高値更新が続かないと遅行スパンは悪化しやすいと注意し、遅行スパン悪化からはいったん下げに入るとみて安値試し優先とする。
60分足の相対力指数は10月5日夜高値時に75ポイントへ到達してから60ポイント台へ低下している。5日深夜から6日午前への高値切り上げに際しては指数のピークが切り下がる小規模な弱気逆行も見られるので反落注意期とし、50ポイント割れからは30ポイント台序盤を目指す下落を想定する。
10月6日の売買戦略
151.50円以上を維持するうちはもう一段高の可能性ありとみて押し目買い有利の展開と考えるが、152.35円以上は反落警戒圏として利食い優先の水準とみる。151.50円割れからはいったん下げに入るとみて戻り売り有利の展開とし、151円から150.50円にかけてのゾーンを試すとみる。急落商状の場合は150円台序盤へ下値目途を引き下げ、151円以下での推移に入る場合は7日も安値試しへ向かいやすいとみる。
10月6日の注目指標
・休場 中国
・ドイツ
・15:00 8月 製造業新規受注 前月比 (7月 3.4%、予想 -2.1%)
・15:00 8月 製造業新規受注 前年同月比 (7月 24.4%、予想 16.4%)
・英国
・17:30 9月 建設業PMI (8月 55.2)
・ユーロ圏
・18:00 8月 小売売上高 前月比 (7月 -2.3%、予想 0.8%)
・18:00 8月 小売売上高 前年同月比 (7月 3.1%、予想 0.4%)
・米国
・21:15 9月 ADP非農業部門雇用者数 前月比 (8月 37.4万人、予想 42.8万人)
・22:00 ボスティック・アトランタ連銀総裁、講演
・23:30 EIA週間石油在庫統計