通貨の強さでFX相場を分析!通貨の強弱とは?トレード手法、注意点も解説

通貨の強さでFX相場を分析!通貨の強弱とは?トレード手法、注意点も解説

円安・円高」「ドル安・ドル高」など、為替チャートにおいては「安い」「高い」といった言葉が用いられます。

しかし、これと似たような表現として「強い」「弱い」といったものがあり、一般的には通貨強弱と呼ばれます。

通貨強弱の概念を押さえておくことで、トレンドの掴み方や、通貨ペアの注目度など、よりトレードを有利に展開できるようになるはずです。

ファンダメンタルズ分析、テクニカル分析、いずれにおいても不可欠な知識となりますので、ぜひ本記事をきっかけとして習得しておきましょう!

通貨強弱とは

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通貨強弱とは1つの通貨において、どのくらい買われているか、また売られているのかを分析する手法です。

分析自体も難しいものではなく、強い=買われている=需要が高い、弱い=売られている=需要が低い、という簡単なものになります。

通貨強弱を見極めるためには、インジケータや外部サイトを利用することになりますが、重要なのは通貨強弱の概念を理解しておくことです。

以下より、通貨強弱を用いたトレード手法や分析方法について解説していきますので、是非このまま読み進めてみてください。

通貨強弱を用いたトレード手法

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ある通貨において、チャートが上昇する理由は次の2つが考えられます。

例えばドル円の場合は「ドルの価値が上がる」もしくは「円の価値が下がる」といった具合です。

ただ、いずれの上昇要因においても、簡単に見分けられるわけではありません。

そこで重要となるのが、通貨強弱を取り入れた分析手法というわけなのです!

手法1:通貨の買われすぎ・売られすぎの判断

複数の通貨ペアを比較することで、現状どの通貨が買われている・売られているかを割り出すことができます。

例えばドル円とユーロ円、双方が同タイミングで上昇していた時、これは円売りが強まったという見方ができるはずです。

他にも、ポンドドルが上昇してユーロドルが上昇していなかった場合、これはポンド買いが強まったことが確認できます。

このように通貨ペアを比較することで、単一の通貨ペアでは見えてこなかった上昇・下落の要因が掴めるようになります。

手法2:トレンド相場の見極め

FXは大衆心理を読み取って、トレンドに乗じることが非常に重要となります。

では、そもそもトレンドの正体とはどういったものなのか。

その答えとなるのは通貨ペアにおける強弱の開きであり、一方どちらかに需要が偏り、通貨ペア間における均衡が保てなくなった状態をトレンド相場と呼ぶのです。

たとえ現状トレンド相場が形成されていなくても、強弱の差が大きい通貨ペアであれば、「トレンドが発生する確率が高い」と考えられるため、順張りを狙ったエントリーを行う際は、通貨強弱の確認が不可欠と言えるでしょう。

手法3:レンジ相場の見極め

レンジ相場が形成されているということは、買い注文と売り注文が拮抗している状態、言い換えれば通貨間の強弱に差が開いていないということです。

通貨強弱の分析が手の内に加わることで、今現在がレンジ相場なのか見極めやすくなり、トレンドの順張りだけでなくレンジの反転を狙った逆張りもできるようになるでしょう。

とはいえ通貨強弱だけでレンジ相場を判断するのは安定感に欠けるため、他のインジケーターと併用して分析するなど、エントリー根拠の1つとして参考にすることをおすすめします。

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通貨強弱の分析方法

ここからは、通貨強弱の見極めに有用となるサイトを紹介していきます。

通貨強弱は、FXアプリ等でも簡単に表示することができますが、より精度高く見極めるためにも、以下のサイトの活用をおすすめします。

Currency Strength Chart

Currency Strength Chartでは、主要通貨である8種類(ドル・ユーロ・円・ポンド・豪ドル・スイスフラン・カナダドル・ニュージードル)の通貨強弱を確認することができます。

例えば上のグラフ図からは、6:00時点においてユーロが強く、またニュージーランドドルが弱い状況が伺えるため、これらの通貨を中心に戦略を立てることができるでしょう。

また5分間隔で随時更新されるため、スキャルピングやデイトレードの際は、毎回必ず確認しておきたいところです。

Currency Index「Mataf」

Currency Index「Mataf」では、20種類以上の通貨強弱の表示が可能です。

基本的な機能については、上で紹介した「Currency Strength Chart」と大差はありませんが、「Mataf」では長期間にわたって通貨強弱が確認できるため、スイングトレードやスワップポイント運用のお供に最適です。

Ku-chart

MT4のインジケーター「Ku-chart」を用いて通貨強弱を判断するというのも一案です。

基本的な見方については上で紹介したブラウザ上ツールとほとんど変わらず、それに加えて通貨強弱の広がり具合を知らせてくれるリマインド通知も可能です。

チャートを見ながら同時に通貨強弱が確認できるようになりますので、詳細が気になる方はぜひ以下の記事を参考にしてみてください。

Ku-Chart ku-Chartを使って通貨の強弱を判断する方法

通貨強弱を用いたトレードの注意点

通貨強弱を用いた分析は、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析のように、トレードの根拠を作るものではありません。

過信しすぎて手痛い失敗を被らないよう、以下の注意点を押さえておく必要があります。

注意点1:通貨強弱だけで判断しない

通貨強弱を主体にトレードを展開するのではなく、あくまでもテクニカル分析の後押し材料として、戦略に取り入れていくことをおすすめします。

もっとも避けるべきは、通貨強弱のグラフだけをみて、買われている通貨・売られている通貨を適当にトレードしてしまうことです。

それで成功する場合もありますが、既にトレンドが終わりきっている状況も考えられますので、やはりインジケーターの確認は必須です。

テクニカル分析ありきで戦略を立て、トレード根拠の副材料として通貨強弱の概念を取り入れていきましょう!

注意点2:通貨強弱から通貨ペアを選ぶ

大半のトレーダーにとっては、メインで運用する通貨ペアを決めているかと思われますが、通貨強弱のグラフを見てから、メインの通貨ペア以外に手を出すことはおすすめしません

なぜなら、通貨ごとに市場の流通量や取引量が大きく異なるため、通貨強弱のレベル感も変わってくるからです。

例えば、米ドルが強い状況とマイナー通貨が強い状況では、トレンドの生まれやすさも段違いです。

そのため、日頃から扱い慣れていない通貨ペアに手を出してしまうと、思い通りにpipsが取れないことが懸念されます。

長く相場で生き残っている経験豊富なトレーダーならまだしも、そうでなければ、トレードする通貨ペアを通貨強弱だけで判断するのは控えておきましょう

まとめ:通貨強弱から相場環境を見極めろ!

本記事ではFXにおける通貨強弱について、以下のポイントを中心に解説しました。

  • 通貨強弱の概念について
  • 通貨強弱を用いたトレード手法について
  • 通貨強弱を用いたトレードの注意点

相場の環境認識や、トレンドの発生を掴むために、通貨強弱は非常に重要です。

勝ちやすい通貨、またpipsを取りやすい通貨が選べるようになりますので、トレードの勝率も大幅に改善されていくでしょう。

通貨強弱の分析においても、知識や経験はほとんど必要なく、専用のサイトでサクッと確認できますので積極的に活用していきたいところです。

以上、参考にしていただければ幸いです。