月末・期末のフローで荒れた展開に【2021年3月31日】

月末・期末のフローで荒れた展開に【2021年3月31日】

おはようございます。だいまんです。

2021年3月31日相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、月末・四半期末を睨んで、ドル買いが優勢となった。米長期金利の高止まりや軟調な株価もドルの下値を支えた。米10年物国債利回りは、一時1.77%台まで上昇、NY株3指数は、そろってマイナス圏での推移に終わった。米経済指標としては、1月住宅価格指数は予想を下回ったが、1月ケース・シラー住宅価格指数は予想を上回り、3月消費者信頼感指数が大幅に予想を上回ったことが、株価の下支えとなった。また、IMFが今年の成長率見通しを上方修正すると発表、WHOが、「新型コロナウイルスが、武漢研究所から発生した可能性は低い」と公表、日米を含む14カ国が「中国に対しての世界保健機関の調査は、著しい遅れがあり、オリジナルやサンプルへのアクセスの欠如がある」との共同声明を発表したが、相場に対する影響は見えなかった。

ドル円は昨年3月以来となる110.43まで上昇、ユーロドルは1.1712、ポンドドルは、1.3706まで下落した。

一方クロス円では、ユーロ円が129.55から129.18、ポンド円が151.95から151.19まで下落、オージー円が83.70、NZD円は76.91、カナダ円は87.25まで一時売りに押された。

3月31日の注目材料

  • 08:50 (日) 2月鉱工業生産・速報値 [前月比] (前回4.3% 予想-1.3%)
  • 08:50 (日) 2月鉱工業生産・速報値 [前年同月比] (前回-5.2% 予想-2.0%)
  • 09:00 (NZ) 3月NBNZ企業信頼感指数 (前回7)
  • 09:00 (NZ) 3月NBNZ自社業績予想指数 (前回21.3)
  • 09:30 (豪) 2月住宅建設許可件数 [前月比] (前回-19.4% 予想5.0%)
  • 09:30 (豪) 2月民間住宅着工許可件数 (前回-12.2%)
  • 09:30 (豪) 2月民間部門貸付 (前回0.3%)
  • 09:30 (豪) 2月住宅ローン (前回0.4%)
  • 10:00 (中) 3月国家統計局製造業PMI (前回50.6 予想51.2)
  • 10:00 (中) 3月国家統計局非製造業PMI (前回51.4)
  • 14:00 (日) 2月新設住宅着工戸数 [前年同月比] (前回-3.1% 予想-4.8%)
  • 15:00 (英) 3月ネーションワイド住宅価格 [前月比] (前回0.7% 予想0.4%)
  • 15:00 (英) 3月ネーションワイド住宅価格 [前年比] (前回6.9% 予想6.5%)
  • 15:00 (英) 第4四半期GDP・改定値 [前期比] (前回1.0% 予想1.0%)
  • 15:00 (英) 第4四半期GDP・改定値 [前年同期比] (前回-7.8% 予想-7.8%)
  • 15:00 (英) 第4四半期経常収支 (前回-157億ポンド 予想-348億ポンド)
  • 15:45 (仏) 2月卸売物価指数 [前月比] (前回1.2%)
  • 15:45 (仏) 2月消費支出 [前月比] (前回-4.6% 予想1.1%)
  • 15:45 (仏) 3月消費者物価指数・速報値 [前月比] (前回0.0% 予想0.7%)
  • 15:45 (仏) 3月消費者物価指数・速報値 [前年同月比] (前回0.6% 予想1.1%)
  • 16:55 (独) 3月失業者数 [前月比] (前回0.90万人 予想-0.10万人)
  • 17:00 (スイス) 3月投資家信頼感指数 (前回55.5)
  • 16:55 (独) 3月失業率 (前回6.0% 予想6.0%)
  • 18:00 (ユーロ圏) 3月消費者物価指数・速報値 [前年同月比] (前回0.9% 予想1.4%)
  • 18:00 (ユーロ圏) 3月消費者物価指数コア指数・速報値 [前年同月比] (前回1.1% 予想1.1%)
  • 21:00 (南ア) 2月貿易収支 (前回118億ランド 予想188億ランド)
  • 21:15 (米) 3月ADP雇用報告 [前月比] (前回11.7万人 予想55.0万人)
  • 21:30 (加) 1月月次GDP [前月比] (前回0.1% 予想0.5%)
  • 21:30 (加) 1月月次GDP [前年同月比] (前回-3.0% 予想-2.5%)
  • 21:30 (加) 2月鉱工業製品価格 [前月比] (前回2.0% 予想2.4%)
  • 21:30 (加) 2月原料価格指数 [前月比] (前回5.7%)
  • 21:30 (加) 2月生産者物価指数 [前年比] (前回4%)
  • 21:30 (加) 2月生産者物価指数 [前月比] (前回2%)
  • 22:45 (米) 3月シカゴ購買部協会景気指数 (前回59.5 予想60.0)
  • 23:00 (米) 2月住宅販売保留指数 [前月比] (前回-2.8% 予想-2.7%)
  • 23:00 (米) 2月住宅販売保留指数 [前年同月比] (前回8.2%)
  • 23:30 (米) 週間原油在庫統計 (前回191.2万バレル)
  • 本邦3月決算企業決算末
  • 桜井日銀審議委員任期満了、
  • OPECプラス・共同閣僚監視委員会
  • バイデン大統領・インフラ投資計画発表(ペンシルベニア州ピッツバーグ)
  • 米5年物・7年物国債償還(1111億ドル)

3月31日の相場見通し

昨晩は、月末・四半期末を睨んで、ドルが堅調な推移を続けました。本日も同様に、リバランスに絡んだフローの動きが、ドル相場を支えるか注目しましょう。

まず、東京時間では、本邦の企業決算に絡めて、例年ドル円レートの押上の動きが見えるか注目となりますが、一方で米国債の償還が予定されています。こういった円転ニーズや新年度に向けた機関投資家からのヘッジ売りも出易く、もしドル円が更に上昇を強めても、追いかけるのは避けておいた方が良さそうです。

経済指標としては、日本の2月鉱工業生産・速報値と2月新設住宅着工戸数、NZ3月NBNZ企業信頼感指数、豪2月住宅建設許可件数と住宅ローン、中国の3月国家統計局の製造業と非製造業PMI、英国では3月ネーションワイド住宅価格、第4四半期GDP・改定値と経常収支、仏2月卸売物価指数と3月消費者物価指数・速報値、独3月失業者数・失業率、ユーロ圏3月消費者物価指数・速報値、カナダでは、1月月次GDPや2月生産者物価指数、米国では3月ADP雇用報告、3月シカゴ購買部協会景気指数と2月住宅販売保留指数などが発表されます。

材料が多いですが、中国のPMIは、無難な結果なら影響は少なそうです。また、ユーロ圏では、良好な指標が続いていますが、ロックダウンの悪影響が見えていないのは不思議な感じが残っています。独雇用統計やユーロ圏消費者物価指数などのサプライズ的に悪い結果には注意しておきましょう。

一方米国では、バイデン政権の追加の景気対策の影響が、強い経済指標が続いています。ADP雇用報告が、良好な結果を示した場合、週末の3月雇用統計の発表に向けて、思惑を高めそうです。

また、バイデン大統領がインフラ投資計画を発表します。一部に3兆ドル規模との思惑が出ていますが、株価面では一定の織り込みもありそうです。また表明しても実際議会をすんなりと通過するかは不透明なことは、留意しておきましょう。

その他では、月末・四半期末で、ロンドン・フィキシングの24時に一定の大口のフローが出ます。ドル売りか買いかは断言できませんが、こういったフローはレベル感とは別に出てくること、また24時を前にドルが思惑的な動きをすることがあるので、注目して対応しましょう。

3月31日のデイ・トレード戦略

本日のトレード戦略です。

ドル円

  • 予想レンジ:109.60~110.60
  • 基本戦略: 慎重に戻り売り
  • 予想時間:07:00 予想時レート: 110.36

ドル円は、日足の雲や123.23の高値からのレジスタンスを超えて、110.43まで上昇。既に長期レジスタンスを上抜け、サイコロジカルは110.50,月足の雲の下限となる110.65を目指す動きとなっているが、抑えると上値追いできない。ただし、しっかりと超えると111.00や111.50などのサイコロジカル、111.71や112.23の戻り高値まで越えると112.44の月足の雲の上限まで視野となる。

一方下値は、既に転換線と絡む109.37-72、108.71-109.15の戻り安値が維持されると強いが、108.22-48の戻り安値を割れると基準線と絡む107.82-98の窓の下限、107.16のそれ以前の高値から106.94の戻り安値、106.37-64の戻り安値が視野となるが、上昇チャンネルの上限や106円のネック・ラインからは買いが入り易い。ただ、105.83-85の戻り安値を割れると105.20、サイコロジカルな105円が視野となるが、更に突っ込み売りは出来ない。ただ、104.92の戻り安値を割れると調整気味となり、104.55-86まで視野となる。また104.41の戻り安値を割れると相場崩れ気味となるが、ただ、下値には出遅れた雲が控えており、104.05-20の戻り安値圏で、日足の雲の上限が控える位置が視野となるが、買いが入り易い。ただし割れると雲の下限が位置する103.45-57まで視野となるが、維持では堅調が続く。このリスクは、103.33の安値を割れるケースで、その場合103円方向への調整となるが、維持されると更に突っ込み売りは出来ないが、102.96や102.59を割れると102.50前後のサイコロジカル、101.99の戻り安値、更にサイコロジカルは101.50がターゲットとなるが、引き続き買いが入り易い。最大のリスクは101.19の安値割れとなるが、その場合100.58のフィボナッチ・リトレースメント(75.31-125.86)までターゲットとなる。ただ、100円のサイコロジカルを直ぐに割れることは想定できず、買い下がり位置との見方は変わらない。

デイの戦略としては、月末・期末で相場が荒れ易いので注意だが、ここは慎重に売り場を探したい。上値は110円ミドルから後半を売り上がって、ストップは111.05越えとするか、少し長めの余裕を持つなら111.71をストップに、111円ミドルまでも段階的に売り上がる形。ただターゲットはデイでは、既に109.80-00が守られるなら利食い優先、割れても109円ミドルではしっかりと利食いたい。またこの位置の維持では買ってもストップは109.37割れで、この買いのターゲットは、110.00-20が逆レジスタンスとなるなら利食い優先となる。

また、もし110円ミドルからの売りがワークするなら、4月以降を睨んで少し長めの保有を検討しても、108.22-48を割れるまでは、この手前では利食いながら対応したい。

月末・期末のフローで荒れた展開に【2021年3月31日】

ポンド円

  • 予想レンジ:150.80~152.20
  • 基本戦略:戻り売り場探し
  • 予想時間:07:27 予想時レート: 151.62

ポンド円は、147.97の高値からのレジスタンスや月足の雲の下限を上抜け、上昇が昨晩152.56まで拡大も、一旦トピッシュとなる形。

上値は、151.95-00などが抑えるとレジスタンス形成の可能性が残り上値追い出来ないが、152.56を超えると月足からは153.86などが視野となるが、156.60の戻り高値の上抜けは不透明で、更に157.05には横ばいとなる月足の雲の上限が位置しており、上値を抑える可能性が残っている。

一方下値は、転換線や基準線とからむ150.59-151.01、149.77-84の維持では強いが、148.53を割れると148.12、147.29-41を割れるとエクステンションが崩れ、146.36-56,145.87、146円前後に雲の上限、145.22の戻り安値を割れると144.04-50に雲の下限が控え、維持できるか焦点。ただし、維持出来ない場合、142.85、142.20まで視野となるが、維持は不透明も維持できない場合141.08-29、140.76、140.35-37などが視野となる。また139.48-52を割れると138.00-33の戻り安値圏、136.80-97の下ヒゲまで割れると相場は崩れ、134.88-135.72の戻り安値圏までターゲットとなる。ただこの下方ブレイクが、一気に実現するかは不透明も134.41まで割れると133.62-84の戻り安値圏、133.05や132.95の戻り安値割れると相場は更に崩れ気味となり、132円のサイコロジカル、131.78の安値まで割れると130円までターゲットとなる。

従ってデイの戦略としては、152.56をストップに、152.00-20ゾーンの上昇では売り狙い。ターゲットは、151.16-22の維持では利食い優先も、151円を割れるなら、150.50を前に下げ渋りでは利食って置きたい。また、この位置からの買いは、150円前後まで買い下がって、ストップは、149.50割れまたは、148.53の安値を睨むなら、149円まで買い下がりを検討したい。この買いの場合のターゲットは、151.00-50ゾーンが抑えると利食いとなる。

月末・期末のフローで荒れた展開に【2021年3月31日】