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ユーロドル(EUR/USD)は値動きが安定しており、取引コストも安いため、よく初心者向きの通貨ペアとして挙げられます。
またチャートにも大きな特徴があり、その特徴を踏まえたトレードをすることで、さらに稼ぎやすくなるでしょう。
本記事では、ユーロドルの特徴やトレードのポイントについて解説していきますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
ユーロドルの特徴
本節では、ユーロドルの特徴について解説していきます。
以下より紹介するポイントを学ぶことで、ユーロドルのメリットを活かしたトレードができるようになるでしょう。
値動きの安定性
以下の円グラフ(引用元:OADNA)から分かる通り、ユーロドルの取引量は世界一です。
そのため値動きが安定しやすく、急激にレートが飛ぶリスクも少ないと言えます。
また取引量が多いということは、それだけ活気付いている、多くのトレーダーが注目しているということであり、トレンドの出現も明確になります。
インジケーターも機能しやすくなり、相場のセオリーにも従いやすくなるため、極力運を排除した実力勝負を行いやすい環境です。
スプレッドが狭い
スプレッドを決める主な要因は、通貨ペアの変動率と流動性です。
ユーロドルのようにインターバンク市場で取引され、どちらの通貨も需要が高い通貨ペアは、変動率と流動性ともに安定している傾向にあります。
そのためユーロドルは、他の通貨ペアと比較してもスプレッドが狭く、取引コストも大きな負担にはなりません。
スプレッドとは?口座別の比較や計算方法をわかりやすく解説ボラティリティは小さめ
他の通貨ペアと比較すると、ユーロドルのボラティリティ(値動きの激しさ)は小さめと言えます。
上の画像(引用元:OADNA)を見て分かる通り、1日あたりの平均変動率は60〜80pips前後です。
ニューヨーク市場の時間帯(PM9:00 – AM2:00)ごろにかけては多少動きやすくなるものの、全体的に見れば落ち着いた値動きを見せるため、スキャルピングには不向きと言えるでしょう。
長期的な下落トレンド
ユーロドルのチャートは、長期的に下落トレンドを形成しています。
リーマンショックを迎えた2008年ごろから現在に至るまで、緩やかな右肩下がりです。
この特徴を踏まえて、ユーロドルでは積極的にショートを狙っていきたいところですが、そもそも何故ユーロドルは長期的に下落しているのでしょうか。
その理由について、次節より詳しく解説していきたいと思います。
ユーロドルが下がる理由
ユーロドルは以下3つの要因によって、長期的に下落し続けています。
- 経済の先行きリスク
- 政治のリスク
- 米欧間の金利格差
ユーロドルが下落しているということは「米ドルの価値が高まる」「ユーロの価値が落ちる」のどちらかです。
3つの要因が、どういった理由でユーロドルの下落の絡んでいるのか、それぞれ順に解説していきましょう。
理由1:経済の先行きリスク
世界経済を牽引するアメリカの通貨である米ドルは、基軸通貨ということもあり、需要や通貨価値は常に安定しています。
その米ドルと比べた時、欧州の通貨であるユーロは、何かしらの問題を抱えやすい通貨と言えるでしょう。
現在、EU加盟27ヵ国のうちユーロを導入しているのは19ヵ国ですが、19カ国のうちいずれかの国が不祥事を起こせば、その影響は欧州全体に伝播するし、ユーロ安に繋がります。
また欧州全体の名目GDPのうち、約3割をドイツが占めておりますが、現状のドイツも経済情勢が芳しくありません。
つまりユーロは、米ドルよりも価値が下落しやすい通貨であるため、結果としてユーロドルのチャートも右肩下がりになってしまうわけです。
理由2:政治のリスク
ロシア – ウクライナ紛争の長期化により、欧州経済は引き続きエネルギーの供給問題や、インフレリスクに直面することになります。
その他にも、長年の地域格差問題や移民問題など、欧州全体が様々な課題を抱えているため、ユーロの価値は上値が重い状況です。
欧州中央銀行(ECB)は、インフレの進行と通貨安に歯止めをかけるため、利上げスタンスを示しているものの、根本的な解決には至っておりません。
欧米間の金利差
金利が高いほど、通貨の需要は大きくなる傾向にあります。
欧米間の金利差は長年開いており(引用元:外為どっとコム)、相対的に米ドルの需要が高まることによって、ユーロドルの下落へと繋がっているわけです。
トルコリラの歴史から分かる通り、金利はただ高ければいいというものでもありません。
しかし安定感抜群の米ドルであれば話は別で、ユーロよりも米ドルに偏ってしまうのも仕方ないと言えるでしょう。
ユーロドルを狙ったおすすめトレード手法
ここからは、「ユーロドルの下落」に注目したトレード手法を紹介していきます。
FX初心者でも実践できる再現性の高い手法になりますので、ぜひ参考にしてみてください。
1:一貫したショート狙い
ユーロドルを扱う際は、徹底的にショート(売り注文)で狙うことをおすすめします。
ユーロドルが長期的に下落トレンドを形成している以上、勝ちやすい方向でエントリーするのは自然なことです。
ポジションを保有し続けていれば、いつかはプラ転を期待できることに加え、スワップポイントも日々貯まり続けていきます。
ただし長期的にポジションを保有するためには、ある程度レバレッジを抑える必要があるため、証拠金維持率を定期的にチェックしていかねばなりません。
2:通貨強弱の判断
直接ユーロドルを取引するのではなく、ユーロドルを媒介とした強弱関係から、狙う通貨ペアを選定するというのも一案です。
例えばある局面において、ユーロドルが下落していたとすれば、通貨強弱の関係は「ユーロ<ドル」と考えらられます。
そこから軸足をドル円に移して、ドルと円の通貨強弱の関係から次の2パターンが想定されます。
1:ドル円上昇:ドル > 円 → ユーロ < 円 < ドル or 円 < ユーロ <ドル
2:ドル円下落:円 > ドル → ユーロ < ドル < 円
「円」「ドル」「ユーロ」の強弱関係は、パターン1であれば判別はつきませんが、パターン2であれば明確に順位付けすることができるでしょう。
パターン2の場合、もっとも強弱関係が開く「円を買ってユーロを売る」つまりユーロ円のショートが環境的に稼ぎやすいということが分かります。
この3通貨は取引量も多く、それ故に強弱関係の把握がはっきりとトレードに効いてきますので、ぜひユーロドルを媒介として有利な戦略を導き出してみてください。
通貨の強さでFX相場を分析!通貨の強弱とは?トレード手法、注意点も解説まとめ:ユーロドルで手堅く稼ぐべし!
本記事では、ユーロドルについて以下のポイントを中心に解説しました。
- ユーロドルの特徴について
- ユーロドルが長期的に下落する理由について
- ユーロドルを狙ったおすすめトレード手法
記事中にも解説したように、ユーロドルは初心者でも稼ぎやすい通貨ペアの1つです。
値動きは安定しており、インジケーターも機能しやすい、加えて長期的なトレンドも顕著であるため、稼ぐ難易度は他の通貨ペアよりも低いと言えるでしょう。
以上、参考にしていただければ幸いです。