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投資の神様ウォーレン・バフェットは、お金を稼ぐコツについて尋ねられた時、次のように答えました。
「急いでお金持ちになろうとしてはいけない。急ぐからみんな失敗してしまうのだ。」
これはまさに金科玉条の言葉でありますが、急ぐも何も…スタートラインに立つお金すらままならないよ…という人も多いかと思います。
そこで本記事では「できるだけ少額資金で運用するとしたら、どれくらいの金額にすべき?」という、誰もが思いつきがちな悩みに向けて、FX自動売買の観点から考えていきたいと思います。
目次
FX自動売買は少額資金からでも可能?
結論から言えば、少額資金からもFX自動売買は可能です。
例えば、トラリピやトライオートFXのような、オーソドックスな自動売買であれば、指値1本1000通貨から発注することができます。
米ドル円やユーロ円、カナダドル円といった自動売買で人気の通貨ペアにおいては、1000通貨あたり約5000円の証拠金を必要とするため、その金額が最低値といえるでしょう。
しかし少額資金のままだと、発注できる量が限られたり、またリスクの高い運用となるため、到底おすすめできるものではありません。
では、自動売買の醍醐味を堪能しつつ、なるべく少額資金で始めたいとすれば、どの程度の資金が目安となるのでしょうか?
自動売買の仕組みについて
次節以降の解説を理解していただくためにも、まずは自動売買の仕組みについて知っていただかねばなりません。
すでに仕組みをご存知の方は、本節を読み飛ばして構いませんが、そうでない方は以下のポイントをお含みおきください。
・基本戦略はナンピン
・IFD注文(指値と同時に逆指値を発注)を複数仕込む
・一定の含み益が出たときは、自動で決済
・基本的に含み損の損切りを行わず、レンジ相場を信じて回復するのを待つ
最近では、数多くの自動売買サービスが展開されておりますが、基本はどれも同じで、上記の通りです。
その他、自動売買の基本については、以下の記事で解説しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
FX自動売買は儲かるの?稼げるようになる条件・可能性とは?少額で始めるために!目安となる運用資金の求め方
少額資金でFX自動売買を始めるにあたって、考慮すべき点は以下の3つです。
・発注本数と値幅
・含み損の許容幅
・定敵的なチェック
以下より、それぞれ順番に解説していきましょう。
ステップ1:発注本数と値幅
まずは、自動売買の根幹をなす指値注文を、どのレート帯に何本仕込むかを決めなけれなりません。
ここでは、例としてUSD/JPYチャートにおいて、120.0〜130.0円において、10本の指値注文を1000通貨ずつ仕込むことを考えてみましょう。
この時、等間隔で仕込むことになるので、
1本目:120.0円
2本目:121.0円
・
・
・
11本目:130.0円
といった具合になります。
また、この時の平均取得単価も算出しておきましょう。
上記11本全ての注文が成立した時、保有ポジション量は11000通貨、平均取得単価は125.0円です。
この数値を踏まえた上で、次のステップに進んでいきましょう。
ステップ2:含み損の許容幅
「含み損の幅をどこまで許容するのか?」
これは自動売買において最も重要な意思決定でありますが、前提として強制ロスカットが執行される条件について、頭に入れておかねばなりません。
強制ロスカットの条件:口座資金 < 必要証拠金 + 含み損
つまり、ポジションを掴みすぎて証拠金が不足する、あるいは含み損が増え続けてしまえば、口座はパンクしてしまうということです。
前節の例を出せば、保有ポジション量は11000通貨、平均取得単価は125.0円であるため、1.0円(100pips)分変動するだけで、含み損は11,000円増えることになります。
つまり10.0円分の変動に耐えようと思えば、110,000円の余剰資金が必要であり、保有ポジション量が増えれば、さらに多くの資金を投入しなければなりません。
ステップ3;定期的なチェック
自動売買は、放ったらかしでも利益が出せるという点がPRされがちですが、少額資金で運用する場合は、完全に放置すべきではありません。
少額資金の運用ゆえに強制ロスカットされやすく、定期的に証拠金維持率等をチェックする必要があるからです。
おすすめな運用としては、裁量トレードと並行しつつ、相場の方向性や流れも掴んだ上で自動売買を稼働させること。
利上げ・利下げや、政治的に大きなニュースがあった際は、いつでも自動売買の稼働を停止できるよう、為替指標などの情報については、日頃からアンテナを張っておくように心がけましょう。
雇用統計には手を出すな!初心者でも稼ぎやすい為替指標5選!少額資金の運用プラン
前節では、理想的な運用資金を算出するためのステップを紹介しましたが、運用資金が決まっている状態からは、どのように考えていけばいいのでしょうか?
本節では、運用資金10万円を用いて、CAD/JPYの自動売買を稼働させることを考えてみましょう。
直近為替レートの調査
まずは、自動売買を仕掛ける範囲を絞るために、直近の為替レートの調査からです。
本来であれば、5年以上の長期レートを参考にしたいところですが、少額資金という縛りがある以上、カバーできるのは直近1年前後といったところになるでしょう。
CAD/JPYの直近1年における為替レートは、以下の通りです。
このチャートを満遍なくカバーするとしたら、大体80.0〜100.0円あたりになるでしょう。
そのレート帯において、等間隔で指値注文を並べた場合、平均取得単価は90.0円(「80.0」と「 100.0」の平均値 )となります。
またCAD/JPY = 90.0円において、ポジションを1000通貨保有するとすれば、必要証拠金は以下の通りです。
必要証拠金:90.0円(為替レート) × 1000(通貨量) ÷ 25(最大レバレッジ) = 3,600円
上式より、指値1本あたり3,600ということであり、これを何本仕込んでいくのか、さらに検討を進めてみましょう。
指値本数の検討
まずは80.0〜100.0円のレート帯において、試しに指値を5本並べてみることを考えてみましょう。
以下のチャート図をイメージしてみると、多少分かりやすくなるかもしれません。
指値が5本であれば、必要証拠金は3,600 ×5 = 18,000円です。
そして運用資金10万円であれば、残った82,000円分を含み損に耐えるための備えとすることができます。
また相場が1.0円下落するごとに、含み損は5000円増えることになりますので、耐え切れる値幅は16.4円。
だとすれば「もう少し指値の本数を増やしてもいいかな…」と、あれこれ検討していくのが自動売買の醍醐味となります。
両建てMAX方式の活用
両建てMAX方式を活用することで、さらに効率よく自動売買の範囲を広げることができます。
前節までは、全て買い注文だけで話を進めていましたが、以下図のように買い注文・売り注文で上下半々区切ることも可能。
証拠金については、買い注文・売り注文、いずれか大きい方の金額のみでOK、というのが両建てMAX方式の強みとなりますので、ぜひ活用してみてください!
少額で始めるFX自動売買の注意点
少額資金で始める際は、必ず押さえておかねばならない注意点があります。
本節で紹介する事例、状況に追い詰められないよう、日頃から余裕を持った運用を意識したいところです。
注意点1:「余力ゼロ」で運用スタートしない
自動売買は、「稼働させる」だけにおいては、そこまで多くの資金を必要としません。
必要資金を押し上げる原因は、含み損に耐え切るための「余力」になるからです。
そのため相場に慣れていない人の中には、最初からあまり含み損を想定せず、いざとなれば「含み損が増えそうなタイミングで資金を追加すればいいや」と楽観視している人がいます。
しかし残念ながら、FXにおいて「いざという時」と気づいた頃には手遅れなのです。
【強制ロスカット】FX初心者の9割が稼げない?よくある失敗例6選何日もかけてゆっくり下落する時もありますが、たった数時間で1000pips(10円)近くレートが変動することも数年に一度レベルで起こります。
基本的に、事が起きた後で対応するのは難しく、日中仕事で忙しい人であれば、まず間に合わないでしょう。
そうなる前に、日頃から「いざという時」を想定しておくことが、自動売買の運用においては重要なのです。
注意点2:借金をあてにしない
含み損に耐え切るためには「余裕資金」が重要となりますが、余裕資金はあくまでも余裕資金、自動売買が稼働状況が順調であれば、使うことのないお金です。
とすれば、消費者金融やカードローン等の借金で賄って、自動売買の利益で少しずつ返せばいいのでは…と考える人が多くいます。
しかし、まず間違いなくこの考えでは成功できないでしょう。
なぜなら、自動売買のパフォーマンスが、借金の金利を上回ることが難しいからです。
短期的に上回ることはあっても、カードローンの手数料や、仕組み上リボ払いになっていることを踏まえると、部が悪いという他ありません。
何より、精神的なストレスも大きくなり、冷静な判断力、レバレッジや資金の管理能力も損なわれることになりますので、得てして良い結果にはならないでしょう。
注意点3:EAについて
自動売買は、大手FX会社が手掛けるサービスの他にも、有志が開発したEA(自動売買ソフト)を運用するという方法があります。
EAについては、「ゴゴジャン」や「テラス」といったサイトから誰でも購入することができ、種類も多岐にわたるため、より少額資金で始められるものを選びたい、という人もいるでしょう。
しかしいくら探せど、自動売買の基本的な構造はどれも同じであり、どれだけ優秀な売買ロジックを搭載したとしても、少額の運用ではリスクが高くなってしまうのです。
そもそも優秀な自動売買を探し出すこと自体も難しく、優秀に足り得るかどうかは、運用資金や設定によるところも大きいです。
少額資金に固執してしまうと、健全な自動売買にならない恐れがあるため、まとまった資金ができるまでは、デモ環境下で相場観を養うことに注力してみてはいかがでしょうか。
少額からでもOK!FX自動売買おすすめ口座3選
少額資金からFX自動売買を始めるのであれば、初心者のサポートが手厚い以下の取引所がおすすめです。
トラリピ
マネースクエアの提供する「トラリピ」は、FX自動売買ブームの火付け役とも呼べる存在です。
自動売買に特化しているチャート画面は、シンプルな設計で非常に見やすくなっており、また現在の相場環境に合わせてどういった設定を行うべきか、あらかじめ赤枠で表示されています。
そのため、通貨ペアの値動き範囲や、それに対するリスク感覚も身についてくるため、将来的に裁量トレードに移行したい方にとっても、大きな学びが得られるでしょう。
ただしスプレッドについては、他の自動売買サービスと比較すると広めであるため、ここ一辺倒に頼るのは控えた方がいいかもしれません。
トライオートFX
インヴァスト証券が手がけるトライオートFXでは、「セレクト機能」によって選ぶだけで自動売買を始めることができます。
どれくらいの資金が必要になるか、推奨証拠金があらかじめ表記されているため、資金と照らし合わせながら、じっくりと選ぶことができるでしょう。
人気ランキングや収益推移も公開されており、FXについてあまり詳しくなくとも、簡単に自動売買を評価できるはずです。
ただ難点としては、「選ぶだけ」で自動売買を始めてしまうと、自動売買を構築する醍醐味が損なわれたり、また他の手法と比較すると得られる経験値が少なくなるかもしれません。
iサイクル2取引
外為オンラインは、「サイクル2取引」「iサイクル2取引」といった二種類の自動売買サービスを手掛けており、また初心者向けのセミナーに注力している点にも定評があります。
セミナーはレベルに応じて6段階から選択可能であり、受講者の満足度は驚異の98%!間違いなく中級者~上級者の人にとっても、何かしらの学びが得られるはずです。
メインとなる自動売買の取り扱いは非常に簡単で、「資産額」「エントリーの方向」「利確幅」の3要素を入力するだけ!
後は自動で、最適な設定を提案してくれますので、資金が少なくて始められない…と悩んでいる人も、とりあえずポチっと入力してみてはいかがでしょうか。
まとめ:リスクはあるものの、少額でもFX自動売買は可能!
本記事では、少額資金から始めるFX自動売買について、以下のポイントを中心に解説しました。
- FX自動売買は少額資金からでも可能か?
- FX自動売買の仕組みについて
- 目安となる運用資金の求め方
- 少額資金の具体的な運用プラン
- 少額資金で始めるFX自動売買の注意点
- FX自動売買おすすめ口座3選
本記事で紹介したステップに従うことで、資金を最小限まで削って運用させることは可能です。
しかし運用資金の厚さは、強制ロスカットの波を遠ざける防波堤であり、そこを削ってしまえば、瞬く間に相場に飲まれてしまうでしょう。
結局のところ、どれだけ少額に抑えられるかは本人次第ではありますが、多くの資金を用意するためにはどうするべきか、こちらに注力した方が、相場では長生きできるはずです。
少額資金での運用は、リスクに身を投じてまで踏み込む価値があるのか、今一度検討していただければ幸いです。