豪ドル円 83円割れを買い戻されるも豪ドル米ドルの軟調さが重石

2021年11月19日

おはようございます。大塚亮です。

2021年11月19日の相場分析です。

概況

豪ドル円の11月18日終値は83.117円、前日比0.220円高と小幅上昇した。取引レンジは83.254円から82.686円。

10月21日からの下落一服で11月12日から15日へ2連騰で戻し、16日午前には84.164円まで高値を伸ばしていたが、16日の豪中銀総裁による2022年の利上げ否定発言等から豪ドル安が進み、17日夜にはドル円が115円手前から1円を超える急落となったことが重なって豪ドル円も当日高値から安値まで1円を超える下落となり前日比は0.940円安の失速となった。

11月18日は午前に82.686円まで安値を切り下げたが、豪ドル米ドル安が一服、ドル円も昼へ安値を切り下げたところから持ち直しに入ったことで18日夜にはこの日の高値となる83.254円まで戻し、豪ドル米ドルが深夜に一段安したところで再び83円を割り込んだが午前安値割れは回避して83円台序盤へ持ち直している。

テクニカルポイント 豪ドル米ドルの三段下げ

豪ドル米ドルは11月18日夜安値で0.7249ドルへ下落して11月12日昼安値を割り込み10月28日高値以降の安値を更新している。

豪ドル米ドルは2月25日高値を天井として中期的な下落基調で推移してきたが、2月25日高値0.8000ドルから4月1日安値0.7531ドルまでを一段目の下げとし、5月10日高値0.7890ドルから8月20日安値0.7106ドルまでが二段目の下げとなっている。そこから10月28日高値までは9月3日高値へ一段目、9月30日安値から10月28日高値までが二段目の戻りとなったが、10月28日からの下落規模が9月3日からの下落規模を上回ってきている。

8月20日から9月30日へと底上げをして高値を切り上げているため、9月30日安値割れを回避したところから上昇再開に入り10月28日高値を超えてくれば、中長期的な流れとしては8月20日安値を起点とした上昇基調となりうるが、8月20日安値と9月30日安値を結ぶ下値支持線を割り込む場合は、二段での戻りが一巡して2月25日高値からの下落が三段目に入る可能性が高まる。

いわゆるエリオット波動における5波動三段下げとみれば、一段目の下落後は単純な戻り、二段目終了からはジグザグの二段戻しとなって終了し、5波動目=三段目の下げに入るという見方もできる。

注目材料 NY原油の下落

豪中銀の利上げへの躊躇、資源通貨としては最近の原油安もプレッシャーとなっている。パンデミックからの景気回復による資源エネルギー消費の急拡大に対して生産物流が滞ってボトルネックが発生したことで世界規模のインフレが進行している。その先頭が原油相場の高騰だが、NY原油は10月25日に85.41ドルの高値を付けてからは下落基調に入っている。

パンデミック発生前の高値が2020年1月の65.65ドル、2018年10月天井が76.90ドルだったが、既にそれらを超えて2014年10月以来の高水準に達したことで高値警戒感を呼び、さらにバイデン大統領がインフレ対策が最重要課題として動きだしたことなどが背景となって11月4日安値を割り込み二段下げ型の調整期に入っている。OPEC等の増産が間に合わない状況にあるが、感染再拡大による年末への需要低下懸念、米政府が戦略備蓄在庫の放出へ動き、インドや中国、日韓等の同盟国へ備蓄放出を呼び掛けていることも圧迫感を増している。

サプライチェーンの混乱、真冬の暖房需要、景気回復基調とインフレ継続感は先行きに一段高へ向かう可能性を消さないが、目先は調整的な下げで落ち着き処を探る展開のため、資源輸出国通貨としての豪ドルにはプレッシャーとなりつつある。中国当局による物価高騰統制での石炭や鉄鉱石価格の下落問題もある。当面は原油等の資源エネルギー相場動向にも注意しておきたい。

短期テクニカル分析

豪ドル円の60分足チャートにおいては概ね3日から5日周期での騰落リズムがみられる。
11月10日午後安値と12日朝安値をダブル底とした上昇期に入っていたが、11月16日午前高値をピークとして下落に転じた。

12日朝安値から4日目となる18日午前安値からは戻しているため、現状は18日午前安値を起点とした上昇期と思われる。高値形成期は19日午前から23日昼にかけての間と想定されるので既に反落注意期にあるが、新たな底割れを回避するうちは上昇余地ありとし、18日午前安値割れからは新たな下落期入りとして23日午前から25日午前にかけての間への下落を想定する。

60分足の一目均衡表では18日午前安値からの持ち直しで遅行スパンが好転、先行スパンの下限に到達している。遅行スパン好転中は高値試し優先とし、先行スパンを上抜く場合は上昇に勢いも付く可能性があるが、先行スパンを突破できないうちは反落注意とし、遅行スパンが悪化するところからは下げ再開に入るとみる。

60分足の相対力指数は18日午前に20ポイント台へ低下したがその後の持ち直しで50ポイント台に到達している。40ポイント以上を維持するうちは上昇余地ありとするが60ポイント台後半は反落注意とみる。40ポイント割れからは下げ再開とみて20ポイント台前半への低下を想定する。

11月19日の売買戦略

11月10日午後と12日午前の安値によるダブル底ラインをいったん割り込んだため、目先は戻りを試す流れとみるが新たな押し上げ材料が出てこないうちは16日午前高値超えへ進むのは難しいとみて戻り売り有利の状況と考える。

83.40円から83.60円にかけてのゾーンは戻り売りにつかまりやすいとみる。
18日夜安値82.830円割れからは下げ再開と仮定して18日午前安値82.686円、ついで82円台序盤(82.30円から82.00円)へ向かう流れとみる。

11月19日の主な予定

  • 休場 インド(シーク教ナナック生誕日、株式市場のみ休場)
  • 英国
  • 16:00 10月 小売売上高 前月比 (9月 -0.2%、予想 0.5%)
  • 16:00 10月 小売売上高 前年同月比 (9月 -1.3%、予想 -1.9%)
  • 16:00 10月 小売売上高・除自動車 前月比 (9月 -0.6%、予想 0.6%)
  • 16:00 10月 小売売上高・除自動車 前年同月比 (9月 -2.6%、予想 -2.8%)
  • 独欧
  • 16:00 10月 ドイツ生産者物価 前月比 (9月 2.3%、予想 1.9%)
  • 17:30 ラガルドECB総裁、講演
  • 18:00  9月 ユーロ圏経常収支・季調済 (8月 134億ユーロ)
  • 18:00  9月 ユーロ圏経常収支・季調前 (8月 176億ユーロ)
  • 米国
  • 24:45 ウォラーFRB理事、講演
  • 26:15 クラリダFRB副議長、講演
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