世界経済はスピード違反?【YEN蔵のFX相場分析】

今週 為替相場振り返り

こんにちはYEN蔵です。

今週の為替相場振り返りです。

今週(11月15日週)の振り返り

強い米国経済

今週は米国は強い指標が出ました。順を追ってみていきましょう。15日に発表されたニューヨーク連銀製造業景気指数は10月の19.8から30.9と予想の21.6を大きく上回る数字でした。

16日に発表された10月の小売売上高は前月比1.7%増加と9月の0.8%、予想の1.2%を上回りました。10月の米国の小売売上高は6382億ドルとなりました。この数字は日本円にすると72.8兆円です。米国の小売売上高はこのぐらいの数字です。米国の消費がいかに大きいかということがわかります。世界中がこの米国の消費者に向けて輸出をするわけです。そして米国のGDPの7割が個人消費に支えられています。この数字は最近少し低下していますが、他の先進国では個人消費がGDPに占める割合は6割程度です。

米国の小売=個人消費が堅調なことは、米国の小売業の決算が好調だったことでもわかります。今週決算が発表された世界最大のスパーのウォルマート、ホームセンターのホームデポ、百貨店のメーシーズなどの結果は強いものになりました。売上高がいずれも増加し、ウォルマート以外は株価も上昇しました。

小売売上高に関しては物価の上昇分が入っていますが、物価が上昇しているにもかかわらず購買意欲は衰えず消費は堅調でした。

これは雇用環境も好調で、しかも株価の上昇があり米国民が経済や市場に対して楽観的にみている証ではないでしょうか。

そんな中で心配な材料も

今のところ米国経済はアクセル踏みすぎでスピード違反気味の好調さです。そのためFRBの利上げ時期が早まるのではないかとの思惑から米長期金利がジワリと上昇してきています。そうなると金利の上昇に経済や株価が耐えられるかということが大きなポイントになりますが、それはまだ先物話になります。

FRBの議長がだれになるか

そのような中で今週注目されるのはFRBの議長人事です。パウエルFRB議長は2022年2月が任期になりパウエル議長の続投になるのかが注目されています。

バイデン大統領は16日に4日ほどで決めると発言しており、そうなると今日明日に発表される可能性が高くなっています。

これまでパウエル議長の続投が有力でしたが、ここにきてブレイナード理事の昇格の可能性が高まってきました。

コロナ危機後の機動的な対応に対して市場の評価は高まり、イエレン財務長官もパウエル議長の続投を支持しています。

ブレイナード理事はパウエル議長よりもハト派的で利上げが後ずれする可能性はありますが、民主党左派のエリザベス・ウォーレン議員たちが支持しています。

民主党員であることなどバイデン政権が進めるダイバーシティの方針にも沿っています。ただ民主党左派の主張は金融規制の強化です。そうなるとブレイナード氏が指名された場合は規制強化を嫌って株価が下落する可能性もあります。ブレイナード氏では上院での指名承認が難しいのではないかとの懸念もあります。

議長指名のリスク警戒からクロス円に注目

ユーロの下落を予想

ここのところドル高が続いていましたが、ここ2~3日はややドルが下落しています。その中でユーロの下落が他の通貨に比べて目立っています。筆者はユーロドルは1.12割れぐらいまで下落するのではないかとみています。1.1420~30付近のレジスタンスを上抜けしなければ下落は継続すると予想します。

またもしブレイナード氏が指名された場合は規制強化を嫌って株価が下落しリスク回避の動きになる可能性がありユーロ円も下落するのではないかとみています。

今週ユーロ円は129円付近まで下落しましたが、昨日130円付近まで反発しました。ユーロ円も130.10~20付近がレジスタンスになり、ここが上抜けできないと129円付近へ下落し、そこを下抜けした場合は前回安値の128円付近への下落を予想します。

ユーロドル 日足チャート

チャートはユーロドルの日足、一目均衡表、月間ピボット、RSI、スローストキャスティックス、DMI、MACD、%Rです。

ユーロ円 日足チャート

ユーロ円の週足、一目均衡表、年間ピボット、RSI、スローストキャスティックス、DMI、MACD、%Rです。

リアルタイム為替レート

 

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