米経済対策の合意が株価、為替に影響を与える【2020年10月12日週】

こんにちは。YEN蔵です。

今週の相場振り返りです。

今週(10月12日週)の振り返り

前週106.10付近が高値となり105.円台中盤に下落して終了したドル円は、週明けドル高円安で105.80付近でスタートしましたが、そこが週の高値となっています。

中国人民銀行が人民元高をけん制するために人民元のフォワード取引で人民元売りに課していた20%の準備金の要件を撤去したことがドルの上昇に寄与したと思われます。しかしドル円の上値は重く105円台中盤に下落しました。

今週はコロナウィルスの開発で一部の製薬メーカーが副作用の影響で治験を一時中止したり、米国の追加経済対策の合意が困難になっていることで株価の上値が抑えられてリスクおオフの流れが続いています。リスクオフの流れでドル高円高が続いています。

注目ポイント

米国の大統領候補討論会以降にバイデン候補の支持率が上昇しています。世論調査では従来バイデン候補がリードしていましたが、そのリードが平均9.5ポイントほどリードが続いています。

バイデン大統領、上院、下院も民主党が獲得するトリプルブルー(民主党のカラーはブルー)の状況でも株価は上昇するのではとの思惑が株高・ドル安・円安の流れとなっていました。民主党政権が株価にとってマイナスなのは増税が行われることが懸念されるためです。

しかし、増税後に民主党は大きな政府なので巨額の財政支出によって経済が回復という見通しから株価の上昇となりました。

今週は製薬メーカーのジョンソン&ジョンソンやイーライ・リリーが副作用などで治験を一時中断したことでワクチン開発が遅れるとの見通しで株価下落の材料になりました。

また、米国議会ではコロナウィルスによる経済減速に対する経済対策の合意が困難になっています。

ここまで米民主党と共和党は経済対策の規模と内容で対立が続いています。経済対策の遅れが株価下落、円高の材料になっています。現状は2兆2000億ドル規模の経済対策を主張する民主党とトランプ政権が示している1兆8000億ドルの規模での溝が埋まっていません。

トランプ大統領は1兆8000億ドルの規模を引き上げる用意があると発言していますが、与党共和党のマコネル共和党上院院内総務は、このトランプ大統領の発言を否定しています。

ムニューシン米財務長官は15日午後に、このトランプ大統領の規模拡大の提案が民主党と合意した場合は、トランプ大統領が自らマコネル共和党上院院内総務に受け入れを働きかけるとペロシ下院議長に伝えました。

トランプ大統領とすれば、大統領選挙で自分がリーダーシップをとって追加経済対策が成立できたとアピールしたいところでしょう。一方でトランプ大統領の手柄になりかねない妥協をすれば民主党としては選挙が不利になりますから、おいそれと妥協できない状況でしょう。

とはいえここでまったく妥協せずに経済対策が大統領選挙まで成立しない場合、トランプ大統領はその原因を民主党として、これも選挙戦にとっては不利に働きます。

何らかの妥協があり追加経済対策が成立すれば株価上昇・ドル安・円安の流れに回復すると思います。

ドル円の予想

今週のドル円は105.79~105.17と105円台の狭いレンジで推移しています。一目均衡表の雲の位置する106円付近、フィボナッチ・リトレースメント(109.90~104.03)の38.2%戻しの106.25付近が中期的なレジスタンスとなり、ドル安円高の流れが続いています。

一方で105円近辺にはオプションのストライク(権利行使価格)が集中しており、このオプションの需給の影響で膠着状態が続いています。

例えば本日のニューヨークカット(東京23時)で消滅するオプションは104.50、105.00、105.40にかなりまとまった額があり、このオプションが消滅するまでは現状の膠着状態が継続するでしょう。

来週は一目均衡表の雲の下限が105.30、上限が105.80付近に低下してきます。このレベルを抜けられないようであれば105円を割れて、前回安値の104円付近の下落が予想されます。

一方で105.50~80のゾーンを上抜けできれば一旦ドル売りトレンドが終了して107円付近への上昇を予想します。